Facebook、米ロビー活動費首位 逆風強く中国系も急増

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『【シリコンバレー=奥平和行、広州=川上尚志】米国で米中のIT(情報技術)大手がロビー活動費を積み増している。2020年はフェイスブックが前の年より2割近く増やし、初めて民間企業で首位になった。中国企業でも動画投稿アプリ「TikTok(ティックトック)」の運営会社などが急増させた。社内外からの逆風が強まるなか、苦境打破に向けて政府や議員への働きかけを強める姿が浮かび上がる。

米議会に提出した報告書や…

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米議会に提出した報告書や米センター・フォー・レスポンシブ・ポリティクスの集計によると、フェイスブックの20年のロビー活動費は前の年より18%多い1968万ドル(約20億4000万円)だった。19年は民間企業で首位だった米アマゾン・ドット・コムも12%増の1872万5000ドルを投じ、2位につけた。

アルファベット(グーグル持ち株会社)、アップルを含む米大手4社の合計では前年比微増の5390万ドルだった。

4社の最高経営責任者(CEO)は20年7月に米議会の公聴会に呼ばれるなど、寡占・独占に厳しい視線が向けられている。グーグルとフェイスブックは同年、反トラスト法(独占禁止法)違反の疑いで提訴された。米国では「ロビイスト」と呼ぶ専門家を雇って議員や政府高官に自社に有利な政策の立案を訴えるのが一般的で、各社は重点分野の活動を強化した。

フェイスブックはSNS(交流サイト)を通じた選挙介入やヘイトスピーチ対策の不備などが指摘されており、こうした分野での働きかけを強めた。世界の従業員が100万人を突破したアマゾンは社員からの圧力が高まり、物流センターなど職場における新型コロナウイルス感染対策が課題として浮上した。労働分野で「職場の安全」を新たな活動項目に加えている。

中国企業ではティックトックを運営する北京字節跳動科技(バイトダンス)が19年の10倍に当たる261万ドルへと急増させた。インターネット大手ではアリババ集団が2割増の316万ドルを投じ、20年夏に米国で正式にロビー活動を始めたテンセントも152万ドルを費やした。一方、通信機器大手の華為技術(ファーウェイ)は19年より8割強減らした。

米国ではトランプ前大統領が20年8月、バイトダンスやテンセントとの取引を禁じる大統領令に署名した。スマートフォンのアプリを通じて個人情報が中国政府に流れることを懸念し、中国企業に対する締め付けを強めた経緯がある。ロビー活動費を増やし、高まる圧力を和らげる思惑があったもようだ。

米国ではバイデン新政権が発足し、IT大手や中国企業を敵視したトランプ氏は政権を去った。バイデン新大統領の就任当日にアマゾンが新型コロナのワクチンの物流を支援すると申し出るなど、IT大手は政府との関係改善を急ぐ。ただ、反トラスト法の運用や中国への対応では強硬な姿勢が続くとの見方も多く、各社は政策の行方に神経をとがらせる状況が続きそうだ。