https://www.nikkei.com/article/DGXZASS0ISS16_U1A110C2000000
※ スゲーな…。5連騰は、最近では見た記憶がない…。
※ 今日は、こんなところで…。
https://www.nikkei.com/article/DGXZASS0ISS16_U1A110C2000000
※ スゲーな…。5連騰は、最近では見た記憶がない…。
※ 今日は、こんなところで…。
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGN1301M0T10C21A1000000
『【サンパウロ=外山尚之】ブラジルのサンパウロ州にあるブタンタン研究所は12日、同研究所で行っていた中国の製薬会社、科興控股生物技術(シノバック・バイオテック)の新型コロナウイルスのワクチンの有効性が50.38%だったと発表した。これまで78%としてきたが、国際基準に合わせて下方修正した形だ。
ブタンタン研究所の説明によると、世界保健機関(WHO)の定める基準に沿ってワクチンの有効性について計算し直したという。WHOはワクチンの有効性について最低「50%以上、6カ月以上」を求めている。同研究所の責任者はシノバックのワクチンはこの基準を満たしているとして、早期の承認を求めた。
研究所を管轄するサンパウロ州は7日、約1万2000人を対象とした臨床試験(治験)でワクチンの有効性が78%になったとの結果を公表し、翌8日に薬事当局である国家衛生監督庁(ANVISA)に緊急使用の許可を申請したばかりだった。
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https://www.nikkei.com/login 』
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGM133QC0T10C21A1000000
『【ソウル=恩地洋介】北朝鮮の第8回朝鮮労働党大会が12日に閉幕した。党総書記に就いた金正恩(キム・ジョンウン)氏は、核を増強する路線に回帰する方針を明確にした。米国に強硬姿勢を示しながら、中国とは友好関係を維持する。ミサイル発射実験を再開すれば、日本の安全保障には大きな脅威となる。
「総書記の重責に、重たい心を禁じ得ない。使命感を自覚し決死奮闘を厳粛に宣誓する」。党大会最終日の12日、金正恩氏は演説で厳しい表情を変えなかった。米国の政権交代で生き残り戦略は修正を迫られた。8日間にわたる党大会は1970年に次ぐ過去2番目の長さだ。
大会中、金正恩氏は何度も核戦力の強化に言及した。射程が短い戦術核の開発は、米軍基地を持つ日本や韓国が標的となる。
完成を急ぐ複数種の短距離ミサイルに搭載できるよう、核弾頭の小型化、軽量化に向けた実験を繰り返す可能性が高い。韓国には3月の米韓合同軍事演習の中止を求めており、挑発を強める契機となり得る。
対米外交は強硬姿勢にかじを切った。経済制裁を解除させ、核保有国として生き延びることが北朝鮮の最終目標だ。20日に発足するバイデン新政権が、対北朝鮮政策を固めるには一定の時間がかかる。その間に米国や同盟国に脅威と映る軍事力を、最大限向上させる狙いのようだ。
貿易の9割を依存する中国とは良好な関係を維持する方針だ。総書記就任を祝う習近平(シー・ジンピン)国家主席の電報を11日に受け取ると、翌12日には「最初に祝電を送ってきたことに私と党員は皆、深く感動しました」と返電した。
韓国には早くも厳しい態度で臨んでいる。正恩氏の妹の金与正(キム・ヨジョン)氏は12日付の談話で、韓国を「特等のばか」と罵った。韓国軍が11日に「北朝鮮が昨夜、軍事パレードを実施した動きを捕捉した」と発表し、警戒を示したのが理由だ。
金与正氏は引き続き、対韓国工作を担っているとみられる。ただ指導部の中核である政治局からは外れ、肩書も党第1副部長から副部長へと降格したことが分かった。
苦境の経済は当面、国境閉鎖を前提にした対応を迫られる。国連制裁が続き、新型コロナウイルス対策で中国との境界は厳重に封鎖されているからだ。金正恩氏は12日の演説で「国の統一的な指揮と管理の下、経済を動かす体系と秩序を復元させる」と述べ、計画経済の強化を指示した。
