イスラエル、モロッコと国交正常化 米仲介

https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGN10CPO0Q0A211C2000000

『【ワシントン=中村亮、カイロ=久門武史】トランプ米大統領は10日、イスラエルとモロッコが国交正常化に合意したとツイッターで明らかにした。トランプ政権の仲介でイスラエルと国交正常化に合意したアラブ諸国は4カ国目となる。トランプ氏は再選の展望が描けておらず、中東和平を外交の成果として残したい意向とみられる。

ホワイトハウスの声明によると、モロッコの国王モハメド6世がトランプ氏との電話で、イスラエルとの国交正常化に合意する意向を示した。声明は「(イスラエルとモロッコが)地域の安定を促進するため経済・文化分野での協力を進める」と強調した。トランプ氏はこれまでにアラブ首長国連邦(UAE)やバーレーン、スーダンとイスラエルの国交正常化を仲介してきた。

トランプ氏は西サハラ全域の領有権をモロッコに認めるとも表明した。モロッコは領有権を主張してきたが国際社会は認めていない。トランプ氏が国交正常化を促すためモロッコの主張を丸のみした可能性が高い。ロイター通信によると、モロッコ王宮府は米国が西サハラに領事館を開設すると明らかにした。国内にモロッコ系ユダヤ人のコミュニティーがあり、イスラエルとは現実的な外交姿勢で臨んできたとの指摘がある。

11月にはUAEが西サハラに領事館を開設し、バーレーンも開設することで合意した。両国ともイスラエルと9月に国交正常化合意に署名しており、モロッコに追随を促す狙いがあったとみられる。

西サハラでは11月、独立派の武装組織「ポリサリオ戦線」が幹線道路を封鎖したとしてモロッコ軍が排除に乗り出した。ポリサリオはモロッコとの停戦が終了したと一方的に宣言し、緊張が高まっていた。西サハラはスペインが1975年に領有権を放棄した後、モロッコとポリサリオ戦線が対立し、91年に国連の仲介で停戦が発効していた。』

『モロッコは産油国ではないが、鉱業と軽工業など産業のバランスもよくアフリカでは経済基盤も発達している。埋蔵量世界1位のリン鉱石を中心とする鉱業と、生産量世界第6位のオリーブ栽培などの農業が経済に貢献している。

 大西洋岸は漁場として優れており日本にもタコなどが輸出されている。観光資源も豊かである(観光収入は22億ドルに上る)。工業国とは呼べないが、衣料品などの軽工業のほか、石油精製や肥料などの基礎的な諸工業が発達している(以下、統計資料はFAO Production Yearbook 2002、United Nations Industrial Commodity Statistical Yearbook 2001年を用いた)。その他ヨーロッパ連合諸国に出稼ぎ、移住したモロッコ人による送金も外貨収入源となっている。

鉱業

 鉱業生産は、リン鉱石(採掘量世界第2位)、鉛鉱(同7位)、コバルト鉱(同8位)が有力だが、銅、亜鉛、金、銀なども採掘しており、天然ガスも豊かである。

 ただし原油の採掘量は1万トンと極めてわずかである。鉱物資源はアトラス山脈の断層地帯に集中しており、アトラス山脈の造山活動によるものだと考えられている。

 たとえば、マラケシュ近郊やメリリャに近いウジタで亜鉛や鉛が採掘されている。リンはカサブランカ近郊で採れる。

農業

 大西洋岸、地中海岸では天水に頼った農業が可能であり耕地面積は国土の21%を占める。農業従事者は429万人(2005年)である。

 国際連合食糧農業機関 (FAO) の統計(2005年)によると、世界第7位のオリーブ(50万トン、世界シェア3.5%)、第9位のサイザルアサ(2200トン)が目立つ。

 世界シェア1%を超える農作物は、テンサイ(456万トン、1.9%)、オレンジ(124万トン、1.5%)、トマト(120万トン、1.0%)、ナツメヤシ(6万9000トン、1.0%)がある。

 主要穀物の栽培量は乾燥に強い小麦(304万トン)、次いでジャガイモ(144万トン)、大麦(110万トン)である。畜産業は羊(1703万頭)、鶏(1億4000万羽)を主とする。

工業

 工業は、リン酸肥料(生産量世界第6位)、オリーブ油(同9位)が目立つが、ワインや肉類などの食品工業、加工貿易に用いる縫製業も盛んである。』