慰安婦判決、茂木外相「異常事態」 ICJ提訴も選択肢

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『茂木敏充外相は9日、日本政府に旧日本軍の元従軍慰安婦への賠償を命じたソウル中央地裁判決に関して「国際法上も2国間関係上も到底考えられない異常な事態」との認識を示した。今後の対応は「あらゆる選択肢を視野にいれて毅然と対応していく」と訴えた。オンラインで記者団に答えた。

ソウル中央地裁は8日、原告12人(故人含む)に対し1人当たり1億ウォン(約950万円)を支払うよう日本政府に求めた。日本は国家が外国…

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・日本は国家が外国の裁判権に服さないとする国際法上の「主権免除」の原則に基づいて審理を欠席してきた。地裁は原則が適用されないと判断した。

・元徴用工問題で悪化していた日韓の対立はさらに決定的なものになった。茂木氏は「日韓は非常に深刻な関係にあった。事態は急速に悪化する懸念が高まっている」と強調した。

・日本政府は判決が主権免除の原則に反しており「国際法違反だ」と主張する。茂木氏は日本時間8日に訪問先のブラジルから韓国の康京和(カン・ギョンファ)外相に電話し早急に是正するための措置を取るよう強く求めた。外交当局間での意思疎通は続けると一致した。

韓国の康京和外相=ロイター

・政府はまず外交ルートを通じて韓国側に裁判を却下するなど対応を求める。控訴すれば韓国の裁判権に服することになるため検討しない。

・韓国側に改善の意思が見られなければ、対抗策も検討する。法的な対応として国家間の法的な紛争を国際法に従って裁判する国際司法裁判所(ICJ)への提訴が候補に挙がる。裁判には韓国の同意が必要となる。提訴は韓国側の主張を国際社会に広めかねないため政府内には慎重論もある。

・外交的な措置としては大使の召還や一時帰国がある。2017年1~4月に韓国・釜山の慰安婦少女像設置への対抗措置として、当時の長嶺安政大使を一時帰国させた。政府は8日に新たな韓国大使に相星孝一氏を充てる人事を決めたばかりで、今のところ予定通り着任させる構えだ。

・自民党内には経済面に影響を与える制裁の必要性を指摘する意見がある。人の往来を絞る選択肢もある。韓国人の査証(ビザ)の取得を厳しくするなど入国をしにくくする方法が考えられる。