韓国人はなぜ、平気で約束を破るのか 法治が根付かない3つの理由

 ※ これは、白眉だ…。

 ※ 永いこと疑問だったことが、氷解し、腑に落ちた…。

 ※ 式目(律令と、日本の慣習の違いを埋める細則)が、コモンロー(ローマ法とゲルマンの慣習の違いを、埋める細則)に当たる…、との指摘も卓見だ…。

 ※ 英米法系(ゲルマンの慣習を残し、継承する)と、大陸法系(ゲルマンの慣習の断ち切り)の差異も、想起される話しだ…。

 ※ 非西欧諸国は、「ヨーロッパ近代」というものと相克した…。

 ※ 「敵を知り、己を知らば、百戦危うからず。」で、どの非西欧国家も、「西欧人の頭の中」「思考方法」「背景となっている思想」を、解読することを迫られた…。

 ※ その必死さ、真剣さ、それを探り出さなければ、国が潰れてしまう…、との危機意識の差異が、「自分を変えていくこと」の強弱を導いた、ということだろう…。

 ※ 結局、ヒトは、「自分の”脳”が、一番楽な思考方法」に還って行く…、ということなんだろう…。

※ しかも、韓国は、バイデン大統領登場のおかげで、ますます窮地に追い込まれるような気配だ…。
( かつて韓国の嘘を暴いたバイデン 「恐中病と不実」を思い出すか https://www.dailyshincho.jp/article/2020/11031701/?all=1&page=3

※ なにしろ、2015年12月25日の日韓慰安婦合意の「保証人」を務めたのが、他ならぬ、当時の「バイデン副大統領」だったということだからな…。
 
『興味深いのが、これらの政権批判が「もう日本を騙せないのに騙そうとしている」との戦術論に終始し、「国と国との約束を破った」という問題の本質に踏み込んでいないことです。ここに韓国の危うさがあります。

 国と国との約束を平気で破る――。こうした行動がどれだけ韓国の信用を傷つけたか、韓国人はまるで理解していない。日本からもう、まともな国として相手にされなくなったことが、まだ分かっていないのです。』

『――それにしてもなぜ、韓国人は平気で約束を破るのでしょうか。

鈴置:「いまだに儒教を社会の規範としているから」との説明が定説かと思います。不完全な人間を教えさとして「徳」ある人を作れば、社会も国もまともになる、というのが儒教の基本的な考え方です。

 法律で人の行動を規制し安定した社会を作るという法治の発想とは根っこで相いれないところがある。儒教国家にも法律はありますが、最終的な規範にはなりません。』

『京都府立大学の岡本隆司教授は以下のように喝破しています。『米韓同盟消滅』第4章第1節「儒教社会に先祖返り」から引用します。

・ちゃんとした人の間では、守るべきマナーがある。これを「礼」と言い、ある種の強制力がある。ただ、建前としては自ら律するものであって「法」のように外からがんじがらめに縛りあげるものではない。
・徳治に長らく馴染んだ人々には、法律によって国を治める――法治主義は、とても窮屈に感じられるだろう。法は柔軟性がなく、人々を細かく縛るからだ。

 儒教社会で生きてきた韓国人には法治――決まり事を守ることが苦手です。韓国も西欧型の法制度を導入はしましたが、身に付いてはいないのです。』

『――皆で決めたことを守らないと困るでしょう。

鈴置:それは日本人の発想です。法律は皆で決めたものとの認識があっての話です。外交評論家、岡崎久彦氏の『陸奥宗光とその時代』(PHP文庫)の217-218ページに鎌倉幕府の定めた法律――式目に関する鋭い指摘があります。

・式目は、唐から輸入された律令が京都以外の地域の実体とかけ離れてしまったために武家の慣習法を基礎として作られたもので、西欧におけるローマ法に対するコモン・ローの関係に似ている。
・裁判は十三人の評定衆で行ったが、成員は神社の神々に誓いをたてて、裁判に際しては厳正な態度をつらぬき、決して私的感情におぼれず、権力者をおそれず、また、一たん決定された判決に対しては、小数意見の者も共同責任を取るという起請文を書いたという。
・日本の裁判が伝統的に公正であり、とくに明治憲法、戦後憲法を通じて、裁判に腐敗がない伝統はここに求めることもできよう。』

『日本の法律の源流には武士――武装農民が仲間内のルールを成文化した式目があった。これを守らなければ困るだけではなしに、仲間外れにされてしまう。

 一方、朝鮮半島には封建時代がありませんでしたから、式目に相当する「自分たちが定めた決まり事」がない。中央集権型政権が中国から導入した律令――上が定めた法律の下、韓国人は生きてきたのです。

 韓国の知識人が時に「法を守ったり、判決に服する必要はない」と平然と語るのも、「法は自分たちが定めた」との意識が薄いからでしょう。

 与党の代表で次期大統領の有力候補が、裁判所の下した判決を公然と非難し、それが一切、問題にならないのもそのためです(「ヒトラーの後を追う文在寅 流行の『選挙を経た独裁』の典型に」参照)。』

『――国内でそうだから、外国に対しても決まり事を守らない……。

鈴置:明治維新前夜に日本の知識人が必死で国際法を勉強したのは、西欧に仲間入りさせてもらうには世界ルールの摂取が必須と考えたからです。

 幕府軍の榎本武揚が箱館戦争で死を覚悟した時、フランス人の著した『万国海律全書』を官軍の黒田清隆に託したのも、日本に1冊しかない海洋法に関する専門書が失われれば国益を損ねるとの思いからでした。』

『「国際的なルールを守らねば世界で生きていけない」との覚悟は普通の日本人にも広がっていました。大津事件(1891年)でそれが顔をのぞかせます。日本人なら誰もが学校で習う、訪日中のロシアの皇太子を滋賀県の巡査が刀で切りつけ負傷させた事件です。

 日露戦争前の日本政府は大国ロシアを恐れていました。犯人を死刑に処したかったのですが、負傷しただけでは死刑にできない。そこで日本の皇族への罪刑を適用しようとしたものの、大審院長――今で言えば最高裁長官、児島惟謙の反対で無期懲役に留まった。

 児島惟謙の主張は「法律を厳密に適用しなければ西欧から軽んじられる」という点にありました。』

『『大津事件日誌』(東洋文庫)には当時、児島惟謙が松方正義総理大臣と山田顕義司法大臣に宛てた「意見書」が収録されています。61ページから引用します。一部の漢字はひらがなに直しています。

児島惟謙のDNA
・顧みれば、我国一たび外交の道を誤りしより、其の害三十年の今日に延及し、不正不当の条約は猶未だ改正し能(あた)わざるに非ずや。且つ各国の我に対する、常に我が法律の完全ならず、我が法官のたのむに足らざるを口実とす。
・然るに、我自ら進んで、正法の依拠足らざるを表示し、たやすく法律を曲ぐるの端を開かば、忽ち国家の威信を失墜し、時運の推移は国勢の衰耗を来たし、締盟列国は、益々軽蔑侮慢の念を増長して、動(やや)もすれば非理不法の要求を為さざるを保せず。

 明治時代の日本人は徳川幕府の結んだ領事裁判権など不平等条約を国の恥と考え、一刻も早く改正したいと願っていた。児島惟謙は法律を曲げれば列強に軽んじられ、不当不正の条約の改正など夢物語だぞ、と訴えたのです。』

『日本政治史が専門の楠精一郎氏は『児島惟謙(こじま これかた)』(中公新書)で、以下のように書きました。4ページから引用します。

・当時の藩閥政府の圧倒的な権力の前には司法の権威も微弱なものでしかなかった。そうした状況のなかでの児島の示した毅然たる態度には賞賛が集まり、その後、「死刑を無理強いしようとした政府」と「法を護り司法権の独立を護った児島」という図式はなかば伝説化して、戦前に児島をもって「護法の神」とまで讃える評価を生み出した。

 大津事件を通じ神格化された児島惟謙の存在が、近代日本の法治の確立に大いに資した、との評価です。』

『1987年から1992年までの韓国在勤中に驚いたことの1つは、韓国人がしばしば「有銭無罪 無銭有罪」、つまり「裁判だってカネ次第でどうにでもなる」と言っていたことです。

「裁判官は儲かる商売」とも語られていました。裁判官におカネを払えば判決を有利に書き変えてもらえる、というのが常識だったのです。

 その頃はまだ、日本の統治下の朝鮮を生きた人が多数、存命中でした。彼らは苦い顔で、「日本から独立したら、すぐに李朝に戻ってしまいました」と説明してくれたものです。』

『――「李朝に戻った」のはなぜでしょうか。

鈴置:そこです、そこがポイントです。法治国家を作らないと国際社会で生き残れない、との覚悟が生じなかった。ここに韓国の特殊性があります。』

『韓国人が自前の近代的な国家を持ったのは1948年。朝鮮戦争の開戦が1950年ですから、東西冷戦のスタート時期と重なりました。

 西側の親分、米国とすれば韓国が自分たちの側にいるだけで十分。韓国で三権分立が機能しているかは気にも止めませんでした。そもそも弱い国が不平等条約を結ばされる時代でもなくなっていた。

 口うるさい韓国版・児島惟謙が登場する必然はなかった。政界も面倒な法治などに関心は持ちませんでした。米国の庇護の下、「まともな国か」と問われることもない甘い生存空間に安住した韓国には法治主義が育たなかったのです。

 国連や多くの国際機関から締め出されている台湾が、強制もされない国際ルールを自主的に守っているのと対照的です。1979年に米国から見捨てられた台湾は、「まともな国と見なされないと生き残れない」との緊張感を持ち続けてきたのです。

 2017年にサムスン電子の李在鎔(イ・ジェヨン)副会長に対する逮捕状請求が裁判所から棄却された際も「有銭無罪 無銭有罪」との批判が巻き起こりました。李在鎔氏は韓国一の富豪と見なされています。韓国人はいまだに「裁判もカネ次第」と信じているのです。』

『話をまとめます。韓国に法治が根付かなかったのは、儒教、封建時代の欠如、そして甘えが許された国際環境の3点と私は見ています。そして、法治意識に欠ける人々が外国との約束を軽んじるのはごく自然なことなのです。』

『――日本との約束を今、破り始めたのはなぜでしょうか?

