WHO、中国のコロナ初期対応批判 調査パネル中間報告

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『【パリ=白石透冴】世界保健機関(WHO)の独立調査パネル(委員会)は18日、新型コロナウイルスの大規模感染が明らかになった2020年1月時点の中国について「もっと厳格な対応を取るべきだった」と批判する中間報告書を発表した。WHOの行動の遅れにも疑問を呈した。

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調査パネルは「新しい病原体が出てきた時は、集団感染の特定や診断法、治療法の確立などを始めなければいけない。中国は地方単位でも国単位でももっと厳格な対応を取るべきだったのは明らかだ」などと指摘した。

WHOは20年1月30日に新型コロナについての緊急事態宣言を出したが、遅すぎたとの批判がある。調査パネルは「なぜ緊急会合が1月第3週まで開かれなかったか、なぜすぐに緊急事態宣言を出せなかったかはっきりしない」と述べた。一方で「ほとんどの国で、行動を起こさなければならないという事実は黙殺された」とした。

独立調査パネルはニュージーランドのヘレン・クラーク元首相やアフリカ・リベリアのサーリーフ元大統領などをメンバーとしてコロナ拡大後に発足、各国の対応を検証している。21年5月に次回報告書を公表する予定だ。

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鈴木一人
東京大学 公共政策大学院 教授
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ひとこと解説 WHOの行動が遅いのは、それ自身が動かせる手足が少なく、各国からの情報提供に依存しているからだが、中国はSARSの時よりは協力的であったとはいえ不十分であったことは間違いない。テドロス事務局長も中国との関係を重視し、「中国寄り」と批判されるような行動をとっていたが、それでも後手に回った。げに国際機関のマネージメントは難しい。なお、検証パネルに入っているクラーク元NZ首相は国連開発計画の総裁を、サーリーフ元ナイジェリア大統領は国連開発計画のアフリカ局長を務めた経験がある。
2021年1月19日 12:50 (2021年1月19日 12:51更新)
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