インターン選考のグループディスカッション突破に欠かせない「3つの質問」

https://diamond.jp/articles/-/247986

『秋のインターンシップが本格化している。インターンシップは就活生にとっては企業を知る重要な機会だが、募集人員に限りがあるため、選考を通過することは簡単ではない。そこで、毎年約200人の学生が受講するキャリアデザインスクール、我究館の副館長・藤本健司氏が、インターンシップ選考を通過するためのコツを語る。

 連載2回目となる今回は、インターンシップ選考を通過するためのグループディスカッションの対策について話してみたい。

グループディスカッションは
社会人にとっても難度が高い
 就職活動で時々耳にする「グルディス」という言葉をご存じだろうか。グループディスカッション(以下、GD)のことだ。難関企業のインターンシップ選考では、このGDが実施されることがある。

※グループディスカッション(GD)とは?
企業側から出されたお題に対して、限られた時間の中で少人数のメンバーと議論すること。今までは対面で行われることが多かったが、22年卒向けのインターンシップ選考でのGDは、オンラインで行われることも多い。

 選考におけるGDでは、1日では到底終わらないような議論を、決められた時間内(30分から1時間)で行わなくてはいけない。出されるお題は、例えば以下のようなものだ。

「日本がODAを開始するなら、どの国がいいか」

「コンビニチェーンの売り上げを倍にするには」

 社会人がこれらのお題に対して短い時間の中で適切に議論できるかと言われれば、決して簡単ではないはずだ。それほど、GDの難度は高い。

 秋のインターンシップの選考に参加してくる就活生は、就職活動を積極的に行っている人だったり、選考対策をしていたりする人たちなので、おのずと議論のレベルが高くなる。故に、何ら対策をしないまま、GD選考を突破することは非常に難しい。応募者の多い人気企業においては、事前対策は必須である。

 GDの対策については、インターネットで調べればたくさん出てくるが、今回はGDの実践経験が少なく、苦手意識のある就活生がすぐに実践できるワンポイントアドバイスを紹介したい。

GDで最も大事なことは
まず共通認識を確認すること
 GDにおいて大事なこととは何だろうか。結論から述べると、それは「共通認識を確認しながら議論を前に進めること」である。

 失敗例から紹介した方がイメージしやすいだろう。よくあるGDの失敗例として、参加者が思い思いのことを話し、議論が紛糾するケースが挙げられる。実際のビジネスのシーンでも、議論をする際に目的意識や前提条件を互いに理解せずに、建設的な議論をすることは難しいだろう。

 GDの難しいところは、誰とどんなことを議論するかが、その場に行くまでは分からないところにある。だからこそ、出されたお題を理解し、初めて会った参加者同士が積極的に共通認識を得ようとすることが重要になる。

 会議や商談で大事なことは、合意形成である。議論を通じて参加者の意見の一致を図るための、大切なプロセスだ。合意形成のために、参加者の共通認識を確認しながら議論を進めることは重要だ。その合意形成プロセスを「議論を前に進める」という表現として、ここでは使っていきたい。

 共通認識を確認する上で何より重要なことは、自分たちが「誰の、何のために議論をしているのか」という点を明確にすることである。議論をする際に自分たちの立ち位置や立場があいまいであったり、認識のズレがあったりすると、議論の進行や結論に大きく影響する。

 例えば、先ほど挙げた「コンビニチェーンの売り上げを倍にするには」というお題に対して、どの立場から考えるのか。コンビニの店長なのか、コンビニチェーンの本社社長なのか、コンビニチェーンから依頼を受けたコンサルタントなのか。それぞれの立場によって使えるリソース(材料)が変わってくるので、議論が紛糾したり論点を見失ったりしないよう、まず自分たちの立ち位置や立場の確認が必要になる。

共通認識を確認するために
有効な質問とは?
 では、具体的にどうやって共通認識を確認すればいいのだろうか。そのためには、以下のような質問をメンバーに投げかけてみるのが有効だ。これらの質問をすることで、議論の内容や道筋を確認することができる。GDに参加する際には、ぜひ活用してほしい。

「この議論は今、どこに向かっているか教えてもらえますか?」

「今の議論で大事なことは何でしたっけ?」

「私たちは、どんな結論を想定しているのでしたっけ?」

 ただし、質問の仕方には気をつけよう。あくまで分からないことを教えてほしいというスタンスで聞くこと。GDでは、選考ということもあり、自分がより高い評価を得るためにほかのメンバーに対して否定的だったり、攻撃的だったり、高圧的だったりする就活生がいる。

 しかし、冷静に考えてみてほしい。採用の本質である「一緒に働きたい人を探す」という目的からすれば、このような人たちが積極的に採用されるとは考えにくい。

 最初からGDにうまく対応できる人は少ない。故に、まずは分からないことは「分からない」と言う勇気を出そう。そこから、共通認識を得るための質問を投げかけ、議論を前に進めることに貢献する。ここから始めてみることをお勧めしたい。

 先に述べたように、GDは基本的にやっていること自体の難度が高いため、対策を立てるのが難しい。その難しい選考で評価されるためには、事前準備が必要である。

 GDに対してまだ経験が乏しく不安が多い就活生には、まずは何をどう話すかよりも、話の聞き方や質問の仕方に注意しながら、議論の論点を確認する役に挑戦してもらいたい。分からないことを素直に聞く姿勢から始め、少しずつ議論を引っ張れるように確実に成長していこう。

 そこから選考突破できるよう、頑張ってほしい。

(我究館副館長 藤本健司)』