新たな経済発展5カ年計画は自力更生と自給自足を基本理念としている。輸出が禁じられている鉱物資源を活用し、エネルギーや資材の自力調達を進める方針だ。
党大会に続き、17日には国会に相当する最高人民会議を開き、法令や予算を討議する。
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https://asia.nikkei.com/Spotlight/N-Korea-at-crossroads/Kim-Jong-Un-refocuses-on-nuclear-buildup-as-party-meeting-closes?n_cid=DSBNNAR 』
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGM132L30T10C21A1000000
『【ソウル=鈴木壮太郎】韓国最高裁は14日、収賄罪などに問われ差し戻し控訴審で懲役20年、罰金180億ウォン(約17億円)などの判決を受けた前大統領、朴槿恵(パク・クネ)被告(68)の裁判で検察の上告を棄却。実刑判決が確定した。大統領の弾劾にまで発展した一連の事件の裁判がすべて終了した。
朴被告は親友と共謀し乗馬選手だった親友の娘のトレーニング費用をサムスングループに支出させたほか、スポーツ振興を目…
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・朴被告は親友と共謀し乗馬選手だった親友の娘のトレーニング費用をサムスングループに支出させたほか、スポーツ振興を目的とした財団への資金拠出を大手企業に強要したことが収賄罪に問われた。情報機関の国家情報院の特殊活動費を上納させたことも収賄・職権乱用罪に問われた。
・昨年7月のソウル高裁の差し戻し控訴審で懲役20年、罰金180億ウォンなどの実刑判決を受けていた。朴被告はこの事件とは別に、政権与党の国会議員候補選定に介入した公職選挙法違反で懲役2年の実刑が確定しており、懲役は合計22年となる。朴被告は一連の裁判を文在寅(ムン・ジェイン)政権による「政治報復」と非難。一審の途中から出廷拒否を続けてきた。
・収賄や横領の罪に問われた李明博(イ・ミョンバク)元大統領も昨年10月、最高裁で懲役17年などの実刑判決が確定している。14日の判決で、文政権下で逮捕・起訴された2人の前職大統領の実刑判決が確定したことになる。
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGS145BQ0U1A110C2000000
『【バンコク=村松洋兵】トヨタ自動車やホンダがマレーシア工場の操業を一時停止したことが14日、分かった。マレーシア政府による新型コロナウイルス対応の制限強化を受けた措置だ。同国は自動車生産が回復傾向にあったが、感染拡大で再び停滞を招いている。
トヨタは14日、マレーシアにある全2カ所の完成車工場を停止した。15日以降の稼働については「追って判断する」としている。小型乗用車「ヤリス」や小型トラック「ハイラックス」を製造…
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・小型乗用車「ヤリス」や小型トラック「ハイラックス」を製造しており、2019年の生産実績は約6万1000台だった。
・ホンダは13日から二輪車と四輪車をそれぞれ生産する全2工場を停止した。マレーシア政府による制限強化の期限である26日まで休止する予定だ。年産能力は二輪車が30万台、四輪車が10万台。セダン車の「シビック」や「アコード」を生産している。
・ダイハツ工業が出資する国民車メーカーのプロドゥアも14日から生産を停止した。同社は同国の新車市場の4割超を握る首位で、20年は22万台を販売していた。
・マレーシア政府は感染拡大を受け、13日に州を越える移動を全土で禁止する厳しい活動制限令を再び施行した。感染者数の多いクアラルンプールなど5州・3連邦直轄区については、重要業種以外は出勤を伴う操業を禁じた。自動車製造は当初、重要業種に含まれていたが、施行直前の12日夜に除外された。
