中国外相、アフリカ5カ国訪問バイデン米次期政権の「人権外交」に対抗

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『【北京=羽田野主】中国の王毅(ワン・イー)国務委員兼外相は4日から9日までの日程でアフリカ5カ国を訪問する。1月20日に民主党のバイデン前米副大統領が大統領に就任する前にアフリカの中国支持を固め、「人権外交」を打ち出すバイデン次期大統領の「中国包囲網」に対抗する狙いがありそうだ。

中国の外相は1991年以降、毎年最初の訪問先にアフリカを選んできた。王氏は今回ナイジェリア、コンゴ民主共和国、ボツワナ…

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・中国の外相は1991年以降、毎年最初の訪問先にアフリカを選んできた。王氏は今回ナイジェリア、コンゴ民主共和国、ボツワナ、タンザニア、セーシェルを公式訪問する。新型コロナウイルスが広がるなか、王氏は外遊を減らしているが、今回は直接足を運び、中国のアフリカ重視の姿勢を強調する。

・中国外務省の華春瑩報道局長は4日の記者会見で「アフリカのコロナ対策や経済復興を支援し(広域経済圏の)一帯一路の共同建設を推し進める」と狙いを話した。

中国の王毅(ワン・イー)国務委員兼外相(2020年11月24日、東京)=ロイター

・習近平(シー・ジンピン)指導部のアフリカ外交の念頭にあるとみられるのはバイデン氏が進めようとしている「人権外交」だ。

・バイデン氏は中国が統制を強める新疆ウイグル自治区でのウイグル族の人権問題などについて懸念を示している。欧州や日本など自由や民主主義といった価値観を共有する国と協調して対中圧力を強める構えだ。

・中国にとってアフリカは国際世論で多数派工作をする上で最も重視してきた地域だ。1971年にはアフリカ26カ国などの賛成により、国連加盟を果たした。

・2020年に中国が施行した香港国家安全維持法でもアフリカが中国支持を表明した。国連人権理事会で中国支持を表明した53カ国のうちほぼ半数がアフリカ各国で、日欧など反対を表明した27カ国に大差をつけた。

・中国外務省の趙立堅副報道局長は20年7月の記者会見で「国際社会の圧倒的多数の国は中国側の正当な努力を十分に理解している」と指摘し、外交成果を誇示した。

・19年には日英豪など22カ国が新疆ウイグル自治区で暮らすウイグル族の大量拘束問題に懸念を示す書簡を国連に出したものの、アフリカ17カ国などは中国政府への支持を表明した。

・習指導部はコロナ対策と経済対策でアフリカを支援する。中国共産党の機関紙、人民日報などによると、中国はジブチやジンバブエ、南スーダンなどアフリカ15カ国に新型コロナ対策の医療専門家チームを派遣した。

・アフリカ12カ国とは中国向け債務の返済を猶予することで合意。20年末に返済期限を迎える15カ国への無利子借款の返済を減免した。

・習氏は20年11月の20カ国・地域(G20)首脳会議にオンラインで出席し「債務返済猶予だけで総額は13億ドル(約1300億円)を超えている」と明らかにした。内訳は公表していないが、大部分がアフリカ向けとみられる。

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Nikkei Asia https://asia.nikkei.com/Politics/International-relations/China-shores-up-support-in-Africa-as-it-braces-for-Biden?n_cid=DSBNNAR