東証大引け 4日ぶり反落、300円安 値がさハイテク株に利益確定売り

https://www.nikkei.com/article/DGXZASS0ISS16_U1A200C2000000/

 ※ 今日は、こんなところで…。

 ※ 後場で、下がったか…。

 ※ 森発言も、微妙に影響したようだ…。

 ※ 15日線と25日線の間で「横ばい」、くさいな…。

 ※ いずれ、何か「不祥事」があれば、敏感に反応する「おっかなびっくり」相場状態が、続くだろう…。

『4日の東京株式市場で日経平均株価は4営業日ぶりに反落し、前日比304円55銭(1.06%)安の2万8341円95銭で終えた。急ピッチの上昇が続いて昨年来高値(2万8822円)が視野に入ってきたため、利益確定売りや戻り待ちの売りが優勢だった。

日経平均は今週に入り前日までの3営業日で1000円近く上昇していた。高値警戒感が強まったことで、前週後半の大幅下落局面で買いを入れていた個人投資家などがひとまず利益確定の売りを出した。

ハイテク株比率が高い米ナスダック総合株価指数が前日に軟調だったことも半導体関連など値がさハイテク株への売りを強め、日経平均を押し下げた。半面、通期の業績予想を引き上げたソニーや日立が大幅高となるなど、相次ぐ企業業績の上方修正は投資家心理の一定の支えになった。

東京五輪・パラリンピック組織委員会の森喜朗会長は4日午後、女性蔑視ととらえられかねない自身の発言を巡って謝罪会見を開いた。市場では仮に辞任に追い込まれれば、無観客も含め五輪開催がかなり厳しくなるとの見方があったが、森会長は「辞任はしない」と発言。相場の反応は限定的だった。

JPX日経インデックス400は4営業日ぶりに反落した。終値は前日比91.98ポイント(0.54%)安の1万6867.00だった。東証株価指数(TOPIX)も4営業日ぶりに反落し、5.97ポイント(0.32%)安の1865.12で終えた。

東証1部の売買代金は概算で2兆8045億円。売買高は13億4443万株だった。東証1部の値下がり銘柄数は984銘柄、値上がりは1116銘柄、変わらずは91銘柄だった。

ZHDやエムスリーが大幅に下げたほか、アドテストや東エレク、オリンパスやテルモが売られた。オークマやダイキンも安い。一方で京セラやアルプスアルが上昇。ニコンやキヤノン、T&Dや第一生命HDも買われた。

〔日経QUICKニュース(NQN)〕

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フィリピン、法人税30%から25%に 製造業育成狙う

https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGM037P00T00C21A2000000/

『【マニラ=遠藤淳】フィリピン議会は3日、法人税減税を柱とする「企業復興税優遇法案」を承認した。ドゥテルテ大統領の署名を経て発効する。現在30%と東南アジアで最も高い法人税率を25%に引き下げる。中小企業向けの法人税は20%にする。製造業の育成につなげ、新型コロナウイルス禍で低迷する経済の起爆剤とする考えだ。

フィリピンは法人税引き下げで投資拡大を狙う(2020年2月、マニラ港)=山本博文撮影

ドゥテルテ政権は2018年1月に個人所得税を引き下げ、自動車などの物品税を引き上げる税制改革を実施した。企業復興税優遇法は税制改革の第2弾。東南アジアの他の国の法人税率は17~25%で、30%のフィリピンは突出して高かった。周辺国並みに下げて競争力を高め、後れを取る製造業などの育成を促す。中小企業向けの法人税は20%に引き下げる。

様々な税優遇措置も導入する。人件費や研究開発費、人材育成費用などに対する税控除を拡大。企業の集中するマニラ首都圏の外に本社を移転した企業は法人税を3年間免除し、地方振興につなげる。

法案をまとめたサルセダ下院議員は「法案を議論していた3年間、企業は様子見を続けていたが、ようやく投資の門戸が開かれる」と強調。今後10年で国内外の企業の投資が12兆ペソ(約26兆円)以上増え、180万人の雇用が創出されるとの見方を示した。

一方、法人税率の引き下げの代わりに、輸出企業に半永久的に与えていた税優遇は縮小する。この代替措置として、外資を中心とする輸出企業や重要な国内企業については、法人税を4~7年間免除し、その後は通常より低税率の特別法人税を10年間適用する。日本企業などから反発を受けており、税優遇を最長17年間認めることで譲歩した形だ。

税制改革の過程では、法人税率を最終的に20%まで引き下げるとした議論もあったが、実現しなかった。フィリピン日本人商工会議所幹部は「法人税率が東南アジアで最も高い水準に並ぶだけで、コロナ禍の影響もあるなか、外資の投資拡大にはつながらないだろう」と話す。法人税の大幅な引き下げで、外資系企業よりも地場財閥が恩恵を受けるとの見方もある。

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ミャンマー行政評議会、閣僚4人追加任命 商業相など

https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGM03DXB0T00C21A2000000/

『【ヤンゴン=新田裕一】ミャンマーのミン・アウン・フライン国軍総司令官が議長を務める行政評議会は3日夜、商業相や運輸・通信相など4閣僚を新たに任命したと発表した。行政評議会のメンバーを従来の11人から5人増員することも決定した。

ミン・アウン・フライン氏は同日、首都ネピドーで経済団体のミャンマー商工会議所連合会の代表者らとの会合を開いた。政権奪取の理由を説明したうえで「事業には規制をかけない」と強調した。同日の閣僚らとの会合でも非常事態宣言中に「外交、行政、経済政策は変更しない」と述べた。

ミャンマーの国軍は1日、アウン・サン・スー・チー国家顧問らを拘束し、クーデターを決行した。国軍出身のミン・スエ副大統領が出した非常事態宣言に基づき、立法・行政・司法の全権を国軍総司令官に委ねた。

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スリランカ、日印協力の港湾開発 一方的に計画変更

https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGM037IK0T00C21A2000000/

『【ムンバイ=早川麗】スリランカ政府は、日本とインドが協力することで合意した最大都市コロンボの港湾開発事業の計画を変更し、自国だけで開発する方針を決めた。港湾の労働組合が3カ国の共同開発に反発していたため。一方的な変更の決定には日印とも不満を示しており、スリランカは両国との関係が悪化する恐れがある。

スリランカが変更を決めたのは、2019年5月に日印との3カ国で覚書を交わしたコロンボ港の東コンテナタ…

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スリランカが変更を決めたのは、2019年5月に日印との3カ国で覚書を交わしたコロンボ港の東コンテナターミナル(ECT)の共同開発だ。ECTの開発・運営会社にスリランカが51%、日印は49%を出資する内容で、21年1月にはスリランカのラジャパクサ大統領が計画通り開発を進める考えを示していた。インドの財閥アダニ・グループが参画することも明らかになっていた。

ところが1日の閣議決定では「ECTはスリランカ港湾公社が全額出資で運営する」とした。在スリランカ日本大使館の幹部は「一方的な内容の決定であり、遺憾だとスリランカ政府に伝えた」と話した。印PTI通信によるとインド政府も「すべての関係国が合意に従うべきだ」と強調し、履行を求めている。

ECTを3カ国で開発する計画については20以上ある港湾の労働組合がストライキを起こすなど強く反発し、撤回を求めていた。今回の閣議決定にはこうした内政問題が背景にあるが、中国の影響力を指摘する見方も出ている。

スリランカ政府は併せて、ECTでなく西コンテナターミナルの開発で日印と協力する考えも示したが、日印は困惑している。「西コンテナと言われても何の情報もなく、正式に提案も受けていない」(在スリランカ日本大使館)

