[FT]トランプ政権支えたファミリーの「影の役割」

https://www.nikkei.com/article/DGXMZO66031470Q0A111C2000000/

 ※ 日本にいると、「トランプ・ファミリー」の情報に接する機会は少ない…。

 ※ 貴重な情報だと、思う…。

 ※ 通常、「米国大統領職」というものは、選りすぐりの軍・シンクタンク・官界などの出身者からなる「チーム」を率いて仕事するものだと思っていた…(ケネディ政権の、「ベスト・アンド・ブライテスト」があまりに有名…)。

 ※ しかし、ここに描かれている「像」は、そういう、通常の「大統領を支えるチーム」を持たない、家族だけしか信頼できるものがいない、孤独な「権力者」の姿だ…。

 ※ ちょっと、哀しい話しだな…。

 ※ こういう「ファミリー」の行く末も、考えないとならないわけだから、そう簡単には引き下がれないんだろう…。

 ※ 「取引(ディール)」は、そういうものも含んだものに、なるんだろう…。

『米トランプ政権ほど内部に混乱を抱えた政権は現代史に類例がなく、閣僚、高官の辞職や解任は空前の数に及んだ。

2日、ミシガン州で投票日前夜に勢ぞろいしたトランプ大統領のファミリー=AP

だが、そうしたなかでトランプ氏が一貫して頼り続け、揺るがぬ支えとなってきた顧問の一団がある。自身の家族だ。

先週もまた、バイデン前副大統領のホワイトハウス入りを阻もうとするトランプ氏が最後の手段として訴訟に動くなかで、家族の忠誠心が示された。

トランプ氏の次男エリック氏は5日、同じく陣営の選挙顧問を務めた妻のララ氏と東部ペンシルベニア州フィラデルフィアで慌ただしく開いた記者会見に臨み、同州で不正投票があったとするトランプ氏の根拠のない主張を代弁した。

一方、長男のトランプ・ジュニア氏は南部ジョージア州アトランタに飛び、騒ぎ立てる支持者を前に、全国の投票所で「魔法の(投票)箱」が現れていると主張した。

■共和党の「裏切り」を批判

政権与党の共和党内で、大規模な不正投票があったとするトランプ氏の根拠なき主張に同調しようとする動きはほとんど見られない。それだけに、応援リーダーとしての家族の役割は一層重要になった。ジュニア氏は党側の「裏切り」を見過ごさなかった。

大統領選挙をめぐる法廷闘争で記者会見にのぞむエリック・トランプ氏(中央)と妻のララ氏=ロイター
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「意気地なしの共和党のありさまは民主党にとって見慣れたものだろうが、今度はそうはさせない」と、陣営の財務責任者を務めた恋人のキンバリー・ギルフォイル氏と並び立ったジュニア氏は宣言した。「あの党はもう去っていった。戦わない人間は一緒に去るべきだ」

トランプ氏の政権と2度の選挙戦において、同氏の子どもたちが果たしてきた異例の役割を象徴する光景だった。身内の面々はトランプ氏が耳を傾け、同氏の細やかな代弁者になれるごく少ない内輪の一員だ。

トランプ氏の子どもたちとそのパートナーは、それぞれホワイトハウス内のドラマで異なる役割を果たしてきた。それは時に、テレビドラマ「ザ・ホワイトハウス」と「サクセッション」がないまぜになったようなものに見えた。

■息子2人は「闘犬」役

ジュニア氏をよく知る関係者の言葉を借りれば、同氏とエリック氏は父の敵に激しく飛びかかる「ピットブル(闘犬)」の役割を担ってきた。

9月、大統領選の討論会に向かうドナルド・トランプ・ジュニア氏(右)とキンバリー・ギルフォイル氏=AP
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トランプ氏の娘イバンカ氏はソフトな路線だ。同氏は先週、共和党幹部の論点に倣って「自由で公正な選挙」への支持を表明する一方、「合法的に投じられた全ての票が集計されるべきだ」とツイッターに投稿した。

その夫のジャレッド・クシュナー氏は舞台裏にとどまり続けた。米紙ニューヨーク・タイムズの報道によると、同氏は先週、トランプ氏の勝利につながる訴訟を起こせそうな共和党の有力者にあたりをつけようと電話にかじりついていたという。今のところ、さしたる成果は上がっていない。

