「今回の総裁選はそもそも“石破潰し”」その背景となった積怨とは

田崎史郎氏「今回の総裁選はそもそも“石破潰し”」その背景となった積怨とは
https://news.radiko.jp/article/station/LFR/46124/

『2020.09.16 up ニュース/報道
提供:ニッポン放送
政治ジャーナリストの田崎史郎氏が9月15日(火)、ニッポン放送「辛坊治郎 ズーム そこまで言うか!」に電話出演。菅新総裁に決定した今回の自民党総裁選における票の動きと、その背景を解説した。

自民党石破派の政治資金パーティーで講演する石破茂元幹事長=2018年5月30日午後、東京都内のホテル  ©共同通信社
安倍首相の周りの人々が岸田という名前を書いた
辛坊)14日の投票行動で言うと、事前に想定されていたよりも岸田さんに国会議員票が20票くらい上乗せされていますよね。

田崎)24票ですね。

辛坊)私は思うのですが、この24票の正体っておそらく永遠に明らかにならないと思うのですが、例えば安倍さんとか森さんとかは最後に岸田さんに入れたのではないかと思うのですけれども。

田崎)そこまでは言いませんが、安倍さんの周りの人たちが入れた可能性は高いですね。

辛坊)そこで私が思うのは、岸田さんを応援したいというよりも、とにかく石破さんを余程嫌いなのだと思うのです。

田崎)両方ですよ。今回の総裁選はそもそも石破潰しなのですよ。安倍総理が岸田さんではなくて菅さんの擁立に動き出したというのも、あの段階では岸田さんは石破さんに勝てないと。だから、石破さんに勝てる候補を探さなくてはいけないということで、菅さんを擁立していく方向に流れていくのです。そして、今回いざ投票になったときに菅さんがとるのはいいのですけれども、石破さんが岸田さんよりたくさんとりそうだとなったときに、これは岸田さんの票を上乗せするしかないということで、安倍さんの周りの方々が岸田という名前を書いたのだと思います。

辛坊)これはどうなのでしょう。組織的に誰かが主導して行われたのか、かなり自発的に行われたのかどちらだと思いますか。

田崎)僕は、幾分、誰かがやろうと言ったのだと思いますよ。

辛坊)こういうときに音頭を取れるのは限られていますよね。誰ですかね。

田崎)限られていますね。しかし、安倍総理自らそれをやるのはリスキーですから。安倍さんの意思を体現できる誰かがやって、一方で自主的に岸田さんに投票された方もいるのだろうと思いますね。

自民党総裁選の投票結果=2020年9月14日午後、東京都港区  ©産経新聞社
石破氏は総理の人事権を全面的に否定してしまった
辛坊)背景にあるのは、石破さんがそれだけ国会議員に嫌われているということなのでしょうけれども。これ田崎さんは言いにくいかもしれませんし、私もいろいろなところで話を聞くのですが、田崎さんが見るところで石破さんがここまで嫌われている理由はなんだと思いますか。

田崎)やはり批判しすぎたことですね。安倍総理は2012年の総裁選の後、石破さんを幹事長に据えるわけです。処遇したわけです。そして、幹事長を2年やらせているのです。その後、ちょうど平和安全法制を前にして安全保障担当で防衛大臣をやってほしいと。そのときに石破さんは安全保障に対する考え方が違うからと断るのです。そして次に地方創生担当大臣をやってくださいと言われてそれを受けるのです。そして、今度地方創生担当大臣をもう1回やってくださいと言われたらそれを断ってしまったのですね。安倍さんの人事権を断るということで総理の人事権を全面的に否定してしまったわけです。そしてやめた後、ずっとことあるごとに政権批判を繰り返しているのです。だから、ある社の社長が言われていたのですが、どこの会社でも自分を批判ばかりしている人を後見に据えたりしないと。そういうことだろうと思いますね。

辛坊)今回党員票でも菅さんへの流れができて、あれを見る限り石破人気というものの正体は結局アンチ安倍の受け皿だったということで、安倍さんがいなくなるとアンチ安倍の存在感自体がなくなっていくという、結局そういうことだったのではないかと。

