デジタル人民元の発行視野 中国、国内利用を優先「リブラ」の脅威に先手

https://www.nikkei.com/article/DGXMZO52853220S9A201C1EA2000/

中国、デジタル人民元の大規模試験運用を開始【報道】 – BRIDGE(ブリッジ)
(2020.08.11)
https://thebridge.jp/2020/08/chinas-biggest-banks-are-testing-the-digital-yuan-on-a-large-scale-report

 ※ このニュース、見落としていた…。

 ※ もう、発行していたんだな…。まだ、試験的な段階のようだが…。

『中国の大手銀行複数で選ばれた行員らにより、待望のデジタル通貨の試験運用が大規模に始まったと Caijing(財経)が5日報じた。

重要視すべき理由:この試験は中国人民銀行が4月に発表したパイロットプログラムを延長したものだが、中国国内の4つの主要都市でホワイトリストに登録された行員のみに利用が限定されていた。

それにもかかわらず、このニュースはデジタル人民元のテストが進展していることを示唆している。
中国のデジタル通貨であるデジタル通貨・電子決済プロジェクト(DCEP、デジタル人民元)は、中国で最も期待されている金融イノベーションの一つであり、中国人民銀行の人民元管理に革命をもたらすと期待されている。
詳細情報:ある銀行の匿名情報筋は、中国農業銀行、中国工商銀行、中国建設銀行、中国銀行のホワイトリストされた行員は、送金や決済にデジタル人民元を使用し始めた、と Caijing に語った。

これらのユーザは、4つの銀行の少なくとも一つにデジタルウォレットを開き、自身の銀行口座と接続することが求められる。
その後、デジタル人民元アプリをダウンロードし、デジタル通貨利用にあたりホワイトリストに載った人物かどうかを確認するため ID 番号を利用する。このアプリはユーザのデジタルウォレットに接続し、順に銀行口座に接続する。
このテストは深圳、蘇州、成都と、北京近郊のある新衛星都市で実施されている。これらの都市では以前にもデジタル通貨のテストが行われたことがある。

背景:デジタル人民元は2014年から導入が検討されている。今年4月には、限定版のパイロット運用が 4都市で発表された。

政府は2022年の北京冬季オリンピックでデジタル通貨をテストすることを計画しているが、現時点で詳細な情報は明らかになっていない。
憶測が広がっているにもかかわらず、現金に代わるデジタル通貨として機能するデジタル人民元の全国展開の公式なタイムテーブルはない。
デジタル人民元は犯罪抑制や中央銀行の貨幣流通量コントロールに役立つことが期待されている。デジタル人民元は権限の戦いの犯罪を助け、お金の循環の制御の中央銀行を助けると期待される。デジタル人民元は Ant Group(螞蟻集団) や Wechat(微信)の既存のデジタル決済技術と互換性を持つとみられるが、競合にもなるだろう。
中国は、中央銀行の認可を受けたデジタル通貨を試験的に導入している5カ国のうちの1つであり、最大の経済大国でもある。他にもウクライナ、ノルウェー、ウルグアイ、バハマ、マーシャル諸島などが導入を検討している。
【via TechNode】 @technodechina』

「中国がデジタル通貨発行しても人民元の地位上がらない」と米誌、ドル揺るがす大風にならず?
https://news.so-net.ne.jp/article/detail/2064600/

『中国が今夏、主要通貨の先陣を切って発行したデジタル人民元について、米誌・ニューズウィークは「デジタル版の登場だけで人民元の地位が上がるわけではない」との見方を示した。「基軸通貨としての米ドルの地位を揺るがすほどの大風にはならない」ともみている。

同誌に寄稿したのはコーネル大学教授のエスワー・プラサド氏。同氏は人民元の現状について「ほんの2、3年前まで、人民元は文字どおり飛ぶ鳥(つまり米ドル)を落とす勢いに見えた。第5の国際決済通貨となり、2016年には国際通貨基金(IMF)の特別引き出し権(SDR)の価値を決定する通貨バスケットにも加えられた。しかし、勢いはそこまでだ。国際決済に占める人民元の割合は今も2%に届かない。各国の外貨準備に使われる割合も、せいぜい2%止まりだ」と説明した。

こうした中、中国の人民銀行(中央銀行)が主導して発行に踏み切ったのは「デジタル通貨/電子決済(DCEP)」。現在は深センなど4都市で試験運用中だ。遠からず北京や天津、香港、マカオなどの主要都市でも運用が始まるとされる。

記事は「DCEP自体に国際金融市場における人民元の地位を向上させる力はない。現実は厳しい」と断言。その背景として「中国政府は依然として資本の流出入を規制しているし、為替管理も続けている。どちらの政策も今のところ大きく変わる気配はない」と述べた。

続いて「確かに中国政府は資本移動の規制を緩和し、資本収支の完全公開を目指すとしているし、人民銀行も外為市場への介入を減らし、市場の力に委ねると語っている」としながらも、「現実には資本の流出入で人民元に大きな圧力がかかるたびに政府が乗り出し、資本規制や為替管理を強化している。だから誰も中国で近いうちに資本市場の完全な自由化が実現するとは思っていない」と言及した。

さらに「そうである限り、国内外の投資家が人民元を安全資産と見なす可能性は低い。安全資産となるためには信頼、つまり金融政策における法の支配とチェック・アンド・バランスの確立が必要だ」と強調。「一部には中国にも法の支配があり、(共産党の)一党独裁にも権力の暴走を防ぐ自己修正メカニズムが含まれているとの主張がある。だが中国における三権分立は制度的に確立されておらず、そのチェック・アンド・バランスの有効性には疑問符が付く」と指摘した。

その上で記事は「中国政府が国内金融市場の改革を進め、資本移動の制限を取り除いていくなら、人民元の国際的な地位は上がる」と提言。これが実現すれば「デジタル通貨の発行はその追い風となる」とした。(編集/日向)』

マックやスタバも運用開始したデジタル人民元は基軸通貨ドルを脅かすダークホースになり得るか?
(2020.07.13)
https://hbol.jp/223239

『世界中がコロナ報道一色になるなか、中国でひっそりとデジタル人民元の実証実験が始まった。情報が少なく、謎のベールに包まれているが、中国の狙いはいったいどこにあるのか。

マックやスタバも参加!テスト運用をすでに開始

 ついにデジタル人民元が動きだした。中国政府は4月から深圳、雄安新区、成都、蘇州の4都市で実証実験を開始したのだ。

まず公務員の交通費手当の半額をデジタル人民元で支給。雄安新区では19の小売店・飲食店が参加しているが、スターバックスやマクドナルドも含まれている。

 デジタル人民元はブロックチェーン(分散型台帳)技術を利用した暗号資産で、イメージ的にはビットコインに近い。違いは政府の“お墨付き”があること。中国人民銀行(中央銀行)が発行する世界初のデジタル通貨なのだ。

「SNSでは5月以降、中国4大銀行が開発を進めるアプリの画像が広まった。ウォレット画面には現金同様、毛沢東の肖像画が描かれた紙幣が各々の銀行のロゴカラーに合わせて表示されています」(上海在住の駐在員)

 デジタル人民元は中央銀行が直接市場に流通させるのではなく、商業銀行を通じて流通させる「2層方式」を採用。つまり、通常の現金と同じだ。中国では、日本でもよく知られる「アリペイ(支付宝)」や「ウィーチャットペイ(微信支付)」のスマホ決済がすでに広く普及しているが、それらとの大きな違いは「オフラインでも使用できる」ことだ。銀行口座に預けてある資産をアプリ上でデジタル人民元に変換しておけば、ネット回線に繋がっていない状態でも、端末同士で送金ができるという。

デジタル人民元 まさに紙幣・硬貨(法定通貨)の代替であり、アプリは財布のような存在だが、さらに少額決済であれば銀行口座との紐づけや実名登録をしなくても利用でき、現金のように匿名性も保たれると現段階で公表されている。ただ、マネーロンダリングや汚職など犯罪目的の利用を防ぐため、一定額以上の決済には実名登録が必須だ。

中国の「悲願」だった人民元の国際化

 中国にとって人民元の国際化は悲願だ。ドルやユーロのような基軸通貨になることを目指しており、デジタル人民元はその足がかりとなる。中国メディアには「米ドルを駆逐」「米ドルの地位を揺さぶる」など勇ましい言葉が躍る。しかし、実態はどうか。中国のイノベーション事情に詳しい匠新CEOの田中年一氏は、ほかの狙いもあると指摘する。

「中国ではアリペイやウィーチャットペイの影響があまりに大きく、政府は民間企業が金融の機能を握ってしまうことにリスクを感じていた。それに対応するため、政府主導のデジタル通貨を流通させたいという思惑もあるのです」

