データで稼ぐ、異形の金融帝国アント アリババ傘下

https://www.nikkei.com/article/DGXMZO65597960Z21C20A0EA9000/

『5日に予定していた中国アリババ集団傘下の金融会社アント・グループの上場が一転して延期になった。仮に香港と上海市場での上場が実現すれば調達額は合計345億ドル(約3兆6000億円)と史上最大になる見通しだったが、新規株式公開(IPO)の時期は見通しにくくなった。市場の警戒が強まれば、調達額が修正される可能性もある。世界の注目を集める異形の金融帝国の実像とは。

アリババは電子商取引を軸に生鮮食品や食事の宅配、配車、シェア自転車など事業を多角化してきた。アント・グループはこうした商行為の決済を一手に担う金融会社として成長を遂げてきた。

アントが運営するスマホ決済「支付宝(アリペイ)」は利用者が10億人を超える。世界で比較すると、フェイスブック、ユーチューブ、ワッツアップなど利用者が20億人規模のアプリには届かない。ただし、スマホ決済アプリに限ると、アントに匹敵するライバルは欧米には見当たらない。

アントの目論見書によると、アリペイの20年6月までの1年間の取引額は118兆元(約1850兆円)にのぼった。送金や資産運用などに関連した資金も含むため単純比較はできないが、クレジットカード最大手ビザの2倍に達する。カード会社大手3社(ビザ、マスターカード、アメリカン・エキスプレス)を合計した年間決済額をしのぐ規模だ。

アリババの創業者である馬雲(ジャック・マー)氏は資産管理会社を通じ、上場前のアントの議決権の5割強をがっちりと握っている。「馬氏は当面、アント支配を手放すつもりはない」とある関係者は語る。馬氏は経営の表舞台から退いたが、あらゆる商行為の決済に関わるアントの価値を他の誰よりも知っている。

■AI武器のプラットフォーマー、決済から融資まで
アントでは決済、与信(融資)、資産運用の3本柱が収益を支えている。

2017年12月期は営業収益に占める決済業務の比率が5割を超えていた。これが20年1~6月期には約36%まで低下した。代わって「祖業」をしのぐ規模にまで成長したのが与信業務だ。20年1~6月期の営業収益は285億元と全体の約4割を占める。

アントは融資でどう稼いでいるのだろうか。

「あなたが借りられるのは9万5000元。日利率は万3(1000元を借りても利息は1日あたり0.3元の意味)」。アリペイの利用者には、キャッシングサービス「借唄」の勧誘画面が表示される。「1万分の3」とみると低利にみえるが、単純に年換算すれば11%近くになる。

融資の判断にあたっては、アリババ経済圏の「すべての利用履歴」を活用している。電気や水道、スマホの料金などを期日通り支払っているかどうか。ネット通販のほか、生鮮スーパーや出前サービスの購買歴をみれば、おおよその消費動向などがわかる。

この時に武器になるのがAI(人工知能)だ。AIが無数のデータをもとに将来の支払い確度を分析し、融資できる上限や金利などの条件を決めている。これが19年末で1%台半ばという延滞率の低さにつながっている。一方で中国の商業銀行は不良債権比率が平均で2%弱。1件ずつ手間をかけて審査する従来の方式よりも、AIを駆使した自動融資のほうが与信の精度が高い。

融資の大半はアントから情報を提供してもらった銀行が実行する。アントは仲介役に徹しており、同社の融資のうち、貸借対照表に載っている割合はわずか2%にすぎない。

アントは延滞時の催促なども請け負い、銀行から「技術サービス費」を受け取っている。技術サービス費について、ある銀行は「金利収入の15%」と打ち明ける。与信額2.1兆元の平均金利を年10%と仮定し、その15%を受け取るとすれば、アントの収入は年300億元をゆうに上回る。

アントはこのほか資産運用や保険業務も手がける。10億人の利用者を抱えるプラットフォーマーの地位をいかして収益源を多様化してきた。上場後も成長が続くとの見方は多く、中国の証券各社はアントの営業収益が年率2~3割伸びると強気の予想を立てている。

■中国金融当局とのリスク浮上
アントにも死角はある。中国の金融当局は2日に馬氏などを呼び出し、管理監督上の指導を行った。3日には香港、上海市場での上場延期を公表した。アントが寡占的な地位を利用して、融資業務で過大な手数料を得ているのではないかとの警戒が浮上する。

ライバルの騰訊控股(テンセント)は中国市場を二分する。決済額はアントが5割強と約4割のテンセントを上回るが、決済件数はシェアが逆転しているとされる。

デジタル人民元の動向も注視する必要がある。スマホ決済のデータはすでに人民銀系企業の経由が義務付けられている。将来的にデジタル人民元が普及すれば、スマホ決済の主導権を中国政府が握る可能性は否定できない。

