サウジ、自主的に追加減産へ NY原油10カ月ぶり50ドル

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『【カイロ=久門武史】サウジアラビアは5日、2~3月に日量100万バレルの原油を自主的に追加減産すると表明した。新型コロナウイルスによるロックダウン(都市封鎖)で需要回復が鈍るとの懸念に対応する。ニューヨーク市場の原油先物は同日、一時5%上昇し10カ月ぶりに1バレル50ドル台をつけた。

石油輸出国機構(OPEC)とロシアなど非加盟の主要産油国でつくる「OPECプラス」は同日、協調減産を2月から小幅に縮小することで合意した。現行の日量720万バレルの減産幅を2月は712・5万バレル、3月は705万バレルへ7.5万バレルずつ縮小する。サウジ一国による減産拡大の方が大きく、原油先物市場では買いが優勢になった。

サウジの一方的な追加減産は、5日にOPECプラスが合意した後の記者会見でアブドルアジズ・エネルギー相が明らかにした。同氏は「予防的な措置」だとし、他国に同調を求めなかったと説明した。

OPECプラスは4日にオンラインで閣僚協議を開いたが合意できず、5日にずれ込んだ。ロイター通信によるとロシアなどが協調減産を日量50万バレル縮小するよう主張し、サウジは見送りを唱えていた。ロシアとカザフスタンにのみ合計で月7.5万バレルの減産縮小を認めることで決着した。

OPECプラスは昨年12月、今年1月から減産規模を720万バレルに50万バレル縮小することで合意し、毎月、翌月分を協議するとしていた。

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中空麻奈
BNPパリバ証券 グローバルマーケット統括本部 副会長
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別の視点世界中がコロナ禍で疲弊している。先進国対比、新興国は外貨稼得力に差があるため、コロナ禍が長期化するとその分バランスシートが傷みやすい。今回、サウジアラビアの覚悟が示されたのは大きい。なぜなら、原油価格が少なくともバレルあたり40ドル、願わくば50ドルを超すような状況で安定しないと、湾岸諸国のソブリンリスクが高まってしまうからである。原油は将来的には座礁資産との評価も出かねないが、それ以前の大きな価格下落は湾岸諸国のデフォルトに繋がりかねない。原油価格が湾岸諸国のソブリンリスクを見るための大きな鍵であることに注意したい。
2021年1月6日 9:46いいね
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志田富雄
日本経済新聞社 編集委員
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ひとこと解説昨日の米国市場ではドル安傾向を受けて商品相場全般に堅調でしたが、中でも原油先物は5%ほど上げ、一時は10カ月ぶりに1バレル50㌦台を回復しました。主要産油国の減産縮小が小幅にとどまった一方、サウジアラビアによる100万バレルの自主的な追加減産が表明されたからです。
各国で感染が再拡大し、欧米ではロックダウンも広がっています。石油需要の回復遅れは避けられず、盟主サウジに危機感が強まったのでしょう。逆に原油相場の安定は「サウジ頼み」ということになります。原油安は消費国にとって恩恵がありますが、急落すれば株式市場などにも影響が及びます。
2021年1月6日 7:25いいね
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