スリランカは20年9月、日本の支援で建設を計画していた2500億円規模の鉄道整備事業も閣議で中止を決めた。

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Nikkei Asia https://asia.nikkei.com/Politics/International-relations/Sri-Lanka-drops-India-and-Japan-from-port-partnership?n_cid=DSBNNAR

[FT]アフリカ諸国 欧米以外からのワクチン調達に躍起

https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGM041PB0U1A200C2000000/

『新型コロナウイルスワクチンの世界的な争奪戦が繰り広げられる中、アフリカ諸国は、ワクチン開発でリードする欧米以外の国からワクチンを確保しようと懸命だ。特に、中国とロシアからの調達を目指す動きがアフリカ全体で目立つ。

ケニアからギニアまで、多くのアフリカ諸国が中国やロシアとワクチン供給の協議中だ。世界保健機関(WHO)などの主導で共同購入したワクチンを公平に配分する国際枠組み「COVAX(コバックス)…

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世界保健機関(WHO)などの主導で共同購入したワクチンを公平に配分する国際枠組み「COVAX(コバックス)」は発展途上国の人口の少なくとも20%に接種できる量のワクチンを確保することを目指しているが、それを補う分を両国から調達しようとしている。

アフリカで最も人口が多いナイジェリアのエハニレ保健相は1日夜、同国の医薬品規制当局がロシアとインドから2種類のワクチンの資料を受け取ったと報道陣に語った。ナイジェリアは世界的にワクチンが不足する中、必要量を確保しようと必死だ。欧米で開発されたワクチンは、その供給量のほとんどをすでに先進国があらかじめ確保してしまっており、アフリカ諸国が入手するのは困難な状況だ。

ナイジェリア ワクチン争奪戦に「厳しい目」

「資金力のある富裕国が予約購入で自国の分を確保し、欧州では一部の国の間で奪い合いが起きているようなワクチン確保競争の現状を、我々は厳しい目で見てきた」と同相は批判した。WHOの推計では、これまでに製造されたワクチンの95%は、すでに先進10カ国が購入したとしている。

エハニレ保健相は、同国の食品医薬品管理局(NAFDAC)が導入を検討しているワクチンの名称を明かさなかった。しかし、ロシアは、自国で開発したワクチン「スプートニクV」を熱心に売り込んでいる。英医学誌ランセットは2日、スプートニクVについて臨床試験(治験)の最終段階で91.6%の効果が確認されたとする論文を発表した。ギニアとアルジェリアは、すでに同ワクチンの使用を承認している。

一方、中国は、アフリカへの影響力拡大のための重要な戦略として、過去1年間、ワクチン外交を積極的に展開してきた。習近平(シー・ジンピン)国家主席は2020年8月に、アフリカへのワクチン供給を「優先課題」だと表明した。中国医薬集団(シノファーム)が開発したワクチンは中国国内での使用が承認されているが、アフリカへの供給は開始されていない。

ナイジェリア大統領直属のコロナ対策タスクフォースを率いるボス・ムスタファ氏は、他の国々でワクチン接種が急速に進んでいる現状について、ナイジェリア国民の自由な海外渡航の障害となる可能性があると警告した。「我々もワクチン接種が遅れないように全力を尽くす必要がある」とムスタファ氏は強調した。

ナイジェリア政府によると、同国は2月から、COVAXを通して、最初の1600万回分のワクチンを受け取ることになっている。さらに、アフリカ連合(AU)を通して、追加の4100万回分を4月末に受け取る手はずになっている。AUは、英アストラゼネカ製ワクチン4億回分に加えて、他のメーカーの2億7000万回分を確保している。

南ア インド製ワクチンの輸入を開始
南アフリカは今週、アストラゼネカとオックスフォード大学が共同開発し、インドのセラム・インスティチュート・オブ・インディアが製造したワクチン(インド名はコビシールド)の最初の供給を受けた。南ア政府は、COVAXに頼りすぎとの国内批判をうけ、医療従事者用に150万回分のコビシールドを発注した。

WHOアフリカ地域事務所で予防接種およびワクチン開発責任者を務めるリチャード・ミヒゴ氏は、COVAXを通しての供給と各国の自前の購入により、アフリカ諸国は、21年末までに人口の30-35%に接種するという目標を立てるのが現実的だろうと述べた。

ケニア保健省のパトリック・アモス保健局長は、21年中に2000万回分のワクチンを無償で調達できるようにCOVAXと協力していると語った。同時に、中国、ロシア、インドともワクチンの供給について協議中であると明かした。「様々なワクチンを使ったハイブリッドな接種体制になるだろう」と言う。

ワクチン供給に不可欠なコールドチェーン(低温物流)能力がアフリカにあるかどうかを不安視する声もあるが、AUと各国の中央および州政府は、冷凍保存・輸送能力は、過去数カ月に大きく増強されたとしている。

アフリカ最大の航空会社エチオピア航空は、アフリカおよびラテンアメリカ諸国に医療機器を輸送してきた実績があるが、中国の深圳からアディスアベバに冷凍ワクチンを空輸するための輸送路を確保した。同航空によれば、アディスアベバに輸送されたワクチンは、アフリカ全土に供給される。

これまでのところアフリカは新型コロナウイルスの感染が最悪の状況にはなっていない。この地域の人口は世界全体の17%を占めるが、各国政府の統計によれば、コロナウイルスの感染による死者の数は全体の4%にとどまる。しかし、現在、感染の第1波より深刻な第2波に襲われている。

By Neil Munshi, Andres Schipani and David Pilling

(2021年2月3日付 英フィナンシャル・タイムズ電子版 https://www.ft.com/

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アフリカの人口ランキング
https://ecodb.net/ranking/area/G/imf_lp.html

アフリカのコロナ感染者のランキング
https://abp.co.jp/perspectives/business/Corona_data.html

韓国タンカー拿捕1カ月、米イラン対立で解決遠く

https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGM02DBK0S1A200C2000000/

『【ドバイ=岐部秀光、ソウル=鈴木壮太郎】イラン革命防衛隊が中東ホルムズ海峡を航行中の韓国船籍のタンカーを1月4日に拿捕(だほ)して1カ月となる。韓国は米国とイランとの間で板挟みとなり、イランは米国による制裁解除が進まないことにいらだちを強めている。イランは乗員の解放を発表したが、問題解決は見通せない。

イラン外務省は2日、乗員19人を解放しイランからの出国を認めると発表した。しかし、韓国人船長はな…

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しかし、韓国人船長はなお国内に拘束されたままだ。拿捕の表向きの理由である「環境汚染」についてイランでは法的な手続きが続いている。韓国タンカーは7200トンのエタノールを搭載していた。

拿捕の本当の理由は、韓国が米制裁にしたがって凍結したイランの資金70億ドル(7200億円)をめぐる対立とみられる。イランはトランプ前米政権のイラン敵視政策に乗るかたちで資産を凍結した韓国に圧力をかけることで、国際社会へのゆさぶりをかける意図があるようだ。

イランは、バイデン米大統領が1月の就任直後に脱炭素政策の強化や隣国メキシコとの国境の壁の建設中止など、続けざまに大きな政策転換を打ち出したにもかかわらず、イラン政策で具体的な動きがないことに不満を強める。トランプ前米政権がイラン核合意から離脱して復活させた制裁による経済への打撃は深まる一方だ。

韓国は米国とイランの板挟みに悩む。韓国は米制裁下でもイランとの貿易を続けるため、イラン中央銀行が韓国の民間2行に口座を開設。イランからの原油輸入や韓国からの工業製品の輸出代金をウォンで決済する仕組みをつくった。凍結資金はウォン貨だ。