・マレーシアは東南アジアではタイ、インドネシアに次ぐ3位の自動車生産国だ。20年3月の活動制限令により生産が一時停止したが、景気刺激策として出された乗用車の売上税減免措置を受けて、6月以降は生産台数がおおむね前年同月を上回っていた。20年1~11月累計では前年同期比19%減の約43万台だった。
インド農業新法を一時停止 最高裁、大規模デモ踏まえ
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGM135SV0T10C21A1000000
※ まさに、これか…。
※ 国家の存立自体が、保たない(もたない)と判断されたか…。
『【ニューデリー=馬場燃】インドの最高裁判所は12日、農産物取引を自由化する農業の新法を一時停止する措置を講じた。新法に反対するインド農家の大規模なデモが収束しないことを踏まえた異例の動きだ。インドの農家と政府の新法をめぐる協議の先行きは混沌としている。
新法は2020年9月に施行された農業の取引や契約に関するものだ。従来は農産物の販路が限定されており、主に地域の卸売市場を売買に使わざるを得なかった。新法では販路に制限なく自由に取引できるようになった。
農家は取引の自由化で従来の流通経路が崩れると、大手スーパーなどの民間業者から農産物を安く買いたたかれて収入が減ると懸念する。20年11月26日から農家のデモが始まり、すでに50日近く続いている。参加者は数万人規模に膨らんでいる。農家は主にハリヤナ州やパンジャブ州からデモに参加し、首都ニューデリーとの州境を中心にテントを構えて寝泊まりしている。
農家と政府はこれまで8回の協議を重ねたが、解決策を見いだせていない。農家は新法の完全撤回を求める一方で、政府は一部の修正にとどめようとしており温度差がある。農家と政府は15日にも9回目の協議を予定するが、農家は結論が出ない場合はトラクターで首都ニューデリーの中心地に乗り込んでデモを計画しているという。
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韓国タンカーの拿捕、にじむイランの苦悩
編集委員 松尾博文
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGH121DI0S1A110C2000000
※ 「情報と国家」…。
※ どうやって「情報」を、いち早く掴むのか…。そして、掴んだ「情報」を、どのように使うのか…。
※ そこが「国家の死命を制する」のは、昔も今も変わらない…。
『イラン革命防衛隊が4日、中東ホルムズ海峡付近を航行中の韓国船籍のタンカーを拿捕(だほ)した。ペルシャ湾の入り口に位置するホルムズ海峡はエネルギー輸送の動脈だ。ここで起きた拘束劇は、中東に原油輸入を依存する日本にとっても人ごとではない。韓国船はなぜ拘束されたのか。目をこらすと、米国による長い制裁下にあるイランの苦悩といらだちが見えてくる。
Nikkei Views
編集委員が日々のニュースを取り上げ、独自の切り口で分析します…
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・タンカーは石油化学品のメタノールを積み、サウジアラビアからアラブ首長国連邦(UAE)に向かっていたところを拿捕された。船は20人の船員らとともにイランのバンダルアバス港に移された。
・ホルムズ海峡はもっとも狭いところで幅33キロメートル。ここを毎日、世界の石油消費の2割近い1700万バレルを積んだタンカーが行き交う。日本に届く原油の8割もこの狭い海峡を抜けてくる。
・ホルムズ海峡付近ではここ数年、船舶を狙う攻撃などが相次いでいる。日本郵船や商船三井は2019年から同地域を航行中の船舶に保安体制の強化を指示している。それでも今回はイランが韓国船を狙い撃ちにしたと考えるのが自然だ。
・原因とされるのは、米国の対イラン制裁に伴い、韓国の銀行口座から送金できなくなった70億ドル(約7200億円)のイラン資産だ。主に韓国がイランから輸入した原油などの代金とされる。この扱いをめぐり、両国は2年以上にわたって対立している。