鈴置:「国力が日本に追いついた」との自信からです。20世紀末まではなんやかんやで日本の助けを必要とした。でも21世紀に入って「日本なしでもやっていける」と判断した韓国人は、平気で日本との約束を破るに至ったのです。

 米国という補助線を引けば、それがはっきりします。韓国は米国との根本的な約束――軍事同盟さえ反故にし始めた。同盟解体に関しては『米韓同盟消滅』で詳述しています。

「日韓関係がおかしくなったのは、両国の関係が特殊だから」と韓国人は主張します。要は、植民地支配が原因だ、と日本に責任を転嫁する論理です。日本人の多くもそれに洗脳されています。

 でも、その理屈では米韓関係の急速な悪化を説明できません。韓国が日米ともに関係を悪くしたのは、韓国が自分の立ち位置を変更し始めたからなのです。』

『――しかし、わざわざ日本との関係を悪化させる必要もない……。

鈴置:「日本よりも上の国になった」と実感するためには約束を破ってみせる必要があるのです。韓国では「ルールを破ってこそ上の存在」と認識されています。

 だから韓国は1965年の国交正常化の際に結んだ日韓基本条約も、2015年の慰安婦合意もひっくり返しに来ているのです。

 前者は日本が植民地支配の不当性を認めなかった条約であり、後者は韓国が日本に対して優位に立てる慰安婦問題を消滅させる合意です。自分にとって面白くない条約や合意を堂々と破ってこそ、「上になった」と実感できるわけです。』

『――そこも象徴的ですね。

鈴置:その通りです。日本は不平等条約を改正するために法治国家の建設に全力を挙げた。一方、韓国は気に入らない条約や合意を破棄するために国際法や信義を堂々と破って、なけなしの法治を破壊する。発想も行動様式もまったく反対です。

 そんな韓国の実像にようやく日本人も気が付いてきた。韓国と交渉する気になれないのは当然です。何か合意に達しても、きちんと守るのは日本だけ。韓国はいとも簡単に反故にすることが分かったからです。

 この日本の空気の変化は見落とせません。韓国が執拗に攻撃を仕掛けてくる以上、無視もできない。となると、力による解決に向かうしかなくなってしまうのです。』

ルネサス、旭化成の半導体を代替生産 工場火災受け

ルネサス、旭化成の半導体を代替生産 工場火災受け
供給不安に対応
https://www.nikkei.com/article/DGXZQODE269JW0W1A120C2000000

 ※ 旭化成関係の工場火災、半導体の製造工場だったんだな…。

 ※ なんか化学関係の、素材工場…だと思っていた…。

『2020年10月に起きた火災で旭化成のグループ会社の半導体工場の生産ラインが停止していることを受け、半導体大手のルネサスエレクトロニクスが代替生産に乗り出すことが26日分かった。工場火災に伴う半導体供給不安が後退し、懸念された自動車生産への影響も軽微に抑えられそうだ。

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ただ、自動車生産の急回復や電気自動車(EV)の普及などによる別の半導体の供給不足の問題は解決されておらず、国内の自動車大手にとって半導体の安定調達は課題とし…

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ルネサスは主力の那珂工場(茨城県ひたちなか市)で代替生産する。製品の歩留まりの高い8インチサイズのシリコンウエハーを用いる製造ラインを活用する。那珂工場は別の自動車用半導体などを生産しているが、未稼働分の能力を割り当てた。

生産するのは電波の波長を調整するのに使う水晶発振器と呼ばれる部品向けのIC(集積回路)。自動車の衝突回避や被害を軽減する安全システムなどに用いられ、旭化成が高いシェアを占める。当面ラインの復旧が見込めず、旭化成は供給維持に向け国内外メーカーへの生産委託を調整していた。

既にルネサスは代替品のサンプルを自動車メーカーに供給し始めている。自動車大手は代替品の検証作業に入っており、春ごろまでにルネサスから代替品の供給が始まる可能性がある。

トヨタ自動車はデンソーやジェイテクトなどグループ部品会社を通じて被害にあったラインで生産していた半導体を使っていた。火災前にデンソーなどは一定程度の在庫を持っていたほか、旭化成も安全在庫と呼ぶ不測の事態に備えて多めの在庫を保有していた。トヨタは当面生産を継続できる体制だった。ルネサスによる代替生産にメドが立ち、トヨタの火災影響は限定的になりそうだ。

ただ、世界的に半導体の品薄状態が続いている。車の「走る」「止まる」といった動きを制御するマイコンや、電圧を制御するパワー半導体など幅広い製品でも逼迫感が出ている。

国内外の自動車大手も減産を強いられ、SUBARU(スバル)は2月も減産を続ける。台湾積体電路製造(TSMC)など半導体受託生産会社が立地する台湾当局に対し、独米日など各国政府が半導体増産の協力を要請するといった動きも出ている。

この記事の英文をNikkei Asiaで読む https://asia.nikkei.com/Business/Automobiles/Japan-s-Renesas-steps-in-to-ease-automotive-chip-shortage?n_cid=DSBNNAR
Nikkei Asia

給与デジタル払い21年春解禁、銀行口座介さず 政府方針

給与デジタル払い21年春解禁、銀行口座介さず 政府方針
【イブニングスクープ】
https://www.nikkei.com/article/DGXZQODF266MB0W1A120C2000000

 ※ 日本の場合、銀行口座を開設している人が、多数派だから、その流れは大きくは変わらんだろう…。

 ※ 外国人労働者(技能実習生、特に農林水産業分野での(ここは、票田だ)…。あとは、介護職か…)の大量導入を、睨んでの話しでもあるんだろう…。

 ※ 支持基盤(票田)から、「ご要望」が出たくさいな…。

 ※ 趨勢は、「老いていくアジア」だから、「争奪戦」になっている…。

 ※ そこを、少しでも有利に戦えるように…、という話しがあるような気がするな…。

『政府は今春に給与のデジタル払いを解禁する。企業は銀行口座を介さずに従業員のスマートフォンの決済アプリなどに振り込めるようになる。利用者は銀行からお金を引き出す手間がなくなる。デジタル払いが広がると、給与振り込みの口座を起点に預金を集める従来の銀行のビジネスモデルに影響をもたらす可能性もある。

日常の買い物ではQRコードなどによるキャッシュレス決済が広く普及している。サービスは金融庁に登録する資金移…

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政府は今春に給与のデジタル払いを解禁する。企業は銀行口座を介さずに従業員のスマートフォンの決済アプリなどに振り込めるようになる。利用者は銀行からお金を引き出す手間がなくなる。デジタル払いが広がると、給与振り込みの口座を起点に預金を集める従来の銀行のビジネスモデルに影響をもたらす可能性もある。

日常の買い物ではQRコードなどによるキャッシュレス決済が広く普及している。サービスは金融庁に登録する資金移動業者が担っている。給与については労働基準法が労働者保護の観点から遅れなどがないよう「通貨で直接、労働者に全額払うこと」を原則とし、例外的に銀行振り込みを認めてきた。免許制の銀行に比べ安全網が整っていない資金移動業者は対象外だった。

海外では銀行口座を介さない給与支払いの受け皿としてプリペイドカードの「ペイロールカード」が広がる。米調査会社によると、21年に550億ドル(約5兆7000億円)の給与がペイロールカードに振り込まれ、10年前と比べて2倍超になる見通しだ。

かねて日本でもデジタル払いの解禁を検討してきたが、安全性への懸念を訴える声があり、先送りが続いていた。給与は生活資金の土台になるため、資金移動業者が破綻した場合などの影響が大きく、連合などが反対してきた。

