設備投資、計画比2.9%減 2020年度・本社調査

設備投資、計画比2.9%減 2020年度・本社調査
1割の企業は上方修正 脱炭素・医療に重点
https://www.nikkei.com/article/DGXZQODZ209NP0Q1A120C2000000

『日本経済新聞社がまとめた2020年度の設備投資動向調査(20年11月末時点の修正計画)で、全産業の投資額が当初計画(同6月末時点)に比べて2・9%減る見通しだ。減少幅はデータのある1990年以降で最大となる。新型コロナウイルス禍が響いた。一方、脱炭素や医療、デジタル化など成長領域で投資を積み増す企業も目立つ。

調査は上場企業と資本金1億円以上の有力企業958社を対象に集計した。11月末までの修正を…

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11月末までの修正を経た20年度の設備投資計画額は24兆3215億円を見込む。前年度比では3.5%減となり、マイナスは4年ぶりだ。

製造業は当初計画比で3・8%減、非製造業は1・7%減る。全32業種の7割超にあたる24業種で当初計画を下回る。化学や空運、ゴムなどの業種で落ち込みが大きい。

ただ、コロナ禍という未曽有の逆風下でも全体の1割強にあたる133社は投資を上方修正した。TDKは20年度の設備投資を2000億円と当初計画から11.1%増やす。世界的な脱炭素の流れを受け、石黒成直社長は「電動バイクや家庭向けの蓄電池の開発・生産に投資する」と語る。

塩野義製薬は当初比8割増の195億円を投じる。増額分は開発中の新型コロナワクチンの生産に向けて、岐阜県の協力工場に投資する。「いいワクチンができても、量を作れなければ意味がない」(手代木功社長)

感染対策や省力化のためのデジタル投資も急務だ。食品スーパーのライフコーポレーションは当初比35.4%増の310億円を予定する。現金やカードのやりとりを減らすセミセルフレジの導入を前倒しで進める。

人口減などで国内市場が縮むなか、海外展開の重要性は増している。セブン&アイ・ホールディングスは海外投資を当初比2割増の1606億円に引き上げ、米国でコンビニエンスストアの新規出店を拡大する。

08年のリーマン・ショック後は日本企業の投資回復が遅れるなか、中国や韓国、台湾勢がエレクトロニクス分野などへの積極投資でシェアを奪った。「デジタル化などの成長領域で先行投資を続けないと乗り遅れる」(日本総合研究所の成瀬道紀副主任研究員)

コロナ禍からの需要回復を受け、自動車などの業種では20年度の業績見通しを上方修正する動きもある。一方で、自動車市場では半導体不足による減産の拡大なども懸念されている。自動車の動向は景気への波及効果が大きいだけに、21年度を含む今後の設備投資に影響する可能性もある。

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