トランプ氏の子どもたちが政権運営とビジネスで果たしてきた役割は現代史に前例のないものだが、ここ数日間の代弁者としての役割はニクソン政権のスキャンダルと重なるものがある。

■ニクソン元大統領の娘の似姿

「エリック、ジュニア、イバンカが今やっていることを見ていると、ウォーターゲート事件の捜査で大騒ぎになるなか、父親に代わって記者会見する一幕もあったニクソンの娘ジュリーを思い出す」と話すのは、「Team of Five(5人のチーム)」「First Women(ファースト・ウイメン)」などホワイトハウス関連の数冊の著者があるケイト・アンダーセン・ブロワー氏だ。

9月、トランプ大統領の選挙活動に同行、大統領専用機に乗り込むイバンカ・トランプ、ジャレッド・クシュナー夫妻とその子供たち=AP
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「追い詰められて団結している。どれほど悪あがきに見えようとも」と同氏は言う。

2015年にトランプ氏が勝ち目は薄いと思われた大統領選への出馬を表明して以来、最初の妻イバナさんとの間にできた3人の子はそれぞれのパートナーとともにトランプ氏に付き添ってきた。忠誠心が足りないとしてトランプ氏が側近を次々に解任するなか、4年間の大統領任期を通じて政権内にとどまった数少ないメンバーの一部だ。

クシュナー氏はホワイトハウスで司法改革から中東和平まで、多岐にわたる政策を統括した。イバンカ氏も広範な権限を握り、20カ国・地域(G20)首脳会議で離席したトランプ氏の席に座ることまでした。

トランプ氏の上の息子2人はニューヨークにとどまってファミリービジネスの運営にあたったが、同氏の国賓としての英国訪問に同行するなど儀礼的行事への参加を続けてきた。

■ファミリーそろって演説

末娘のティファニー氏を含む成人した4人の子ども全員に加え、ギルフォイル氏とララ氏も20年の共和党全国大会で演説した。

9月、オハイオ州での大統領選討論会に参加したティファニー・トランプ氏=AP
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10月初めにトランプ氏が新型コロナウイルスへの感染を公表、選挙遊説取りやめを余儀なくされた際には、本人に代わって資金集めのイベントや選挙集会で全国を飛び回り、再選を目指す選挙戦の命脈を保った。

家族の面々を知る関係者は、「ファーストファミリー(大統領一家)」ではなくなった後のそれぞれの身の振り方は、まだはっきりしていないと話す。

ジュニア氏について知る関係者は、トランプ氏の「肉食」系の気質を引くジュニア氏は政界にとどまって共和党内のトランプ派を支えようとするはずで、いつの日か選挙に出馬するかもしれないと話す。

イバンカ氏とクシュナー氏に近い筋によると、2人は「(選挙に)勝つと思っていた」ので今後のことはまだよく考えていないという。イバンカ氏は自身の名を冠したファッションブランド、クシュナー氏は不動産投資を手がけていたが、いずれも単純に元のビジネスに戻ることは考えにくい。

■大統領の去就が問題

「問題は(トランプ氏が)どうしようとするかだ」と、この関係筋は言う。「24年に再出馬したいと思っているのであれば、2人ができることにも影響が出るかもしれない」

9月、ホワイトハウスで夫のトランプ大統領(中)とともにネタニヤフ・イスラエル首相を出迎えるメラニア夫人(右)=ロイター
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夫妻は一時期、元のニューヨークでの私的な生活と社交的地位に戻ることを求めていたかもしれないが、もうニューヨークに戻っても、つながりのあった人たちに必ずしも歓迎されるわけではないという現実を徐々に受け入れるようになったという。

「以前は両立しないことをしようとしていた。友人たちと友人のままでいると同時にトランプ氏とつながっていることだ」と関係筋は話した。

「だが年月を経るにつれ、それは無理なことだと悟るようになった。『もう以前の生活のことは気にかけない。私たちはトランプ派の共和党員、それが私たちの世界だ』と思うところまで達しているように思う」

By Courtney Weaver

(2020年11月8日付 英フィナンシャル・タイムズ電子版 https://www.ft.com/)

(c) The Financial Times Limited 2020. All Rights Reserved. The Nikkei Inc. is solely responsible for providing this translated content and The Financial Times Limited does not accept any liability for the accuracy or quality of the translation.』