政府は安全基準をみたした企業に限ることで理解を得る方針だ。3月末にも労基法に基づく省令を改正し、資金移動業者も例外的に認める対象に加える。個人情報保護や資金保全などでの基準を定め、安全性を担保できる場合に限って解禁する。事業者には保証機関や保険会社と契約し、仮に破綻しても労働者への支払いが遅れないようにする仕組みの構築を求める。

本人確認の体制が十分な企業かどうかも基準とする。パスワードだけでなく利用者の携帯電話に確認コードを送るといった多要素認証の仕組みを導入する必要がある。月に1度は無料で現金化できるようにするといった条件も検討している。

給与の支払いが資金移動業者にうつれば、銀行のビジネスモデルが揺らぐとの見方がある。たとえば新卒社員は入社時に銀行口座を作り、そのまま利用し続ける人も少なくない。銀行口座を作らず、デジタルマネー支払いを選ぶ人が増えれば、銀行の顧客基盤が縮小する。「LINEペイ」や「楽天ペイ」といったスマホ決済業者にとっては、ビジネス拡大のチャンスが広がる可能性がある。

キャッシュレス推進協議会の調査によると、QRコードを月1回は利用したことがある人は20年9月に3000万人を超えた。18年12月の300万人超から10倍に達する。ポイントの還元の恩恵や支払いの簡便さを理由に、消費者を引き寄せている。新型コロナウイルス禍で「非接触」のキャッシュレス決済のニーズも高まっている。

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野崎浩成
東洋大学 国際学部教授
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ひとこと解説 銀行口座が一般的でないアフリカの多くの国では、給与がデジタルウォレットに入金される仕組みが普通になっています。
日本は銀行口座の利便性があるので、どこまで普及するか疑問ではあります。
2021年1月26日 19:08いいね
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小平龍四郎
日本経済新聞社 編集委員
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ひとこと解説 会社がサラリーマンの給料を指定の銀行口座に振り込む「給振り」。銀行が個人マネーの受け皿の役割を担い、家計において大きな存在感を誇ることができた要因の1つは、この制度にあると思っています。証券会社がどんなに力をつけても超えられなかった銀行の壁も「給振り」でした。スマホアプリなどへの給与のデジタル払いが実現すれば、「銀行は本当に信頼されているのか」が試されることになります。複数の銀行口座に給料を振り込んでもらっているサラリーマンも少なくないと思います。いきなり銀行とのつながりを全て絶つことに抵抗はあっても、今後は1番信頼できる一行に絞って「第2振込先はアプリ」と考える人も出てくることでしょう。
2021年1月26日 18:32 (2021年1月26日 19:54更新)
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高井宏章
日本経済新聞社 編集委員
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ひとこと解説 この施策がどれだけデジタルマネーの普及を後押しできるかは、インセンティブの設計がカギになると思います。
デジタルマネーの運営事業者が、給与振り込み先として選んでくれた個人へポイントを付与したり、システムを導入する企業へのサポートしたりといった形でどれだけお金の流れを誘導できるか。

日本は銀行口座の開設が比較的容易です。スマホが事実上の決済手段となっている新興国や、口座を持たない移民労働者や出稼ぎ労働者が多い国と比べると、銀行の優位はなお大きいでしょう。
2021年1月26日 19:03いいね
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村山恵一
日本経済新聞社 本社コメンテーター
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別の視点 「働き方」の多様化を促す効果を秘めた動きのように感じます。副業解禁の流れともあいまって「職」「就業機会」の姿はバラエティーが広がっています。報酬の支払われ方がデジタルになることで、個人がスキルや時間をさらに有効活用することにつながるかもしれません。もちろん安全面の備えが十分なされることが前提です。
2021年1月26日 18:43いいね
28

韓国、コロナ「損失補償案」が急浮上 自営業者対象に

https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGM263F40W1A120C2000000

 ※ 「損失補償」策が、今まで無かったことの方が驚きだ…。左翼政権、らしからぬ話しだ…。

 ※ 「利益共有制」の方は、いかにも…、な話しだな…。

 ※ しかも、政権側の求めに応じて資金提供した、イ・ジェヨンがあの体たらくでは、応じる経済人は、無かろうよ…。

『【ソウル=鈴木壮太郎】22年ぶりのマイナス成長となった韓国で、政府・与党から苦境の自営業者を救済する損失補償案が急浮上している。2021年は好調な半導体輸出がけん引してプラス成長を見込むが、新型コロナウイルスの感染拡大による内需低迷は深刻。今年4月のソウル・釜山市長補欠選挙での自営業者の支持獲得をにらんで実現性が高まっている。

韓国の20年の成長率は新型コロナの影響を免れず、アジア通貨危機に見舞わ…

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韓国の20年の成長率は新型コロナの影響を免れず、アジア通貨危機に見舞われた1998年以来のマイナスに落ち込んだ。2021年は一転して3%のプラス成長を見込む。けん引役は輸出だ。韓国貿易協会によると、21年の輸出は6%増となる見通し。半導体やパソコンの輸出は引き続き堅調で、自動車や石油化学も20年の反動で10%を超える成長を見込む。国内総生産(GDP)成長率見通しは韓国政府が3.2%、韓国銀行(中央銀行)が3%、民間シンクタンクも3%前後を予想する。

成長率だけみれば韓国経済は回復基調が鮮明だが、コロナ禍による内需不振で体感景気の冷え込みは深刻だ。

韓国政府はロックダウン(都市封鎖)まではいかないものの、飲食店の午後9時以降の配達・持ち帰り以外の営業禁止、喫茶店の店内飲食禁止、遊興業の営業禁止など強力な措置をとった。結果として廃業に追い込まれる自営業者が増えている。統計庁によると20年の自営業者数は月平均で553万1000人と、前年より7万5000人減った。営業制限をかける政府に補償を求める声も日増しに強まっている。

そこで浮上したのが損失補償案だ。与党「共に民主党」の金太年(キム・テニョン)院内代表は11日、営業制限による損失を補償する制度を政府と検討すると発言。丁世均(チョン・セギュン)首相も21日に「政府の防疫基準に従うため、営業がままならない人々への適切な支援が必要だ」と加勢した。

財政悪化を懸念する企画財政省は損失補償に慎重な立場を崩さない。ただ、文在寅(ムン・ジェイン)大統領も25日、財政上可能な範囲で損失補償を制度化する案の検討を政府・与党に求め、実現の流れが一気に強まっている。

共に民主党の議員が発議した法案によると、営業禁止対象業種は売上高の最大70%、営業時間短縮などの制限を受ける業種は同50~60%を支給する。財源は国債発行でまかなう。2月の臨時国会で法案を通過させ、3月中の支給開始をめざしたい考えだ。

コロナ禍で利益を上げた企業が苦境に立つ自営業者を支援する「利益共有制」も検討されている。共に民主党の李洛淵(イ・ナギョン)代表がネット通販で利益を上げるネイバーやカカオなどプラットフォーマーを念頭に提唱し、文氏も18日の記者会見で賛同した。

政府・与党が自営業者への支援を急ぐ背景には、来年3月の大統領選の前哨戦となる今年4月のソウル・釜山市長補選を前に自営業者の不満を和らげたい狙いが透ける。保守系野党「国民の力」は与党が提唱する損失補償を「選挙対策」と批判しつつも、自営業者向けの対策が必要との立場では一致する。

利益共有制については企業に警戒感もある。強制ではなく自発的な参加が前提というが、企業の側からは断りにくい。朴槿恵(パク・クネ)政権時代、朴氏の求めに応じてスポーツ振興のための財団に出資した企業トップが有罪になった経緯もある。企業にとっては政府との距離感に悩まされることになりそうだ。

インドネシア、コロナ感染100万人超 東南アジアで突出

https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGM2513H0V20C21A1000000

※ 一部に、「アジア人のファクターX」を唱える論者がいたように記憶している…。

※ そういう論者は、こういう現実をどう捉えるんだろうな…。

※『中央や地方政府が経済への影響を懸念するあまり思い切った行動制限を打ち出せていないことが大きな要因となっている。インドネシア経済は国内総生産(GDP)の6割を家計消費が占めるなど内需依存度が東南アジアでも相対的に高く、行動制限の経済への打撃が大きいからだ。

ジョコ大統領は感染対策と経済の両立をめざす方針を崩さず、ワクチンの普及を最優先課題に掲げている。国内で集団免疫を獲得するため、1年以内に国民の7割の1億8000万人への接種を完了することをめざす。13日には国民に安全性への懸念が根強い中国製ワクチンを自ら第1号として接種した。』ということが、原因の一つのようだ…。