 スマホ決済に限らず、中国政府はコントロールの及ばない資金の流れに神経を尖らせてきた。ビットコインなどの暗号資産も同様だ。

「’13年末にはすでに中国人民銀行が国内金融機関に対し、ビットコインの取り扱い禁止を命じました。中国がデジタル通貨の研究を始めたのは翌年のことで、ビットコインの存在が開発の引き金になった」(大手紙中国駐在記者)

 デジタル人民元は、米フェイスブックが計画中のデジタル通貨「リブラ」に対抗するためとの見方もあるが、中国は’16年にデジタル貨幣研究所を設立して以来、周到に準備を進めてきた。米デジタル商工会議所によると、中国はデジタル人民元に関して85の特許を取得しているが、そのほとんどはリブラ計画の発表前に取得されているという。中国は「いつでも実証実験を開始できる状態にあった」(同)というのだ。

農村から包囲する!? 毛沢東戦略で普及

 実用化への具体的なロードマップは公表されていないが、中国は’22年の北京冬季五輪の会場内での運用を計画中だ。一大イベントを経て、デジタル人民元はあっという間に中国全土、そして世界に広まっていくのだろうか。

「すぐには普及しないでしょう。既存の2つのスマホ決済は、単なる決済サービスではなく、公共料金の支払いから健康管理、少額融資、金融商品など幅広いサービスを扱い、さらにサードパーティを通じて豊富なサービスを利用することができます。そのエコシステムの利便性があまりに高いので、多くの中国人はデジタル人民元を使う必要性を感じない」(田中氏)

 業界内では、アリペイもデジタル人民元の発行を許可されるかもしれないとの憶測があるが、それでもユーザーがわざわざデジタル人民元を使用するメリットは今のところない。それではいったい、誰がデジタル人民元を使うようになるのだろうか。

「デジタル人民元の発行は、農村部の銀行口座やスマホを持っていない層にキャッシュレスを広げる狙いもあります」(同)

デジタル人民元
中国のSNSで広まった中国農業銀行アプリのメニュー画面(左)と中国銀行のアプリの画面

 中国・デジタル貨幣研究所所長の穆長春氏の発言によれば、スマホを持ってない人は、ICカードなどを通じて利用できるようになる。かつて共産党を勝利に導いた毛沢東の「農村から都市を包囲する」戦略なのだろうか。

 一方で注目したいのは、外国人の利用だ。現在、中国内に人民元の口座を持たない外国人がスマホ決済を利用するハードルはかなり高い。しかし、都市部では「現金のみで滞在するのはもはや不可能に近い」(前出の駐在員)のだ。

「デジタル人民元は、アプリ上でも金融機関でも両替が可能となるうえ、将来的にはATMを通じての利用も想定されており、外国人にとって利便性がはるかに高い。デジタル人民元の海外進出は、まず中国を訪れる旅行者や出張者の間で広まっていくかもしれません」(前出の記者)

 デジタル人民元が世界で覇権を握る日は来るのだろうか。

デジタル人民元が海外で普及する理由

 デジタル人民元が世界を席巻し、日本でも“第2の通貨”として浸透するのか。経済学者の野口悠紀雄氏はこう語る。

デジタル人民元
写真/野口悠紀雄Onlineより

「日本では、5500億円が投じられたキャッシュレス還元事業が6月で終了したばかりですが、広く浸透したとは言い難い。問題は店舗側が負担する手数料の高さです。現在、クレジットカードや電子マネーの支払いの際に店舗側が負担する手数料は2~5%。利益が平均3%である日本の小売業に歓迎されるわけがない。対して、中国が国を挙げて推進するデジタル人民元の手数料はおそらく無料になると思われる。そうすれば、広く普及するだろう。中国の銀行に預金を保有していなくても利用できるようになれば、中国国外での利用も広まる。とくに海外送金には便利だろう」

 さらに野口氏は中国が推進する「一帯一路」での運用も指摘。参加国(署名した国は124か国)にデジタル人民元で借款したり、取引をすれば、海外での普及も進むだろう。このように積極的に国外に進出する政策は、中国の歴代帝国が行っていなかったことで、一帯一路やデジタル人民元は、中国の長い歴史の中で異質だ。

 また、コロナショックも普及のチャンスになりそうだ。

「今後、多くの後進国や新興国で、通貨の信任が揺らぐことが予想されます。これまで、ベネズエラやアフリカ諸国など自国通貨が不安定な国においては、米ドルやユーロで貯蓄する人が多かった。しかし、利便性や安全性の面で既存通貨に勝るならば、デジタル人民元が積極的に利用されるでしょう」

 デジタル人民元の世界的普及は、中国側にとっても大いなる野望だ。

「デジタル人民元の利用者の行動は、管理者である中国政府がすべて把握できる。世界の人々が、どこで何を買ったか、マネーの流れがつぶさに見えるのです。また、自国民に対しては、中国が懸念している資本流出や脱税行為も監視できる。これは基軸通貨である米ドルでもできなかったことです」

 デジタル人民元の世界的拡散はもはや止められないようだ。

【野口悠紀雄氏】
経済学者。大蔵省入省後、イエール大学で経済学博士号。東大教授、スタンフォード大客員教授などを経て、現在は早稲田大学ビジネス・ファイナンス研究センター顧問、一橋大名誉教授。サイト:野口悠紀雄Online

<取材・文/大橋史彦 奥窪優木 図版/佐藤遥子>
週刊SPA!』

「中華人民共和国とアメリカ合衆国の共同コミュニケ」と「レーガンの6か条確約」と「デイヴィッド・R・スティルウェルによる発言」

『中華人民共和国とアメリカ合衆国の共同コミュニケ(仮訳)』
 ※ 日本の「外務省」の、外交関係の資料だ…。
https://www.mofa.go.jp/mofaj/gaiko/bluebook/1983/s58-shiryou-508.htm

『(米国の対台湾武器売却問題について)

(1982年8月17日,北京・ワシントン)

1.1979年1月1日にアメリカ合衆国政府と中華人民共和国政府により発出された外交関係樹立に関する共同コミュニケにおいて,アメリカ合衆国は中華人民共和国政府を中国の唯一の合法政府であることを承認し,中国はただ一つであり,台湾は中国の一部であるとの中国の立場をアクノレッジした。そうした関係の範囲内で,双方は,アメリカ合衆国が台湾の人々と文化,交易,その他の非公式な関係を維持していくことに合意した。この基礎の上に,米国と中国の関係は正常化された。

2.米国の台湾に対する武器売却問題は,両国の外交関係樹立に関する交渉の過程では解決されなかった。双方は,相異なった立場をとり,中国側は,正常化後再び同問題を取り上げる旨述べた。この問題は米中関係の発展を著しく害することになるものであることを認識し,双方は,10月のロナルド・レーガン大統領と趙紫陽総理との会談及びアレクサンダー・M・ヘイグ国務長官と黄華副総理兼外交部長との会談の際及びそれ以後,この問題についての討議を行った。

3.相互の主権並びに領土保全の尊重及び相互の内政不干渉は米中関係を律する基本的な原則をなす。これらの原則は,1972年2月28日の上海コミュニケにおいて確認され,1979年1月1日に発効した外交関係樹立に関する共同コミュニケにおいて再確認された。双方は,これらの原則は引き続き双方間の関係のすべての分野を律するものであることを明確に声明する。

4.中国政府は,台湾問題は中国の内政問題である旨を重ねて言明する。中国が1979年1月1日に発した「台湾同胞に告げる書」は平和的祖国復帰へ向けて努力するとの基本的政策を規定した。中国が1981年9月30日に提示した9項目提案は,台湾問題の平和的解決に向けて努力するとのこの基本的政策の最も顕著な努力の表われであった。

5.米国政府は,中国との関係を非常に重視しており,中国の主権と領土保全を侵害する意図も,中国の内政に干渉する意図も,「二つの中国」あるいは「一つの中国,一つの台湾」政策を推し進める意図もないことを重ねて言明する。米国政府は,1979年1月1日に発出された「台湾同胞に告げる書」及び1981年8月30日に中国から出された8項目提案に示されている台湾問題の平和的解決のため努力するとの中国側の方針を理解し,評価する。台湾問題に関し生じた新しい状況もまた米国の対台湾武器売却問題を巡る米中間の相違の解決のため有利な条件を作り出すものである。

6.双方の上記の声明を念頭に置きつつ,米国政府は台湾への武器売却を長期的政策として実施するつもりはないこと,台湾に対する武器売却は質的にも量的にも米中外交関係樹立以降の数年に供与されたもののレベルを越えないこと,及び台湾に対する武器売却を次第に減らしていき一定期間のうちに最終的解決に導くつもりであることを表明する。右を表明するに際し,米国は本問題の完全な解決に関する中国側の一貫した立場をアクノレッジする。

7.米国の台湾への武器売却は歴史に根ざす問題であるが,一定期間のうちにその最終的解決をもたらすために,両国政府は,本問題を完全解決に導くための措置をとり条件を作り出すようあらゆる努力をする。