テヘランを訪問した韓国外務省の崔鍾建(チェ・ジョンゴン)第1次官(左)と会談するイランのザリフ外相(11日)=WANA・ロイター
・18年にイラン核合意から一方的に離脱したトランプ米政権は、金融取引や原油売買の制限など対イラン制裁を復活させた。イランと取引する外国企業も2次制裁の対象になる。イランから原油を買っていた日本も、国内の関連口座から代金を送れない。
・それでもイランの不満の矛先が日本でなく、韓国に向かういくつかの理由が浮上する。
・1つは韓国での凍結資産が日本よりもはるかに大きいことだ。ロイター通信は日本から動かせなくなっているイラン資産は15億ドル(約1540億円)と伝える。日本政府関係者は「韓国より1桁小さい」と言う。
・韓国は原油に加え、コンデンセート(超軽質原油)を多い時には日量30万バレル程度輸入していた。イランにとって最大の売り先だ。石油関係者によると、米国が18年の石油取引についての制裁を発動後、調達を停止したが、この代金が積み上がっていたという。
・加えて日本政府関係者は「米国が段階的に制裁を強化する過程で、日本は国内にあるイラン資産を合法的に決済に使う道を残したが、韓国は出遅れたようだ」と明かす。中国のイラン向け原油代金は韓国より大きいとみられるが、イラン外務省報道官は「中国にあるイラン資産はいつでも使える」と語る。インドは石油とインド産品とのバーター取引など金融決済を介在しない貿易維持を探った。相対的にイランは韓国の70億ドルを問題視するようになった。
イランのロウハニ大統領=ロイター
・金融決済の道が断たれたイランは輸入物資の入手が困難になった。なかでもコロナ禍の下で医薬品不足が深刻になっている。イランは韓国に繰り返し返還を要求した。ロウハニ大統領が文在寅(ムン・ジェイン)大統領へ2度にわたり〝督促状〟を送ったとの報道もある。両国間では制裁の対象にならない人道支援物資の取引などが動き出したものの、決定的な解決策は見いだせず、韓国政府高官が協議のためにイランを訪問する直前での拿捕だった。
・先鋭化する米国とイランの対立も影を落とす。慶応義塾大学の田中浩一郎教授は「イランにはセンチネル作戦にいち早く乗ろうとした韓国にいらだちがある」と指摘する。センチネル作戦とはホルムズ海峡の航行安全の確保を目的とするが、トランプ政権が主導する事実上の反イラン軍事同盟だ。イラン封じ込めへ有志連合の艦艇が民間船舶の護衛にあたるが、19年の活動開始時点での参加は米国、英国、オーストラリアなど7カ国にとどまる。韓国は正式に参加しないが、協力姿勢を示していた。
・韓国タンカーの拿捕が起きたのは、センチネル作戦の舞台であるホルムズ海峡だ。さらに事件が起きた1月4日は、20年1月3日に米軍が革命防衛隊のソレイマニ司令官を殺害してからほぼ1年のタイミングだ。
・同じ日、イランは米欧など6カ国と交わした核合意が定める上限を大きく超える20%のウラン濃縮に着手した。核爆弾の開発が加速しかねない危険な行動だ。
2008年4月、イラン中部ナタンズのウラン濃縮施設を歩くアハマディネジャド大統領(中央、当時)ら(AP=共同)
・20日には米国でバイデン次期大統領が就任する。バイデン氏は核合意への復帰を示唆するが、イランによる合意が定める義務の履行を条件とする。流れに逆行するイランの行動はなぜなのか。
・田中教授は「イランには米大統領が誰であろうと、やるべきことはやるという強い姿勢を示すことが重要。加えて米国民の分断に直面するバイデン政権にとってイラン問題の優先順位は低い。取りかかるのは春以降、ひょっとすると夏になる。イランとしては、米制裁にとらわれることなく欧州諸国に核合意の履行を求め、バイデン政権が核合意へ早期に取り組むよう仕向ける狙いがある」と見る。
・しかし、核やホルムズ海峡をめぐる、一触即発の挑発は米国の反イラン意識を高め、イラン国内の強硬路線を一段と台頭させる悪循環に陥りかねない。21年6月の大統領選挙で任期満了となるロウハニ大統領にとって「危険な賭け」(田中教授)であるのは間違いない。
編集委員が独自の切り口で分析「Nikkei Views」一覧へ
https://www.nikkei.com/opinion/nikkei-views/