イランは韓国に凍結資金の国外移転を要求しているが、韓国は米国の承認なしには動けない。韓国政府関係者は「米国とは実務レベルで協議中だが、バイデン政権はまだ体制づくりの段階で、進展には時間がかかりそうだ」と語る。

人道支援は制裁下でも可能なため、韓国は凍結資産を使い、イランが必要とする新型コロナウイルスのワクチンを世界保健機関(WHO)などが主導する「COVAX(コバックス)」から調達する案を提示している。だがイラン側はウォンがドルに両替された段階で米国に差し押さえられることを警戒し、拒否しているという。

韓国政府は凍結資金の一部をスイスの口座に移し、欧州での医薬品購入に使えるようにする案や、未払いになっているイランの国連分担金を凍結資金から支出する案など様々な方策を検討し、残る船長と船舶の解放を急ぐ。

この1カ月のあいだにイラン、韓国の双方と良好な関係を持つカタールが仲介を申し出た。隣国サウジアラビアなどとの対立が雪解けに向かったカタールは、米イラン対立の解消でも役割を果たしたいという意図があったもようだ。しかし、第三国の仲介をイランの保守強硬派が拒否している。

米制裁と新型コロナ危機で経済が打撃を受けたイラン国内では穏健派であるロウハニ大統領らの発言力が弱まっている。保守強硬派が勢いを増し、6月のロウハニ師の任期満了にともなう大統領選で勝利をうかがう。

イラン、韓国の双方が歩み寄りをしにくい環境にあり、問題は長期化する可能性がある。

[FT]医療用酸素不足が途上国で深刻 コロナ対応で窮地

https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGM033EU0T00C21A2000000/

『新型コロナウイルス患者の治療に必要な医療用酸素の需要がここ数カ月間で世界的に急増し、供給が追いつかなくなっており、低・中所得国で多数の患者が救命治療を受けられなくなる懸念が高まっている。

医療用酸素の需要は過去3カ月で2割以上増加し、それを上回る国も多い。生産者は溶接などの産業用酸素を医療用に転換し始めているものの、企業や保健専門家の指摘によれば、資金や集中的な取り組みが乏しく、病院や診療所では集…

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生産者は溶接などの産業用酸素を医療用に転換し始めているものの、企業や保健専門家の指摘によれば、資金や集中的な取り組みが乏しく、病院や診療所では集中治療が必要な患者の急増に対応するための十分な量が確保できていない。

「あらゆる場所で需給が極度に逼迫している。アフリカ、欧州、北米では、今回の第2波で需要がうなぎ登りに増加した。問題は酸素の入手できるかどうかよりも、人員や、病院ネットワークと各施設につながるロジスティクスにある」と産業ガス世界大手、仏エア・リキードのシニアバイスプレジデント、ジャンマルク・ドロワイエール氏は語る。

非政府組織(NGO)や医療従事者は、各国の公的機関や企業、寄付者に一層の支援と行動を呼びかけており、ワクチンと医薬品の配布とともに酸素の増産と輸送強化を求めている。

「国際社会や多くの国の対応はあきれるほど遅い。新型コロナワクチンが接種可能になるまでは、酸素こそが命を救う上で医療における最も重要な装備だ。我々は広域的な人道危機に陥ろうとしている」と慈善団体、英セーブ・ザ・チルドレンのケビン・ワトキンス最高経営責任者(CEO)は話す。

ブラジル、ナイジェリア、ペルーなどで需要が急増
複数の医療慈善団体がまとめた「新型コロナ酸素需要トラッカー(COVID-19 Oxygen Needs Tracker)」の推計によると、低・中所得国の酸素需要は1日当たり1020万立方メートルを超えており、昨年11月時点の850万立方メートルから増加している。ブラジル、ナイジェリア、ペルーなどで需要増が激しい。

問題の一つは、酸素生産の世界市場が複雑か寸断されていることだ。つまり、エア・リキードやリンデなどの大手生産者と病院での現地製造が分断している。一方で、医療用に確保可能な量や使用量に関するデータは限られている。

世界保健機関(WHO)の臨床医療分野を率いるジャネット・ディアス氏はこう語る。「問題は非常に深刻だ。酸素自体は空気中からただで手に入るが、医療用酸素として使うには技術がいる」

多くの小国や低所得国では不足状態がますます深刻化している。過去数週間で2人の閣僚と複数の高官が新型コロナに感染で死亡したアフリカのマラウイでは、大統領が酸素ボンベの購入資金を国内の銀行やクラウドファンディングに頼る事態になっている。

ブラジルのマナウスでは、酸素ボンベ不足により、医師が手動の人工呼吸器の使用を余儀なくされている。空軍が酸素ボンベを離れた都市から運んでいる一方、著名人らが輸送費用を負担したり、ベネズエラが酸素を提供したりする動きもある。

ナイジェリアで新型コロナ流行の中心地となっているラゴス州のババジデ・サンウォオル知事は、新型コロナ患者の治療を担う主要病院での酸素需要が過去数週間で5倍に跳ね上がっており、近々さらに2倍に増える見込みだと述べた。「補給をする上で、それ自体が巨大(負担)だ」

低所得国ではワクチン入手もメド立たず
米国や欧州の大半の国を含む富裕国は、希少なワクチンの確保に力を入れて自国民を守ろうとしているが、低所得国は今後何カ月間にもわたって確保できる見通しが立たない。

今後は病院を埋めつくす患者に十分な酸素が供給できなくなるうえ、そうなれば、抗炎症薬として使われる安価なステロイド剤「デキサメタゾン」などの命を救える治療法にほとんど効果がなくなる。ラテンアメリカやアフリカでは、そのように警鐘を鳴らす政治指導者や医師が増えている。

「ワクチンだけでは対処できない。現状で届けられるものの提供を増やすことで、より多くの命を救える可能性がある。多くの場所では酸素の確保がネックだ」と世界エイズ・結核・マラリア対策基金のピーター・サンズ事務局長は話す。

酸素供給の改善を訴える官民パートナーシップ「エブリ・ブレス・カウンツ・コアリション」のコーディネーター、リース・グリーンスレイド氏は、世界銀行や寄付者の反応がちぐはぐで不十分だと指摘する。「新型コロナ患者が必要とする酸素の量が膨大であるため、今となってはより大規模な緊急解決策が必要だ」

支援プログラムはあるが調整役が不在

世界銀行は昨年、60億ドル(約6300億円)の新型コロナ対策助成金および低金利ローンプログラムを立ち上げたが、これまでに半額しか支出されていない。世銀は、酸素の確保への支援を正式に要請してきた国は少ないとしており、より大規模な資金提供に向けて調整を急ぐと表明している。

調整役の不在が問題を悪化させている。個別の保健システムがそれぞれ物資を購入する一方、サプライヤーは財政が逼迫した当局からの支払いが滞る事態を恐れている。医療慈善団体クリントン健康アクセスイニシアチブのバイスプレジデント、ザッカリー・カッツ氏は「市場が秩序を欠いている」と強調する。

酸素供給は、輸送、生産、安全管理、定期的な装置の整備が難しく、今回のパンデミック以前でさえ、発展途上国の多くでは供給が乏しかった。

世界銀行で健康・栄養・人口分野の世界責任者を務めるムハンマド・ペイト氏は、「最も脆弱な保健システムを持つ国々が、今回の危機で矢面に立っている」と語った。

By Andrew Jack, Michael Pooler, Neil Munshi and David Keohane

(2021年2月1日付 英フィナンシャル・タイムズ電子版 https://www.ft.com/

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古代ミイラに「黄金の舌」 エジプト、死後の弁明に

https://www.nikkei.com/article/DGXZQODG030AV0T00C21A2000000/

 ※ 「最後の審判」的な”信仰”が、あったものと見受けられるな…。

 ※ こういう「死後に、”神”の裁きを受ける」的な「信仰の文化」は、いつ頃から、世界的にはどこら辺に「分布」していたものなんだろうな…。

『【カイロ=共同】エジプト観光・考古省は3日までに、北部アレクサンドリアの神殿から発掘された古代ミイラの口から「黄金の舌」が見つかったと発表した。英BBC放送によると、約2千年前と推定。金箔でつくられ、死後の世界で神を前に、生前の行為を弁明できるように願いが込められたとみられている。