田崎)そういうことですね。それがよりはっきり現れているのは国会議員票ですよね。2年前の総裁選のときに安倍総理と石破さんが1対1で争って、石破さんには73人の国会議員が投票したのです。しかし、今回は26人なのですよ。そうすると3分の1くらいに減っているのです。おそらく73人から26人引いた人たちはアンチ安倍の人たちで、その人たちが石破さんに乗っていた。それを本人が少し勘違いしたのではないかと思いますね。

辛坊)なかの1人に、例えば小泉進次郎さんは前回石破さんに入れて今回菅さんに入れたまさにその1人ですよね。』

モザンビークのガスが豊富な地域での反乱攻撃の背後にあるものは何ですか?

https://www.aljazeera.com/programmes/countingthecost/2020/09/rebel-attacks-mozambique-gas-rich-region-200912053201745.html

東・南部アフリカの石油・天然ガ
ス新興輸出国の展望
https://oilgas-info.jogmec.go.jp/_res/projects/default_project/_project_/pdf/5/5713/201503_031a.pdf

アフリカLNG開発、官民で1.5兆円融資 調達先多角化
https://r.nikkei.com/article/DGXMZO61072270S0A700C2EE8000?s=5

知らぬ間に口座空っぽ SBI証券の顧客資金流出

https://www.nikkei.com/article/DGXMZO63950010X10C20A9CC1000/

 ※ オンライン証券の落とし穴は、こういうところにもある…。

 ※ 取り引き手数料が安ければいい…、というものでも無いんだ…。

『SBI証券の顧客資金が不正に引き出された問題で、被害者の一人が日本経済新聞の取材に応じた。知らぬ間に証券口座にあった保有株を全て売却され、不正出金は計約3370万円に上った。本人確認の仕組みの甘さなど、セキュリティー対策の課題が浮き彫りになった。

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SBI証券、顧客資金9864万円が流出 偽口座に送金
SBI証券に報告命令 金融庁、顧客資金流出で
被害を受けた会社員の男性は約10年前にSBI証券に証券口座を開設し、商社や銀行株など約10銘柄を保有していた。9月上旬にログインしようとしたところ、IDやパスワードが変更されてアクセスできなかったため、同社に問い合わせて被害が発覚した。

男性によると、何者かがIDやパスワードを入手して証券口座にログインし、IDなどを変更。出金先の銀行口座も男性の名前で偽造されたゆうちょ銀行の口座に変更していた。

8月中旬以降、証券口座にあった保有株を全て売却して現金化したうえ、入金用に登録されたネット銀行口座の預金も証券口座に移し、計約3370万円を4回に分けて偽造口座に送っていた。

SBI証券の口座からゆうちょ銀行の口座に相次いで資金が移されていた

男性が相談した警察から受けた説明では、偽造口座に移された資金は既に別の口座に送金されていた。口座の名義は男性の名前だったが、生年月日や住所などが違っており、身分証明書を偽造するなどして開設された可能性があるという。

男性はIDやパスワードをスマートフォン内のメモで管理しており「どこから漏れたのか全く分からない」と話す。他のネットサービスとの使い回しはしていなかった。現在は出金先口座の変更や株の取引には別のパスワードを設定する必要があるが、男性は口座開設時にログイン用と同じにしたままだったという。

SBI証券によると、ログイン時にワンタイムパスワードなど2段階認証の仕組みは取り入れていなかった。登録外の端末からアクセスがあった際、メールなどで本人に通知をする仕組みもなかった。ログインできる端末を登録するサービスは希望者のみのオプションとしていた。

SBI証券は16日、男性を含む6人の証券口座から7~9月に計約9800万円が流出したと発表した。不正に引き出された資金については全額を補償する方針。今後、ワンタイムパスワードの導入、登録外端末からのログイン通知、出金先口座変更時の確認強化など、セキュリティー対策を強化するとしている。』

オンライン副業で月30万円を稼ぐ30代男性 どんな仕事? 1週間の過ごし方は?

https://www.itmedia.co.jp/business/articles/2009/16/news001.html

『「娘にいい教育環境を与えたいし、家の購入も考えている。大好きな車も欲しい。今後のことを考えたら年収を200万~300万円ほどアップしたい」──東京都内在住の田端拓也さん(仮名、30代)はそう思い、2年ほど前に副業を始めた。新型コロナウイルスの感染が拡大し、世界中が今のような状況になるなど、考えつきもしなかった頃の話だ。

