ドラギECB前総裁 イタリア首相候補に 大統領と会談へ

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『【ウィーン=細川倫太郎】イタリアのマッタレッラ大統領は3日、欧州中央銀行(ECB)のドラギ前総裁と会談する。コンテ前首相の再任を目指して進められていた各党の連立協議が失敗。大統領は新政権樹立へドラギ氏を首相候補に指名する可能性がある。

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大統領は2日夜(日本時間3日未明)、「現在のコロナ禍の社会的・経済的状況では前倒し選挙の実施は不可能であり、新政権樹立のためにできるだけ早く新たな人物に組閣を要請する」との声明を発表した。大統領府の報道官は、大統領が3日にドラギ氏を呼んで会談することを明らかにした。

大統領は1月29日、フィコ下院議長に左派「五つ星運動」と中道左派「民主党」を中心とした連立政権の維持へ調整するよう指示し、2日までに結果を報告するよう求めていた。フィコ氏は各党と協議を続けたが、コンテ前首相に反発する少数政党「イタリア・ビバ」を率いるレンツィ元首相が難色を示し、協議は失敗に終わった。

伊メディアによると、レンツィ氏はドラギ氏の首相就任を望んでいる。イタリア・ビバの関係筋は、「我々の提案の1つだ」と述べて認めた。ドラギ氏はECB総裁を2019年に退任して以降は、公の場にはほとんど姿を見せていない。

大統領が首相候補に指名すれば、ドラギ氏は各党と組閣に向けた協議を始めるとみられる。組閣に失敗すれば、大統領が議会を解散し、総選挙になる可能性もまだ残る。

イタリアの政局を巡っては、新型コロナウイルスからの復興計画を巡って、コンテ前首相とレンツィ氏が対立。イタリア・ビバは連立与党から離脱した。この結果、連立与党は上院では過半数割れとなり、政権運営が行き詰まった。コンテ前首相は1月26日、大統領に辞表を提出した。

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菅野幹雄
日本経済新聞社 ワシントン支局長・本社コメンテーター
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貴重な体験談 10年前の2011年11月、ドラギ総裁の就任をECBで取材しました。ニックネームは「スーパー・マリオ」。米MITで経済学博士号を取ったテクノクラートで、イタリア人に珍しく寡黙な人柄ながら「やることはやる」人でした。
イタリア語のリズム感を伴う英語が耳に残っています。

総裁就任早々に利下げを実施し、12年夏にはロンドンで「できることは何でも(Whatever it takes)」やると南欧国債の無制限購入の覚悟を示して市場不安を一気に鎮めました。当時、信用危機のイタリアで首相に就いたのも経済学者のマリオ・モンティ氏。またも「マリオ」の出番でしょうか。あまり割のいい仕事ではなさそうですが……。
2021年2月3日 10:45いいね
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