「ボーイングが重大な欠陥隠蔽」 米議会が最終報告書

https://www.nikkei.com/article/DGXMZO63920770W0A910C2EA1000/

『【ニューヨーク=中山修志】米議会下院の運輸・インフラ委員会は16日、2度の墜落事故を起こしたボーイングの小型機「737MAX」についての最終報告書を公表した。「ボーイングが利益を優先し、設計上の重大な欠陥を隠蔽した」と結論づけた。米連邦航空局(FAA)の審査も不十分で、欠陥を見抜けなかったと批判した。

737MAXは2018年10月と19年3月にインドネシアとエチオピアで墜落事故を起こし、計346人が死亡した。運輸・インフラ委は、デニス・ミューレンバーグ前最高経営責任者(CEO)の公聴会や、従業員への聞き取りなど18カ月にわたって事故原因を調査した。

報告書によると、ボーイングは欧州エアバスの新型機に対抗するため、不完全な設計に基づいて737MAXの開発を急いだ。事故原因とされる「MCAS」と呼ぶ機体制御システムの欠陥を認識しながらFAAに必要な情報を伝えなかったと指摘。「安全性より利益を優先するボーイングの隠蔽体質が事故を招いた」と厳しく非難した。

FAAの安全審査にも問題があったと言及した。737MAXは19年3月から全世界で運航が止まっている。主力機の出荷が止まったことで、ボーイングは19年12月期に22年ぶりの最終赤字となった。FAAは同社が実施した制御システムの改良と、パイロットの訓練プログラムの見直しを点検し、運航再開を認めるかどうかの最終審査を行っている。

ボーイングは16日、「2度の事故と過ちから多くの厳しい教訓を学んだ。企業を改革し、改善するために取り組んでいる」との声明を発表した。』