米国防権限法案、上院で可決 予算77兆円

https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGN11C3W0R11C20A2000000

『【ワシントン=永沢毅】米議会上院は11日、2021会計年度(20年10月~21年9月)の国防予算の大枠を定める国防権限法案を賛成多数で可決した。下院では8日に可決済みで、近く成立する見通しとなった。予算総額は7405億ドル(約77兆円)で、中国への対抗に一段と力を入れる内容だ。

上院本会議での採決は賛成84、反対13だった。トランプ大統領は南北戦争で奴隷制の維持をめざした南軍にちなんだ米軍基地の名前を変更する条項の削除などを要求し、認められなければ拒否権の発動を辞さない姿勢を示してきた。上院、下院(賛成335,反対78)ともに拒否権を覆せる3分の2以上の賛成を確保し、トランプ氏が拒否権を使うかは微妙な情勢だ。

今回の法案では、インド太平洋地域で米軍の能力を高める基金として「太平洋抑止イニシアチブ」を新設する方針を明記した。設備の更新費用などにあてる目的で22億ドルを計上した。脅威を増す中国に対抗する狙いがある。

ドイツ駐留米軍に関連し、抑止力などに関する影響評価が終わるまで削減を認めない条項も盛り込んだ。トランプ氏は3万4500人のドイツ駐留米軍を1万2000人減らすと7月に決めたが、足かせをはめた。

国防権限法案は前の会計年度が終わる9月末までに超党派の協力で成立するのが通例だ。成立が12月になった20会計年度に続いて今回もずれ込むことになった。』