※ どの国においてもそうだが、このコロナは、その国・社会の最も脆弱な部分を直撃する…。

※ 平時であれば、なんということもなく「経済・社会」が回っているんで、俎上に上らなかった「問題」が、急に浮上して、緊急に解決することが迫られる…。

※ インドネシアは、「島嶼国家(13,466島もある、ということだ)」だから、ワクチン接種も大変だ…。

※ おまけに、高温多湿の「熱帯」だから、「低温・冷蔵貯蔵」を要する「ワクチン」は、向いてない…、という問題もある…。

※ どの国も、大変だ…。

インド農家デモが拡大 警官隊と衝突 死者も

https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGM266KS0W1A120C2000000

※ こういう大衆暴動が生じている場合は、それを「扇動し、助勢している勢力がいないのか…。」ということを、考えた方がいい…。

『【ニューデリー=馬場燃】インドで農産物取引の自由化に関する農業の新法に反対する農家のデモが激しさを増している。農家の一団が26日、首都ニューデリーにトラクターで乗り込み、大規模な抗議活動を展開した。警官隊との衝突で死者もでたようだ。農家側と政府は新法の修正を巡る協議を続けているが折りあえず、長引くデモの行方は混沌としている。

同日はインドで憲法を発布した共和国記念日の祝日にあたる。政府による軍事パレードの式典が落ち着いた後、農家は正午からトラクターで行進するデモを容認されていた。ただ農家は午前9時ごろ、デリーと近隣州との州境付近にあるバリケードを破壊して予定を前倒しする形でデモを開始した。警官隊と衝突し、催涙ガスが使われる事態になり騒然とした。現地メディアなどは衝突で少なくとも農民1人が死亡したと伝えている。

農家のデモは2020年11月26日に始まって2カ月過ぎた。これまではデリーと近隣州の州境の複数地点で寝泊まりしてデモを続けていたが、一般の市民にも広く抗議の意向を伝えようとトラクターでの行進を実行したようだ。実際のデモ参加者の人数は明らかになっていないが、農家は25日時点で約20万人が首都周辺のデモに参加するとしていた。

農業の新法は20年9月に施行された農業の取引や契約に関するものだ。従来は農産物の販路が限られ、主に地域の卸売市場を売買に使わざるを得なかったが、新法で販路に制限なく自由に取引できるようになった。農家は取引自由化で従来の流通経路が崩れると、大手スーパーなどの民間業者から農産物を安く買いたたかれて収入が減ると懸念している。

農家と政府はこれまで11回の協議を重ね、政府は新法を1年半凍結する譲歩案を示した。インドの最高裁判所もデモが収束しないことを踏まえ、新法を一時停止する措置を講じた。ただ、農家はあくまで新法の完全廃止を求めており、歩み寄る姿勢はみえない。農家は政府が予算案を発表する2月1日にも議会周辺で大規模デモを計画している。

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[FT]悪化するイランの貧困 不満は爆発寸前

https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGM271K40X20C21A1000000

『モハンマドさん(47)は2020年の今ごろ、失業中であっても3人の子どものために果物や鶏肉を買うお金を何とか工面できていた。

だが、米国による制裁と新型コロナウイルスの感染拡大がイラン経済を痛めつけ、インフレの加速も招いた。果物の値段は以前の3倍近い。モハンマドさんは政府から給付金を受け取るだけでなく、自宅の家具をいくつか売り、貯蓄まで切り崩さなければ、一家全員が最低限食いつなぐだけのパン、ジャガ…

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モハンマドさんは政府から給付金を受け取るだけでなく、自宅の家具をいくつか売り、貯蓄まで切り崩さなければ、一家全員が最低限食いつなぐだけのパン、ジャガイモ、卵を確保できない。

「政府の給付金は毎月約900万リアル(約3900円)で、さらに自力でほぼ同額を捻出しているのに、戦争難民のような生活だ」。モハンマドさんは、ポリオの後遺症が原因で、3年前にたばこ売りの仕事を辞めた。

1年で数百万人が「極度の貧困」に

イランではこの1年間で、何百万人もが極度の貧困に陥った。こうした事態は、21年中に大統領選挙を控え、米国のバイデン新大統領とあらためて核合意に向けた協議に臨もうとするイラン政府の境遇をいっそう難しくしている。

イラン政府は、米国に科された制裁と新型コロナのパンデミック(世界的大流行)の経済的影響を乗り越えられたと自信を見せる。石油化学製品や鉄鋼といった原油以外の輸出に加え、物々交換による通商、中国への若干の原油輸出を支えにしてきた。しかし、国民の多くは、イランが欧米など6カ国と結んだ核合意からの離脱をトランプ前米大統領が決めた時点に比べてはるかに貧しくなっている。

イスラム労働協議会の賃金委員会を率いるファラマルズ・トフィギ氏は「労働者の賃金では生活費の3分の1程度しか賄えないため、イラン社会の60%以上が相対的貧困の状態にある」と説明する。「貧困ライン以下で暮らす人々の半分が極度の貧困に苦しんでいる」

改革派の経済学者であるサイード・レイラズ氏は、トフィギ氏の挙げた数字に同意した上で、米国の核合意離脱と制裁再開以降の3年間に極度の貧困層の人口が5倍に増えたと付け加えた。貧困に関してイランの公式統計は存在せず、専門家らは購買力データを基に推計を出している。

レイラズ氏によると、貧困層の拡大は、米国と協議に臨まなければならないイラン政府にのしかかる重圧をいっそう強めている。「パンデミック後に貧困層を減らすことができなければ、政治と社会の不安定化に直面しかねない。ここ3年間に国民が背負った多大な苦難を、政府が埋め合わせる必要がある」

50%に迫るインフレ率

公式統計に基づく年間インフレ率は現在46.2%。米国が核合意から離脱した18年5月には10%未満だった。食品と飲料の価格が再び上昇し、鶏肉や米、卵が1年前に比べて約2倍、豆類や植物油が約3倍に値上がりしたことに、国民から不満の声が上がっている。若者の失業率は16.5%に達し、直近の1年間はコロナ禍で多くの人が職を失った。

政府は、燃料補助金の削減分の補塡を目的とした給付のほか、コロナ禍の影響を緩和するための給付を行っている。アナリストらは、毎月の公的支援がなければ、多数の国民が食料を十分に買えなかったはずだとみる。

イランのスマート決済システムは、8300万人余りの全人口の約半分をカバーし、特定の収入源のない世帯を対象としている。平均的な構成人数である4人の最貧困世帯の場合、1カ月に最低570万リアルを受け取ることができ、パンとジャガイモの購入には困らない。レイラズ氏は、給付金によって「多くの家庭が(パンを)買うことはでき、飢えに苦しまなくて済んでいる」と指摘した。

富裕層の多く住むテヘラン北部の集合住宅で管理人として働くゴドラットさんは、1850万リアルだった月給が20年3月から2400万リアルに上がったものの、依然として暮らしは厳しいという。別の町でぎりぎりの生活をする妻と2人の子どもへの仕送りに、給料のほぼ全額を充てている。「私の人生でこれほど金銭的な困難を感じたことはなかった。最近は食事の量をかなり減らし、食べ物を分けてくれる隣人に頼っている」とゴドラットさんは語る。「それでも空腹のまま就寝したり、水かお茶だけで朝食を済ませたりすることもある」

援助関係者らによると、低所得層の多いイラン南東部ザヘダンは一段と深刻な状況にある。慈善団体アビッド・バファマネシュが支援するのは370世帯と、1年前の4倍に上る。規模が大きく、生活費の高い都市から移り住んできた家族も多い。ある関係者は「子どもが2人いる家族が12平方メートルの救護施設で暮らしており、朝食を取ることなど考えられもしない」と話した。

政治的なリスクも

イラン政府にとっては、貧困が政治的な作用をもたらすリスクもある。同国では19年11月、生活苦にあえぐ人々による抗議デモが容赦なく制圧され、百人単位の死者が出た。トフィギ氏は「拡大しつつある貧富の差を埋められなければ、社会にため込まれた怒りやもやもやが爆発する」との見方を示した。

モハンマドさんは、米国との協議と制裁解除に大きな期待を抱く半面、国内にはびこる汚職や政治的な失態も大きな問題だと考えている。領土問題やイスラム教の戒律に沿った女性の服装の強制といった「作られたニーズ」に取り組む代わりに、個人の尊厳や根本的な経済問題への対処など人々が求める「本当のニーズ」を国の指導者たちが優先すべきだと述べた。

「父親がきょう亡くなったとしても、葬式に駆けつける金もない。国民がこんな扱いを受けて良いわけがない」とモハンマドさんは嘆く。「指導者層にとっても得になるやり方ではない。今は抑圧され、命まで奪われそうな人々が、あすには尊厳ある暮らしを守るために銃を手に取るにちがいない」

By Najmeh Bozorgmehr

(2021年1月25日付 英フィナンシャル・タイムズ電子版 https://www.ft.com/)

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トルコ、ギリシャと5年ぶり協議 米政権交代で協調姿勢

https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGR199EU0Z10C21A1000000

※ トランプ氏は、一部の国家指導者を、「お気に入りの独裁者」と称したという噂だ…。

※ 米国の「世界戦略」を追求する上では、「多少の”人権侵害”には、目をつぶる。」というスタンスだったようだ…。

※ しかし、バイデン新大統領は、必ずしもそうではないと見られている…。

※ 各国は、そういう「覇権国」の「スタンスの違い」を読み取って、自国の「立ち位置の再定義」を迫られることになる…。

『【イスタンブール=木寺もも子】トルコは25日、東地中海での領海問題などを巡り隣国ギリシャと5年ぶりに協議した。エルドアン大統領と親密だったトランプ前米大統領が退任。強硬路線を続ければ国際的な孤立につながると判断し、協調姿勢に転換したようだ。