古代エジプトでは、死者はオシリス神の法廷にかけられ、弁明を求められるとの信仰があったとされる。周辺からは古代エジプト・プトレマイオス朝最後の女王、クレオパトラを描いたコインも見つかっている。

ミイラはエジプトとドミニカ共和国の合同調査隊が発見した。複数見つかったミイラの保存状態は良くなかったが、黄金の舌付近は比較的はっきりと残っていた。

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最後の審判
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%9C%80%E5%BE%8C%E3%81%AE%E5%AF%A9%E5%88%A4

アブラハムの宗教
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A2%E3%83%96%E3%83%A9%E3%83%8F%E3%83%A0%E3%81%AE%E5%AE%97%E6%95%99

※ 上記で、「大韓民国」が、薄いパープルに塗られているのは、「世界的」には、「キリスト教国」に分類されているからだろう…。

※ 実際、「ある統計」では、韓国で、「自分はキリスト教徒だ。」と思っている人の割合は、「四分の一くらいだ」、という文献を、見たことがある…。

インド発祥の宗教
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A4%E3%83%B3%E3%83%89%E7%99%BA%E7%A5%A5%E3%81%AE%E5%AE%97%E6%95%99

東アジアの宗教
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%9D%B1%E3%82%A2%E3%82%B8%E3%82%A2%E3%81%AE%E5%AE%97%E6%95%99

宋明理学(そうみんりがく)
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%AE%8B%E6%98%8E%E7%90%86%E5%AD%A6

台湾、南米ガイアナに代表機関を開設 中国にくさび

https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGM044G00U1A200C2000000/

『【台北=中村裕】台湾の外交部(外務省)は4日、南米ガイアナに代表機構となる「台湾事務所」を1月15日に開設したと発表した。ガイアナはもともと中国と友好関係にあった。ベネズエラなど南米で影響力を強める中国に対し、米国を後ろ盾とする台湾が事実上、くさびを打ち込む動きとなる。

台湾当局とガイアナ政府は1月11日、代表機構の設置に合意し、署名した。ガイアナは日本などと同様に台湾と正式な外交関係を結んでいないが、代表機構の設置は、友好関係を象徴し、事実上の領事館として機能する役割が期待されている。

台湾は中国からの圧力で現在、正式に外交関係があるのは15カ国のみ。ただ6割は中南米・カリブ地域に集中する。

台湾の外交部(外務省)の欧江安報道官は4日、代表機構の設置について「ガイアナは、カリブ海と南米を結ぶ重要な戦略的な場所に位置する。事務所の設立で、南米諸国との実質的な関係強化を図る」と説明した。

ガイアナは人口約80万人の小国でベネズエラに隣接する。南米最貧国の一つだったが近年、巨大油田が発見され、2019年に原油生産が始まった。急激な経済成長がみられ、中国資本も流入し、中国とは友好関係を築いていたことで知られる。

ただ昨年8月、野党候補のイルファーン・アリ氏が大統領に就任。翌9月にはポンペオ米元国務長官がガイアナを訪問し、米国との距離を一気に縮めた。ポンペオ氏は当時、ベネズエラなど南米で影響力を強める中国が最近、石油資源に恵まれるようになった小国ガイアナにも接近する行為を激しく批判していた。

台湾の代表機構設置について、米国の対台湾窓口機関である米国在台湾協会(AIT)は4日、「世界のあらゆる国は台湾と緊密な関係を持ち、協力すべきである。台湾の民主主義は世界をリードしている。米国は台湾の国際的なパートナーシップの拡大を支援する」との声明を発表した。

台湾は中国の圧力などで近年、世界で外交関係を次々と失う問題に直面してきた。16年に発足した蔡英文(ツァイ・インウェン)政権では既に7カ国と外交関係を失った。中国の激しい反発が続くなか、昨年8月にはアフリカ東部に位置し、ソマリアから分離独立宣言をしたソマリランドに代表機関を開設するなど、新たな外交関係を築く模索が続いている。』

米テスラ、EV用急速充電器も中国生産 年1万基

https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGN03EJW0T00C21A2000000/

『【シリコンバレー=白石武志】米テスラが中国・上海市で電気自動車(EV)用の急速充電器の生産を始めたことが3日、分かった。中国では2019年末に現地生産を始めた小型EV「モデル3」などの販売が伸びている。EV普及の鍵を握る急速充電器についても現地生産に切り替え、インフラ整備を加速する。

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テスラの中国現地法人がSNS(交流サイト)「微博(ウェイボ)」への投稿で明らかにした。上海市に建設した専用工場で、15分間の充電で最大250㌔㍍の走行が可能な最新の急速充電器「V3スーパーチャージャー」を主に生産する。当初は年産1万基を予定する。

テスラは2013年に北京市に中国1号店を開き、高級セダン「モデルS」の輸入販売を始めた。同社によると、中国本土ではすでに約300都市で730カ所以上の急速充電ステーションを設置している。20年には1年間で410カ所以上の急速充電ステーションを設け、このうち180カ所以上がV3だったが、充電器は米国から輸入していた。

テスラは19年末に米国外で初となる完成車工場を上海市で稼働させ、EV本体については充電器よりも早く現地生産を始めた。車載電池などの現地調達比率を高めたことでコストを抑え、20年の1年間でモデル3の最廉価モデルの小売価格を実質3割引き下げた。

テスラは国別のEV販売台数を明らかにしていないが、調査会社のマークラインズによると20年の中国販売台数は約14万台と19年に比べ約4倍に伸び、20年の同社の世界販売台数の3割近くを占めた。21年1月にはモデル3の派生車種である小型SUV(多目的スポーツ車)「モデルY」の納車も始まり、中国販売が一段と伸びると見込まれている。

テスラの新型EV、7人乗りSUV「モデルY」が北米で納車開始|航続距離は約500kmを達成 (画像No.1 )
https://autoc-one.jp/news/5006820/photo/

https://www.tesla.com/ja_jp/modely

米韓首脳「日韓関係の改善を」 初の電話協議

https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGM041DV0U1A200C2000000/

 ※ 「見出し」と中身が、相当違っている印象だ…。

 ※ 単に、『韓国側によると、両首脳は日韓関係の改善と日米韓の協力関係が「地域の平和と安定に重要だ」との認識で一致した。』というだけの話しだ…。

 ※ しかも、『韓国側によると、』ということだ…。

 ※ こういう時は、相手の米国側が、どういう発表を行っているのか…、ということを調べる必要がある…。

『【ソウル=恩地洋介】バイデン米大統領と韓国の文在寅(ムン・ジェイン)大統領は4日、電話で約30分間協議した。韓国側によると、両首脳は日韓関係の改善と日米韓の協力関係が「地域の平和と安定に重要だ」との認識で一致した。1月20日にバイデン政権が発足して以来、初めての電話協議となる。

両首脳は米韓同盟の強化を目指す方針を確認した。韓国大統領府によると、協議では「朝鮮半島とインド太平洋地域の協力を超え、民主主義や人権に寄与する包括的戦略同盟」という表現を使った。文氏は協議後、ツイッターで「韓米同盟をもう1段階アップグレードすると約束した」と明らかにした。