8.米中関係の発展は両国人民の利益のためのみならず,世界の平和と安定に資するものである。双方は,平等と互恵の原則の下に,経済面,文化面,教育面,科学面,技術面及びその他の分野における双方の結びつきを強化し,米国と中国の政府及び人民の関係を引き続き発展させるため力強く,協同して努力する決意である。

9.米中関係の健全な発展をもたらし,世界平和を維持し侵略と膨張に反対するために,両国政府は,上海コミュニケ及び外交関係樹立に関する共同コミュニケにおいて双方により合意された原則を再度確認する。双方は,共通の関心を有する二国間問題及び国際問題に関し接触を維持し,適宜協議を行う。』

米下院外交委員会が「台湾関係法と6つの保証」を再確認する決議を全会一致で可決
(2016年4月25日)
http://www.ritouki.jp/index.php/info/20160425/

『(1) 台湾への武器供与の終了期日を定めない。
(2) 台湾への武器売却に関し、中国と事前協議を行なわない。
(3) 中国と台湾の仲介を行わない。
(4) 台湾関係法の改正に同意しない。
(5) 台湾の主権に関する立場を変えない。
(6) 中国との対話を行うよう台湾に圧力をかけない。』

 ※ 上記の2つを踏まえた上で、以下の発言を読んでくれ…。

 ※ こういうものを読むと、アメリカは、別に「一つの中国」について、「アクノリッジ(acknowledge)」した…、と言っているだけのようだ…。
 この語は、「承認」から、「気づいていることを知らせる」というような意味まで、相当幅広いニュアンスを含んでいる語のようだ…。わざと、そういう「玉虫色」の語を、選択しているんだろう…。
 そして、「その範囲内」において、その時々の情勢に応じて、「広めたり」「狭めたり」しながら、対応を決めて行っているんだろう…。
 そして、そういう「態度変更」「対応変更」に、日本みたいな周辺国は、否応なしに巻き込まれて行くことになる…。

「ヘリテージ財団の東アジア太平洋担当国務次官補、デイヴィッド・R・スティルウェルによる発言(仮想)」
https://www.ait.org.tw/remarks-by-david-r-stilwell-assistant-secretary-of-state-for-east-asian-and-pacific-affairs-at-the-heritage-foundation-virtual/

『(グーグル翻訳文)
デイヴィッド・R・スティルウェルの発言、

東アジア太平洋担当国務次官補

トンヘリテージ財団(仮想)

2020年8月31日

(配達の準備として)

オープニング

素晴らしいご紹介ありがとうございます。本日は、ヘリテージ財団からのご招待に感謝いたします。

インド太平洋で最も信​​頼できるパートナーの1つである台湾、そして実際に世界について話す機会を持てたことを非常に嬉しく思います。

台湾については、COVID以前の時代には、中国本土からの何百万人もの観光客が日中はサイトを訪れ、夜はホテルの部屋でテレビの周りに集まっていたと多くのことを語っています。なぜ彼らはそうするのでしょうか?自由な中国系民族の人々が率直かつ恐れることなく心を話し、活発な議論を行い、選出された指導者を批判する権利を含む民主的な自由を享受する光景を目の当たりにすること。

そのような本土の訪問者にとって、台湾への訪問は、誰も、誰も、すべての中国系民族の心と考えを独占することができないことを思い出させました。確かに、それはすべての中で最も魅力的な観光名所として機能しました。民主的な中国社会と、繁栄し、調和し、自由で、世界中の人々から高く評価されている政体のビジョンです。

国立故宮博物院を訪れると、共産主義の紅衛兵から逃れた宝物と文化大革命の恐ろしい破壊を見ることができます。台湾では、本土を襲ったマルクス・レーニン主義と毛沢東思想の有毒な醸造から解放されて繁栄する中国社会を見ることができます。

台湾は非常に先進的な6000億ドルの経済であり、2300万人の自由な人々がいます。それは中国の人々がどれだけ達成できるかというビジョンです。

最近まで、香港は同様のビジョンを提供していました。

このため、そしてこれまで以上に、台湾はアメリカにとって重要であり、世界にとっても重要です。エボラ出血熱、COVID、または私たちの世界が直面している他の問題に対処するかどうかにかかわらず、助けを求める国々にとっては良い友達です。

私たちアメリカ人が台湾に非常に焦点を当てているのはこれらの理由であり、なぜ私たちは台湾の指導者とその人々とその制度と世界情勢におけるその象徴性を賞賛しているのですか。

選出された代表者の大多数の超党派が、台湾とその国民、そして台湾が表す価値観に対する一貫した支持を示しているのはそのためです。

米国と台湾の関係における最近の進展

最近、米国と台湾の関係では多くのことが起こっています。

リフレッシュするために、台湾関係法は、米国が西太平洋の安定を維持し、米国と台湾の人々の間の商業的、文化的およびその他の関係を支援するために台湾との関与を継続することを指示しています。

誰もが知っていると思いますが、保健福祉長官のアレックス・アザールは今月初めに台湾を訪れました。彼は、特にコロナウイルスのパンデミックの荒廃に照らして、より強い健康と経済の結びつきを促進するために、蔡英文大統領と彼女のチームの他の上級メンバーと会いました。

アザール長官の旅行は、台湾に対する私たちの長年の支援の継続でした。何年もの間、私たちは定期的に内閣官僚を派遣して、私たちの原則的で持続的な支援を示してきました。

先週、米国在台湾協会のブレント・クリステンセン所長が台湾の外交部長官であるジョセフ・ウーに加わり、5Gセキュリティに関する共同宣言を発表し、データ保護、自由、人権に関する協力を拡大しました。

5月、ポンペオ国務長官とウィルバーロス商務長官は、台湾の世界有数の半導体企業であるTSMCからの発表を歓迎し、アリゾナに120億ドルを投資して、5Gやその他のアプリケーションで使用する世界最先端の半導体チップを製造する意向を表明しました。米国。

この大きな勢いを増すために、本日、米国と台湾が新たな二国間経済対話を確立していることをお伝えできることをうれしく思います。これらの講演では、テクノロジーを中核として、半導体、ヘルスケア、エネルギーなど、私たちの経済関係の全範囲を探ります。

長期にわたる戦略的明確性

これらのさまざまな行動を考えると、米国が政策変更を合図しようとしているのかどうか疑問に思うかもしれません。

真実は、私が今概説したことは、私たちの長年の方針と完全に一致しているということです。私たちは以前、高官を台湾に派遣しました。私たちは定期的に台湾の指導者との会合を開催しており、台湾の米国在台湾協会とワシントンの台湾駐在員事務所が進行役を務めています。私たち、そして私が付け加えるかもしれない他の国々は、この政権と前政権の下で重要な武器の販売を承認しました。

40年近くの間、米国の政策は1979年の台湾関係法、ワシントンと北京の間の3つの共同コミュニケ、および1982年にレーガン大統領が台北に提供した6か条確約によって導かれてきました。

これらの政策要素はすべて重要ですが、長年にわたって混乱があったこともあり、6か条確約について少し詳しく説明したいと思います。

実際、本日、政権が6か条確約を詳述し、それらの重要性を強調する2本のケーブルを機密解除したことを発表できることを嬉しく思います。

はい、どうぞ:

第一に、米国は台湾への武器販売を終了する日付を設定していません。

第二に、米国は台湾への武器販売について北京と事前協議することに合意していない。

第三に、米国は北京と台北の間の調停の役割について合意していない。

第四に、米国は台湾関係法の改正に同意していません。

第五に、米国は台湾の主権に関していかなる立場を取ることに同意していません。

そして第六に、米国は台湾に北京との交渉を迫ることは決してないだろう。

これらは、レーガン大統領が1982年に台湾に対して行った6か条確約であり、今日も耐えられます。これらのドキュメントが掲載されている台湾のAmericanInstituteのWebサイトにアクセスしてください。

昨年、私たちは機密解除し、1982年8月にレーガン大統領が書いた別の関連メモを投稿しました。レーガン大統領はメモの中で次のように書いています。「台湾への武器販売を減らす米国の意欲は、平和的解決への中国の継続的なコミットメントを絶対に条件としています。台湾とPRCの違いについて…さらに、台湾に提供される武器の質と量は、中国がもたらす脅威に完全に依存していることが不可欠です。」

北京には歴史を歪める癖があるので、このような歴史を見直すことが重要です。ですから、できるだけ頻繁に戻って事実を調べる必要があります。

それらの事実は明らかです。米国は長い間一つの中国の政策をとってきました。これは、中国共産党が台湾の主権を主張する北京の「一つの中国の原則」とは異なります。米国は台湾の主権について何の立場も取っていません。

米国の基本的な関心は、北京が約束したように、台湾問題が強制されることなく、そして海峡の両側の人々に受け入れられる方法で平和的に解決されることです。一方、米国は、台湾関係法に基づき、台湾の自衛を支援するという公約を含め、台北との広範で緊密で友好的な非公式の関係を維持しています。