トルコのイスタンブールで開かれた実務者級協議後、同国大統領府のイブラヒム・カルン報道官は「地域の平和と安定はすべての関係者の利益」だと述べた。米国務省も25日の声明で「東地中海の緊張緩和につながる」として歓迎した。

トルコとギリシャは境界を巡り長く対立している。実務者級の協議は続いていたが、2016年に国軍の一部が画策したクーデター未遂事件が発生。トルコは背後に欧米の存在があるなどと主張し関係が悪化、協議も途絶えていた。

直近でもトルコの東地中海でのガス探査を巡り、欧州連合(EU)は20年12月に制裁対象拡大を決定。米国もロシア製兵器導入を巡り経済制裁を発動した。

欧米との関係が冷え込む中、大きな転換となったのが米国でのバイデン新政権発足だ。米新政権チームはトルコの人権問題や外交姿勢を強く批判する。エルドアン氏と個人的に親密だったトランプ氏を失った今、強硬姿勢は国際的な孤立につながりかねない。

もっとも、協調路線が実体を伴うかは不透明だ。エルドアン氏はシリア侵攻など対外強硬姿勢で保守層の支持をつないできた。調査会社ユーラシア・グループのエムレ・ペケル欧州部長は「本格的な路線転換にはみえず、年半ばには行き詰まるのではないか」とみる。

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米ロ、新STARTの5年延長で大筋合意 首脳電話協議

https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGR2700M0X20C21A1000000

※ トランプ政権の時に、「中国が対象になっていないんでは、ザルだ!実効性に乏しい!」と、随分とゴネた…。

※ それは、そうだろうが…。しかし、それをぶつけられても、ロシアは困るだろう…。

※ ゴネても、ロシアが中国に働きかけることは無く、「しょうがない…。最低でも、ロシアと合意しておくか…。」という判断に至ったものとみえる…。

『【モスクワ=小川知世、ワシントン=中村亮】米国のバイデン大統領とロシアのプーチン大統領は26日に電話協議し、米ロの新戦略兵器削減条約(新START)の5年間の延長で大筋合意した。ロシア側は数日中に手続きを完了するとしている。2月5日に条約の期限が迫るなか、延長で核軍縮交渉を継続する見通しとなった。

米ロ首脳の電話協議はバイデン氏の就任後、初めて。米ホワイトハウスは声明で、新STARTの5年間の延長に向けて「2月5日までに延長を完了するように双方が迅速に取り組むことで合意した」と説明した。

新STARTは戦略核弾頭に加え、大陸間弾道ミサイル(ICBM)などの配備数を制限する。延長の条件を巡り、トランプ前政権とロシアの交渉が難航した。失効すると米ロの核軍縮の枠組みが消滅し、中国を加えた軍拡競争に拍車がかかるとの懸念が出ていた。

ロシア大統領府によると、米ロ間で26日に延長合意に関する文書が外交ルートで交換され、両首脳が電話協議でこれを歓迎した。プーチン氏は同日、条約の延長に関する法案を下院に提出した。27日にも審議し、国内の承認手続きを経て正式に延長が決定する。

ロシア側が公開した文書によると、在ロシア米大使館が5年間の延長を26日にロシア外務省に書面で申し入れ、同省も書面で同意した。延長に前提条件は付けず、トランプ政権との交渉で争点だった中国の軍縮の枠組みへの参加や制限対象の拡大については延長期間中に交渉を続けることになる。

ロシアは新STARTの延長を糸口にバイデン政権との対話を探る構えだ。反体制派指導者ナワリヌイ氏の拘束などを巡り、米欧はロシアへの非難を強めている。電話協議でプーチン氏は米ロ関係の正常化が「両国と国際社会の利益にかなう」と主張した。トランプ前政権が離脱した領空開放(オープンスカイ)条約やイラン核合意などについても意見を交わした。

【関連記事】
バイデン氏、NATO事務総長と電話 集団防衛を確認

バイデン氏はロシア接近に慎重な姿勢も見せた。米政府機関への大規模なサイバー攻撃や2020年11月の米大統領選への介入、ナワリヌイ氏への化学兵器攻撃などに「懸念」を伝えた。いずれもロシア政府は関与を否定している。バイデン氏は「ウクライナの主権を強く支持する」とも表明し、ロシアによるウクライナ領クリミアの一方的な併合に反対する考えを明確にした。

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池上彰
ジャーナリスト・東京工業大学特命教授
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別の視点 トランプ前大統領は新START延長に消極的で、核軍縮に進む気配をみせませんでしたから、その意味では”いいニュース”なのでしょうが、ポイントはバイデン政権誕生後、初の米ロ電話会談が行われたということ。トランプ前大統領は、ロシアによるサイバー攻撃やナワリヌイ氏の暗殺未遂などに関し、これを問題にする言動をしてきませんでした。よほどロシアに弱みを握られているのだろうと見られてきました。バイデン氏が伝えられるようにロシアに
「懸念」を伝えたのなら、新STARTで協力する姿勢を見せながら、「対立する点では妥協しない」というメッセージを伝えたのでしょう。
2021年1月27日 11:44いいね
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多国間主義には透明性を メルケル首相が注文

https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGR26E140W1A120C2000000

※ 「透明性」と言われてもな…。

※ 米台関係においても、分かる通り、世界は「密約」で満ちている…。日米の、「核密約」も然りだ…。

※ そういう、表には出てこない「裏の情報・関係」を、探り合うのが、「国際関係」と言うものだ…。

※ そういう、「探り合い」に後れを取った方が、「負け」ということだ…。

※ まあ、メルケルあたりだと、重々承知の上で、言っているんだろうが…。

※ ただ、首相退任は決まっているんで、入ってくる「情報」が、絞られて来ている可能性はあるな…。

『【ベルリン=石川潤】ドイツのメルケル首相が26日、世界経済フォーラム(WEF)のオンライン会合「ダボス・アジェンダ」で講演した。前日に中国の習近平(シー・ジンピン)国家主席が米国の自国第一主義に反対する立場を強調したことに対し、「公平な多国間主義には透明性が必要」とやんわり注文を付けた。

メルケル氏は講演を一通り終えた後、司会者の問いに答える形で多国間主義について語った。メルケル氏はまず、習氏とは多国間主義を支持するという点で「一致している」と述べた。そのうえで「一致できていないのは、社会モデルが異なる場合に、それがどういう意味を持つかだ」と問題を提起した。

公平な多国間主義に欠かせないものとして、メルケル氏は「透明性」を挙げた。互いの国でルールに基づいた取引が行われているか、不公平が生じていないかを評価するための透明性があって初めて、多国間主義が成り立つという考え方だ。

さらに「個人的には(米中による)ブロック化にならないことを祈っている」と述べた。米国と中国を中心にグループを作るということは、利害が異なる欧州にとって受け入れがたい。世界の分断を進めていくことには「賛成できない」と語った。

メルケル氏の発言はドイツの難しい立場を映している。米国とは同盟関係にあり、価値観も共有しているが、経済は中国に大きく依存している。香港やウイグルなどの人権問題を抱える中国と今後どう付き合っていくかは重い課題だ。

メルケル氏は25日、バイデン米大統領と電話会談し、コロナ危機を克服するための国際協力の強化などを話し合ったばかりだ。感染が落ち着き次第、ドイツを訪問するようにバイデン氏に求めていた。

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富士キメラ総研が車載ECU世界市場を調査

富士キメラ総研が車載ECU世界市場を調査。1台当たりの搭載数や高処理能力が必要なECUの増加で市場が拡大 | clicccar.com
https://clicccar.com/2017/06/06/477039/

『公開日 2017/06/06 15:33
最終更新日 2017/06/06 15:33

執筆者 山内博

市場調査の富士キメラ総研は、センサー情報を基に車載システムを制御するECU(Electronic Control Unit)の世界市場を調査しました。

今回の調査では、自動車1台当たりの搭載数が増加し、拡大しているECUの世界市場を調査、結果を「車載電装デバイス&コンポーネンツ総調査 2017 下巻:ECU関連デバイス編」にまとめています。

この報告書では、パワートレイン系ECU、HV/PHV/EV/FCV系ECU、走行安全系ECU、ボディ系ECU、情報通信系ECU、スマートセンサー/アクチュエーターの市場を地域別に調査・分析しています。

まず、車載ECU世界市場については、2016年の市場規模は、金額で8兆1,435億円、個数で19億7,095万個となる見込まれています。これに対して、2025年には13兆9,175億円、36億3,866万個まで拡大すると予測しています。

