[FT]バイデン氏、就任1週間で抱え込んだいら立ち

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 ※ これも、「無理筋」の話しだろう…。

 ※ 『全米での得票は、バイデン氏が約7808万票(得票率50・8%)、トランプ氏が約7273万票(同47・4%)で、得票数は両候補とも、これまでの最多得票を上回った。』
ということで、バイデン氏は「圧倒的多数」で、当選したわけじゃない…。

 ※ 相手陣営にも、7000万票を超える「国民」が支持を与えている…。

 ※ それも、厳然とした「民意」なんで、無視するわけにはいかんだろ…。

 ※ これから、「何をするにつけても」、そういう「構造」は、ついて回ってくる…。

 ※ うかうかしていると、「2年後の中間選挙」が、あっという間にやってくる…。

『バイデン米大統領が就任早々にいら立ちをあらわにしたのは1月28日、さらなる一連の大統領令への署名を終えた時だった。

バイデン氏はペンを置くと大統領執務室の机を4回たたきながら、議会で宙に浮いたままになっている1兆9000億ドル(約200兆円)規模の追加経済対策の緊急性を強調した。「やるべきことがたくさんある。私がまずしなければならないのは、この新型コロナウイルス禍克服のための経済対策を通すことだ」…

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大統領就任から10日、バイデン氏は早くも困難な状況に直面し、いら立ちを抱えている。複数の危機が重なり合い、政治対立が先鋭化しているなかで予想されたことではある。

バイデン氏は連日、公の場でおおむねお膳立てされたメッセージを発信しているが、最も目立つ行動は、選挙公約に沿ってトランプ前大統領の路線から転換することをはっきり示す一連の大統領令への署名だ。

環境規制や社会的セーフティーネット(安全網)の構築、多国間主義の世界秩序への参加といった問題から、トランスジェンダー(出生時の性と自身が認識する性が一致しない人)の米軍入隊の禁止に至るまで、バイデン氏は過去4年間に最も論争を呼んだ政策を一部覆そうと取り組んでおり、おおむね支持層を満足させている。

「本当の抵抗はこれから」
だがバイデン氏の成否の尺度となる2つの問題、コロナ禍と経済に関してはなおも大きな障害に突き当たったままだ。ワクチン接種については、変異ウイルスの感染が急激に拡大しないよう、就任100日間で1億回という目標を大幅に前倒しする必要に迫られている。

就任前に打ち出した経済対策は政治的に膠着したままで、妥協点は見えていない。

「大部分の国民はトランプ政権下の混乱が収まり始めて安堵しているが、だからといって民主党と共和党が抜本的な政策転換に向けて協調しようとしているわけではない」。こう指摘するのは、米シカゴ大学のウィリアム・ハウエル教授(米政治)だ。「バイデン氏はこれから本当の抵抗に直面することになるだろう。問題はそれにどう対処するかだ」

今のところ、バイデン氏は超党派での落としどころを探ろうと考えている。このところ繰り返し示している目標だ。ところがそこで困難に直面している。共和党は経済対策の規模縮小と中身の組み替えを求めている。最低賃金の引き上げなどの施策を外し、予算規模を減らすことで自分たちにとって受け入れやすいものにしたがっている。

結果的にそうなれば民主党内の左派は非常に失望するはずだ。バイデン氏は板挟み状態になる。ひとつの代替策として、バイデン氏は民主党が掌握している上院で、民主党議員の賛成だけで経済対策法案の成立を目指すことも可能だ。上院は両党が50議席ずつ分け合っているが、採決で賛否同数となった場合はハリス副大統領が最後の1票を投じるためだ。党内でもこの策を推す声は多い。

ホワイトハウスのサキ大統領報道官は「連邦議会議員は壁の花ではない。彼らは異なる視点、たくさんのアイデアを持っている。彼らがそれを前へ進めていく」と、バイデン氏の超党派路線を擁護したが、手の内は明かさなかった。

「こちらは彼らの声を聞いている最中で、可及的速やかに事を進めていきたいと思っている。ただ大統領は就任してまだ8日目。それでもかなり速いペースで動いていると確信している」

中間層への政策期待、オバマ政権時代より高い 
2020年の選挙戦での激しい対立を考えると、バイデン氏は上々の支持率で船出した。米モンマス大学の1月28日の世論調査では、54%がバイデン氏の仕事ぶりを評価すると答え、評価しない人は30%だった。

トランプ氏の在任中の最高記録を上回る支持率だ。さらに68%の人がバイデン氏は中間層の助けになる「可能性がとても高い」または「可能性がある」政策を打ち出すと予想している。これはトランプ氏、オバマ元大統領の両者の最高記録をしのぐ数字だ。

マサチューセッツ州ボストンで活動する民主党ストラテジストのメアリー・アン・マーシュ氏は、バイデン氏は好スタートを切ったと捉えている。「公約を守っているということ、公約を行動に移しているということを示せば示すほど、国民の信頼が高まる。そうなれば、公約通りにはいかないことがいずれ必ず起こるだろうが、国民は信じ続けるだろう」

だが共和党支持者からはすでに、融和的でないと批判の声が上がっている。

「好機はあったのに生かされなかった。少なくとも共和党から閣僚を起用する努力を見せていれば、素晴らしかったのにと思う」と話すのは、共和党の元議会スタッフで現在はコンサルティング会社ハミルトン・プレース・ストラテジーズで働くマイケル・スティール氏だ。

これまでのところ、トランプ氏の混乱した時代と比べ、政治スタイルという点では間違いなく大きな変化が表れている。

「この国の人々は娯楽に事欠かず、それに時間を使っている。でもワシントンの指導者の言動までそうした日々の娯楽の一部にしたいとは考えていない」と世論調査会社ハート・リサーチのパートナー、ジェイ・キャンベル氏は述べる。「人々は先を見通せる予測可能性、安定を求めていると思う」

シカゴ大のハウエル教授はこう見る。「バイデン氏は雄弁家ではなく、人々を弁舌では引きつけられないだろう。だが率直に言って民主党がどう評価されるかは、彼のスタイルよりも実際に何を達成できるかにかかっている」

By James Politi

(2021年1月30日付 英フィナンシャル・タイムズ紙 https://www.ft.com/

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