無人店で効率経営 ドコモ小売り参入、セブンは1000カ所

https://www.nikkei.com/article/DGXZQODZ078IW0X01C20A2000000

『小売店を無人化する動きが広がっている。NTTドコモは無人店事業に参入し、食品を入れた自販機を展開する。セブン―イレブン・ジャパンは2025年度末までに学校など全国1000カ所に無人販売所を整備する。新型コロナウイルスを機に非対面サービスを加速させる。無人化は人手不足対策にもなる。小売りの低い生産性が改善すれば、日本経済全体の効率性も高まる。

ドコモはカップ麺、電池など約50点の商品を入れた自販機を…

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・ドコモはカップ麺、電池など約50点の商品を入れた自販機を21年上期に首都圏100カ所で展開する。マンションやオフィスの空きスペースに設置し、大阪市などほかの大都市圏にも順次導入する。商品の補充などはドコモの委託業者が担い、協業するスタートアップのレリック(東京・渋谷)が購買分析をする。

・ドコモはIT(情報技術)を使い、極力人手を用いない運営を目指す。自販機には、あらゆるモノがネットにつながるIoT機器を搭載し、高速通信規格「5G」のネットワークも活用し、遠隔で開閉や在庫の管理、温度調整をする。利用者は専用アプリを使い、スマートフォン決済やクレジットカードで支払う。

・セブンは自社商品を売る自動販売機をオフィスや学校に設置する。チルド弁当やパン、飲料、デザートなど1カ所で最大92品目を並べる。

・新型コロナの感染対策で在宅勤務が増え、オフィスや教育機関の食堂や購買は休業に追い込まれている。代替として無人販売機を置く例が増えているという。セブンは無人拠点をすでに約500カ所で展開しているが、今後5年で2倍の1000カ所に増やす。

セブンは専用の自動販売機を25年度まで1千カ所に広げる(東京都千代田区)

・各団体からの設置要望を本部が受け、近隣店舗に運用を打診する。導入店のスタッフが回転率に合わせて1日1回以上商品を交換する。売り上げも導入店が得る。無人店は出店や運営のコストを引き下げながらも収益機会を増やせる。ミニストップやローソンも無人店の出店を進めている。

・日本生産性本部によると、2018年の小売・卸売業の労働生産性(3面きょうのことば)は644万円で、全産業の794万円を下回る。小売業界の勝ち組とされたコンビニだが、19年に初めて店舗数が減少するなど市場は成熟している。新型コロナを機に無人店が広がれば、人手不足の解消につながり、経営効率の改善が期待できる。

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・海外では米アマゾン・ドット・コムが18年から無人店「アマゾン・ゴー」を展開している。中国の電子商取引最大手、アリババ集団もキャッシュレスの食品スーパー「盒馬鮮生(フーマ)」の出店を増やし、無人店は海外で普及し始めている。

・無人店は人と人の接触を低減できる効果も見込める。コロナの感染拡大が続くなか、日本でも無人店の普及が加速する可能性がある。