これらの長年の方針については何も変更していません。しかし、私たちが行っていることは、これらの政策をよりよく反映し、変化する状況に対応するために、台湾との関わりにいくつかの重要な更新を加えることです。調整は重要ですが、それでも一つの中国の政策の範囲内です。

これらの調整は、2つの理由からやむを得ないと感じています。

第一に、この地域の平和と安定に対する北京の脅威が高まっているためであり、これは米国の重大な利益である。

近年、中国共産党は、外交的孤立、好戦的な軍事的脅威と行動、サイバーハッキング、経済的圧力、「統一戦線」干渉活動で台湾を標的にしています。

これらの行動は、西太平洋の平和と安定に挑戦します。はっきりさせておきましょう。これらの不安定な行動は、台北やワシントンからではなく、北京から来ています。

私たちは、台湾海峡全体の長年の現状を支持します。北京は、外交パートナーの反転、台湾を国際機関から追い出すこと、軍事演習を強化すること、およびその他の活動を通じて、一方的にそれを変更しました。ですから私たちはバランスを取り戻すために行動しなければなりません。他の平和を愛する国も同じことをすべきです。

香港を見ると、北京が権威主義体制を拡大し、自由を愛する人々を受け入れるという国際的な義務を無視する用意があることは明らかです。

3つの共同コミュニケで約束​​されたように、北京が台北との違いを平和的に解決するという公約を果たすと仮定する余裕はもはやありません。

そして、私たちはこれらの合意を引き続き尊重しますが、米国は台湾関係法を支持し、6か条確約の下でも私たちの約束を果たすことに完全にコミットしていることを保証します。

私たちは、台北が台湾に圧力をかけ、脅迫し、疎外するという中国共産党のキャンペーンに抵抗するのを引き続き支援します。

米国は、必要な防衛物品やその他の支援を提供することにより、増大する中国の軍事的圧力に対応し、対応し続けています。

中国の軍事装備と技術が急速に進歩するにつれて、台湾がその増大する中国の脅威に対する信頼できる抑止力となり得る弾力性のある費用効果の高い能力に投資し、展開することがますます重要になると私たちは信じています。これには、その全体的な抑止力の重要な部分として、効果的な領土防衛軍を構築することが含まれます。

米国と台湾の協力を深める

私たちが台湾との関わりに焦点を合わせてきた第2の理由は、単に米国と台湾の間の友情、貿易、生産性の関係の拡大と深化を反映するためです。

それらは相互に関連しているかもしれませんが、台湾との関係は中国との二国間関係のサブセットではありません。台湾との友情と協力は、共通の価値観、文化的親和性、商業的および経済的結びつきの源泉から生まれたものです。

米国議会は、米国民の意志を反映して、台湾との友情がさらに繁栄することを確実にするために一生懸命働いてきました。最近、巨大な超党派のマージンによって制定された台湾旅行法は、あらゆるレベルでの訪問を奨励していますが、TAIPEI法は、国際機関における台湾のより積極的な役割を求めています。

私たちはアメリカで幸運なことに、活気に満ちた台湾系アメリカ人のコミュニティを持っています。これは、私たち2人の人々の間の重要な架け橋として機能します。

人口2300万人の台湾は、経済と統治の面でその重みを超えてパンチを続けており、それによって世界をより良い場所にしています。

その成功は、台湾海峡全体から直面した多くの課題と外部からの圧力を考えると、いっそう注目に値します。

台湾の活気に満ちた民主主義と市民社会が活動しているのを多くの人が目撃したことを私は知っています。台北の街を歩いていると、台湾の社会の開放性と、台湾の民主主義体制と伝統的な中国文明、儒教の価値観、先住民の文化とのシームレスな統合に驚かされました。

台北での朝のランニングで、道教、キリスト教、イスラム教の活発な礼拝所を次々と通り過ぎました。これは、台湾の宗教の自由と多元主義への賛辞です。これは、世界中で脅威にさらされている原則であり、おそらく中国ほどではありません。

アメリカと台湾は、私たちが共有する政治的、経済的、国際的価値観に縛られた、同じ民主主義のコミュニティのメンバーです。

2019年3月、台湾はインド太平洋地域における宗教の自由の確保に関する最初の市民社会対話を主催しました。その対話で、台湾は、国務省の国際宗教の自由基金に100万ドルの誓約を発表し、宗教や信念に対する差別に直面している世界中の人々に重要な支援を提供しました。

昨年、私たちはインド太平洋地域における民主的ガバナンスに関する最初の米台協議会を開催し、台湾がアジアと世界の優れたガバナンスのモデルである多くの方法のいくつかに焦点を当てました。

確かに、権威主義的統治から繁栄する民主主義への移行のために多くのことをした後、今月初めに亡くなった李登輝前大統領は、彼の人生の仕事のこの具体的な証拠に満足しなければなりません。私たちは、ライバル政党への最初の平和的な権力の移転を含む、台湾における複数政党制民主主義への彼の多くの貢献を祝っています。

アザール長官の台北への旅行は、COVID-19との戦いにおける説明責任と透明性のマーシャリングにおける台湾の大成功をさらに強調しました。台湾は、症例数と死亡者数を低く抑えることができただけではありません。また、何百万ものマスクを含む世界中の救命用PPEを米国に寄付することで、支援の手を差し伸べています。

世界経済エンジンとしての台湾

コロナウイルスのパンデミックは、グローバルサプライチェーンリーダーとしての台湾の強みを浮き彫りにしました。COVID-19が中国で出現した後、台湾は国内産業を動員し、しばらくの間、サージカルマスクの世界最大のメーカーになりました。

もちろん、台湾はすでに世界のハイテク貿易の流れと、半導体やスマート機械を含む米国の技術サプライチェーンにおける重要なノードとしてよく知られています。

TSMCのアリゾナへの投資の発表はこれを示しています。TSMCの決定は、重要なテクノロジーサプライチェーンを米国に戻すことになるでしょう。中国は新興技術や産業を支配しようとしていますが、台湾などの信頼できるパートナーと協力して、次世代の技術、データ、知的財産が悪意のある行為者による盗難や操作から保護されるようにしています。

これはすべて、台湾の素晴らしい物語の一部です。民主主義の原則を忠実に守りながら、イノベーション、起業家精神、民間セクター主導の成長を受け入れる自由市場経済です。

その実績を考えると、台湾が現在米国で9番目に大きな貿易相手国であることは当然のことです。2019年、台湾は金額で7番目に大きい米国の農業輸出市場でした。米国の大豆、トウモロコシ、牛肉、小麦、果物、鶏肉、加工食品のトップ10市場としてランク付けされています。

これは、金曜日にツァイ大統領が米国の豚肉と牛肉の輸入制限を撤廃したことを歓迎する発表の背景です。この重要な発表がなされた今、私は台湾が米国のさらに重要な貿易相手国になることを期待しています。

アメリカの農民や牧場主を代表して、これらの大胆な一歩を踏み出すビジョンを示してくれた蔡大統領に感謝します。

台湾の国際宇宙

最後に、世界における台湾の役割を振り返りたいと思います。

米国は、貿易相手国としての台湾の世界的な重要性、民主主義、および悪性の影響に対する回復力のモデルと一致して、国際社会における台湾の知名度を高めるために長い間取り組んできました。

グローバルな協力とトレーニングのフレームワークはその代表的な例です。2015年以来、米国と台湾は、腐敗防止からメディアリテラシー、女性の経済的エンパワーメントに至るまでの問題について、インド太平洋地域向けの能力開発ワークショップを共催しています。昨年、日本はこのプログラムの完全なパートナーとして私たちに加わり、私たちは他の友人とGCTFイベントを共催しました。また、西半球への道でこれらのワークショップを始めたばかりです。

COVID-19に対応する台湾のグローバルコミュニティへの大規模なサポートは、パートナーとしてのその能力と寛大さを示しています。

訪問、議会交換、姉妹都市のペアリング、貿易と投資の取引、公衆衛生協力、技術パートナーシップなど、台湾とヨーロッパ、インド太平洋、ラテンアメリカなどの国々との間で最近見られた拡大した取り組みを歓迎します。これらの取り組みは、パートナーに価値をもたらし、西太平洋の安定とバランスを促進します。

国際機関では、主権が必要とされないフォーラムへの台湾のメンバーシップの拡大と、オブザーバーとしてであろうとなかろうと、主権が必要とされるフォーラムへの台湾の有意義な参加に協力する国が増えています。この後者のカテゴリーでは、私は世界保健機関について話している。国際民間航空機関。インターポール。その他。