米国がアントを事実上の禁輸リストにあたる「エンティティー・リスト」に加えるリスクもくすぶる。海外の売上高比率は4%前後と高くはないが、華為技術(ファーウェイ)などの苦境を投資家たちは目の当たりにしてきている。

アント・グループの上場を巡り、香港と上海市場では熱狂的な個人投資家を中心に「IPO狂騒曲」が鳴り響いていたが、唐突な上場延期によって先行きは予断を許さない。

「世紀のIPOだ。投資家向けの貸付枠を150億香港ドル(約2000億円)用意したが、需要次第で拡大する」。香港の証券会社、信誠証券の張智威氏はアントの公募価格が決まった10月26日時点で話していた。想定を超える申し込みを受けて、現地の証券各社が前のめりになっていた。

香港ではIPOに申し込む個人投資家が前倒しで投資資金を納めなければいけない。証券会社は申込金を融通する際の金利を収入源の1つとしてきた。アントではこれが空前の規模に上っていたが、上場延期に伴って資金の返還を含めて検討するもようだ。

上場計画で掲げた公募価格をもとにした時価総額は米JPモルガン・チェース(10月22日時点で約32兆9000億円)に肩を並べる水準だった。

アント上場は日本の個人投資家の注目度も高い。国内のネット証券などは上場初日から取引できるように対応する方針だったが、上場延期で仕切り直しを迫られる。アント上場をきっかけに個人の関心が中国ハイテク銘柄に向かうとの期待もあっただけに、市場関係者は今後の動向を注視している。

中国でも上場直前に当局が待ったをかけるのは異例の事態といえる。今後、中国の金融当局がアントをはじめとするフィンテック企業への関与を深める事態になれば、高収益を実現してきた各社の成長戦略が修正を迫られる可能性がある。

中国のテクノロジー企業は世界でも存在感を増し、ライバルと位置づける米国市場に対する上海・香港市場の競争力を高める材料にもなってきた。

こうした状況下で起きたアントの異例の上場延期は、中国市場に対する世界の投資マネーの流入を細らせるリスクもありそうだ。

(上海=張勇祥、橋本慎一、須賀恭平、佐藤季司)』

金融の「巨象」警戒 中国政府とアントの微妙な距離
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO65837480U0A101C2EA2000/

[FT]米大統領選、静観の中国メディアは社会混乱に注目

https://www.nikkei.com/article/DGXMZO65810900U0A101C2000000/

 ※ 非常に重要な視点を、出していると思われる…。

 ※ それは、「国民主権」とか、「民主主義」とかと言うものの、「根幹」には、国民の「自制」する能力が横たわっている…、ということだ…。

 ※「権力の平和的な移行」…。口で言うのは容易い(たやすい)が、実行するのは、相当に困難だ…。

 ※「今日の敗者は、明日の勝者」かもしれず、「今日の少数派は、明日の多数派」かもしれない…。それを信じて、結果が出たならば、矛を収め、冷静に「明日の勝者」を目指して、反対者を説得していく…。そういうことができる「国民」じゃなければ、「国民主権」や「民主主義」というものは、成立しない…。

 ※ ましてや、「世界最強の国家」「覇権国」と位置づけられている国家の「舵取り役」の選出だ…。その「権力」は、強大だろうし、そこに纏わる(まつわる)経済的な利益も、莫大なものだろう…。そういうモロモロの「利害関係」を、飲み込んで、冷静に行動する…。そこがまさに、「アメリカン・デモクラシー」の「底力(そこぢから)」なんだろう…。

 ※ 逆に、「権威主義国家」にとっても、「自制」は重要な要素のようだ…。

 ※ ヘタにはしゃいで、「選挙」「民主主義」に焦点が当たり過ぎれば、とんだ藪蛇だからな…。

 ※ そういう「抑制が効いた」報道体制に、北京政権の底力(そこぢから)を、見た思いだ…。

 ※ まあ、こっちは、あくまで「上からのコントロール」ということ、なんだが…。

『3日投票の米大統領選挙を前にした劇的な段階では、中国の国営メディアとSNS(交流サイト)で繰り広げられる報道や論評は比較的抑制がきいていた。

3日、米大統領選挙を伝える中国共産党系の新聞「環球時報」(中央)が置かれた北京のニューススタンド=AP

だが、もし選挙をめぐる混乱や選挙結果が争われる事態となり、中国がたやすくプロパガンダ(政治宣伝)面での勝利を得られるなら、この状況は変わるかもしれない。中国は新型コロナウイルスのパンデミック(大流行)の国内封じ込めに成功したことを受け、自国の政治体制の優位性を自慢してきたからだ。