エリア別では、金額/数量ベースともEU、NAFTA、中国の市場規模が大きく、今後は中国やその他地域の市場規模が自動車生産台数の増加にともなって拡大すると予測しています。

分野別にみると、金額ベースの市場で最も大きいのがボディ系、次いで走行安全系、情報通信系のECUの順になっています。ボディ系ECUは、単価は低いものの数量が9億5,410万個と圧倒的に多く、走行安全系ECUは3億2,226万個、情報通信系ECUは2億7,217万個と個数は少ないですが、単価が比較的高額で、金額ベースで2位を占めています。

今後、数量ベースの伸び率が高くなると予測されるのはHV/PHV/EV/FCV系ECUとスマートセンサー/アクチュエーターの分野。HV/PHV/EV/FCV系ECUは環境対応車の生産台数増加に伴ってECUも増えていき、スマートセンサー/アクチュエーターは自動車1台当たりのECU搭載数が増加することが原因で増加していくと予測しています。

次に、自動車1台当たりのECU搭載数については、車種によって大きな差がありますが、2016年で平均21.6個、2025年には同30.4個になると予測。エリア別では、日本とEUが他エリアより多くのECUを搭載する傾向があると分析しています。

分野別では、ボディ系ECUが平均10.5個(2016年見込)と最も多く、2025年には同13.1個まで増加し、ボディ系ECUが自動車1台当たりの搭載数の半分近くを占めています。

ECUというと、エンジン制御が真っ先に思いつく用途ですが、いまでは自動車のあらゆる場所にECUが使用されていることがわかります。今後は、スマートセンサー/アクチュエーター系が大幅に増加し、2025年の搭載数は平均5.4個となるため、ボディ系ECUの自動車1台当たりの搭載数に占めるウェイトは低下すると予測しています。

そして、近年増加が目立つのが要放熱対策ECU。2016年の要放熱対策ECU市場は11億4,878万個に達して、全体(車載ECU世界市場)の約6割が何らかの放熱対策が必要なECUになっています。これは高出力アクチュエーターを使うシステムが増加していることや機電一体化が進んでいることが原因と分析しています。

例えば、GEM(Gasoline Engine Management System)では、PFI(Port Fuel Injection)からDI(Direct Injection)化が進むことによって燃料を噴射するインジェクターの高圧化が必須となるため、高圧噴射用のパワーデバイスが多く必要となっています。

さらにそれらを制御するECUはワイヤーハーネス削減のために、アクチュエーター近傍に搭載されるため、高温のエンジンルームへの搭載が必須で、耐熱対策と高温下における放熱対策も必要になります。

機電一体化については、機電一体化によってセンサーやアクチュエーターと一体化したECU搭載が求められています。高熱を発するアクチュエーターにECUを直付けするので、ECUの放熱対策が欠かせません。また、センサーと一体化する場合には、高度な信号処理をするICを使用するため、そのIC自体が高熱を発するため一層放熱の必要性が増大しています。

したがって、全体に占める要放熱対策ECUの構成比はあまり変わりませんが、数量は大幅に増加していくと予測しています。

(山内 博・画像:富士キメラ総研)』

[FT]半導体不足で露呈する自動車製造の新しいカタチ

https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGM271M00X20C21A1000000

 ※ CASEが進展すればするほど、自動車産業における「半導体」の占める地位は、増大する…。

『中国の自動車市場は2020年下半期に目覚ましい回復を遂げた。だが、それには大きな代償が伴った。独フォルクスワーゲン(VW)や米ゼネラル・モーターズ(GM)、ホンダなど、世界の大手自動車メーカーが半導体不足に見舞われている。

新型コロナのパンデミックで、世界各地でロックダウン(都市封鎖)が実施されるなか、販売が好調なゲーム機、ノートパソコン、テレビ向けの半導体需要も急増し、半導体メーカーの供給が追いつかな…

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台湾や中国の半導体メーカーは各業界の需要急増に対処しきれず、今年に入って、欧米フィアット・クライスラー・オートモービルズ(FCA)など十数社の自動車メーカーが減産を余儀なくされている。

自動車には、パワーステアリングやアンチロック・ブレーキ・システム(ABS)など様々な機能の制御に半導体が欠かせない。従業員の一時解雇を迫られるなか、自動車メーカーの幹部は半導体の増産に向けて政府に協力を働きかけている。

FCAと仏グループPSAの統合で発足した欧州ステランティスのカルロス・タバレス最高経営責任者(CEO)は、「私の役目は当社が公正に取り扱われる状況を守ることだ」とフィナンシャル・タイムズ(FT)に述べた。「解決のためにあらゆる可能性を探るつもりだ。必要とあらば(半導体の発注契約が確実に履行されるよう)抵抗も辞さない」

半導体部品の調達で、自動車メーカーと民生用電子機器メーカーが競り合う形だが、今回の危機は、自動車産業が半導体とその複雑なサプライチェーン(供給網)に依存度を高めている現実を浮き彫りにした。

ドイツの半導体メーカーインフィニオンは自動車メーカー向けの半導体を多く製造する=ロイター
パニック状態
自動車向けは半導体重要の1割にすぎないため、部品調達における交渉力で自動車メーカーは民生用電子機器大手に及ばない。すぐに解決策が見つかりそうにはなく、半導体不足は半年以上続く見通しだ。

米調査会社オートフォーキャスト・ソリューションズによると、自動車の減産台数はすでに28万台を超える。英調査会社IHSマークイットの予測では、最終的には約50万台の減産となる可能性がある。

劣勢に立つ自動車産業だが、一方の半導体業界も激動の時期を迎えている。米インテルは今月、CEOの交代を発表し、台湾積体電路製造(TSMC)に明け渡した先端半導体トップの座を取り戻そうとしている。

そのTSMCは、米国が中国通信機器大手の華為技術(ファーウェイ)や中国半導体受託生産大手の中芯国際集成電路製造(SMIC)に制裁を科したことによる影響と格闘している。

台湾・新竹にあるTSMC本社。米国が中国のSMICに制裁を科したため、TSMCに発注が集まっている=ロイター
ある中国の半導体サプライヤーは、「制裁の結果、一部のユーザーが発注先をSMICからTSMCなど他社に切り替えた」と話す。「業界内は皆、相当なパニックに陥っている。半導体不足の規模が大きく、広範な種類に影響が出ているからだ。短期的には解決の糸口が全く見えない」

半導体メーカーが供給力不足に直面するのは初めてではないが、今回の危機が深刻化したのには理由がある。

複数のアナリストによると、ロックダウン期間中にノートパソコンやテレビ向け半導体の需要が伸びたが、それらは薄利で、メーカーにとっては増産に投資するインセンティブに乏しいという。むしろ、次世代通信規格「5G」のネットワークやデータセンター、そして20年後半にソニーと米マイクロソフトが発売された最新ゲーム機用の半導体の方が利益率は大きく、半導体メーカーにとってはるかに魅力的だという。

IHSマークイットのシニアプリンシパルアナリスト、リチャード・ディクソン氏は、「半導体の製造工場は何もかもがギリギリで回っているため、需要が急増すると毎回この問題が起こる。不況の後は特にそうだ」と話す。

独インフィニオン社製の半導体部品=ロイター
自動車メーカー側が半導体をピックアップトラックなど収益性が高い重点車種に振り向けることで、半導体メーカーは問題解決に応じつつある。

アルトマイヤー独経済相は先週、台湾の王美花経済部長(経済相)に対し、台湾当局による介入を要請する書簡を送った。FTが確認した文面によると、アルトマイヤー氏は、ドイツの自動車メーカーの回復は世界経済全体にとって重要だと訴え、優先的に供給するようTSMCを説得するよう求めた。TSMCは問題の解決を優先事項とすると回答したという。

一方、ルネサスエレクトロニクスやオランダのNXPセミコンダクターズは、半導体の需給逼迫と原材料価格の高騰を理由に値上げを検討していると発表した。関係者によれば、スイスのSTマイクロエレクトロニクスも追随する見通しだという。STマイクロはコメントしなかった。

複雑なサプライチェーン
すべての自動車メーカーが一様に苦しんでいるわけではない。トヨタ自動車は11年の東日本大震災の後サプライチェーンの多角化と部品在庫の増量を進めていたため、比較的ダメージは軽かった。

自動車世界5位の韓国・現代自動車も深刻な半導体不足を逃れている。20年前半に新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)で販売が落ち込み、工場の閉鎖を余儀なくされたが、それでも半導体の発注をキャンセルしなかったためだ。

だが大半の自動車メーカーは部品在庫を必要最小限に抑え、「ジャストインタイム」方式の調達に頼ってコストを削減している。また、半導体の確保を部品メーカーに任せる会社もあれば、半導体メーカーとの直接交渉を志向する会社もあり、サプライチェーンを構成する中間業者の数はメーカーによってまちまちだ。

VW傘下の独アウディのマルクス・ドゥスマンCEOは、同社は最高ランク「ティア4」のサプライヤーを通じて半導体を調達しており、「不足している部品では、様々な供給能力を持った非常に長いサプライチェーン」に依存していると述べた。