私たちはもはや、私たち全員が台湾の経験と専門知識から利益を得るのを妨げる2300万人のいじめと強制を容認するべきではありません。

閉鎖

本日、これらの長く延期された発言をするよう招待されたことに感謝します。以前の軍歴では、台湾と関わる機会はほとんどありませんでした。もはやそうではないことを嬉しく思います。

そして、世界中の他の多くの人々が同様に、台湾、つまり生産的な交流の多くの機会、そして安全と国際平和の重要な問題に焦点を当てるようになることを願っています。米国は、台湾のような親友と並んで働くことを誇りに思うことができませんでした。そして、私たちは、私たちがそうし続けることを強調するために私たちの方針を言い換えています。

ありがとうございました。

AIT -台北本社| 2020年9月4日| トピック:ニュース』

DXの壁は人材でもSIerでもなく雇用

https://comemo.nikkei.com/n/n360cc11aadea

 ※ これは、絶対読んでおいた方がいい記事だと思う。

 特に、『結局のところシステムをつくるのは生身の人間であって、中で抱えようがベンダーに切り出そうが簡単に切り捨てたりはできないのです。ベンダーロックインとは結局のところ、雇用し続けることのリスクをSIerに切り出したつもりがデータと業務を人質に取られて、手を切れなくなっている状態です。』という辺りは、噛みしめる必要がある…。

 そして、『国が従業員を雇用し続けることを義務づけている以上、とても合理的な経済行動です。法的義務がどうあれ腐れ縁と覚悟して継続的に新しいことを学び続けられる環境を提供するか、何かしら他に活躍の場を提供していく必要があります。ベンダーロックインが生じる理由はユーザー企業の丸投げでも悪徳SIerの陰謀でもなく「向う三軒両隣にちらちらするただの人」の仕事を守るために他ならないのです。』という辺りも…。

 さらに、『倒産企業の平均寿命が約四半世紀に対して、20過ぎで働き始めて70近くまで働かなければならない現代、ひとりひとりの職業人生は40〜50年です。ひとつの会社が抱え続けられることを前提に使い潰す働かせ方を認めては無責任でしょう。ひとりひとりが自分の知識をアップデートし続けて、キャリアを自己決定するためには計画と余裕が必要です。

これから政府がデジタル庁を創設するにあたって、人材確保や賃金水準の在り方など様々な課題に直面します。日本政府だけでなくユーザー企業、SIerも含めた「日本社会」として有為の人材を活かし、成長し続けられる機会を提供し、雇用の保護とデジタル変革とを如何にして両立させていくべきか、デジタル庁の挑戦は立ち上がる前から始まっているのではないでしょうか。』という辺りも…。

 考えてみれば、一人の人間が「職業人」として働く期間が40年~50年と伸長しているのに対して、技術革新の速度の方は加速して、5~10年毎に「革新」されて行くわけだ…。そこら辺のギャップを、どう「吸収」していくのか…。
 オレなんかの世代にとっては、若い頃は「ネット」も「スマホ」も、影も形もなかった…。パソコンすら、一部の「オタク」の遊び道具みたいなものだった…。あったのは、「メインフレーム」と「端末」だけだった…。その「端末」すら、どこに「設置してあるのか」、見たことすらなかった…。「某所に、設置してあるらしい…。」という話しを聞いただけだった…。「世の中には、コンピューターという凄いものがあるらしい…。」と、妄想を膨らませるだけだった…。

 そういう人間に、『ベンダー縦割りでOSからデータベース、ミドル、コンパイラから違うレガシーの世界では、そうそう外から人を引っ張ってこようにも難しいことは確かではありますが、現実のところPostgreSQLにJavaでSpringとか、当たり前な構成であっても、そうそうロックインから逃れることはできません。』とか、言われてもな…。

『日経のシリコンバレー支局からZoomでインタビューいただいた内容が新聞に載ったようです。支局の方はインタビューって現地でされるんだろうと思ってましたから不思議な経験というか、コロナ禍にあって色んなことが起こるんだなーって思います。

SI栄えてDX滅ぶ?
http://www.nikkei.com

どうもシリコンバレーでブイブイいわせてる直販モデルのSaaSベンダーが何故か日本でだけはSIer経由の間接販売になっていて、それってどーゆーこと?という疑問に答える過程で、いろんな話をしたんですけれども、なんか見出しだけみるとSIerが悪くてDXが上手くいかないように勘違いされてしまいかねないし、わたしのコメントだけ見ると、まるでSIerが時代から取り残されてるようにも読めちゃうんですけれど、伝えたかったことは、そんな話じゃないんです。

実際お話しさせていただいたことというのは、いまさら内製回帰なんて流行ってるけれども、そう簡単に上手くいく訳ないじゃん?日本って1990年代の途中までは内製で、それの嫌なところをいっぱいみて1990年代に外部依存の道を選んだものの、そんな都合のいい話なんてどこにも転がってねーんだよって話をしたのですよ。

なぜ四半世紀前に自前主義を捨てたのか、そこをちゃんと振り返らない限り、また同じ失敗を繰り返すよーってエッセンスは、よくよく読むと記事の末尾の方に片鱗が残ってるんですけれども、限られた文字数の中で、これじゃ伝わらねーだろってなってしまっています。でも、そこまで載せようとしてくれているのは、すごいです。だいたい話としては理解できるんだけど、そこ触れちゃおしめーよってスルーされてしまう。

わたしは内製には一家言もっていて、3年前に炎上案件で苦しめられてからというもの、役所のWebサイトが軒並みイケてないのはSIerに丸投げしているからで、このままヤフーで諸々吸収しても電子政府をヤフー並の使い勝手にすることは絶対に無理、ちゃんとエンジニアを抱えて内製しないと無理、でも政府はそんなことやる気ないから、ここは一念発起してユーザー企業に移ってエンジニア部隊をイチから作るぞ!と今の会社の立ち上げに飛び込んだくらいで、DXとか何とかやり遂げたい訳ですよ、もちろん。

役所も何年か遅れでデジタル庁をつくって内製をやるとかやらないとか議論も出てきていて、この3年近く採用と組織作りで苦労した者としては、こりゃーとんでもなく茨の道じゃねーかと不安な気持ちにもなるのですが。イケてるUIやデータ分析をやるために内製が必要、SIer丸投げじゃ無理、だけど内製の組織なんかつくって大丈夫なの?というのは政府だけでなく日本中の数多あるユーザー企業の実情だろうし、ここで政府が塗炭の苦しみを通じて学ぶことができたならば、ちっとは議論も前に進むんじゃねーの?って期待もあったりします。

よくベンダー依存が問題になる時に、役人が技術を分からず丸投げしていることが問題だとか、悪徳SIerがロックインしているといった神話があります。まあ確かに仕様書ひとつ書けない調達原課がそれなりにあったりするのも事実ではありますが、それなりに中身が見えていたとしても、なかなか難しいものです。昔はレガシーシステムだから悪いという話もあって、まあ確かにベンダー縦割りでOSからデータベース、ミドル、コンパイラから違うレガシーの世界では、そうそう外から人を引っ張ってこようにも難しいことは確かではありますが、現実のところPostgreSQLにJavaでSpringとか、当たり前な構成であっても、そうそうロックインから逃れることはできません。

民間が技術を分かるエンジニアを抱えている情シス子会社がベンダーに発注する場合も、ベンダーをころころ変えたりはしないものです。複雑なシステムを理解するにはそれなりの時間がかかるし、学習曲線を考えたらそうそう変えるメリットがないからです。新しい案件は別の会社にやらせるとか、リプレースを機に合い見積もりを取るようなことはありますが、オープン系だからホイホイ発注先を変えられるものではありません。

それなりに仕様書が整備されている場合であっても、その背景にある設計思想まで、ちゃんと文書化されているとは限らないし、書き切るのは難しいものです。要件の定義までは準委任契約になっていると手間をかけただけ費用も請求される訳で、これで着手できるんだったらお願いします、細かいところは走りながら決めていきましょうという塩梅が合理的だったりもします。

内製であれ外注であれ、システムの開発が進めば、どうしても情報の非対称性が生じてしまう。受発注の関係があった方が少なくとも納品検収のプロセスが入るので折り目正しくはなるのですが、その文書が適切な粒度で記載されているか、何故そうなっているかまで読み解けるかというと、なかなか難しいものです。そうこうして複雑なシステムに属人性が入り込んでしまうことは、外注よりも内製においてより顕著ではあるのです。

1990年代にオープン系への切替を企図した際、日本の企業が苦労したのもここでしょう。いまのクラウドじゃないですが、経営者はオフコンなり汎用機からオープン系に切り替えれば費用を下げられるんじゃないかと考えます。ところが現場にしてみれば、これまで構築してきたシステムに愛着があるし、それらの技術を習得し、現行システムを構築してきた部下のキャリアパスまで考えると、そう簡単に頷く訳にはいかない。そうした際に米国では要員ごと入れ替えてしまう訳ですが、日本の雇用慣行ではそれも難しい。