米朝対話を巡っては、早期に包括的な対北朝鮮戦略をまとめる必要があるとの考えで一致した。文氏が「朝鮮半島の非核化へともに努力しよう」と呼び掛け、バイデン氏は「韓国と共通の目標のため、緊密に協力していく」と応じた。

クーデターで国軍が暫定統治するミャンマー情勢についても意見を交わした。懸念を共有し「民主的、平和的な問題解決へ協力する」と確認した。

米朝対話の再開を望む文政権は、バイデン政権との関係強化を最優先の外交課題に据えている。文氏はツイッターに「新型コロナウイルスや気候変動、経済の両極化など世界的危機での『米国の帰還』を歓迎した」と投稿した。』

『Readout of President Joseph R. Biden, Jr. Call with President Moon Jae-in of the Republic of Korea | The White House

President Joseph R. Biden, Jr. spoke today with President Moon Jae-in of the Republic of Korea to stress his commitment to strengthening the United States-ROK alliance, which is the linchpin for peace and prosperity in Northeast Asia. The two leaders agreed to closely coordinate on the Democratic People’s Republic of Korea. They also agreed on the need for the immediate restoration of democracy in Burma. The two Presidents discussed a range of global issues critical to both our nations and agreed to work together to address shared challenges such as the COVID-19 pandemic and climate change.』

 ※ ホワイトハウスの、「ブリーフィング」の内容は、以上のようなものだ…。( https://www.whitehouse.gov/briefing-room/statements-releases/2021/02/03/readout-of-president-joseph-r-biden-jr-call-with-president-moon-jae-in-of-the-republic-of-korea/

 ※ オレの「つたない英語力」では、「日韓関係の改善」も、「日米韓の協力関係」も、見つけることはできんかった…。

 ※ ただ、「米韓同盟は、北東アジアの平和と発展にとっての「リンチピン(重要な要(かなめ))」であるという従来からの認識を、繰り返したこと…。

 ※ そして、「ビルマ(ミャンマー)の民主主義を、早急に立て直す必要があること」「新型コロナや、気候変動の問題のような、世界的な課題について、協働していくこと」で同意したこと…、は読み取った…。

「核なき世界」遠く、新型兵器の開発競争止まらず

https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGN040IG0U1A200C2000000/

『【ワシントン=中村亮、モスクワ=小川知世】米ロ両政府は3日に核軍縮条約の延長に合意したが、核の脅威が一気に後退するわけではない。米ロは条約を順守しつつ新型兵器の開発や既存兵器の改良を推進。中国は核弾頭数を今後10年間で倍増させるとの予測があり軍拡競争の懸念は拭えない。バイデン米大統領が盟友のオバマ元大統領から引き継いだ「核なき世界」の理想にはほど遠い。

「制御なき核競争は全ての者を危険にさらす」。ブリンケン米国務長官は3日の声明で、新戦略兵器削減条約(新START)を失効させた場合のリスクをこう強調した。新START延長の効果は冷戦期のような米ロの軍拡競争の抑止だけではない。世界の核弾頭の9割を保有する米ロに核開発の制約がなくなれば他国に非核化や軍縮を迫る正当性が薄れ、核不拡散体制が一段と弱体化する恐れがあった。

核軍縮を重視するバイデン米大統領に新STARTの単純延長以外の選択肢はなかった。政権発足からわずか2週間後の今月5日に条約の期限切れが迫っていたからだ。中国の軍縮参加を棚上げしたり、核兵器の制限対象の拡大を見送ったりしたのはやむを得ない面があった。

一方、延長期間を5年間とした点に疑問の声が出ている。共和党のジム・リッシュ上院議員は「延長期間が長いほどロシアが今後の軍縮協議に応じるインセンティブがなくなる」と批判した。新STARTは2026年まで延長が決まり、バイデン政権の1期目に期限切れを迎えない。バイデン氏にとって、中国を交えた新しい核軍縮の枠組み構築などは優先度が下がる可能性がある。

ロシアは新STARTが単純延長となり「外交上の大きな成功」(リャプコフ外務次官)と評価する。経済力で米中に圧倒的に劣るロシアにとって核戦力は安全保障政策の要であるだけでなく、「大国」を誇示する数少ないよりどころでもある。際限のない軍拡競争に臨む財政余力も乏しく、米国との核軍縮条約の維持が重要だった。

新STARTを延長しても軍拡競争の流れは大きく変わりそうにない。

米国ではオバマ政権が核軍縮を提唱しつつ、30年間で1兆ドルを投じる核兵器の近代化計画を進めた。条約に従って兵器の保有や配備数が減っても、それぞれの兵器の性能を高めて核抑止力の維持を目指す。米国は陸海空で核兵器の使用態勢を整えており、各領域で兵器の新規開発や改良、更新が進む。計画は超党派の支持を得ており、トランプ政権を経てバイデン政権も大枠を維持する見通しだ。

米海軍は20年、潜水艦発射弾道ミサイル(SLBM)に搭載する小型核を実戦配備したと明らかにした。同型の兵器を改造し、威力を大幅に低下させた特徴がある。敵基地や戦闘地帯に対象を絞った攻撃が可能となり、一般市民への被害を抑えるという。米軍は敵が核使用の脅威を感じやすくなり抑止力が高まると効果を説明するが、核使用のハードルが下がるとの批判も根強い。

ロシアも核兵器の近代化を急いでいる。プーチン大統領は18年の年次教書演説で大々的に新型核兵器の開発を披露した。米国のミサイル防衛網に対抗して迎撃が難しいとされる極超音速兵器の開発を進め、19年末に極超音速弾頭「アバンガルド」を配備した。20年10月には潜水艦などに配備予定の極超音速巡航ミサイルの発射実験に成功したと発表した。

米ロの核軍縮交渉の裏で核兵器の増強を進めるのは中国も同じだ。米国防総省は20年9月に発表した報告書で、中国が200発を超える核弾頭を保有し、今後10年で倍増させるとの見通しを示した。中国軍が大陸間弾道ミサイル(ICBM)など米本土を攻撃可能な核戦力を急拡大。米ロと同様に陸海空で核兵器の使用態勢を構築しつつあるとみる。

「広島と長崎の惨事が繰り返されないよう、核兵器のない世界に近づくよう取り組む」。バイデン氏は20年8月、広島への原爆投下から75年目の節目に合わせた声明でこう力説した。ただオバマ氏が「核なき世界」を提唱した09年に比べて中国は軍事力を大幅に向上させ、ロシアを含めた大国間競争は激しくなるばかりだ。元ホワイトハウス高官は「スローガンを掲げても実行することが一段と難しくなっている」とみる。』

米軍高官「駐独削減を中断」 トランプ政権の計画精査

https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGN040D30U1A200C2000000/

『【ワシントン=中村亮】米国のトッド・ウォルターズ欧州軍司令官は3日、記者団に対し、ドイツ駐留部隊の削減計画について「中断しており隅々まで再検討する」と述べた。トランプ前政権が決めた削減計画の見直しを排除しない考えを示す発言だ。バイデン政権は米欧同盟の修復を重視していることを反映する。

ウォルターズ氏は「抑止力や安全保障の実態に対するあらゆる影響を戦略的かつ運用的視点から精査する」と計画中断の理由を説明した。国防総省のカービー報道官は3日の記者会見で、駐独米軍をめぐり「いかなる決定もしていない。オースティン国防長官は世界全体の体制の点検を望んでいる」と述べた。