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B8%E3%83%A3%E3%82%AC%E3%82%A4%E3%83%A2%E9%A3%A2%E9%A5%89
※ これは、絶対読んでおいた方がいい話しだ…。
※ イングランドとアイルランドの相克、米国におけるアイルランド系移民の社会的な位置付け(ちなみに、JFKはアイルランド系だぞ…)…。ひいては、カトリック教徒の位置付けなどの背景ともなっているでき事だ…。
ホロドモール
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%9B%E3%83%AD%E3%83%89%E3%83%A2%E3%83%BC%E3%83%AB
※ 胸くそ悪い話しだが、こっちも読んでおいた方がいい…。
※ 世界は、こういう話しで満ちている…。
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGM141ZQ0U1A110C2000000
『北アイルランドへの食料品供給に関して、英大手スーパーが警鐘を鳴らしている。英国の欧州連合(EU)離脱後の「実行不可能な」国境管理協定のおかげで食料品供給に「重大な混乱」が生じる、というのだ。
新国境管理体制の影響で、北アイルランドでは、多くのスーパーで陳列棚が空になる事態が起きている。
ゴーブ英国務相に宛てた書簡で、セインズベリー、マークス・アンド・スペンサー(M&S)、テスコなど英小売り大手のト…
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・ゴーブ英国務相に宛てた書簡で、セインズベリー、マークス・アンド・スペンサー(M&S)、テスコなど英小売り大手のトップは、小売業者が煩雑な手続きを免除される猶予期間が3月末に終了すれば、食料品不足はさらに深刻化すると警告した。
持続可能な食料品市場に向けた協力を
・そして政府に対して、「我々と協力して北アイルランド食料品市場を長期的に持続可能なものにするための様々な措置を」講ずることを求めた。
・また、EUと「オープンな協議」を開始して、アイルランド・北アイルランド議定書を期限までに履行することがなぜ「実行不可能である」のかをEU側に説明してほしいと要請した。これにより、離脱協定合意からわずか数週間で、EUとの厳しい交渉が始まる可能性が出てきた。
・物理的な国境管理をアイルランド島に設けないために英EU間で合意した北アイルランド議定書によると、北アイルランドはEUの単一市場に残留することになっている。その結果、グレートブリテン島から北アイルランドに肉製品等を輸送する場合は、新たな手続きが必要となる。
・フィナンシャル・タイムズ(FT)が入手した書簡で大手スーパー首脳は、この国境管理の取り決めは、新たな手続きや証明書が求められることもあり、「このような短期間で実行することは不可能」だと主張している。書簡に名を連ねた6社は、北アイルランドにおける食品の小売り販売の大半を占める。
・さらに、猶予期間が終了すれば、北アイルランドへの食料品の輸送はさらに混乱すると言う。肉類、ミルク、卵など動物由来の食品すべてについて、獣医が署名した輸出衛生証明書が必要となるからだ。
・書簡は、猶予期間が終わるまでに、「EUとの間で長期的な解決策を合意することが不可欠」だとしている。「そうした解決策を見つけ、実行するのには時間がかかるということは火を見るより明らか」だとしている。
英スーパー大手のトップが名を連ねて要請
・書簡に署名したのは、セインズベリーのサイモン・ロバーツ最高経営責任者(CEO)、M&Sのスティーブ・ロウCEO、 テスコのトップ、ジェイソン・タリー氏、アズダのロジャー・バーンリーCEO、アイスランドフーズのリチャード・ウォーカー社長、コープ(生協)グループの食品担当トップ、ジョー・ホイットフィールド氏、そして英小売協会(BRC)のヘレン・ディキンソンCEOだ。
・小売り業界のリーダーたちは、政府が、4月以降に国境管理体制を変更するのは不可能だということをEU側に伝え、農産物やその他の商品の流通を確保するための新しい計画をつくる必要があると主張する。
