ペルシャ湾の米空母に突然の撤収命令、対イラン戦略、国防総省内の対立反映か

ペルシャ湾の米空母に突然の撤収命令、対イラン戦略、国防総省内の対立反映か
佐々木伸 (星槎大学大学院教授)
https://wedge.ismedia.jp/articles/-/21782

 ※ さわりを、紹介する…。

『ニューヨーク・タイムズなどによると、ミラー米国防長官代行は1月1日、ペルシャ湾の米空母ニミッツに、同海域から撤収するよう命じた。イラン革命防衛隊のソレイマニ司令官暗殺1周年の3日を前に、米イランの軍事的緊張が高まっているが、唐突な決定に様々な憶測が飛び交っている。トランプ政権の任期切れが迫る中、国防総省内の対立を反映したものとの見方が強い。』

『同紙が米情報機関の情報として伝えるところによると、イランとその配下のイラク民兵組織がソレイマニ司令官暗殺の報復として3日にも米軍などに対する攻撃を準備している可能性があるという。情報機関はイランが短距離ミサイルやドローンをイラクに搬入したとも見ている。またイラクの民兵組織が最近、ソレイマニ司令官が率いていた革命防衛隊コッズ部隊の関係者と会っていたとの情報もある。

 だが、イランの「攻撃が切迫している」という分析については、国防総省内部で意見の対立があるようだ。最初にこの対立を伝えたのはCNNだったが、その後ニューヨーク・タイムズなどが後追いした。情報機関の分析を重視する一派に対し、トランプ大統領から同省に送り込まれた高官らはイランによる攻撃切迫説を疑問視、ニミッツがペルシャ湾に待機していることの抑止効果についても懐疑的だという。

 こうした対立の中、事実上解任されたエスパー国防長官に代わってトップに座ったミラー国防長官代行がニミッツの撤収を命令した。ニューヨーク・タイムズが当局者らの発言として報じるところによると、今回の決定は「任期切れの迫るトランプ大統領が危機に巻き込まれるのを回避するべく、緊張緩和のシグナルをイラン側に送るため」としている。』