[FT]バイデン氏、憎しみの大統領の時代に幕(社説)

https://www.nikkei.com/article/DGXMZO66039590Q0A111C2000000/

 ※ バイデン民主党政権が、どういうことを期待され、どういう勢力が尻押ししているのか…、の一端が窺える…。

 ※ 一読しといた方がいい…。

『地上最強の人物が徐々に権力を失っていく流れは止まらない。ドナルド・トランプ米大統領はホワイトハウスにとどまろうと戦うだろうが、その根拠はあやしい。世界は既に米国の選挙から先に進んでいる。各国の首脳は、ジョー・バイデン氏を「プレジデント・エレクト(大統領に選ばれた人)」と称して祝辞を送っている。ほとんどの米国人が日常生活に戻り始めている。街頭でのパーティーも親トランプ派の集会もそれほど見かけない。

バイデン氏が目に見える形で米国を変えるのは容易ではない。だが、語調や倫理行動が改善されることは、立法並みに大切なことだ=AP

共和党は、この移行プロセスを早め、名誉を保つことが可能だ。トランプ氏に敗北を認めるよう促せばよいのだ。それも内々にではなく公に。今のところ、そうした圧力は遠回しで、ひっそりとかけられているようだ。

高い理想が共和党を動かす動機にならないのなら、少なくとも自党の利益を心に留めたらどうか。決選投票に持ち込むのは愚かなことだ。上院が有権者に刃向かうという評判が立つのだから。権力の座をバイデン氏に譲ることで、近年のどの大統領よりも短くなりそうな蜜月期間を長引かせる恐れはある。だが、バイデン氏が米国の新権力者と見なされる時期が早ければ早いほど、同氏の責任をいち早く問えるようになる。選挙結果に異を唱えれば、共和党が大方の予想より善戦したという事実がかすむ。

バイデン氏が目に見える形で米国を変えるのは容易ではない。だが、語調や倫理行動が改善されることは、立法並みに大切なことだ。党派争いはトランプ氏が生んだものではないが、現大統領は、亀裂を深め、広げた。後を継ぐバイデン氏は、友好的なリーダーシップスタイルでその溝を狭める方向に持ち込める。民主主義には、敗者の同意と勝者の寛大さが必要だ。前者の敗北宣言がないなか、後者は現在、バイデン氏が称賛に値するほど抑制のきいた形で披露している。仮に民主党議員がもっと露骨な言動をする政権を声高に求めたとしても、バイデン氏には今の調子で頑張ってもらいたい。

米国人だけでなく、外の世界も、ようやく、まともな将来を手に入れることができた。トランプ氏は、国際秩序を混乱させた。もとより完璧ではないが、見せつけられた別の道よりは優れていた。同盟国と多国間組織はさげすまれ、倫理にもとる指導者が後押しされた。外交問題では議会の制約が少なく、バイデン氏はトランプ主義のこの要素をすぐに打ち消せる。ここでも、やはりジェスチャーとレトリックがものを言う。少なくとも4年間、世界の民主主義国は、またホワイトハウスに友人を持つことになるのだ。

ワシントンで鳴り響く歓喜のクラクションからは想像できないが、18カ月前、バイデン氏が大統領選出馬を発表した時、民主党員からは文句が出た。バーニー・サンダース上院議員やエリザベス・ウォーレン上院議員といった候補の方が党内左派をはるかに興奮させていたし、穏健派すらもっと新鮮な顔を望んだ。だが、今振り返ると、バイデン氏はこの時代に最善の選択だった。公人としての半世紀にわたり、超党派(同氏より左寄りの民主党員に言わせると、度が過ぎる超党派)であると同時に、1945年以降の国際体制にコミットしてきた。このふたつこそが今、重要性を増している。イデオロギーかぶれの扇動者も、素人外交官もこの任務にはふさわしくない。

バイデン氏が民族的なマイノリティー(少数派)の女性とともに選出されたことも、ジョージ・フロイドさん殺害事件があった年にふさわしい。カマラ・ハリス副大統領は象徴的な意味にとどまらない。バイデン氏は今月78歳になるだけに、ハリス氏らに多くを任せることになるだろう。(実務に追われようとも)その象徴としての意味合いを矮小化すべきではない。「警察予算の打ち切り」を求める左派の領域に踏み込むことなく、米国の不平等を是正するという試練が新政権を待ち受けている。米国の問題は、パンデミックと、コロナによる経済ショックにとどまらない。これら諸問題に、久方ぶりに、誠実な善意の大統領が立ち向かうことになる。