今回の危機は、パンデミック中に需要を予測することの危険性を明らかにしたと同時に、電気自動車(EV)の人気が高まり自動運転技術が進展するなかで、自動車業界の運命が半導体に左右されてしまうというまた別の問題を浮き彫りにした。

IHSマークイットによれば、EVは世界の自動車販売台数のわずか3%にすぎないとはいえ、EVに使われている半導体は、金額ベースでガソリン車のほぼ3倍に上る。

アナリストは、自動車に用いられるテクノロジーが変遷は自動車企業と半導体メーカーの関係を大きく変える可能性が高いとアナリストはみている。また、半導体大手は、アジアのファウンダリーに生産委託するビジネスモデルのあり方も再考を迫られるだろう。

米ロサンゼルスのハイウエーを走るテスラの自動運転車。EVと自動運転の動向がこれからの自動車業界の産業構造を左右する=ロイター
「コロナの後、今後数十年で起きる業界の抜本的な構造変化は、EVと自動運転の普及の進捗に左右される」とオートフォーキャスト・ソリューションズのジョセフ・マケイブCEOは言う。「半導体の後は、バッテリーの材料になるレアアースの枯渇が次の混乱を招く可能性がある。常に、そうした次なるものに目を光らせておく必要がある」

真の構造変化
一部の自動車メーカーや自動車用半導体メーカーは内製化を進めようとするかもしれない。VWは危機の繰り返しを避けるため、独コンチネンタルなどの部品大手を介さず、半導体メーカーとの直接取引を増やすことを検討していると表明した。

それと同時に、iPhoneを製造する米アップルのように、半導体市場で強い交渉力を持つ企業が、優位な立場を利用して自動車に参入しようとする可能性もあるとマケイブ氏は指摘する。

中国の半導体企業に対しては、半導体の国産化への圧力が一層強まっている。好調だった高級車やEVの販売が12月に始まった半導体の不足で危うくなったためだ。

「今回の半導体不足は、自己完結していて統制可能なサプライチェーンを早急に確立することの必要性を改めて示した」と中国汽車工業協会の陳士華副秘書長は述べた。

ディスプレードライバーIC(DDI)を用いるノートパソコンやテレビの供給は今のところ不足していない。だが、多くの国でロックダウンや行動制限が長引いていることから今後は逼迫もありうるとアナリストは警告している。

半導体のサプライチェーンにひび割れが広がるなか、自動車メーカーには順番待ちをする以外に選択肢はないのが実情のようだ。

「公平性と平等性の問題だ。各人がそれぞれの取り分をもらうことになる」と日産のアシュワニ・グプタ最高執行責任者(COO)は言う。日産は日本国内で新型のコンパクトカー「ノート」の減産を強いられている。「各社が生産調整しているが、我々はすぐに抜け出すつもりだ」

By Kana Inagaki, David Keohane, Yuan Yangand Joe Miller

(2021年1月26日付 英フィナンシャル・タイムズ電子版 https://www.ft.com/)

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NZ、中国との改定FTAに署名

https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGM263Q70W1A120C2000000

『【シドニー=松本史】ニュージーランド(NZ)政府は26日、中国との改定自由貿易協定(FTA)に署名したと発表した。必要書類の削減などで中国への輸出手続きが簡略化され、NZ産木材・紙製品で関税撤廃の対象品目が増える。NZ統計局によると2019年の同国の輸出総額のうち中国向けの割合は23%でトップ。乳製品、食肉、木材などが多い。

26日にNZと中国の担当相が出席し、オンラインで署名式を開いた。NZのオコナー貿易・輸出振興相は声明で「中国はNZにとって最も重要な関係(国)の一つだ」と強調した。

NZは08年、経済協力開発機構(OECD)加盟国として初めて中国とFTAを締結した。改定は16年に交渉を始め、19年11月に合意していた。

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ニュージーランド(New Zealand)
基礎データ
https://www.mofa.go.jp/mofaj/area/nz/data.html

[FT]一つの対中政策で結束を

[FT]一つの対中政策で結束を
西側諸国、覇権主義に対抗
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGM255KI0V20C21A1000000

『米国に新しい大統領が誕生した。これをきっかけに、西側諸国には新しい対中政策が求められている。米中関係は今後数十年以上にわたって世界の地政学の行方を大きく変えていく。バイデン米大統領が率いる新政権はそれを定義づけるチャンスを手にしている。

中国は経済的なパートナーか、それとも競合する大国か。どちらを志向するかは、西側諸国の中国との接し方に関して最も頻繁に持ち上がる質問だ。ビジネスと政治戦略を天秤(て…

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ビジネスと政治戦略を天秤(てんびん)にかける手法は不器用なお手玉さながらで、ほどよいバランスを生み出せなかった。今や悪びれもせずに覇権を目指す思惑を主張するようになった中国が得をしただけだ。

バイデン氏が大統領に就任したことで、米国とその他の民主主義国家は、中国との接し方について改めて考える機会を得た。香港での弾圧、新疆ウイグル自治区におけるウイグル族の強制収容、台湾に対する軍事行動の脅し、インドとの国境紛争、オーストラリアに対する経済制裁など、中国政府の現行路線が続けば米国の対中タカ派が対中政策の主導権を手にせざるを得なくなる。だが、より厳しい態度で臨むことは必ずしも優れた戦略ではないはずだ。

一貫していなかったトランプ氏の対中政策

中国との接し方を考えるにあたってより有益なのは、政策に関して一貫性を保つことだ。経済、安全保障、外交、軍事の各分野で同じ方向を指し示す必要がある。

トランプ前大統領は中国の習近平(シー・ジンピン)国家主席に対して強硬路線を取ったと豪語していた。だが実際には、このけんか腰な姿勢は、農産物の輸出を伸ばして自身の支持基盤を喜ばせようとする政治的な狙いと衝突した。トランプ政権で大統領補佐官(国家安全保障担当)を務めたジョン・ボルトン氏が指摘したように、トランプ氏の外交政策は、2期目の再選を狙う選挙キャンペーンの一環にすぎなかったのだ。

台湾の置かれている状況を示す言葉を借りるなら、バイデン政権は西側諸国に「一つの対中政策」を訴えていく必要がある。つまり中国に連なるあらゆる国際関係、そして中国の近隣諸国をたぐり寄せ、明確な目的へとつなげる戦略だ。

南シナ海の制海権を掌握しようとする中国の取り組みは、次世代通信規格「5G」と人工知能(AI)における覇権争いや、広域経済圏構想「一帯一路」を通じた欧州への西進とは切っても切り離せない。技術に関する規制や、欧米で事業を営む中国企業に対する規制が、大豆を輸出するための犠牲にするようなことがあってはならない。

また、競争が避けられない分野があったとしても、気候変動や感染症のパンデミック(世界的大流行)といったグローバルな政策課題については協力できる余地を残しておかなければならない。

決定的な解決策はない

バイデン氏がホワイトハウスのアジア司令塔となる新設の「インド太平洋調整官」のポストに、外交政策のベテランのカート・キャンベル元国務次官補を選んだことは、従来の場当たりなアプローチから脱却しようとする意向がみて取れる。アジアで長い経験を積んできた辣腕外交官のキャンベル氏は、向かう方向がバラバラになりがちな米政府機関を同じ方向に向かせるために、強引に調整できる気質を持ち合わせている。

魔法のような決定的な解決策は見いだせないだろう。戦略的な競合関係と経済的な相互依存を両立させることは難しく、常に緊張が伴うからだ。タカ派が推進してきた、経済的なデカップリング(分断)は答えとしてすっきり感じるかもしれない。しかし、いざ実施するとなると、それが本当に自国を成長・繁栄させるための最善の策なのか、自問することになるだろう。

一方で、将来を予測しやすい外交関係を構築しておけば、かつて大国間の戦争に行き着いてしまったような誤算のリスクは大幅に減らせる。

トランプ氏の気まぐれなユニラテラリズム(単独行動主義)は、欧州諸国とアジア地域の米国の同盟国に、対中政策で独自路線をとってもかまわないと認めたに等しい。

だからこそ、欧州連合(EU)は中国を戦略的に競合する「体制上のライバル」と位置づけたものの、欧州の輸出にダメージを与えかねない行動は控えている。また、太平洋地域で米国の同盟関係の柱をなす日本と韓国は、対中政策で結束するどころか、お互いの歴史上の傷をつつき合っている。トランプ氏は環太平洋経済連携協定(TPP)から離脱したことで、地域の経済的リーダーシップを習氏に譲ってしまった。

表面的には、バイデン新政権が欧州を説得し、中国に対して断固たるアプローチをとらせるのには苦労するだろう。バイデン氏の就任前、EUは中国との投資協定締結に急いで合意したが、米国にとってこれは歓迎できるものではないはずだ。一方、ビジネス重視の旗手だったドイツのメルケル首相は今年退任するため、対中政策でEUと米国は歩調を合わせやすくなる。