厳しい統制が敷かれている中国国営メディアは先週末、選挙関連の騒動を見込んで銃器の販売が急増し、商店のオーナーが店舗を板張りにしているという米国の報道を取り上げ始めた。

こうした報道は、控えめで事実に基づく内容が支配的だった以前の報道(一般的に、国営の新華社通信の米国支局によって伝えられるニュース)とは対照的だ。これまでは、例えば10月のトランプ米大統領のコロナ感染のようなセンセーショナルな展開でさえ、淡々と報じられてきた。

専門家と中国メディア業界のプロは、米選挙の報道に対する中国の慎重な態度は、米国において中国がいかに微妙な争点になっているかを中国共産党が理解していること、そして火に油を注がないようにする党の決意を反映していると指摘する。

■冷静に対応

「中国にはとてつもなく大きな利害関係があるが、かなり冷静に対応している」。中国国営メディアの専門家で、中国共産党の世論統制手法に関する著書「ザ・パーティー・ライン」があるダグ・ヤング氏はこう語る。「中国が一方の候補者を好んでいるという気配がほんの少しでもあれば、もう一方の候補が大騒ぎする。中国側にとっては、何の得にもならない状況だ」

大統領選についてもっと報道したいと考えていた中国人ジャーナリストは、当面、報道を控えるよう言われていると認める。

「米大統領選の結果が中国に極めて大きな影響を与えることは間違いない」。地方の大手テレビ局のプロデューサーは、フィナンシャル・タイムズ(FT)にこう語った。「だが、選挙のシリーズ番組をやりたいと申し出たら、上司に却下された。どちらかの味方につくことは難しく、最終的な結果が出るのを待ってから報道するよう指示された」

このプロデューサーは、もし大統領選をめぐって全米で大混乱した光景が見られるようになれば、上層部の慎重な態度がすぐに薄れていくだろうともいう。「ほかのテレビ局に勤めている友人は、誰が選挙に勝つかに関係なく、社会の混乱に焦点を当てた番組を放送する。我々にできることは、それがせいぜいだ」

SNS上でも米国の選挙に対する関心は比較的薄かった。これは国営メディアの影響力を反映しているのかもしれない。「通常、SNS上での会話は(国営メディアの)ニュースに対するコメントで、これまでは選挙に関するニュース記事がそれほど多くなかった」とヤング氏は話す。

検閲を受けた中国版ツイッターのようなSNSを運営する新浪(シナ)によると、オンライン上ではこの1週間、米国の政治よりも中国北部の寒冷前線に対する関心の方が大きかった。また、先週開催された、予定調和的な中国共産党第19期中央委員会第5回全体会議(5中全会)も米国の選挙よりホットなトピックとしてランキングされていた。

共産党最大の機関紙・メディアである新華社、人民日報、中国国営中央テレビ(CCTV)の選挙論評は、カネと政治の結びつきなど、米国民主主義の負の側面に焦点を当ててきた。新華社は先週、「カネが向かうところへ票が向かう」と書いた。

■批判行き過ぎにはリスクも

だが、3日の選挙に先駆けて、批判が行き過ぎることにも中国政府にとってリスクがある。バイデン前副大統領が圧勝し、ワシントンでいつもの平和的な政権移行があったというような場合は特にそうだ。

影響力のあるニューズレター「シノシズム・チャイナ」のビル・ビショップ編集長は10月、ツイッターで「中国にも悪い指導者がいたが、誰かが選挙で退陣に追い込まれたという記憶はない」と指摘した。

By Tom Mitchell and Sun Yu

(2020年11月3日付 英フィナンシャル・タイムズ電子版 https://www.ft.com/)

(c) The Financial Times Limited 2020. All Rights Reserved. The Nikkei Inc. is solely responsible for providing this translated content and The Financial Times Limited does not accept any liability for the accuracy or quality of the translation.』

米大統領選挙 日本政府 日米関係への影響 慎重に見極めへ

米大統領選挙 日本政府 日米関係への影響 慎重に見極めへ
2020年11月4日 18時28分
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20201104/k10012694351000.html

 ※ どうも、早い段階から「バイデン当選も、あり得る。」という認識だったようだ…。

 ※ どっちが当選してもいいように、策を企画・立案したんだろう…。

 ※「覇権国」以外の周辺国は、大変だ…。大国に振り回されて、右往左往しないといけない…。

 ※ まあ、どこの国も一緒だ…。沈着・冷静に「国家の生き残り」を、図っていかないとな…。

 ※ この状況で、「学術会議」の問題とか論じている、「国権の最高機関」の体たらくは、何なんだ…。税金支払っているのが、馬鹿馬鹿しくなるな…。

『アメリカ大統領選挙は各州で順次、開票が進められています。
日本政府は、日本外交の基軸に据える日米同盟について、トランプ大統領も、バイデン氏も、十分に重要性を理解していると分析しています。