(2020年11月9日付 英フィナンシャル・タイムズ紙 https://www.ft.com/)

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【解説】「グレーパワー」 世界を牛耳る高齢の指導者ら

【解説】「グレーパワー」 世界を牛耳る高齢の指導者ら
2020年11月10日 8:00 発信地:パリ/フランス [ フランス 米国 北米 英国 ヨーロッパ アフリカ 中東・北アフリカ ]
https://www.afpbb.com/articles/-/3313915?cx_part=top_topstory&cx_position=4

『【11月9日 AFP】米大統領選で当選を確実にしたジョー・バイデン(Joe Biden)氏。来年1月の就任時には78歳で、20か国・地域(G20)サミットではサウジアラビアのサルマン国王(King Salman、84)に次いで高齢の指導者となる。世界の高齢の指導者らを見ていく。

■謎めいた人物「ザ・スフィンクス」

 選挙で選ばれた世界最高齢の指導者は、カメルーンのポール・ビヤ(Paul Biya)大統領(87)だ。

「ザ・スフィンクス」の異名を持ち、40年近く政権の座に就いているビヤ氏だが、今年2月にようやく首相を辞任したマレーシアのマハティール・モハマド(Mahathir Mohamad)氏(95)と比べれば、まだ若者にすぎない。

 在位68年となった英国のエリザベス女王(Queen Elizabeth II、94)は、在任期間で世界最長記録を保持している。94歳となった今でも、カナダやオーストラリアなど16か国の元首でもある。

■影響力保つ共産主義の重鎮ら

 キューバ革命の英雄、故フィデル・カストロ(Fidel Castro)元国家評議会議長の弟であるラウル・カストロ(Raul Castro)氏(89)は、2018年に議長職から退いたものの、いまだ強い影響力を有している。

 カザフスタンのヌルスルタン・ナザルバエフ(Nursultan Nazarbayev)前大統領(80)は昨年、大統領職を辞任したにもかかわらず、同国の事実上の指導者となっている。

 ラオスのブンニャン・ウォラチット(Bounnhang Vorachith)国家主席は83歳だが、政権の座に就いたのは2016年と比較的最近だ。

■若者が多いが指導者は高齢のアフリカ

 アフリカは世界で最も若い人口を有する大陸かも知れないが、指導者たちはそれを反映していない。

 カメルーンには「ザ・スフィンクス」こと年長のビヤ氏がおり、ジンバブエはその政治的判断力と切れ味から「ザ・クロコダイル」と呼ばれるエマーソン・ムナンガグワ(Emmerson Mnangagwa)大統領(78)が牛耳っている。

 西アフリカ・ギニアではアルファ・コンデ(Alpha Conde)大統領(82)が、抗議の中、先月3期目の当選を果たした一方で、フランスの旧植民地コンゴ共和国では今月77歳になるドニ・サスヌゲソ(Denis Sassou Nguesso)大統領が計37年にわたって権力の座に就いている。

 ナイジェリアのムハマドゥ・ブハリ(Muhammadu Buhari)大統領(77)は1983年にクーデターを率いて政権を掌握した後失脚、2015年の選挙で政権に戻った。

■80代が率いる中東

 中東には、世界で最も強い力を持つ80代の集団がいる。

 サウジアラビアのサルマン国王(84)は、石油で潤う同国の権限の大部分を息子であるムハンマド・ビン・サルマン皇太子(Crown Prince Mohammed bin Salman)に委任している。

 イランの最高指導者アリ・ハメネイ(Ali Khamenei)師は81歳、レバノンのミシェル・アウン(Michel Aoun)大統領は85歳、パレスチナ自治政府を率いるマフムード・アッバス(Mahmud Abbas)議長は85歳になろうとしている。(c)AFP』

新型コロナウイルスの「画期的な」ワクチン、9割以上に効果

https://www.bbc.com/japanese/54869478

『新型コロナウイルスのワクチンを開発中の米製薬大手ファイザーと独バイオエヌテック(BioNTech)は9日、治験の予備解析の結果、開発中のワクチンが90%以上の人の感染を防ぐことができることが分かったと発表した。

