「今回の総裁選はそもそも“石破潰し”」その背景となった積怨とは

田崎史郎氏「今回の総裁選はそもそも“石破潰し”」その背景となった積怨とは
https://news.radiko.jp/article/station/LFR/46124/

『2020.09.16 up ニュース/報道
提供:ニッポン放送
政治ジャーナリストの田崎史郎氏が9月15日(火)、ニッポン放送「辛坊治郎 ズーム そこまで言うか!」に電話出演。菅新総裁に決定した今回の自民党総裁選における票の動きと、その背景を解説した。

自民党石破派の政治資金パーティーで講演する石破茂元幹事長=2018年5月30日午後、東京都内のホテル  ©共同通信社
安倍首相の周りの人々が岸田という名前を書いた
辛坊)14日の投票行動で言うと、事前に想定されていたよりも岸田さんに国会議員票が20票くらい上乗せされていますよね。

田崎)24票ですね。

辛坊)私は思うのですが、この24票の正体っておそらく永遠に明らかにならないと思うのですが、例えば安倍さんとか森さんとかは最後に岸田さんに入れたのではないかと思うのですけれども。

田崎)そこまでは言いませんが、安倍さんの周りの人たちが入れた可能性は高いですね。

辛坊)そこで私が思うのは、岸田さんを応援したいというよりも、とにかく石破さんを余程嫌いなのだと思うのです。

田崎)両方ですよ。今回の総裁選はそもそも石破潰しなのですよ。安倍総理が岸田さんではなくて菅さんの擁立に動き出したというのも、あの段階では岸田さんは石破さんに勝てないと。だから、石破さんに勝てる候補を探さなくてはいけないということで、菅さんを擁立していく方向に流れていくのです。そして、今回いざ投票になったときに菅さんがとるのはいいのですけれども、石破さんが岸田さんよりたくさんとりそうだとなったときに、これは岸田さんの票を上乗せするしかないということで、安倍さんの周りの方々が岸田という名前を書いたのだと思います。

辛坊)これはどうなのでしょう。組織的に誰かが主導して行われたのか、かなり自発的に行われたのかどちらだと思いますか。

田崎)僕は、幾分、誰かがやろうと言ったのだと思いますよ。

辛坊)こういうときに音頭を取れるのは限られていますよね。誰ですかね。

田崎)限られていますね。しかし、安倍総理自らそれをやるのはリスキーですから。安倍さんの意思を体現できる誰かがやって、一方で自主的に岸田さんに投票された方もいるのだろうと思いますね。

自民党総裁選の投票結果=2020年9月14日午後、東京都港区  ©産経新聞社
石破氏は総理の人事権を全面的に否定してしまった
辛坊)背景にあるのは、石破さんがそれだけ国会議員に嫌われているということなのでしょうけれども。これ田崎さんは言いにくいかもしれませんし、私もいろいろなところで話を聞くのですが、田崎さんが見るところで石破さんがここまで嫌われている理由はなんだと思いますか。

田崎)やはり批判しすぎたことですね。安倍総理は2012年の総裁選の後、石破さんを幹事長に据えるわけです。処遇したわけです。そして、幹事長を2年やらせているのです。その後、ちょうど平和安全法制を前にして安全保障担当で防衛大臣をやってほしいと。そのときに石破さんは安全保障に対する考え方が違うからと断るのです。そして次に地方創生担当大臣をやってくださいと言われてそれを受けるのです。そして、今度地方創生担当大臣をもう1回やってくださいと言われたらそれを断ってしまったのですね。安倍さんの人事権を断るということで総理の人事権を全面的に否定してしまったわけです。そしてやめた後、ずっとことあるごとに政権批判を繰り返しているのです。だから、ある社の社長が言われていたのですが、どこの会社でも自分を批判ばかりしている人を後見に据えたりしないと。そういうことだろうと思いますね。

辛坊)今回党員票でも菅さんへの流れができて、あれを見る限り石破人気というものの正体は結局アンチ安倍の受け皿だったということで、安倍さんがいなくなるとアンチ安倍の存在感自体がなくなっていくという、結局そういうことだったのではないかと。

田崎)そういうことですね。それがよりはっきり現れているのは国会議員票ですよね。2年前の総裁選のときに安倍総理と石破さんが1対1で争って、石破さんには73人の国会議員が投票したのです。しかし、今回は26人なのですよ。そうすると3分の1くらいに減っているのです。おそらく73人から26人引いた人たちはアンチ安倍の人たちで、その人たちが石破さんに乗っていた。それを本人が少し勘違いしたのではないかと思いますね。

辛坊)なかの1人に、例えば小泉進次郎さんは前回石破さんに入れて今回菅さんに入れたまさにその1人ですよね。』