オープン系で10年おきぐらいに技術を入れ替えていくのであれば、要員ごとバサッと入れ替えられるように中で人を抱えるのではなくベンダーに丸ごと頼んだ方がいいのではないか。折しもバブル崩壊後の不況期、固定費を変動費化したいという思いもあったでしょう。実際に蓋を開けてみると陳腐化したオープン系システムが塩漬けで残ったまま、法律上は契約を切ることができるけれども、データと業務を人質に取られて「ベンダーロックイン」されてしまった、コントロールを取り戻すためには内製に舵を切らなければならない、という訳でDXや内製への関心が高まっているのでしょう。

しかし思い出して下さい。そもそも日本が内製から外注に舵を切ったのは、レガシーシステムに固執する社内システム部隊を切り捨てることができず、オープン系への移行が遅れた反省からでした。ベンダー依存から内製に舵を切ったとしても当初こそ小気味よい成果が出てくるかも知れませんが、10年後、20年後には同じことが起こるでしょう。

結局のところシステムをつくるのは生身の人間であって、中で抱えようがベンダーに切り出そうが簡単に切り捨てたりはできないのです。ベンダーロックインとは結局のところ、雇用し続けることのリスクをSIerに切り出したつもりがデータと業務を人質に取られて、手を切れなくなっている状態です。そして国が従業員を雇用し続けることを義務づけている以上、とても合理的な経済行動です。法的義務がどうあれ腐れ縁と覚悟して継続的に新しいことを学び続けられる環境を提供するか、何かしら他に活躍の場を提供していく必要があります。ベンダーロックインが生じる理由はユーザー企業の丸投げでも悪徳SIerの陰謀でもなく「向う三軒両隣にちらちらするただの人」の仕事を守るために他ならないのです。

倒産企業の平均寿命が約四半世紀に対して、20過ぎで働き始めて70近くまで働かなければならない現代、ひとりひとりの職業人生は40〜50年です。ひとつの会社が抱え続けられることを前提に使い潰す働かせ方を認めては無責任でしょう。ひとりひとりが自分の知識をアップデートし続けて、キャリアを自己決定するためには計画と余裕が必要です。

これから政府がデジタル庁を創設するにあたって、人材確保や賃金水準の在り方など様々な課題に直面します。日本政府だけでなくユーザー企業、SIerも含めた「日本社会」として有為の人材を活かし、成長し続けられる機会を提供し、雇用の保護とデジタル変革とを如何にして両立させていくべきか、デジタル庁の挑戦は立ち上がる前から始まっているのではないでしょうか。』

ビジネスの成否は優先順位の見極め 試される決断力 第15回 重点思考

https://style.nikkei.com/article/DGXMZO64211970U0A920C2000000?channel=DF120320205956

『意思決定はジレンマとの戦い

私が経営スタッフだった頃、役員会にかける提案の資料づくりをよくやらされました。どこから突っつかれても説明できるよう、膨大なデータと分析を要求されたものです。何度上司に持っていっても、「○○が足りない」「△△も用意しておいてくれ」と言われ、キリがありません。

揚げ句の果てに、「これじゃあ分からん。誰が見ても判断できるような資料を用意しろ」と言われる始末。「だったら小学生に役員をやらせたら?」と思わず言いそうになりました。

もちろん、必要な情報がないと判断はできません。しかしながら、すべての情報を集めて判断することはできず、それをやっていたら機を逸してしまいます。合理性に限界がある「限定合理性」の中で意思決定をするのがリーダーの仕事です。

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それに、多くの場合、意思決定にはジレンマを伴います。感染症の拡大を防止しようとすると、経済にダメージを与えてしまう、といったように。健康と経済のどちらを優先するか、まさに決断が求められます。

方策を考えるときも同じです。打ち手をいろいろ考えても、全部できるわけではありません。総花的にやるよりは、効果的な策に集中したほうが、得られるものが多くなります。

そのために必要となるのが「重点思考」です。「今何が重要か?」「中でもどれが大事か?」と、優先順位をつけて考えるのです。そうやって、大胆にメリハリをつけ、要領よく進めていかないと仕事は回りません。

多面思考と重点思考をセットで使う

先回は「多面思考」を取り上げ、いろんな視点・視野・視座から考えること重要性をお話ししました。ところが、多面思考をやればやるほど、考えがまとまらなくなる恐れがあります。

そんなときは、「どの視点・視野・視座を優先させるか?」を決めないといけません。つまり、多面思考は重点思考とセットにして使わないと、実際にはうまくいかないのです。

たとえば、「〇〇すればもっと売り上げが伸びる」と主張する人がいたとしましょう。その考えが浅いと思ったら、多面思考で考えを広げることを促すようにします。

「売り上げだけでいいの? 利益は考えなくてもいい?」(視点)、「短期的にそれでよくても長期的には?」(視野)、「自社によくても競合はどう出るだろうか?」(視座)といったように。あるいは「他に?」だけでもよいかもしれません。

そうやって、いろんな観点で考えられたら、次は重点思考の出番です。「なかでも、どの視点が重要?」「どのアイデアが最も望ましい?」と問いかけて、考えを絞り込んでいきます。

ここで大切なのが、2つの思考をきっちりと分けることです。両者を混ぜて使うと、それぞれの良さを台無しにしてしまいます。多面思考をやっていうちに、「分かった。△△すればいいんだ」と早合点をしてしまう「飛びつき病」が悪い例の典型です。

特に大人数で議論しているとそうなりがちです。「意見を発散する(広げる)ステージと収束する(絞り込む)ステージを混ぜない」という会議の原則を忘れないようにしましょう。

重要なことに資源を集中する
重点思考を進める上で大事なのが、重要なものを見極めることです。

重要とは、物事の本質や根本に大きく関わる、価値の極めて高いことです。大げさに言えば、それによって自分たちの行く末が決まるようなものです。

ビジネスに当てはめると、目的の達成に大きく貢献したり、その成否に多大な影響を与えたりすることが、重要なものに他なりません。つまり、目的をはっきりさせることが、重要なものを見極めるための一番のポイントとなるわけです。

ビジネスでは、重要な20%によって結果の80%が生み出されているという「パレートの法則」が働くことがよくあります。上位20%の顧客(商品)が売り上げの80%を占めている、20%のセールスパーソンが全体の80%の販売を担っている、重要な20%の業務が仕事の80%の成果を生み出している、といったように。

だったら、重要なものに資源を集中するのが効率的です。残りは完成度を少し落としたり、アウトソーシングをしたり、もっと効率的なやり方に切り替えることを考えます。

そもそも、人はマルチタスクができるようにデザインされていません。多くの人は、シングルタスクで一点集中するほうが仕事の効率も高まります。

マネジャーの一番大切な仕事とは?
この考えを組織全体で進めていくのは大変です。目的を理解していない人がいたり、瑣末(さまつ)なことにとらわれる人がいたりして、「何が重要か?」のベクトルがそろわないのです。

そこで大切になってくるのがマネジャーです。

マネジメントを日本語で「管理」と訳したために、マネジャーの役割を勘違いしている人がいるかもしれません。部下に仕事を割りつけて進捗をチェックするのが本務ではありません。それはコントロールであってマネジメントではありません。

動詞のmanageは「どうにかする」「何とかする」というのが原意です。たとえば、海外から来たお客様に今夜の接待を申し出たとこと、I can manage by myself(自分でどうにかしますから)と辞退されることがあります。Manageとはそんなときに使う言葉です。

一番しっくりくる日本語は「やりくり」だと思います。与えられた資源(ヒト・モノ・カネ)をやりくりして、どうにか組織の目標を達成する。それがマネジャーの本務です。

そのためには、「何を目指しているのか?」「今何をすべきか?」が共有できていないと始まりません。つまり、マネジャーの一番大切な仕事は、「何が重要か?」、言い換えると仕事の優先順位をブレずに全員に徹底させることです。重点思考の旗振り役に他ならないのです。

平時はもちろんのこと、非常事態になればますますそうなります。右往左往する現場に的確に方向性を示せないと、組織の力がひとつになりません。不透明で不確実な時代に生きるからこそ、重点思考が私たちに求められているわけです。』

視点と視野と視座は何が違う? 対義語も思考ツールに 第14回 多面思考

視点と視野と視座は何が違う? 対義語も思考ツールに
第14回 多面思考
https://style.nikkei.com/article/DGXMZO63676370Q0A910C2000000?channel=DF120320205956

『視点・視野・視座の違いとは?
思考力を鍛える研修で、私がよく尋ねる質問があります。「視点・視野・視座は、それぞれ何を意味していて、どこが違うのでしょうか?」というものです。できれば、読者の皆さんも、少し考えてから先を読んでみてください。

何も思い浮かばない人には、ヒントを差し上げます。「視点が新しい」「視野が広い」「視座が高い」とは言いますが、「視点が広い」「視野が高い」「視座が新しい」といった言い方はあまりしません。そこに3つの違いが現れているはずです。

