2月の春節「帰省しないで」北京・上海など呼びかけ

https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGM128Z70S1A110C2000000

『【北京=羽田野主】2月の中国の春節(旧正月)期間を前に、北京市や上海市など少なくとも24の省や直轄市が帰省をしないように呼びかけている。例年は春節期間とその前後に30億人が移動するともいわれる。大移動で新型コロナウイルスの感染が拡大すれば3月に控える重要な政治日程に響きかねず、習近平(シー・ジンピン)指導部も警戒を強めている。

中国では3月、中国の国会に相当する全国人民代表大会(全人代)が開かれる…

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・それに先立ち、1~2月に地方の人民代表大会(地方議会に相当)を開く。地方にちらばる全人代の代表が地元の意見を吸い上げて3月の全人代の場に持ち寄り、国の政策を議論する体制をとっている。

・ことしの春節期間は2月11日の大みそかから17日までの一週間。春節でふるさとに帰る中国人は鉄道や飛行機、すし詰め状態のバスなどを乗り継ぎながら家路を急ぐ。休みの間に家族らと旅行に出かけることも多く、観光地やホテルはどこも大混雑する。春節前後の40日間は「民族大移動」に対応して鉄道や航空などで特別な運輸体制を敷く「春運」と呼ばれる。

・「移動をできる限り減らしてほしい」。9日に記者会見した国家衛生健康委員会の幹部は春節に合わせた帰省や旅行を念頭にこう呼びかけた。

・北京市政府は「政府機関の幹部らは市民の先頭に立って北京市内で春節を過ごすように」との通知を出した。北京市のある党機関で働く若者は「実家に帰るには幹部の許可が必要になった」と話す。

・春節期間は中国人にとって一年で最も大切な時間だ。それでも移動の制限をよびかけるのは国内で再びコロナの感染者が増えているためだ。中国政府の発表によると、14日に新規の感染者は国内で135人、海外から入ってきた分を含めると144人確認された。

・中国河北省は省都、石家荘市で25日に開く予定だった人民代表大会を延期すると決めた。同市は全市民に自宅待機を求めた。遼寧省も、同省の人民代表大会を延ばす決定をした。ともに新たな開催日を示せていない。

・20年は感染の広がりで複数の地方の人民代表大会の開催が遅れたことなどが影響し、全人代も異例の延期に追い込まれた。習指導部は20年12月に21年3月5日に予定通り全人代を開く決定を下した。3月の開幕に向けた習指導部の強い意向を感じ取る向きもある。

・北京市内でもマンションなどの建物やレストランに入るたびに体温や健康QRコードの確認を徹底するようになった。

・「大学内の荷物はすべて持ち帰るように」。北京市の大学に通う男子学生は1月上旬に冬休みに入る前に学校からこう指示を受けた。本来なら春節が明けて3月に新学期が始まる予定だ。だが「全人代を控えていつ再開できるかわからない」(大学関係者)という。