「中国、金融リスク抑制へ監督強化を」 IMF年次報告書

https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGM083EF0Y1A100C2000000

『【北京=川手伊織】国際通貨基金(IMF)は8日発表した中国経済の年次報告書で、金融リスクを抑えるため「銀行への監督を強化すべきだ」と指摘した。新型コロナウイルス対応の金融支援策を段階的に縮小しても金融システムが揺るがないよう、経営が不安定な銀行に資本の充当を命じるなど監督の強化が必要だと主張した。

新型コロナで中小零細企業の倒産が相次ぎ、地方銀行などの経営を直撃した。金融監督当局である中国銀行保険…

この記事は会員限定です。登録すると続きをお読みいただけます。

残り756文字

初割ですべての記事が読み放題
今なら2カ月無料!

初割で申し込む
https://www.nikkei.com/promotion/?ak=https%3A%2F%2Fwww.nikkei.com%2Farticle%2FDGXZQOGN04AVW004012021000000&n_cid=DSPRM1AR08

無料登録する
https://www.nikkei.com/r123/?ak=https%3A%2F%2Fwww.nikkei.com%2Farticle%2FDGXZQOGN16C7X016122020000000&n_cid=DSPRM1AR08#free

ログインする
https://www.nikkei.com/login

・金融監督当局である中国銀行保険監督管理委員会(銀保監会)は2020年の不良債権処理額が前年比1.5倍の3兆4000億元(約54兆円)にのぼると見込む。21年も厳格な資産査定を経て、新たな不良債権が発生するとみる。

・IMFは金融監督の強化の一環として「包括的な銀行再編の仕組みを整えるべきだ」とも強調。基金を設け、経営が立ちゆかなくなった銀行へ一時的に資金を投入し、市場から円滑に退出させることも求めた。

・中国の構造改革を巡っては、金融開放の進展などを評価した。一方、国有企業に関しては民間企業との公平な競争条件の確保など、さらなる改革を求めた。これに対して中国当局は、報告書のなかで「国有企業と民間企業の収益力の差は市場取引の結果であり、公平な競争環境は存在している」との認識を示した。

・IMFは21年の中国の実質成長率を7.9%と予想した。20年10月の前回の予測(8.2%)から小幅に下方修正した。

・20年の実質成長率は1.9%だったと推計する。新型コロナの打撃をうけ、インフラ投資など公的需要が経済立て直しをけん引した。だが、民需は振るわず、消費はマイナス0.8%に落ち込んだという。

・民需の回復を促すため、21年も適度に拡張的なマクロ経済政策が必要だと指摘した。財政支出の重点分野として、社会保障、環境投資をあげた。金融政策は、21年の消費者物価指数(CPI)上昇率が0.5%にとどまるとみて、緩和的な環境を維持すべきだとの見方を示した。

・21年のV字回復を予測したIMFだが、中国経済の先行きのリスクはなお下振れが上振れを上回るとみる。新型コロナの感染の再拡大、金融環境の急激な引き締めといった変化が起きれば、民間需要の持ち直しを阻害しかねないと懸念した。ハイテク分野での技術移転を妨げる米国などによる対中圧力の増大も、下振れリスクに含めた。

この記事の英文をNikkei Asiaで読む
Nikkei Asia https://asia.nikkei.com/Business/Markets/China-debt-crunch/IMF-says-China-needs-a-way-to-wind-down-troubled-banks?n_cid=DSBNNAR