トランプ政権は2020年7月、駐独米軍の3分の1にあたる1万2000人の削減計画を発表した。トランプ前大統領はドイツの軍事費負担が過少だと強く批判した経緯から、米軍削減はドイツに対する政治的処罰との見方が広がっていた。

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米大統領報道官「東京五輪、計画変わらず」

https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGN0405T0U1A200C2000000/

『【ワシントン=永沢毅】サキ米大統領報道官は3日の記者会見で、新型コロナウイルスの影響で開催に懐疑的な見方もある東京五輪について「私たちの計画は何も変わっていない」と述べ、現時点で米国の計画は変わりないとの認識を示した。米国選手団の状況に関しては「米国オリンピック委員会に聞いてほしい」と述べるにとどめた。

サキ氏は東京五輪への米国選手団の派遣に関する記者団の問いに関し、人権問題の観点から一部にボイコット論がでている2022年2月の北京冬季五輪の質問と取り違えて「現時点では北京五輪の態勢や計画の変更について話し合っていない」と回答。「同盟国や友好国と緊密に相談し、共通の懸念を明確にして足並みをそろえて対処する」と述べた。

北京冬季五輪を巡っては、中国によるウイグル族らへの「人権侵害」を理由に人権団体からボイコットすべきだとの意見がある。英紙にはラーブ英外相がボイコットの可能性を示唆したとの報道もある。

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カーボンゼロの「最終兵器」、日本先行の宇宙太陽光発電

https://www.nikkei.com/article/DGXZQODZ268P30W1A120C2000000/

『宇宙空間に広がった太陽光パネルで発電、電子レンジに使われるマイクロ波で地上に電気を送る「宇宙太陽光発電(SPS)」。1980年代に日本で研究を始めた京都大学の松本紘氏(現・理化学研究所理事長)から弟子の篠原真毅教授へ情熱は受け継がれ、2050年の実用化を目指し国も動き始めた。中国の猛追もある中、次世代エネルギーとして日本は果実を手にできるか。

電子レンジでテレビを動かす――。京都府宇治市にある京大…

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宇宙空間に広がった太陽光パネルで発電、電子レンジに使われるマイクロ波で地上に電気を送る「宇宙太陽光発電(SPS)」。1980年代に日本で研究を始めた京都大学の松本紘氏(現・理化学研究所理事長)から弟子の篠原真毅教授へ情熱は受け継がれ、2050年の実用化を目指し国も動き始めた。中国の猛追もある中、次世代エネルギーとして日本は果実を手にできるか。

電子レンジでテレビを動かす――。京都府宇治市にある京大・篠原教授の研究室では珍しい実験が話題を呼んだ。電波が漏れないようにトゲトゲの遮蔽構造に覆われた実験室。部屋の中央に置いたコンセントを差していないテレビに電子レンジを改良した設備からマイクロ波を飛ばすと、映像が映し出された。電波は通常、波に情報を乗せて飛ばすが、出力を上げることで電気そのものを送ることが可能だ。

各国で100年以上研究
ワイヤレス送電は米テスラが社名の由来にしたとされる米物理学者ニコラ・テスラが19世紀末に送電実験をしたり、旧日本軍がマグネトロンの軍事転用を実験したり、オランダのフィリップスが携帯電話を電子レンジで急速充電する特許を出願したりと100年以上にわたり有象無象の研究が続いてきた。

実用化は難しいとされ、基礎研究にとどまっていた電波で電気を送る技術だが、ついに実用化フェーズに入ってきた。総務省はワイヤレス給電と呼ばれ、コンセントがなくても電気を飛ばして機器を充電できる技術を企業などが事業に利用できるように電波を割り当てる。パナソニックやオムロンなどの企業が電池レスIoT端末を開発して商用化をにらんでいる。

米ではスタートアップが先行。その一つオシアはビームを反射させて障害物をよける独自の「COTA」技術を開発し、スマートフォンに取り付けたケースでiPhoneを充電できる技術を披露した。パワーキャストは「ワイヤレス・チャージング・グリップ」の名称で、任天堂のゲーム機「スイッチ」のコントローラーを無線で充電できる製品をアマゾンで約150ドルで販売した。

宇宙からビームで送電
電波による送電の可能性はデジタル機器にとどまらない。マイクロ波の出力を上げ、ビームとして照射し、送電線のように使う究極のクリーンエネルギープロジェクトが進む。宇宙空間の人工衛星からビームで飛ばして3万6千キロメートル先の地球のアンテナで受ける宇宙太陽光発電だ。

かつて都市開発ゲーム「シムシティ」で次世代発電所として登場したこともある未来の象徴とも呼べる技術。太陽で起きる核融合反応でエネルギーを取り出す核融合発電と並び、構想こそ優れるものの実用時期は見通せない夢のエネルギーとみられていた。ただ、近年ではカーボンゼロの流れを受けて、国が策定する宇宙基本計画に新たに宇宙太陽光発電の検討が記載されるなど再び実用化に向けた前進の兆しを見せている。

地球上で太陽光発電をした場合、夜間や曇りの場合には発電できないため、平均で太陽光パネルの稼働率は15%とも言われる。夜のない宇宙空間では24時間発電できる。送電線の代わりにビームで送れば地球でエネルギーを受けたり、月面の裏側や他の星に電気を送ったりといったことも理論上可能になる。

宇宙太陽光発電は文字通り夢のプロジェクトだ。日本では京大の松本氏が先鞭(せんべん)をつけ、ロケットを使って宇宙空間でマイクロ波を送電するMINIXと呼ぶ実験に1983年に世界で初めて成功した。松本氏は「もともと(別の)宇宙プラズマの研究をしてたが、人類はいずれ宇宙に出て行くはめになるだろうと思った」と話す。宇宙で電気を送ることは人類がいずれ地球外に生活圏を広げる際にも不可欠な技術だ。

京大で脈々と研究が引き継がれる
1990年当時に京大4年生だった篠原教授は、松本氏の壮大な計画に感銘を受けて弟子入りを決断。その後松本氏は08年に京大総長に就くなどアカデミアの世界のキャリアを駆け上り、10年に教授となった篠原氏は後継者として夢の技術の開発を引き継いだ。

宇宙太陽光発電は経済産業省、宇宙航空研究開発機構(JAXA)を中心に、宇宙システム開発利用推進機構や民間企業では三菱電機、三菱重工業、IHIなどが設備などを提供して実験プロジェクトを推進してきた。実用化のめどは当初2030年とも言われていたが、現在では2050年ごろになっている。

実用化の課題はコスト
ネックとなるのがコストだ。篠原教授は「事業化できる電力単価を考えると、100万キロワットの発電容量が必要だが、太陽光パネルの大きさは長さが2キロメートルほどになる」と試算する。衛星は1万トン以上と、一般的な宇宙ステーションの100倍だ。衛星はロケットで静止軌道まで運ぶ必要があるが、これだけ巨大な設備になると複数回送って組み立てる必要がある。

特に日本では国産のH2Aロケットでも1発100億円とも言われ、運搬コストがかかる。100万キロワット級の建設にかかる総コストは1兆円超との見積もりもある。だが松本氏は「ロケットの打ち上げ費用が下がり、2050年のカーボンゼロの目標もあり、開発のスピードは進むだろう」と話す。実際、日本ではH3ロケット以降は低コスト化が焦点で、特に米ではロケット開発は米航空宇宙局(NASA)から民間委託が急激に進み、米スペースXをはじめとする新興勢がロケットの価格破壊をしている。

また、安全面での懸念もある。強力なマイクロ波は地上のアンテナで受信する必要があるが、設備の周辺は人から離す必要もあり、海上に設置する案などが検討されている。マイクロ波がそれた場合には火事になるとの推論もあるが、篠原教授は「アンテナからそれると分散してしまい、殺人ビームのようなことにはならない」と強調する。