・さらに書簡は、政府の対応を調整し、税関および食料品輸出入の管理を一元化するシステムを構築するために内閣府に専門のチームを設置することも求めた。そして、無駄を避けるための「ジャストインタイム」方式のサプライチェーン(供給網)を運用する際の課題を解決するための人材を提供すると提案している。
・これに対し、政府の報道官は「専門のチームはすでに政府内に設置されており、スーパーマーケット、食品業界、北アイルランド自治政府と協力して商品の流れを効率化する方法を考える」と述べた。
・報道官はさらに、こうした努力は北アイルランド議定書に基づいて行われているとし、「スーパーマーケットおよび卸売業者のための猶予期間中に事態は順調に機能しており、グレートブリテン島と北アイルランド間の商品の流れはスムーズで、英政府は、業界と緊密に連携しながら、新しい規制導入の準備をしている」と述べた。
・北アイルランドのロビー団体は、北アイルランドの可処分所得が、英国の他の地域よりかなり低いことを指摘し、食料品の価格が恒久的に上昇すれば、深刻な社会的影響があると警告している。
異例の対応をとるスーパーも
・大手スーパーは、こうした問題を緩和するために異例の措置を講じている。M&Sは北アイルランドの店舗で数百点におよぶ商品の取り扱いを停止した。セインズベリーは、陳列棚に隙間ができるのを避けるために、アイルランドで仕入れた食品小売り大手スパーの商品を販売している。
・追加の手続きが必要になる問題は、英国からアイルランドの店舗に移送する商品にかかる関税の問題は別物だ。M&SのロウCEOは先週、ドイツで製造され、英国の流通センターを経てアイルランドに輸出されているM&Sの「パーシーピッグ」菓子製品の例を挙げた。これらの商品は、英EU間の貿易協定における原産地規則に抵触するために、追加の関税が課される。
・議定書に基づく取り決めは、食料品を卸売業者やレストランに出荷している企業やサービス貿易は対象としていない。そのため運送業者は、小売業のための仕組みから外れた顧客にとっては、こうした取り決めが二重の意味で現実性がないと批判している。
・アイルランドの運送大手マカラ・アイルランドのピーター・サマートン社長は、小売業のための仕組みから外れた商品については供給に滞りが生じていると言う。
・「もし北アイルランドが現在、新型コロナウイルスによる都市封鎖状態になかったなら、レストランやその他のホスピタリティー業界は、グレートブリテン島からの商品供給の確保に関して深刻な問題に直面していただろう」とサマートン氏は言う。「現行の(国境管理)モデルには明らかな欠陥があり、道路運送業協会は、2020年秋から(英国政府と環境・食料・農村地域省に対して)こうした問題を指摘してきた」
By Daniel Thomas, Jonathan Eley and Peter Foster
(2021年1月13付 英フィナンシャル・タイムズ電子版 https://www.ft.com/)
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https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGR1409C0U1A110C2000000
『【ウィーン=細川倫太郎】イタリアのスペランツァ保健相は13日、非常事態宣言を4月末まで延長すると表明した。従来は1月末までの予定だったが、新型コロナウイルスの感染が猛威を振るい続けているため、国民に高い警戒度を維持するよう求める。
伊保健省によると、13日の1日あたりの新規感染者は約1万5800人。…
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・伊保健省によると、13日の1日あたりの新規感染者は約1万5800人。4万人を超えていた2020年11月のピークと比べると減少しているが、年末から再びじわりと増え始めている。累計の死者は8万人に達した。スペランツァ氏は「今後数カ月間は非常に困難な状況になるだろう」と話した。非常事態宣言が出ていれば、中央政府の権限が増し、規制などを迅速に導入することができる。