カタール封鎖緩和を協議 サウジで湾岸首脳会議

カタール封鎖緩和を協議 サウジで湾岸首脳会議
米仲介 中東勢力図に変化も
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『【イスタンブール=木寺もも子】サウジアラビアなど湾岸諸国は5日、国交を断絶し封鎖措置を敷くカタールとの首脳会議で関係改善を協議する。米国とクウェートが和解を仲介しており、雪解けムードもある。封鎖緩和が実現すればアラブとイラン、トルコを巡る中東の勢力図にも影響を与えそうだ。

サウジ、アラブ首長国連邦(UAE)、バーレーン、クウェート、オマーンとカタールの6産油国で構成する湾岸協力会議(GCC)は5日…

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・サウジ、アラブ首長国連邦(UAE)、バーレーン、クウェート、オマーンとカタールの6産油国で構成する湾岸協力会議(GCC)は5日、サウジ北西部で首脳会議を開く。招待リストにはカタールのタミム首長も含まれている。

・サウジ、UAE、バーレーンとエジプトの4カ国は2017年6月、一方的にカタールと断交し陸路や空路を遮断した。背景にはサウジなどがテロ組織とみなすイスラム原理主義組織「ムスリム同胞団」をカタールが支援していることや、カタールとイランとの関係を問題視したことがある。

・サウジのファイサル外相は2020年12月、「大きな進展があった」とし、米国とクウェートの仲介でカタールとの関係改善に向けた交渉を行っていると認めた。カタールのムハンマド副首相兼外相も「危機の解決に向けた動きが進んでいる」と述べた。

・関係改善の交渉が進展する背景には、仲介努力を続けてきた米国の政権交代があるとみられる。米中東研究所のマイケル・セクストン研究員は「バイデン次期大統領は、サウジびいきだったトランプ大統領より4カ国側に厳しい条件を付ける可能性がある」として、4カ国には米政権交代前に交渉に道筋をつけたいとの思惑があると指摘する。

・カタール封鎖は中東が抱える懸案の一つだ。孤立したカタールはかえってイランにより接近し、アラブ諸国によるイラン包囲網にほころびが生じた。イランのザリフ外相は12月、地域の安定につながるとして封鎖解除に向けた動きに「歓迎」を表明してはいるが、自国の包囲網が強まるのは避けたいのが本音だ。

・トルコはカタールと同様、ムスリム同胞団を支持しており、両国は蜜月関係を深めている。トルコは陸路の輸送網を失ったカタールに食料などを空輸する代わりにカタールから経済支援を受け、サウジやUAEなどとは対立する。封鎖解除が実現すれば、こうした構図に変化が生じる可能性がある。

・もっとも、ただちに封鎖の全面解除につながるかは不透明だ。まずはサウジがカタールに対して上空の空域を開放することが検討されているとの報道がある。カタールを発着する航空便はサウジを迂回するためイラン上空を通過しており、米国は「通航料」がイランの資金源になると警戒していた。

・サウジ以外の3カ国が合意に加わるかも今後の焦点だ。UAEはムスリム同胞団に対してより強い拒否感を持っているとみられる。

・カタールは世界有数の石油・天然ガス輸出国で、22年にはサッカーワールドカップ(W杯)を開催する。