異端が揺らした4年 トランプ氏、米大統領退任

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『異端の米大統領、ドナルド・トランプ氏の4年に幕が下りた。超大国の指導者の発言は、国内外の政治や経済を揺らしてきた。歴史に残る激動の4年間を振り返る。

「世界が見たこともないような炎と怒りに直面するだろう」。2017年8月、記者団に発した言葉で米国と北朝鮮の緊張が一気に高まった。

各国の指導者と激しい言葉をやり取りして取引(ディール)に持ち込むのがトランプ流外交だ。金正恩(キム・ジョンウン)委員長(…

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金正恩(キム・ジョンウン)委員長(当時)を「ちびのロケットマン」と呼び挑発を繰り返した。18年6月に史上初の会談を開いてからは「我々は恋に落ちた」と一転して良好な関係を演出した。

貿易戦争に突入した中国の習近平(シー・ジンピン)国家主席に対しても硬軟織り交ぜた発言で世界を揺らした。貿易合意が間近といわれた19年5月にはツイッターで「対中関税を引き上げる」と突如宣告し、世界中を驚かせた。

国際会議の舞台では「米国第一」を標榜する姿勢が際立った。18年6月の主要7カ国(G7)首脳会議では「保護主義と闘う」と記した首脳宣言を閉幕直後にツイッターで「承認しない」と通告した。18年9月の国連総会では「グローバリズムの思想を拒否し、愛国主義を信奉する」と宣言した。世界が自由市場や民主主義を率いてきた米国の役割を再考するようになる。

中央銀行の独立性を揺るがす言動も金融市場を振り回した。自ら指名した米連邦準備理事会(FRB)のパウエル議長の利上げ路線をたびたび批判し、金融政策の決定会合前には「間違えるな」と露骨に圧力をかけた。「FRBは最大の脅威」と断じ、議長解任までちらつかせた。

社会の分断をあおる言動は禍根を残した。警官の黒人殺害を巡る抗議デモでは「略奪が始まれば銃撃が始まる」とデモ隊をけん制。ツイッターは「暴力を賛美している」と注記を付けた。

敵とみなした相手には徹底的に攻撃した。大統領選の相手候補、ジョー・バイデン氏を「寝ぼけたジョー」と名付け、「民主党が勝てば米国が社会主義になる」と警告した。身内にも容赦がなく、ティラーソン元国務長官などツイッターを通して解任を言い渡された高官は数え切れない。

トランプ氏の支持者に占拠された米連邦議会議事堂(1月6日、ワシントン)=ロイター
大統領選を終えてからは結果を受け入れず「米国史上もっともひどい不正選挙だ」などと主張を続けた。言い分を信じた熱狂的な支持者は最終的に、民主主義を象徴する連邦議会議事堂になだれ込んだ。(ワシントン=鳳山太成)

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