ファイザーとバイオエヌテックは、「科学と人類にとって素晴らしい日になった」と説明した。

このワクチンはこれまでに6カ国4万3500人を対象に臨床試験が行われてきたが、安全上の懸念は出ていなかった。

両社は今月末にも、このワクチンの認可取得に向け、規制当局の緊急審査に申請する計画だという。

日本政府は7月、このワクチンの臨床開発が成功し規制当局の承認が得られた場合、2021年上半期に1億2000万回分を納入することで両社と合意している。

世界中が待ち望む新薬
ファイザーのアルバート・ブーラ会長は、「世界中の人が待ち望んだ新薬を提供し、この世界的な健康危機を終わらせる大きな一歩だ」と述べた。

バイオエヌテック共同創業者のウグル・サヒン教授も、今回の結果は「画期的だ」と評価した。

パンデミックによって世界中の人の生活や行動が制限されてきたが、それを終わらせるには、COVID-19の治療法改善とあわせて、ワクチンの開発が最善の方法だと考えられている。

臨床試験の最終段階である第3相に現在入っているワクチン候補は十数種類あるが、このように結果が出たワクチンは今回が初めて。

このワクチンは、ウイルスの遺伝子コードの一部を注射することで、人間の免疫システムを訓練するという、未実証の手法によるもの。

RNA
これまでの試験では、このワクチンは抗体だけでなく、コロナウイルスと戦うT細胞も訓練することが分かっていた。

ワクチンは計2回、3週間の間を空けて接種する必要がある。アメリカとドイツ、ブラジル、アルゼンチン、南アフリカ、トルコで行われた治験では、2回目の接種7日後に、対象者の9割で効果が確認された。

ファイザーは年末までに5000万回分、2021年末までには13億回分を供給できるとみている。

動画説明,
ファイザーの新型コロナウイルスワクチン、何を意味している?

ただし、今回発表された結果は最終的な分析ではない。これは対象者のうち、新型ウイルス検査で陽性だった最初の94人の結果を基にしており、全ての結果を分析するまでは正確な効果が変わる可能性がある。

ファイザーとバイオエヌテックは、11月の第3週には、規制当局に提出できるだけの安全データがそろうとしている。それまでは、各国はワクチンプログラムを始めることはできない。

さらに、このワクチンは摂氏マイナス80度以下で保管しなければならないため、流通面で困難に直面するという。

いちど接種して獲得する免疫が、どれくらい長期間続くのかについても疑問がある。

vaccine cold chain
vaccine development
(英語記事 ’Milestone’ vaccine offers 90% Covid protection)』

焦点:トランプ氏敗北、それでも消えない「トランプ主義」

https://jp.reuters.com/article/usa-election-trumpism-idJPKBN27P0UK

『7日 ロイター] –

トランプ米大統領は10月31日、大統領選の投票を前に激戦の東部ペンシルベニア州で開いた集会で「再び赤い大波が来る」とぶち上げ、今回も専門家の予想が外れて自分が勝つと予想した。
 トランプ氏が米大統領選で地滑り的敗北を喫するとの世論調査の予想を覆す善戦ぶりを示したのは明らかで、トランプ氏支持層は多くの観測筋の見立てよりも規模が大きく、忠誠心が強かったことが浮き彫りになった。写真は9月、ノースカロライナ州ファイエットビルで開かれたトランプ氏の選挙集会で撮影(2020年 ロイター/Tom Brenner)
メディアの報道によると、トランプ氏は接戦の末、民主党候補のバイデン前副大統領に負けた。しかし、地滑り的敗北を喫するとの世論調査の予想を覆す善戦ぶりを示したのは明らかで、トランプ氏支持層は多くの観測筋の見立てよりも規模が大きく、忠誠心が強かったことが浮き彫りになった。

<潰えた民主党の期待>

民主党は、トランプ氏の1期目に混乱が続き、国民を分断するような選挙戦が行われたことに対して、有権者がきっぱりと「否」を突きつけると期待していた。しかし、実際にはトランプ氏は暫定集計で2016年の前回選挙を約730万票上回る票を獲得した。

