共和指導部、異例のトランプ氏批判 造反10人に

https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGN1406O0U1A110C2000000

『【ワシントン=永沢毅】トランプ米大統領の弾劾決議では、共和党から10人が造反して賛成に回った。連邦議会占拠事件を扇動したトランプ氏への反発は共和党内にも強い。党指導部からは公然と同氏を批判する声が噴出しており、上院での弾劾裁判に影響する可能性がある。

【関連記事】
米下院、トランプ氏を弾劾訴追 史上初の2回目
エアビー、米首都宿泊中止 グーグルは政治広告停止
NY市、トランプ家企業との契約解消へ スケート場など

「大統領には暴徒による議会襲撃に責任がある」。共和下院トップのマッカーシー院内総務は13日の下院本会議でトランプ氏を非難した。「米国の分断を深める」として弾劾決議には反対したが、トランプ氏を「あの襲撃を目のあたりにしたら、直ちに暴徒を非難すべきだった」と断じた。

トランプ氏は下院本会議のさなかに声明で「暴力や違法、破壊行為はあってはならない」と支持者に訴えた。造反の拡大を食い止める狙いがあったとみられる。賛成に回った10人には下院ナンバー3のチェイニー議員も含まれる。2019年12月の採決で共和からの造反はゼロだった。

上院の弾劾裁判でトランプ氏を罷免するには、共和から17人の造反が必要になる。裁判のカギを握るマコネル院内総務は13日、同僚議員への書簡で「報道で臆測が浮上しているが、どう票を投じるか最終決断を下していない。上院での討論に耳を傾ける」と伝えた。

米紙ニューヨーク・タイムズは弾劾は共和からのトランプ氏追放につながるとの認識をマコネル氏が示していると報じており、同氏が有罪判決を下す選択肢を排除していないとの見方も出ている。

多様な観点からニュースを考える
※掲載される投稿は投稿者個人の見解であり、日本経済新聞社の見解ではありません。

鈴木一人のアバター
鈴木一人
東京大学 公共政策大学院 教授
コメントメニュー
ひとこと解説 上院は現在休会中で、1月19日まで再開しない予定だが、もしマコーネル共和党院内総務がトランプ大統領の任期中に弾劾裁判を進めるということであれば、議会の招集が必要となる。しかし、17人の造反を集めるのは難しく、マコーネル個人は弾劾し、トランプ大統領を罷免することを望んでいるとしても、上院を招集して罷免に追い込むことで共和党内の分裂を促進する結果となるため、リスクが大きい。
2021年1月14日 11:49いいね
23
菅野幹雄のアバター
菅野幹雄
日本経済新聞社 ワシントン支局長・本社コメンテーター
コメントメニュー
分析・考察 米連邦議会の占拠事件が発生する直前に「『トランプ党』に共和の葛藤」と題するコラムを本紙に書きました。民主党の弾劾訴追に同調するかどうかの「葛藤」がまさに共和党の各議員に広がった段階です。

マコネル氏は20日のバイデン次期大統領の就任前では「公正あるいは真剣な弾劾裁判を終えられるチャンスは全くない」とする声明を出しました。声明文のどこを読んでもトランプ氏の「無罪」を支持するような表現は見当たりません。

10人は決して多くないものの、1回目の弾劾での造反ゼロとは違います。トランプ氏の威勢と世論の評価を両にらみする共和党が反トランプへと一気に流れるシナリオも、なおありそうな気がします。
2021年1月14日 12:35いいね
10
初割ですべての記事が読み放題
今なら2カ月無料!

初割で申し込む
https://www.nikkei.com/promotion/?ak=https%3A%2F%2Fwww.nikkei.com%2Farticle%2FDGXZQOGN04AVW004012021000000&n_cid=DSPRM1AR08

無料登録する
https://www.nikkei.com/r123/?ak=https%3A%2F%2Fwww.nikkei.com%2Farticle%2FDGXZQOGN16C7X016122020000000&n_cid=DSPRM1AR08#free

ログインする
https://www.nikkei.com/login