中国、住宅ローンに総量規制 不動産バブル対策

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『【北京=川手伊織】中国の金融監督当局は31日、2021年1月から銀行の住宅ローンや不動産企業への融資に総量規制を設けると発表した。銀行の資産規模に応じて、総融資残高に占める住宅ローンなどの残高の上限比率を定めた。新型コロナウイルス対策の金融緩和により一部都市で発生した不動産バブルへの対応を強める。

中国人民銀行(中央銀行)と中国銀行保険監督管理委員会が発表した。対象は中国国内の銀行で、外資銀行は含…

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・中国工商銀行など四大国有銀行を含む大手グループから農村向け金融機関である村鎮銀行のグループまで、5つに分けて規制を設けた。

・銀行の総融資残高に占める住宅ローンの上限比率は、最も高い大手行グループなら32.5%、最も低い村鎮銀行は7.5%とした。不動産企業への融資の上限は12.5~40%と定めた。

・20年末時点の比率が新たな規制の上限を上回る銀行には、計画的に比率を下げるように要求した。例えば、超過幅が2ポイント未満の銀行には2年以内に、2ポイント以上の銀行には4年以内に、それぞれ上限比率より低く収めるよう求めた。

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・中国は20年初めに新型コロナがまん延し、中小企業支援などのために金融緩和を拡大した。その副作用であふれたマネーが不動産市場に流れ込み、大都市ではマンション価格が高騰。不動産関係者によると、広東省深圳市などでは地元当局の販売規制が厳しい新築物件が入札後すぐに転売される例も出ている。需要が過度に膨らみ、転売された中古物件が新築物件より高値で売れるという事象もあるという。

・20年12月に開いた中国共産党の経済分野における最重要会議、中央経済工作会議は不動産バブルを「突出した問題」と位置づけた。「不動産は住むものであって投機の対象ではない」と強調。各都市で最適な政策をとり「不動産市場の安定した成長を促す」とした。

・不動産市場の安定に向けて、不動産会社の負債に依存した事業拡大も警戒する。人民銀行などは、開発業者の負債規模に応じて新規の銀行融資を制限する資本調達規制も全面適用する方針だ。

・金融市場では、人民銀行が不動産バブルを誘発した金融緩和の見直しに動くとみる向きもあった。ただ20年11月の消費者物価指数(CPI)が約11年ぶりに前年同月比で下落に転じた。中国経済は新型コロナによる打撃からほぼ正常化しているが、家計所得の回復は緩やかで消費の回復力も強くはない。

・金融政策は、家計部門も含めた経済の回復に目配りしつつ慎重に正常化を進めていく方針だ。不動産対策は当面、金利による引き締めではなく、融資規制の強化で対応していくとみられる。

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