決断迫られる欧州

キャンベル氏は今月、外交専門誌フォーリン・アフェアーズに寄せた興味深い論文で、東アジア地域におけるパワーバランスを再確立するための米国の戦略目標を打ち出した。同論文でキャンベル氏は、中国はルール順守を前提とした国際体制において責任あるステークホルダー(利害関係者)の役割を果たすことを拒んでいると批判している。そうしたなか、中国政府に国際協調を促すためにも、米政府は「同盟国、パートナー国双方からなる力強い連合」を必要としていると論じた。

日韓両政府の利益が何かは自明なはずだ。そして欧州諸国はもはや、中国の野心は米国の問題だとして放っておくような余裕はないはずだ。米国と中国という二大大国のライバル関係は、技術における覇権をめぐる争いとは不可分といっていいほど密接に結びついている。

ビジネス重視でいくのか、米国と協力して中国と対峙していくのか、欧州は決断を迫られている。中国は西側諸国を仲たがいさせ、各国が対立しあうように仕向けている。これに対して、西側諸国は一つの対中政策で応じるべきだ。

By Philip Stephens

(2021年1月22日付 英フィナンシャル・タイムズ紙 https://www.ft.com/

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習氏、北朝鮮との対話を支持 中韓首脳が電話協議

https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGM269LQ0W1A120C2000000

※ 後で、また語るが、韓国は米・日との関係が悪化し、ますます中国への傾斜を深めかねない気配だ…。

『【ソウル=恩地洋介】中国の習近平(シー・ジンピン)国家主席は26日夜、韓国の文在寅(ムン・ジェイン)大統領と電話で約40分間、協議した。韓国側の発表によると、習氏は北朝鮮情勢を巡り「南北と米朝の対話を(それぞれ)支持する。北朝鮮は対話の扉を閉ざしていない」との認識を示した。

26日、中国の習近平国家主席と電話で協議する韓国の文在寅大統領(韓国大統領府提供)

両首脳は習氏の早期訪韓を目指す方針も確認した。文氏が「早期訪韓の実現に向け両国で(意思の)疎通を続けたい」と述べ、習氏は「条件が許せば速やかに訪問して会いたい。外交当局間の密接な疎通を願う」と応じた。

習氏の訪韓を巡っては2020年11月に王毅(ワン・イー)国務委員兼外相が訪韓した際、新型コロナウイルスの状況が安定して条件が整い次第、調整する考えで一致している。

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共和で弾劾同調広がらず 米上院、違憲問う動議は否決

https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGN2708W0X20C21A1000000

『【ワシントン=永沢毅】米上院本会議は26日、トランプ前大統領の弾劾裁判の合憲性について採決を求める動議を反対多数で否決した。共和党からは5人が民主党に同調して反対したが、トランプ氏に有罪評決をくだすのに必要な17人には届かなかった。

共和党の上院トップのマコネル院内総務は弾劾裁判は違憲と判断した=ロイター

動議を提出したランド・ポール上院議員は退任して民間人となったトランプ氏を裁判にかけるのは「違憲」と主張した。共和議員の大半がこれに賛同し、トランプ氏を支持した。米メディアは弾劾裁判でトランプ氏が有罪になる可能性は小さくなったとの見方を示している。

採決では民主党50人とロムニー上院議員ら共和党5人が動議に反対し、共和トップのマコネル院内総務ら45人が賛成した。ポール氏は採決後に「弾劾裁判はもはや終わったも同然だ」と宣言。トランプ氏に有罪評決をくだすには出席議員の3分の2の賛成が必要で、この条件を満たすには共和党から少なくとも17人の造反が必要になる。

26日は上院議員が公平な陪審員役を務めることを宣誓した。裁判は2月9日から実質的な審理が始まる。

トランプ氏は連邦議会議事堂占拠事件を受け、13日に下院で大統領としては史上初となる2回目の弾劾訴追を受けた。20日に退任してホワイトハウスを離れ、南部フロリダ州の別荘に移った。退任後の大統領を弾劾裁判で裁いた例はなく、法律の専門家でも見解が分かれる。議会調査局は公職を離れた後でも弾劾裁判を開くことができるとの見方を示している。

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Facebook、米ロビー活動費首位 逆風強く中国系も急増

https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGN269SB0W1A120C2000000

『【シリコンバレー=奥平和行、広州=川上尚志】米国で米中のIT(情報技術)大手がロビー活動費を積み増している。2020年はフェイスブックが前の年より2割近く増やし、初めて民間企業で首位になった。中国企業でも動画投稿アプリ「TikTok(ティックトック)」の運営会社などが急増させた。社内外からの逆風が強まるなか、苦境打破に向けて政府や議員への働きかけを強める姿が浮かび上がる。

米議会に提出した報告書や…

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米議会に提出した報告書や米センター・フォー・レスポンシブ・ポリティクスの集計によると、フェイスブックの20年のロビー活動費は前の年より18%多い1968万ドル(約20億4000万円)だった。19年は民間企業で首位だった米アマゾン・ドット・コムも12%増の1872万5000ドルを投じ、2位につけた。

アルファベット(グーグル持ち株会社)、アップルを含む米大手4社の合計では前年比微増の5390万ドルだった。

4社の最高経営責任者(CEO)は20年7月に米議会の公聴会に呼ばれるなど、寡占・独占に厳しい視線が向けられている。グーグルとフェイスブックは同年、反トラスト法(独占禁止法)違反の疑いで提訴された。米国では「ロビイスト」と呼ぶ専門家を雇って議員や政府高官に自社に有利な政策の立案を訴えるのが一般的で、各社は重点分野の活動を強化した。

フェイスブックはSNS(交流サイト)を通じた選挙介入やヘイトスピーチ対策の不備などが指摘されており、こうした分野での働きかけを強めた。世界の従業員が100万人を突破したアマゾンは社員からの圧力が高まり、物流センターなど職場における新型コロナウイルス感染対策が課題として浮上した。労働分野で「職場の安全」を新たな活動項目に加えている。

中国企業ではティックトックを運営する北京字節跳動科技(バイトダンス)が19年の10倍に当たる261万ドルへと急増させた。インターネット大手ではアリババ集団が2割増の316万ドルを投じ、20年夏に米国で正式にロビー活動を始めたテンセントも152万ドルを費やした。一方、通信機器大手の華為技術(ファーウェイ)は19年より8割強減らした。

米国ではトランプ前大統領が20年8月、バイトダンスやテンセントとの取引を禁じる大統領令に署名した。スマートフォンのアプリを通じて個人情報が中国政府に流れることを懸念し、中国企業に対する締め付けを強めた経緯がある。ロビー活動費を増やし、高まる圧力を和らげる思惑があったもようだ。

米国ではバイデン新政権が発足し、IT大手や中国企業を敵視したトランプ氏は政権を去った。バイデン新大統領の就任当日にアマゾンが新型コロナのワクチンの物流を支援すると申し出るなど、IT大手は政府との関係改善を急ぐ。ただ、反トラスト法の運用や中国への対応では強硬な姿勢が続くとの見方も多く、各社は政策の行方に神経をとがらせる状況が続きそうだ。

バイデン氏、NATO事務総長と電話 集団防衛を確認

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『【ワシントン=中村亮】バイデン米大統領は26日、北大西洋条約機構(NATO)のストルテンベルグ事務総長と電話し、集団的自衛権の行使を定めた北大西洋条約第5条を確認した。アフガニスタンやロシアをめぐる政策でも協調していく方針を伝えた。

条約第5条は加盟国が攻撃を受けた場合に全加盟国が反撃すると定め、NATOの根幹となる原則だ。バイデン氏は大統領就任から早々に5条を確認し、米欧同盟の再構築に向けて取り組む姿勢をアピールした。

トランプ前大統領は5条を順守する立場を表明したことはあったが、国防費支出が少ない国を防衛しなかったり、NATOを離脱したりする考えも示唆。NATOが最大の脅威とみなすロシアと緊密な関係を目指したことから、欧州にはトランプ政権が有事の際に集団防衛の原則を履行しないとの不安が広がった。

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米国の対中強硬変わらず 茂木外相「オバマ政権と違う」

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『茂木敏充外相は26日の記者会見で、米国がトランプ前政権で打ち出した中国への強硬路線を当面維持するとの見通しを示した。「米中関係はオバマ政権時代とかなり違う。(当時は)通商や先端技術を巡る競争はなく、早急に解消する見方はない」と語った。

サキ米大統領報道官が中国に「戦略的忍耐を持ちながら臨みたい」と発言した評価を問われ「中国へのアプローチは変わらず、同盟国とも議論したいと述べたと理解している」と話した。「両国間で建設的な議論が進むのを期待したい」と訴えた。

「戦略的忍耐」はバイデン大統領が副大統領を務めたオバマ元政権が用いた対北朝鮮政策の表現だ。同政権下で北朝鮮に核開発を進展させる猶予を与えたとの指摘がある。

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