トランプ氏は昨年「ウクライナ疑惑」で弾劾裁判を受け、今年に入ると新型コロナウイルス感染へのずさんな対応や警官による黒人暴行死事件を巡る抗議行動の拡大に見舞われたが、それでも共和党は上院で僅差ながら過半数の議席を確保する可能性がある。共和党は、民主党が制する下院でも議席数を増やした。

集計はまだ終わっていないが、「トランプ主義」の終焉という民主党の期待は潰えた。バイデン氏の勝利が確定しても、共和党が上院で過半数を維持すれば、次期大統領は法案の成立や、判事および政権幹部の指名承認獲得を進める上で手足を縛られるだろう。トランプ氏自身が今後どうなろうとも、大衆迎合的な政治というトランプ氏の手法の吸引力は残り続け、無視するわけにはいかないと、民主党と共和党の関係者は口をそろえる。

フロリダ州共和党のジョー・グルーターズ委員長は、新型コロナの大流行時でも自由な経済活動を求めるトランプ氏のメッセージが、多くの有権者を獲得したと述べた。「未来に対するトランプ氏の前向きなメッセージと米国第一を進める努力ゆえに、人々は同氏に票を入れた」とグルーターズは言う。

「人々は税を望んでいない、ロックダウン(都市封鎖)も欲していない。自由と解放を望んでいる。自分たちのコミュニティーが焼け野原になるのも見たくないんだ」と話した。焼け野原になるとは、警官による殺害への抗議行動の中で発生した略奪や放火のことを指す。

政治アナリストのストゥ・ローセンバーグ氏は、今回の選挙でトランプ氏のしぶとさが目立ったと指摘。トランプ氏は、労働者階級中心の白人層という自身の基盤から多くの支持者を掘り起こしただけでなく、民主党の結束に不可欠なヒスパニック系有権者にも食い込んだと話す。

選挙は民主党員や反トランプの共和党員が望んだような「トランプ氏の完敗」にほど遠く、「トランプ氏が新型コロナや経済への対応に失敗したにもかかわらず、いくつかの面で結果は4年前の選挙とさほど変わらなかった」と述べた。

民主党ストラテジストのカレン・フィンネー氏は、選挙が接戦となったという現実を前に、民主党員はトランプ氏がなぜ消え去らないのか、自問自答することになるだろうと述べた。トランプ氏は特定の層だけに響く暗号のようなメッセージを発する「犬笛」政治を駆使し、人種的、文化的な緊張をあおることに成功し続けたと説明。選挙が接戦となったことで、「われわれがなおも非常に分断されている」ことが明らかになったという。

<白人以外からの支持率も上昇>

トランプ氏は1期目の4年間に気候変動問題、外交政策から新型コロナ流行までさまざまな問題で専門家の意見に耳を貸さず、選挙戦でもより中道的な路線に軌道修正すべきだとの進言を無視。分断をあおり、自分の支持基盤受けする戦略を貫いた。

選挙戦の暫定集計から米国の党派による分断の深さが浮き彫りになった。新型コロナの大流行、経済の急激な悪化、黒人死事件を巡る社会不安の拡大にもかかわらず、出口調査では支持政党の垣根を超える投票がほとんどなかったことが分かった。

エジソン・リサーチの出口調査によると、トランプ氏は白人有権者の支持率が約55%で、前回選挙からはやや低下したものの過半数を維持した。トランプ氏支持層の中核を成す白人・非大卒有権者の支持率についてはトランプ氏がバイデン氏に20%ポイント以上の差をつけた。ただ、支持率自体は前回から4%ポイント程度下がった。

バイデン氏支持の活動を展開しているリンカーン・プロジェクトの創設者、マイク・マドリッド氏は、トランプ主義が共和党の中心部に居座り続けると考えている。「トランプ主義、大衆迎合的ナショナリズム、白人の不満を代表するような政治が続くだろう」と述べ、当選した共和党議員の大半は、他のいかなるものにも意欲を持っていないとした。

それでも調査によると、トランプ氏はアフリカ系、ヒスパニック系、アジア系の米国人の支持率も前回から4%ポイント程度上昇した。ヒスパニック系の高齢者は約39%がトランプ氏に投票し、前回から14%ポイント上昇。黒人有権者も30歳から44歳の年齢層は19%がトランプ氏を支持し、前回から支持率が12%ポイント上がった。一方、白人の高齢な有権者ではトランプ氏の支持率が2%ポイント程度下がった。

