給与デジタル払い、破綻時の早期保証など条件 厚労省案

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 ※ 表面的には、連合(労組)vs.フィンテック協会の対立か…。

 ※ 対立している表面的な「価値」は、労働者の給与支払いの確実性(労働者の生活の保証)vs.支払い手段の利便性・効率性(銀行の牙城の取り崩し)か…。

 ※ そういう「対立」が、規制官庁・監督官庁の「規制方針」「規制内容」をめぐって激突し、自陣営に有利な方向へ持っていこうとして、取り合いになる…。

 ※ 特に菅内閣は、「デジタル化の促進」という「大看板」を掲げているんで、フィンテック勢にとっては、追い風だ…。

 ※ ここを突破すると、「銀行の牙城」を崩す道筋も見えてくるんで、「天王山」と見ているんだろう…。

 ※ 逆に、厚労省・政府としては、銀行口座の安全性vs.フィンテックの利便性・効率性を天秤にかけることになる…。

 ※ CBDCのところでも問題になるが、「銀行口座」というものは、単に「自分のお金の出し入れ」というだけではない…。「本人確認業務の肩代わり」「一国の金融政策の末端を担う(そういう意味では、金融行政の末端組織)」などの機能も、果たしている…。

 ※ それだから、どうしても「銀行口座」は、高コストとなる(その代わり、政策的にいろいろ優遇されている)…。

 ※ だから、厚労省の背後には、金融庁や財務省がいて、陰に陽に「いろいろ吹き込んでいる」ハズだ…。

 ※ そういう中での、「舵取り」「すり合わせ」となる…。

『厚生労働省は28日に労使を交えた審議会を開き、会社員への給与のデジタル払いを取り扱える事業者の条件として、破綻時に早期に保証する仕組みの整備などを求める案を示した。柔軟に換金できることや、厳格な本人確認の体制なども条件とする。連合は審議会で「資金移動業者が銀行と同等の安全性があるか懸念がある」と主張し、慎重な姿勢を鮮明にした。

政府は給与のデジタル払いについて、2020年7月に閣議決定した成長戦略…

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政府は給与のデジタル払いについて、2020年7月に閣議決定した成長戦略の文書に「20年度できるだけ早期の制度化をはかる」と明記した。フィンテックなどの新しいテクノロジーの競争環境を公平にし、金融サービスの利便性を高める狙いがある。21年3月末までに詳細な制度設計を終える必要があり、制度を所管する厚労省の審議会の議論が焦点になる。

厚労省が示した給与の安全性を守るための案では資金移動業者に対して①資金保全②不正引き出しへの対応③換金性④厳格な本人確認の体制――を求めることを掲げた。基準を満たさない業者にはデジタルでの給与支払いを認めない。あくまで利用者が銀行口座かデジタル払いかを選ぶ形にし、希望する企業と労働者が利用するものだと厚労省は説明した。

ソフトバンク系の「PayPay(ペイペイ)」やLINEの「LINEペイ」などのサービスの資金移動業者から給与を受け取る場合、支払いが遅れる懸念があるのは破綻した場合だ。そのため、事業者が保証会社や保険会社と契約することで、仮に破綻しても数日以内で支払いができるようにする「保険」の仕組みの導入を条件とする方向だ。

連合の代表は28日の審議会で「資金移動業者は事業体の健全性に疑問がある。デジタル技術が悪用され、思いも寄らぬ事故がおこる」と話し、導入に慎重な姿勢を示した。一方、フィンテック協会は28日に記者会見を開き、感染症予防のために非接触で給与を受け取れる利点や、外国人労働者から要望が出ていることなどを挙げて「社会的な意義が高まっている」と強調した。

公正取引委員会がQRコード決済を利用している人を対象に実施した調査では、仮にデジタルマネーの給与支払いが可能になった場合、4割の人が利用を検討すると回答した。銀行口座とQRコード決済の間でお金のやり取りをする場合、特定の銀行でしか使えないものも多い。直接、給与がQRコードの決済アプリに振り込まれるようになれば利便性は増す。

QRコード決済を月1回は利用する人は20年9月時点で3000万人を超え、2年前の10倍程度に膨らんだ。デジタルマネーは、企業と雇用契約のないフリーランスらへの報酬の支払いではすでに広がっている。会社員の給与の支払いだけ、安全基準を過度に厳しくすると、利便性を下げてしまう可能性もある。