会社の業績の話を例に解説するとこうなります。視点とは、業績や会社の「どこを見るのか?」です。売り上げ、利益、商品、業務、組織など、経営を見る視点はたくさんあります。

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2つ目の視野は「どんな範囲で見るか?」です。今期だけを見るのか長期的に見るのか、国内だけを見るのかグローバルに考えるのか、販売だけを見るのか経営全体を見るのか……。時間、空間、人間、システムの広がりを指すのが視野です。第6回の分析思考を思い出してください。

そして、「どこから見るのか?」が視座です。同じものを見ても、見る立場やポジションによって見えるものが違ってきます。現場の人間は細部がよく見えるのに対して、経営者は全体を俯瞰(ふかん)的に見ます。年齢、性別、国籍などによっても視座が変わってきます。

視点、視野、視座を変えて、いろんな方向や角度から考えるのが「多面思考」です。そうすることで、深く、柔らかく、緻密に物事を検討することができます。

対義語を活用して多面思考を実践する
日常生活では、3つの違いはそれほど意識する必要はありません。要は、いろんな観点から考えればよいだけです。一番お手軽なのが、相反する2つの観点で見ることです。

アイデアの採否を検討するときに使う「プロコン表」が、まさにこれに当たります。

ホワイトボードや紙の真ん中の線を書き、左のスペースに賛成の理由(Pros:良い点やメリット)を、右に反対する理由(Cons:悪い点やデメリット)を挙げていきます。左右を見比べて、トータルでどちらが優勢かを判断します。

賛成と反対をあわせて賛否といいます。メリットとデメリットは損得です。このように熟語の中には、意味が正反対の言葉をセットにしたものがたくさんあります。対義語と呼びます。

他にも、男女、長短、善悪、新旧、利害、公私、自他、入出、遠近、内外、主従、難易、増減、需給、動静、因果、攻守など、数え上げればキリがありません。

観点を3つにすれば、衣食住、心技体、人物金、知情意、守破離、報連相、正反合、走攻守、大中小などがあります。4つでは、起承転結、老若男女、加減乗除、喜怒哀楽、冠婚葬祭などがあり、時間のある方は調べてみてください。

これらはすべて多面思考の切り口として使えます。新しい事業を立ち上げるなら、人物金の3つの観点で考える、といったように。日本語は多面思考を実践するのに便利な言葉なのです。

ビジネス・フレームワークを活用する
熟語にある切り口はテーマを選ばず、一般的に使えるものばかりです。それに対して、ビジネスに特化した切り口があります。「ビジネス・フレームワーク」と呼ばれているものです。

経営学の理論や経営コンサルタントのノウハウを凝縮したもので、労せずして多面思考ができるのがありがたいです。今やビジネスには欠かせないツールと言っても過言ではありません。

フレームワークに関しては、以前の連載「フレームワークで働き方改革!」で詳しく解説をしました。そのとき取り上げなかったものをひとつだけ、多面思考の例として紹介したいと思います。

多くの企業では、これからどのようにビジネスを継続していくか、根本的な見直しをせまられています。そのためには、企業を取り巻くマクロな環境を分析することが欠かせません。

そのためには、政治、経済、社会、技術の4つの側面から多面的な分析が必要です。英語の頭文字をあわせて「PEST」と呼びます。

まずは政治(Politics)、すなわち政府の方針、政策、法改正、規制強化(緩和)などの変化やその兆しを洗い出します。次に、経済(Economics)で、成長率や失業率などの各種の経済指標が分析の手がかりとなります。

3つ目に社会(Society社会)です。ここには、人口、文化、暮らしなど社会情勢に関わる幅広いものが入ります。そして最後に、新しい技術開発や投資動向を見る技術(Technology)です。

もちろん、これ以外の要因もありますが、この4つを押さえておけば、ほぼ全体がカバーできます。大きく世の中の動きを見誤ることはないでしょう。

選択肢を多面的に考えてベストを選ぶ
ここまで述べた話とは別に、多面思考にはもうひとつ違った使い方があります。

皆さんは物事を決めるときに、どうやって決定をしますか。日々の買い物とパートナーの選択とでは大きく違ってくるとは思いますが、おおむねA・Bどちらのやり方が多いでしょうか。

A あれこれ調べたりせず、自分にピッタリなものを見つけたら、「これだ!」と決め打ちする。
B 候補を複数洗い出して、いろんな観点から比較をして、そのなかで最善のものを選ぶ。
もうお分かりのようにBが多面思考です。別にAがダメなわけではありません。私の知人に数千万円の中古マンションを、情報誌を見るなり実物も見ずに購入したツワモノもいます(しかも家族に一切相談なし!)。今も気に入って住んでいますから、よほどビビッと来たんでしょう。

ところが、ビジネスの場合、Bのほうが意思決定の質が高まることが、海外の研究で明らかになっています。Aだと確証バイアス(自分の意見に都合のよい情報ばかり集めてしまう癖)が働きやすくなり、比較する選択肢がないと検討のヌケモレが発生しやすいからです。

もし、皆さんの部下で、Aの決め方をする人がいたら、柔らかく指導をしてあげてください。

たとえば、「我が社は○○をすべきです」と言ってきたら、「それはいいけど、他にどんな手を考えた?」と尋ねるのです。相手がけげんな顔をしていたら、「それしか考えないで、なぜこれがベストと言えるの?」と二の矢を放ちましょう。しつこく繰り返せば多面思考が身につくはずです。』

何が本当の問題か 論点をしっかり探り出す3つの条件 第13回 論点思考

『御社の本当の問題は何ですか?
会議の生産性を高めたいので、ファシリテーションのスキルを身につけさせたい。私のところに舞い込む研修の依頼の典型です。研修担当者は、会議の生産性が低いことや議事進行が下手なのが問題だと思っているのです。スキルを習得すれば解決できるのではないかと。

そう言われたら、依頼通りに研修をやればお金はいただけます。ところが、そんなことをすると、後で面倒がおきないとも限りません。大抵は問題を見誤っているからです。

先日も同様の依頼があり、会って事情を聞くことにしました。待ち合わせの喫茶店に行ってビックリ、連絡をくれた担当者やその上司を含め5人も打ち合わせに現れたのです。しかも、挨拶もソコソコに、フルカラーの分厚い資料を渡され、なぜこの研修をやることにしたのか、背景やストーリーを説明し出します。ひとりずつ順番に自分が担当するパートを。

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チコちゃん人気 「問いの深さ」が核心
 
ところが、「ここにある〇〇とは何ですか?」「なぜ△△なのですか?」と素朴な質問をするとしどろもどろに。いちいち5人でコソコソと相談が始まります。要は、カタチだけ立派で中身がまったくつめられていない。私は、こういう仕事の仕方を“会社ごっこ”と呼ぶことにしています。

もうお分かりのように、会議で分かりやすく症状が出ているだけで、組織や仕事のやり方そのものに問題があるのです。1回の研修をやったからといって、変わる話ではありません。

結局、それを指摘してしまったために、この話は流れることになりました。早い話、コーヒー代650円で会社の大元の問題を気づかせてあげたというわけです。相手は「さすが先生、とても勉強になりました」と喜んでいましたが……。

事実を元にして適切な論点を見いだす
問題を解決する上で一番大切なことは、真の原因を見つけることでも、優れた解決策を考えることではありません。「何が問題か?」を正しくとらえることです。そこを間違ってしまっては、すべての努力が水泡に帰してしまいます。

物事を考えるに際のテーマ(お題)を「論点」(イシュー)と呼びます。まずは論点が何かをしっかりと吟味して、最善の論点を見いだすのが「論点思考」の考え方です。

論点は問い(質問文)で表すと分かりやすくなります。「どうやったら会議の生産性が上がるか?」「わが社の一番の問題は何なのか?」といった具合に。論点を設定することは、問いを立てることに他なりません。ちょっとやってみましょう。

仮に、「今月の売り上げが前年比50%ダウンした」とします。皆さんは、どのような論点を設定して問題解決を図りますか。言い方を変えると、この会社が解決すべき問題は何でしょうか。

多くの方は、「どうやったら売り上げが回復するか?」を考えると思います。ダメだとはいいませんが、事実の裏返しが必ずしも論点ではなく、他に考えられないでしょうか。

たとえば、「さらなる売り上げ低下を防ぐには?」という論点も設定できます。あるいは、「低成長下で収益体質をつくるには?」「落ち込む分をカバーする新たな事業とは?」でも構いません。いろんな問いが立てられます。果たして、どれが望ましい論点なのでしょうか。

優れた論点を選ぶ3つの条件
残念ながら、適切な論点を導くためのシステマティックな手法はありません。本稿で紹介しているすべての思考法は、論点が定まったあとで活躍するものです。「どう考えるか?」(How)の技法は山ほどあっても、「何を考えるか?」(What)は自分で見いだすしかありません。