フロリダ州では中南米系の有権者でトランプ氏の支持率が前回から12%ポイント上昇し、トランプ氏が激戦の同州を制する上で重要な役割を果たした。

こうした支持率上昇は、トランプ氏に対して人種差別的な物言いや厳しい移民政策を行っているという批判を続けてきた政敵を困惑させた。トランプ氏はテキサス州の中南米系市民が多い地域で支持を伸ばし、そうした市民が9割余りを占めるメキシコ国境沿いのヒダルゴ郡で得票数が前回より4万票増えた。

テキサス大リンドン・B・ジョンソン公共政策大学院のビクトリア・デ・フランセスコ・ソト氏は「テキサス州のメキシコ国境沿いの地域は、フロリダなど中南米系の市民が非常に多い他の地域と同じように保守的で庶民的な雰囲気が非常に濃厚だ。政治にも人間的なふれ合いが欠かせない」と指摘。大いに盛り上がったトランプ氏の集会に対し、バイデン氏がそうした集会を避けて地味な選挙戦を繰り広げたことが、中南米系の有権者を獲得する上でトランプ氏に有利に働いたのは間違いないとの見方を示した。

メキシコ国境沿いに暮らす中南米市民は移民問題でかなり保守的な考えをもっており、トランプ氏の移民問題へのスタンスが有権者の間で問題にならなかったのは当然だという。

この地域は新型コロナによる死者が特に多かった。それでも民主党員でヒダルゴ郡裁判官のリチャード・コルテス氏は、有権者は新型コロナよりも失業を恐れており、経済再開を訴えるトランプ氏の主張が受け入れられたと述べた。

メキシコ国境沿いの地域はカトリック教徒が多く、トランプ氏の中絶反対の姿勢や、連邦最高裁で保守派の判事3人を指名したことも支持を集めた。

さらにコルテス氏は、「タフさ」を好む中南米系の間でトランプ氏の「強がり」な姿勢が支持を高めたとの見方を示した。「単純に、トランプ氏の方がタフだと思った有権者もいた」

<岩盤支持層、隠れトランプともに健在>

世論調査によると、トランプ氏は今年、郊外に住む女性と高齢の有権者層では支持率が一貫して低下傾向にあった。しかし、キリスト教福音派や、トランプ氏の減税や支持する根っからの共和党員、かつては民主党支持だった白人・非大卒の有権者など、忠実な信奉者からの支持はまったく失っていない。こうした支持層は依然として経済についてトランプ氏を信頼し、バイデン氏は極左に利用されている老いぼれだというトランプ氏の主張に喝采を浴びせている。

ただ、共和党陣営の幹部によると、同党はトランプ氏の集会で熱狂をあおっているだけではなく、もっと大規模な取り組みを行い、新たなトランプ支持者の獲得を図っている。対象の多くはあまり選挙に行かず、共和党員ではない可能性もある有権者だ。

トランプ氏の集会への参加者はオンラインで登録し、携帯電話の番号を書き込まなければならない。共和党の選対チームはこうした情報を使い、前回の大統領選で投票しなかった有権者や、これまで投票したことがない有権者を特定している。つまりトランプ氏の集会は「大規模なデータ収集イベントだ」(選対チームの広報担当者)という。

集会とデータ分析の組み合わせは選挙戦で有力な武器となり、共和党がトランプ後になっても築き続けることができるデータベースを作り上げた。

トランプ陣営と共和党はトランプ氏の支持基盤の拡大に多額の資金をつぎ込んだ。共和党の幹部によると、今年の選挙戦開始以降、共和党は250万人のボランティアを動員、2940万世帯を戸別訪問し、激戦州での電話での支持訴えは1億2890万回に達した。

世論調査担当者の多くが、共和、民主両党の支持率が拮抗する主要な「スイングステート」の一部でトランプ氏支持を実際よりも低く見積もってしまったのは、トランプ陣営がこうして新たな支持者を掘り起こしたのが原因かもしれない。もう1つの可能性は「隠れトランプ支持者」の存在だ。

ペンシルベニア州バックス郡のトランプ氏の集会に来ていたライアン・ランダースさん(46歳)によると、トランプ氏支持の友人の中には世論調査の電話でうそをついた人もいるという。