このため、アメリカと中国の対立が激しさを増す中、次の大統領とも信頼関係を構築し、より強固な日米同盟を目指す姿勢に変わりはないとしています。

政府としては、引き続き、日米が緊密に連携し、自由で開かれたインド太平洋の実現や、拉致問題など北朝鮮をめぐる問題の解決を図りたい考えです。

一方で、今後、在日アメリカ軍の駐留経費をめぐる交渉が本格化することなどから、選挙の結果が日米関係に与える影響について、慎重に見極めていく方針です。

菅首相「次の大統領としっかりつきあっていく」

菅総理大臣は、衆議院予算委員会で「日本と比較すると、歴史的にもいろいろな民族が集まって国をつくっており、この選挙戦は、『分断』とかも含めて、私は見ていた。日米同盟は、日本外交の基本で、次の大統領としっかりつきあっていきたい」と述べました。

麻生副総理「注目しないといけない」

アメリカの大統領選挙について、麻生副総理兼財務大臣は、閣議のあとの記者会見で「アメリカの大統領は世界で200か国くらいある中で最も力のある元首だ。日本とは防衛上も経済上も関係が深い国で、どちらになるにせよ、強い関心を持たざるを得ず、注目しないといけない」と述べました。

そのうえで、「今回は、もめそうな感じがすると見ていて、例えば、オハイオ州では結果が出るまでにかなり時間がかかると聞いている。その影響がどういう形で出てくるのか、ちょっと予想がつかない」と述べ、選挙結果の確定が遅れることによる金融市場への影響を注視する考えを示しました。

茂木外相「引き続き日米同盟強化」

茂木外務大臣は、閣議のあとの記者会見で、「開票が進んでいるところであり、この段階で、結果の確定時期を含めて、選挙結果について予断を持って述べることは差し控えたい。日本政府としても引き続き高い関心を持って注視している」と述べました。

そのうえで、茂木大臣は、「日米同盟は日本外交の基軸であり、選挙結果にかかわらず、引き続き日米同盟の強化に努めるとともに、緊密に連携していく考えに変わりはない」と述べました。

岸防衛相「日米同盟の一層強化を」

岸防衛大臣は、閣議のあとの記者会見で、「わが国をはじめ、国際社会に対しても大きな影響を持つもので注視している。選挙の結果いかんにかかわらず、日米の防衛協力をさらに深め、日米同盟の抑止力、対処力を一層強化していきたい」と述べました。

一方で、在日アメリカ軍の駐留経費の交渉について、「現時点では正式交渉の時期は決まっていないが、一層厳しさを増す地域の安全保障環境、わが国の厳しい財政状況を踏まえて、適切に対応していきたい」と述べました。


加藤官房長官「高い関心を持って注視」
加藤官房長官は、午後の記者会見で、「開票作業が逐次なされ、刻々と報道されているが、かなり接戦が繰り広げられていると承知している」と述べました。

そのうえで、「今回の大統領選挙は、アメリカ国民にとってはもとより全世界に対しても、大変、大きな影響がある選挙だ。日本政府としても、選挙結果の動向や、それに伴うさまざまな影響について、引き続き、高い関心を持って注視していきたい」と述べました。

また、加藤官房長官は、「当選の祝意などについては、適切なタイミングで、日本政府として行っていきたい」と述べました。

自民 下村政務調査会長「どちらか分からない状況」

自民党の下村政務調査会長は記者会見で「本当の接戦で、どちらが当選するか分からない状況だと外務省から報告を受けた。いずれが勝つにせよ、日米同盟は外交の基軸で大切にしなければならず、党としても政府と連携して対応していく」と述べました。

また、下村氏は「トランプ大統領が再選されれば、おそらく、年内にG7サミット=主要7か国首脳会議がアメリカで開かれることになると思う。その時は、菅総理大臣がアメリカを訪問するだろう」と述べました。』

Biden-Harris Transition Team Official Website

https://buildbackbetter.com/

 ※ バイデン陣営は、「政権移行サイト」を立ち上げたようだ…。

 ※ 急ごしらえで、中身は殆んど無いようだが…。

 ※ 「スペイン語」版へのリンクが、目を引くな…。ヒスパニック層対策なんだろう…。

 ※「孫子の兵法」では、「勢」=勢いということを、最重要視する…。一旦始まった「勢」を、押しとどめるのは、難しい…。

 ※ どうも、勝負あった感じだな…。

 ※ トランプ氏の「法廷闘争」は、どうなんだ…。かえって、彼のこれまで築いてきた「スーパーマン」的なイメージに、反するんじゃないか…。

 ※ どこで、どういう形で「矛を収める」か…、に焦点が絞られてきた感じだな…。