センスを磨くための方法はあります。情報収集に努める、幅広い教養を身につける、現場感覚を持つ、いろんなことに疑問を抱くようにするなどなど。だからといって目の覚めるような問いが立てられる保証はなく、試行錯誤を繰り返すしかありません。

とはいえ、立てた問いを評価することはできます。良い問いの1つ目の条件は、論点が本質をついており、「考えるだけの価値があるか?」です。売り上げ低下の話で言えば、それが一過性でないのなら、事業構造の変革そのものを論点にするほうが賢明です。

2つ目に、「新しい視点で物事を問い直しているか?」です。論点がありきたりだと、結論もありきたりになります。マンネリ化した論点だと、取り組むファイトがわいてきません。みんなを「え!」と驚かせた上で、「ナルホド」とうならせる斬新な視点がほしいところです。

3つ目に、「自分事としてかじ取りできる論点になっているか?」です。新型ウイルスのまん延や世界の景気の落ち込みは、個人や一企業がどうこうできる話ではありません。「それらにどう対処していくか?」「苦境を逆手にとった新しい事業とは?」であれば自分事になり、コントロール可能です。たとえ難しくても、自分事として解決できる論点を設定するようにしましょう。

論点が持つパワーを高めるには?
だからといって、3つの条件を兼ね備えた論点が一発で出てくるわけではありません。まずは、思いつく論点を付箋などに書き出して、数を増やすことに専念します。視点を替えたり、抽象度を替えたり、前提を疑ったりしながら。この作業を「クエスチョン・ストーミング」と呼びます。

そうやって100個くらい論点がたまったら、先ほどの基準でふるいにかけていきます。10個くらいまで絞り込めればOK。残ったものをブラッシュアップしていきましょう。問いの文章を洗練させることで、論点が持つパワーが大きく違ってきます。

たとえば、「売り上げが回復できるか?」といったクローズド質問(Yes/No型)と、「何が回復につながるか?」といったオープン質問(5W1H型)を相互に転換する手があります。

文頭に、「我々は」「あなたは」と主体を加えると、考える人の当事者意識を高める効果があります。文末の「できるか?」(Can)「したいか?」(Will)「べきか?」(Should)「ねばならないか?」(must)によっても、問いの意味が大きく変わってきます。

あるいは、「もし(仮に)……」「あえて……」と仮定法を使うと、思考の制約を打ち破ることができます。さらに、「最高の」「究極の」「本当に」「圧倒的な」といったパワーワードを加えると、問いの力が大いに高まります。そうやって、考える意義が最も高く、みんなが心から取り組みたい思える論点をつくることが、優れた問題解決の出発点となります。』

ライブ映像 東証でシステムトラブル 全銘柄で取引停止 宮原幸一郎社長ら記者会見

https://www3.nhk.or.jp/news/realtime/rt0003680.html?utm_int=all_contents_realtime_001

 ※ まだ会見は続いている…。

 ※ 原因について、語ったことを要約すると、次のような内容のようだ…。

 ※ ここのシステムは、大きく分けて、「売買を処理するシステム」と「取り引き情報を顧客に配信するシステム」に分かれている。今回のトラブルは、後者の「配信システム」の「ハード」に生じたらしい…。

 「共有ディスクシステム」というハードがある…。そこの「コントロール・システム」に「故障」が発生した…。
 この「コントロール・システム」は、「マザボ」「CPU」「メモリ」などから成り立っている…。
 どうも、そのうちの「メモリ」に故障が発生したようだ…。

 それで、そういう「ハード」に故障が発生した場合には、「バックアップ」システムのほうに「自動で切り替わる」体制にしてある…。しかし、今回なぜか「自動で切り替わらなかった」…。
 その原因は、現在ハードの納入業者(富士通らしい)を呼んで、解析してもらっている(どうも、乗っかっている「ファームウエア」が原因じゃないか…、というような話しになっているらしい…)。

 それで、「バックアップ体制」に自動で切り替わらなかったんで、顧客に取り引き情報を配信できない状態になった…。さらに、「故障したハード」を交換して、システム全体を「再起動」するとなると、相当の時間が掛かってしまう…。
 中途半端に「取り引き」を行うよりも、「終日取り引き停止」の処置を取る方が、却って「傷は浅くて済む」と総合的に判断した…、というような話しだった…。

 なお、ログの解析(常時、観察している)などから、「サイバー攻撃」の可能性は低い…、と判断しているということだった…。

東証、終日売買停止 システム障害で初

https://www.nikkei.com/article/DGXMZO64460870R01C20A0I00000/

 ※『東証関係者によると、「外部からのハッキングなどが原因ではない」としている。』と言うことだ…。

 ※『東証のシステムには、売買注文を付け合わせる基幹システムの「アローヘッド」のほか、株価情報などを配信する情報系システムがある。今回は情報系のシステム部分に障害が発生したとみられる。アローヘッドを設計・開発した富士通は「東証と共同で状況を確認している」としている。』と言うことだ…。

『東京証券取引所は1日、株価など相場情報の配信が停止していることを受けて終日取引を取りやめると発表した。午前9時の取引開始から全ての銘柄で売買を停止していた。復旧のめどはたっておらず、原因を調査している。東証で株式の売買が終日停止されるのは、1999年の取引のシステム化以降初めて。

先物など金融派生商品(デリバティブ)を取り扱う大阪取引所は通常通り動いている。ジャパンネクスト証券などが運営する私設取引システム(PTS)上でも取引が行われており、複数の個別銘柄の取引が成立している。

東証の株価など相場情報を配信するシステムに障害が発生している。復旧のめどはたっておらず、原因を調査している。東証関係者によると、「外部からのハッキングなどが原因ではない」としている。

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障害は1日の取引開始前に判明。投資家の注文を取引所につなぐ証券会社などに全銘柄の売買を停止すると通知し、8時30分ごろにホームページ上でも公表した。

名古屋証券取引所は1日、東証で発生した障害に伴い名証での全銘柄の売買を停止すると発表した。札幌証券取引所、福岡証券取引所も同様に全銘柄の売買を停止した。名証などは東証のシステムを利用しているため障害により取引ができなくなる。

日経平均株価や東証株価指数(TOPIX)など各種株価指数は算出できていない。上場投資信託(ETF)やインフラファンド、新株予約権付社債(転換社債=CB)も取引が止まっている。

投資信託協会は1日、緊急対策委員会を開き、主に日本株に投資する投信について、同日分の設定・解約を停止する方針を決めた。基準価格に対する影響を重視し、純資産総額に対して日本株を2割以上組み入れている投信について設定・解約を停止する。

東証は旧ライブドアへの家宅捜索を機に売買が急増した06年1月に、システムダウンを避けるため自主的な判断で全銘柄の売買を停止したことがある。

東証のシステムには、売買注文を付け合わせる基幹システムの「アローヘッド」のほか、株価情報などを配信する情報系システムがある。今回は情報系のシステム部分に障害が発生したとみられる。アローヘッドを設計・開発した富士通は「東証と共同で状況を確認している」としている。

複数の取引所やPTSでの取引が可能な米国などと違い、日本の場合は現物株の取引の9割程度が東証に集中している。東京証券取引所などの売買停止を受け、私設取引システム(PTS)では日本取引所グループや、株式売買の基幹システムを開発した富士通の株価が下落している。

 東証の売買停止に関連して、日経平均株価が1日午前9時時点で前日終値に比べ19銭安の2万3184円93銭と配信されている。これは同日の銘柄入れ替えに伴う除数の変更を9月30日終値に反映した値。1日の日経平均は算出されていない。』

東証の売買停止に関する続報はなし 原因や再開見込みは依然不明

https://www.nikkei.com/article/DGXLASFL01HDE_R01C20A0000000/

『東京証券取引所などでの全銘柄の売買停止について、本来であれば午前の取引時間が終了する11時30分時点で、東証を傘下に持つ日本取引所グループ(8697)から原因や取引再開の見通しなど新たな発表はない。』

東証でシステム障害、9時から全銘柄の売買停止

https://www.nikkei.com/article/DGXMZO64458110R01C20A0I00000/

※ やられたな…。

※ どこぞから、攻撃されたんだろう…。どうせ、標的メール経由の人的エラーが発端の可能性が、高いと思う…。

『東京証券取引所は1日、株価など相場情報の配信に障害が発生していると発表した。午前9時の取引開始から全ての銘柄で売買を停止する。復旧のめどはたっておらず、現在原因を調査している。

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大阪取引所の先物取引は通常通り取引されている。

名古屋証券取引所も同日、上場株式すべての売買を一時停止していると発表した。再開は未定。東京証券取引所の売買システムで相場情報の配信に障害が発生し、名証も同じシステムを使っているため。売買の注文自体を受け付けていないという。復旧については現在のところ未定。』