ビル・クラッチャーさん(48歳)も「トランプ氏支持なら意見は言えない。トランプ氏のサインを持っていたら、ひどい目にあわされる」と話し、左派の人々をはばかって支持を隠している人々がいることを明かした。クラッチャ-さんは過去にオバマ氏とヒラリー・クリントン氏に投票したが、今年はトランプ氏を支持した。』

トランプ陣営、大統領選結果に異議唱えるほど十分な票に届かず

トランプ陣営、大統領選結果に異議唱えるほど十分な票に届かず
David Voreacos、Greg Stohr、Mark Niquette
2020年11月10日 10:38 JST
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2020-11-10/QJJVMYT0G1L401?srnd=cojp-v2

『⇒ ペンシルベニア州の投票で3日より後に到着したのはわずか7800票
 ⇒ トランプ大統領がバイデン氏に勝利するには複数州で結果を覆す必要

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トランプ米大統領は2020年大統領選挙結果を法廷で覆したい考えだが、異議申し立てができるほどの票数に少なくともまだ届いていないという現実に直面している。

 トランプ陣営と共和党は連邦最高裁に対し、ペンシルベニア州で11月3日の投票日より後に到着した郵便票を除外する司法判断を求めているが、同州のシャピロ司法長官の報道官によれば、67郡のうち4郡を除いた報告では、こうした票は7800にすぎないという。

 民主党候補のバイデン前副大統領のペンシルベニア州でのリードは9日午前の段階で4万5000票余り。これには問題となっている遅れて到着した票は含まれない。

Pennsylvania Officials Continue Counting Ballots For 2020 U.S. Presidential Election
フィラデルフィア・コンベンション・センターでの集計作業

 バージニア大学のデボラ・ヘルマン教授(法学)は、「これらの票がペンシルベニア州での選挙結果に変化をもたらすことがないのであれば、トランプ氏は提訴することができない」と指摘した。

 トランプ氏は激戦州の結果を巡り、自ら指名した判事3人を含む保守派優位の最高裁から自身に有利な判断を期待していることを示唆している。

 しかし、正確なところどのような主張が、トランプ氏に有利な結果に傾くのに十分な票を除外する結果につながり得るのかは依然不明だ。トランプ氏がペンシルベニア州での結果を何とか覆したとしても、実際に勝利するのに十分な票を確保するため他の州でも同様の行動を取る必要があるだろう。

原題:Trump’s Legal Blitz Isn’t Contesting Enough Votes to Win (1) (抜粋)』

バイデン政権移行チーム、大統領選勝利の認定求める

バイデン政権移行チーム、大統領選勝利の認定求める-法的措置も検討
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2020-11-10/QJK6GXT1UM1001?srnd=cojp-v2

『⇒ GSAが勝者確定すれば、政権移行に必要なリソースにアクセス可能
 ⇒ GSA局長はトランプ大統領指名のマーフィー氏

バイデン次期米大統領の政権移行チームは9日、バイデン氏を大統領選挙の勝者と認定するよう政府の一般調達局(GSA)に呼び掛けた。認定があれば、チームはスムーズな政権移行に必要な連邦政府の資金を含むリソースへのアクセス開始が可能になる。

  バイデン陣営の政権移行担当者1人は、多くのメディアがバイデン氏の当選確実を伝えたのだから、GSA局長も連邦法にのっとり迅速に勝者を「確定」すべきだと論じた。フロリダ州の集計問題でジョージ・W・ブッシュ氏とアル・ゴア氏の勝敗決着に時間がかかった2000年を除き、GSAはメディアによる当確判定後24時間以内に勝者を確定してきたとも指摘した。

  この担当者は政権移行チームは法的措置も含め、GSAに勝者認定を迫るさまざまな選択肢を検討していると説明したが、詳細は明かさなかった。

  トランプ氏が指名したエミリー・マーフィーGSA局長はまだ、バイデン氏勝利を認めていない。GSAは9日に電子メールで「確定はまだ行っていない」と表明した上で、局長とともに法が定める全ての要件を守るほか、クリントン政権による2000年の前例にも従うとしている。

原題:
Biden Transition Team Calls on Federal Agency to Declare Winner(抜粋)』