中国、ミャンマー通じガス・原油調達 軍側ともパイプ

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『【北京=多部田俊輔】中国政府はエネルギー安全保障上の観点からミャンマーを重視する方針を変えないとみられる。米国の影響力が強いマラッカ海峡を経由せずに、中国石油天然気集団(CNPC)がミャンマーからパイプラインを使って天然ガスと原油を輸入しているからだ。

中国国営の新華社によると、ミャンマーにある中国大使館は1日、現地の中国企業に「驚き慌てることなく、緊急事態に備えるように」との通知を出した。中国は…

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中国はミャンマーの政権側だけでなく、軍側とも太いパイプを持つとされる。中国企業は中国大使館との緊密な連携で安全確保や事業継続を模索する。

CNPCが主導するパイプラインは2013年に天然ガス用、17年に原油用がそれぞれ開通した。中国メディアによると、19年のパイプラインによる天然ガス輸入量に占めるミャンマー産の比率は9%で4位を占めた。

中国では天然ガスの需要が急増している。ミャンマー産を増やせば外交的に対立するオーストラリアなどへの依存を軽減できる。原油は約5割を依存する中東産などの原油をミャンマー西部で陸揚げして、パイプラインで中国南部まで運ぶ仕組みだ。

「米国の中国包囲網が続くなか、ミャンマーの役割はますます重要になる」。中国石油大手幹部は打ち明ける。米国の影響が強いマラッカ海峡が封鎖されるような事態も想定し、中国は今後もミャンマーを活用していく方針とみられる。

エネルギー以外でも、習近平(シー・ジンピン)国家主席が旗を振る広域経済圏構想「一帯一路」の沿線国として中国企業の進出が相次ぐ。19年に中国企業がミャンマーで新たに契約した建設プロジェクトの金額は63億㌦(約6600億円)に達した。中国の建設大手が現地で発電所の建設などを手掛ける。

電力インフラの整備にあわせ、安い人件費を求めて繊維業界の企業も多い。王毅(ワン・イー)国務委員兼外相は1月のミャンマー訪問時に政府だけでなく、軍側とも会談しており、「中国政府は今後もミャンマーとの連携を続けていくだろう」(中国の電力会社幹部)との見方が多い。