米大統領選、最終盤へ 激戦州の攻防激しく

https://www.nikkei.com/article/DGXMZO64168440U0A920C2FF3000/

 ※ こういう状況だったのに加えて、トランプ夫妻のコロナ陽性結果も持ち上がった…。全く、先行きは読めない…。混沌としてきた…。

『米大統領選は11月3日の投開票まで約1カ月に迫った。共和党の現職、ドナルド・トランプ大統領(74)は支持率で民主党候補のジョー・バイデン前副大統領(77)になお水をあけられている。激戦州を中心に最終盤の攻防が激しさを増す。』
『トランプ氏は8月下旬以降は連日のように激戦州入りし、選挙集会を開いている。9月22日にはその一つ、東部ペンシルベニア州を訪れた。バイデン氏が中国の世界貿易機関(WTO)加盟などを支持して米国の雇用を奪ってきたとして「有権者に投票を呼びかけるのではなく、許しを請うべきだ」と力説した。

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新型コロナウイルスの対応で批判を浴びたトランプ氏は争点を他の課題に移そうと必死だ。全米各地の暴動への対処で指導力をアピールし、9月に空席が生まれた米連邦最高裁判所判事に保守派の起用を訴えて支持層を鼓舞しようと腐心する。

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政治サイト、リアル・クリア・ポリティクスがまとめる各種の全米世論調査平均でトランプ氏はこの1カ月間はバイデン氏に6~7ポイントのリードを許している。一時期の10ポイント以上の差からは縮まったが、厳しい情勢には変わりない。

焦りの表れなのか。人数を抑え気味だった選挙集会は数千人単位が集まる大規模なものになりつつある。屋内は避けて風通しの良い空港の滑走路の脇や格納庫を特設会場とし、大統領専用機で駆けつけて演説に臨むのが通例だ。とはいえ半数はマスクを着用せず、支持者同士は体が触れ合うほどだ。社会的距離(ソーシャルディスタンス)は全く確保できていない。

バイデン氏も対面式の選挙活動を再開したが、参加人数は数十人とごく少数に絞った対話集会などに限っている。

「金融市場を混乱させれば、自分の再選が危うくなると考える。これがトランプのやり方だ」。21日、中西部ウィスコンシン州のアルミ工場を訪れたバイデン氏は約30人の従業員らに、新型コロナの脅威を認識しながら当初は公表を見送ったトランプ氏を批判した。

バイデン氏はトランプ氏と直接対決した初回のテレビ討論会をなんとか乗り切った。議論ではすれ違いも目立ったが、残り2回の討論会をしのげば、勝利への道筋がみえてくる。

最終盤は両候補とも激戦州に照準を絞って選挙活動を進めている。今回は中西部ミシガン、南部フロリダなどトランプ氏が2016年に勝利した6州がその主戦場で、いずれもバイデン氏が優位に立つ。これに加え、南部ジョージアやテキサスといった共和党の牙城でも接戦に持ち込んでいる。

守勢のトランプ氏は16年に敗れた中西部ミネソタ、東部ニューハンプシャーの奪取をめざして選挙集会も開いたが、苦戦が続く。期待をかけるのが「オクトーバー(10月)・サプライズ」だ。米大統領選で投票1カ月前の10月に選挙結果に重大な影響を与える出来事をさす。

16年は10月末、米連邦捜査局(FBI)がいったんは終結を宣言していたクリントン氏の私用メール問題の再捜査を発表し、流れが変わった。投票日の直前にFBIはクリントン氏を訴追しないとの結論を改めて出したが、同氏の敗北の一因になったとの見方が強い。

「数週間以内に承認を得られるだろう」。トランプ氏は最近、新型コロナのワクチンの開発完了に楽観的な見通しを繰り返す。ワクチンの早期供給を10月中に大々的に発表し、逆転の切り札としたい思惑が透ける。

新型コロナの影響で郵便投票を含む期日前投票を望む有権者は6割を超えるとの調査もある。最終盤の出来事がどれだけ選挙戦に影響を与えるか見通しにくい面もある。(ワシントン=永沢毅)』