核融合発電と並んで注目の的に
遅々として進まなかった開発だが、カーボンゼロと原子力発電の停止というジレンマの中で、宇宙太陽光発電は核融合発電と並び、急速に世界で注目を集める。宇宙開発を加速する中国では重慶大学などを中心に、国を挙げて一気に人工衛星による実験フェーズにもっていくという計画が出ているという。先行する日本の宇宙太陽光発電の教材などを中国に翻訳する動きもあるという。

篠原教授は「日本が開発を進める間に中国がどんどん追いついてくる可能性もある」と指摘する。巨額の研究開発費で下支えする米中、さらに民間のマネーも入り宇宙開発が進む中、日本が先行してきたはずの夢の技術の実現にはさらなる資金調達の仕組みや開発スピードの加速が必要になる。

(企業報道部 渡辺直樹)

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宇宙太陽光発電システム(SSPS)について
https://www.kenkai.jaxa.jp/research/ssps/ssps-ssps.html

「アップルカー」、起亜が生産受託交渉 米CNBC報道

https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGN040TU0U1A200C2000000/

『【シリコンバレー=白石武志】米CNBCテレビは3日、米アップルが韓国・現代自動車傘下の起亜と自律走行型の電気自動車(EV)の生産委託に向けて交渉を進めていると報じた。「アップルカー」の計画をめぐっては2020年末以降、米国と韓国で関連報道が続いている。CNBCの報道について現代自はコメントを避けた。アップルのコメントは得られていない。

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アップル、EV参入へ交渉 現代自が「初期の段階」認める
Apple、2024年のEV生産開始を検討 ロイター報道

CNBCは複数の関係者の話として、アップルが自社ブランドのEVについて起亜に生産を委託する交渉を進めていると報じた。起亜が米南部ジョージア州に持つ完成車工場で2024年の生産開始を予定しているという。両社は合意に達しておらず、アップルが最終的に別の自動車メーカーとも提携する可能性があるとしている。

アップルのEV参入計画は長年噂されてきたが、20年末にロイター通信が「24年の生産開始を検討」と報じたことで関心が一気に高まった。21年1月に韓国メディアが「車両生産などで現代自グループと協業する交渉を進めている」と報じた際に現代自が声明の中で「話し合いは初期の段階」と認めたことで、自動車大手との交渉の事実が明らかになった。

2月に入ってからも韓国紙・東亜日報(電子版)が「起亜とアップルが2月中にも契約する予定で、アップルは前払い金として4兆ウォン(約3700億円)を払う」などと報じていた。

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海外勢、日本株を1875億円売り越し 1月24~30日

https://www.nikkei.com/article/DGXZASFL04HKO_U1A200C2000000/

『財務省が4日発表した対外及び対内証券売買契約などの状況(週間、指定報告機関ベース)によると、海外投資家は1月24~30日に日本株を4週ぶりに売り越し、売越額は1875億円だった。米国株相場が下落基調で、投資家心理の悪化などを受けた売りが優勢だった。

海外投資家は国内の中長期債を3週連続で買い越し、買越額は621億円だった。短期債は2週ぶりに売り越し、売越額は4015億円だった。

国内投資家による海外の中長期債への投資は4週連続で買い越した。買越額は7296億円だった。

〔日経QUICKニュース(NQN)〕

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住友商事、シェール開発から完全撤退 米国権益を売却

https://www.nikkei.com/article/DGXZQODZ013PW0R00C21A2000000/

『住友商事がシェール開発から完全撤退した。米国テキサス州に保有しているシェールオイル事業の権益を売却した。シェール開発の規制を強める米バイデン新政権の意向もあり事業の先行きが不透明だった。米国の化石燃料事業に注力してきた日系商社だが、今後は再生可能エネルギーへの対応が本格化する可能性がある。

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米ロ、新START5年延長で正式合意 軍縮機運つなぎ留め、中国の参加棚上げ

https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGN03DGR0T00C21A2000000/

『【ワシントン=中村亮】米ロ両政府は3日、両国間に残る唯一の核軍縮の枠組みである新戦略兵器削減条約(新START)を5年間延長することで正式合意したと発表した。核軍縮の機運をつなぎ留める効果が期待できるが、今後も中国の軍縮参加は見込めず、米中ロの軍拡競争の懸念は拭えない。

ブリンケン米国務長官は3日の声明で、新START延長を通じ「米国や同盟国、友好国、世界がより安全になる」と成果を訴えた。ロシア外務省も「最大の核保有国として米ロの特別な責任を踏まえ、重要な決定がされた」と強調した。米ロは核弾頭保有数が合計で世界の9割を占める核大国だ。

新STARTは戦略核弾頭に加え、核弾頭を攻撃対象に向けて運ぶ大陸間弾道ミサイル(ICBM)や潜水艦発射弾道ミサイル(SLBM)、戦略爆撃機の配備数を制限する。査察のルールを詳細に定めて核戦力に関する透明性を高める役割も担う。2011年に発効し、今月5日が期限だった。失効すれば米ロの核軍縮の枠組みが1972年以降で初めて消滅していた。

新START延長は2つの課題を棚上げした。一つが中国の参加だ。米国防総省は中国の核弾頭保有数が倍増するとの見通しを表明。トランプ前米政権は米ロに限った核軍縮条約は時代遅れだとして中国を含む新しい枠組みを探った。しかし中国は参加を一貫して拒否。トランプ政権は20年夏ごろにロシアとの2国間交渉にカジを切り、バイデン政権は新STARTの単純延長に応じた。

ブリンケン氏は声明で今後の5年間の課題として「近代的で拡大する中国の核戦力による危険を減らす軍縮を目指す」と明記した。だが中国外務省の趙立堅副報道局長は1月27日の記者会見で「中国の立場は一貫して明確だ」と述べ、核軍縮の枠組みには入らないと改めて強調した。その理由について「米ロの核兵器の数量は全世界の90%以上を占めている」と指摘。中国の核戦力は米ロに見劣りするとの見方を示した。

米国は新STARTの制限対象の拡大も先送りした。新STARTは長い射程の核戦力を制限対象とするが、短・中距離の非戦略兵器は対象外だ。米国はロシアが短・中距離の核戦力を増強し、同盟関係にある欧州の脅威になっていると懸念してきた。米議会では新STARTを批准する際、将来の枠組みでは非戦略兵器を制限対象にすべきだと政府に求めていた。

軍拡競争の火種は他にも多数ある。19年8月には米ロの中距離核戦力(INF)廃棄条約が失効し、米国は東アジアで地上配備型の中距離ミサイルの配備を探る。トランプ政権は空から相互査察を定めた領空開放(オープンスカイ)条約も離脱。プライス国務省報道官は2日の記者会見で「ロシアの条約違反は続いている」との見方を示し、早期復帰に否定的な見方を示した。

中東ではイランが15年の核合意の義務履行を相次いで停止している。バイデン政権はイラン核合意への復帰を目指すが、双方の相互不信が根強く交渉に時間がかかるのは確実だ。北朝鮮も核・ミサイル開発を推進する方針を堅持している。

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中満泉
国際連合 事務次長・軍縮担当上級代表
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今後の展望 国連はこの延長正式合意を心から歓迎します。8月に予定されているNPT再検討会議への好影響も期待します。延長期間に、現在世界の90%の核弾頭を保有する米ロ間でさらなる削減交渉を進めることは、他の核保有国を核軍縮交渉に引き込むためにも重要。世界は多極化が進み核拡散の危険も増大し、サイバー・宇宙空間も含め科学技術の進展がいわゆる戦略的安定に影響を及ぼす状況が近づいています。5年間を活用し、軍縮・不拡散・軍備管理への新たなビジョンを議論することが必要だと考えます。新たなビジョンはあらゆるタイプの核兵器や戦略的安定に影響を及ぼしかねない兵器、そしてすべての核兵器保有国をカバーするものであってほしい。
2021年2月4日 2:28いいね
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ミャンマー、狙い澄ましたクーデター 直前に中国と接触

https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGM033GG0T00C21A2000000/

『1日のミャンマー国軍によるクーデターは、狙い澄ましたかのようなタイミングで起きた。任期切れが迫る国軍総司令官はアウン・サン・スー・チー国家顧問が率いる与党が圧勝した総選挙結果に不満を募らせ、クーデター直前に中国側と接触した。クーデターは軍政回帰の危機だと国際社会から強い批判を浴びており、バイデン米政権にとって大きな試練となる。

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1日のミャンマー国軍によるクーデターは、狙い澄ましたかのようなタイミングで起きた。任期切れが迫る国軍総司令官はアウン・サン・スー・チー国家顧問が率いる与党が圧勝した総選挙結果に不満を募らせ、クーデター直前に中国側と接触した。クーデターは軍政回帰の危機だと国際社会から強い批判を浴びており、バイデン米政権にとって大きな試練となる。

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「国軍は憲法を順守する」。1月末、ミン・アウン・フライン国軍総司令官の予想されていなかった発言で、ミャンマー国内の緊張は和らいだ。国軍は昨年11月の総選挙で不正があったとして「行動を起こす」と示唆していたためだ。皮肉なことに総司令官の発言の翌日、国軍は憲法の規定に基づいて全権を掌握した。憲法は417条以降の規定で、非常事態時に全権を国軍総司令官に委ねると定める。

現行憲法は軍事政権が2008年に制定したものだ。議会の議席の25%と主要3閣僚を軍が占有する。外国籍の親族を持つ人物の大統領資格も認めておらず、スー・チー氏は亡夫と息子が英国籍のため該当しない。

スー・チー氏が率いる国民民主連盟(NLD)が15年の総選挙で地滑り的な勝利を果たし、政権を握ってから5年。NLDと国軍の間は常に緊張していた。スー・チー氏側が国軍側に譲歩することはあったが、それは融和でなく、政治的な戦術だとみられていた。

国際社会ではかつてスー・チー氏をノーベル平和賞を受賞した「人権擁護者」とみる向きが多かった。だが国軍が17年、ミャンマー西部ラカイン州からイスラム系少数民族ロヒンギャの75万人を追放すると、スー・チー氏は国軍を擁護した。人権運動家はスー・チー氏が人道に対する罪を犯したと激怒し、同氏を「堕天使」として扱うような論評も近年は目立った。

実際、スー・チー氏は社会正義よりも法と秩序を重視する。独立運動の英雄だった父アウン・サン氏が暗殺されたのは2歳のとき。長い自宅軟禁を経て、父親の後を追い国家のリーダーとなる目標にこだわった。

現実主義の側面を持つスー・チー氏だが、国軍との間の溝は20年11月の総選挙(上下両院選)で決定的となった。NLDが議席を伸ばす一方、国軍系の野党、連邦団結発展党(USDP)は屈辱的な大敗を喫した。国軍総司令官としての任期切れが迫っていたミン・アウン・フライン氏は、スー・チー政権で副大統領として仕えるという選択肢もあったが、明らかに魅力的ではなかった。

政治的緊張を抱えていたミャンマーは地政学上の要衝でもある。中国とインドの間にあり、地域大国がひしめきあうなかで重要な位置を占める。中国にとってミャンマーは東南アジアや南アジアへ抜ける足がかりとなる。西側がかつてミャンマー軍政への制裁を続けていた際にも軍の装備を提供し「親しい友人」であり続けた。

だがミャンマーは次第に中国による支配への不満を募らせた。破綻した経済を立て直すため開放路線へと転換し、スー・チー氏を自宅軟禁から解いた。中国が支援していた北部カチン州のダム建設プロジェクトを突然中止したことは対中関係の悪化を象徴する。

しかしミン・アウン・フライン氏は中国との関係を維持した。頻繁に中国を訪問し、高官との関係を築いてきた。

このためミャンマー国軍が中国に事前通告せず、クーデターを起こしたはずがないと多くの専門家はみる。中国の王毅(ワン・イー)国務委員兼外相はわずか数週間前の1月にミャンマーを訪問し、ミン・アウン・フライン氏、スー・チー氏とそれぞれ会談した。

関係者によると、ミン・アウン・フライン氏は20年の総選挙で不正行為があったと主張し、不満を漏らした。王氏はミャンマー国軍が「正しい」役割を果たし、国に積極的に貢献すべきだと応じた。軍が2国間関係のさらなる改善に貢献することを中国が期待しているとも語ったという。

ミャンマーの政変は米国にも大きな意味を持つ。バイデン米大統領は対ミャンマー制裁について「適切な措置を講じる必要性が生じる」と述べた。米外交問題評議会(CFR)シニアフェローのジョシュア・カーランティック氏は「ミャンマーへの対応はバイデン氏の実力が試される最初の課題になる」と指摘する。

米国が制裁に踏み切れば、逆効果になるとの見方もある。それでも米国はミャンマーへの関与を続けざるを得ない。バイデン氏は米国家安全保障会議(NSC)の新設ポスト、インド太平洋調整官にカート・キャンベル氏を任命した。キャンベル氏はバイデン氏が副大統領を務めたオバマ政権時代に国務次官補(東アジア・太平洋担当)を務め、ミャンマー民主化の立役者として活躍した。

シンガポールのビラハリ・カウシカン元外務次官は「ミャンマーを孤立させることは無益で、その事実や中国との競争を考えると、戦略的に対応することの重要性をキャンベル氏は認識している」と指摘する。

(バンコク=グウェン・ロビンソン、ヤンゴン=新田裕一、トムソン・チャウ)

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青山瑠妙
早稲田大学大学院アジア太平洋研究科 教授
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ひとこと解説 確かに王毅外相はミャンマー訪問の際に国軍総司令官と会ったが、アウン・サン・スー・チー国家顧問とも会談し、一帯一路構想の協力について確認している。現時点の情報で中国がクーデターに関与している確証はないが、中国とミャンマーの関係において、クーデターによる大きなダメージはないと見られている。
今後の争点の一つは国連安保理での中露の対応となる。ミャンマーに対する制裁に両国はどう動くか。
もう一つ注視されているのは日本の役割である。これまでミャンマーと関係の深い日本とインドが、アメリカとミャンマーとのパイプ役をどこまで果たすことができるのか。日本への期待は大きい。
2021年2月4日 8:24 (2021年2月4日 8:25更新)
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滝田洋一
日本経済新聞社 編集委員
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分析・考察 バイデン政権の足元は見透かされていないでしょうか。記事にあるシンガポールのビラハリ・カウシカン元外務次官の指摘は雄弁です。「ミャンマーを孤立させることは無益で、その事実や中国との競争を考えると、戦略的に対応することの重要性をキャンベル氏(インド太平洋調整官)は認識している」と。
もちろん制裁の実効性を高める策はあります。中国がミャンマー国軍の後ろ盾になるようなら、中国に対してセカンダリー・サンクション(二次的制裁。制裁対象の国と結びつきが深い第三国への制裁)を課すことです。
バイデン政権の人権外交が本物ならできないはずはないはず。それともやはり、バイデン氏は「言うだけ番長」なのでしょうか。
2021年2月3日 19:15いいね
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