 本業は、都内の小売企業でデジタルマーケティング業務を行っている。本業とのバランスを考えながらリモートでできる副業先の企業を1つずつ増やし、現在は本業以外に3社の仕事を掛け持ちし、毎月30万円超を副業で稼ぐまでになった。当初の目標を優に超える金額を達成したことになる。

 本業を続けながら、これほど早く達成できたのは、コロナの影響も大きい。在宅勤務が増え、通勤時間や会食機会などが減り、以前と比べると月に30~40時間以上の時間が生まれたからだ。

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写真はイメージです(提供:ゲッティイメージズ)

オンライン副業の内容は? 田端さんの1週間
 田端さんの“オンライン副業先”の1つ、長野県にある社員20人ほどの生薬製剤メーカーでの1週間の「EC(ネット通販)の改善」業務を見てみよう。

 木曜日の夜か金曜日の朝(1時間程度)、ネット通販のリピート購入率やターゲットとしているキーワードでの検索順位などのデータ(KPI)を収集し、スプレッドシートに入力。チャットツールを使って、定例Web会議の参加メンバーとスプレッドシートを事前に共有しておく。

 金曜日(1~2時間程度)午後3時から、生薬製剤メーカーの社長、EC担当者、外部Web制作会社の担当者が参加する定例Web会議に出席。数値目標として立てた予算と実績を比較し、達成状況を分析。今後1週間で実行する施策を話し合う。

 参加メンバーからいくつかの案が出た場合は、デジタルマーケティング業務を専門に行ってきた過去の経験を生かし、積極的に会議をリードし「まず今週はこちらからやる必要がある」と発言することもあるという。田端さんの発言を受け、社長がその場でやることを決める。

 土曜日~水曜日(4~6時間)には、会議で決まった今後1週間の施策(例えば「ランディングページの改善」)で、肝となる文字要素の作成を行う。社内確認や最終チェックは社員担当者にチャットで依頼。社内確認と最終チェック終了後、外部のWeb制作会社へ該当のWebページのデザインや制作を依頼、詳細を指示する。こちらもチャットと電話で実施。「木曜日の夜か金曜日の朝」の業務に戻る。

 この生薬製剤メーカーによると、こうした作業を繰り返した結果、4週間を過ぎたあたりからリピート購入率などの数値が向上。売り上げも前年比130%と成果が出始めたという。

 田端さんの1週間を見ても分かるようにオンライン副業の中身は地味な作業が中心だ。特に地方の中小企業がオンライン副業人材を活用して成果を出すための1つのポイントはここにある。必要なのは「MBAを持っているグローバルエリート」や「派手なスーパーカリスマ経営者」などではなく、検証、施策検討、決定、実行という「地道なPDCA改善」を行える副業人材だということだ。

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写真はイメージです(提供:ゲッティイメージズ)

 地方の中小企業には、顕在化した労働人口不足の減少により慢性的に人手不足な企業が多く、社員のほとんどは日々の現業を回すことで精いっぱいだ。地道なPDCA業務に取り組みたくても、時間を割ける人材がいない。専門の人材を正社員として採用しようにも、社員として働いてもらうほどの業務量がなかったり、年収や居住地の面で人材側と企業側の条件が合わなかったり難しい状況にある。

 そうした課題に対し、都市部在住のオンライン副業人材がうまくはまり、成果が出始めている。

商社や大手広告代理店への転職も考えたが……
 田端さんは、コロナ禍でリモートワークが当たり前となった昨今、背中を押されるようにしてオンライン副業の仕事を拡大させた。だが「今後を考えて年収をアップしたい」と考えた時点では副業ではなく、「今以上に稼げる商社など業界を変えて働くか、現在の業務を生かせる大手広告代理店への転職も考えた」(田端さん)。

 転職ではなく、今働いている会社で働き続けながら副業で稼ぐことを選んだのは、「今は給料がいい大企業も10年後どうなっているかは分からない。デジタルマーケティング業務も好きだから続けたい」と思ったからだという。コロナ禍の今、10年後どころか来年、再来年すら、大企業だから安心とは感じられなくなった。

 筆者が代表を務めている、都市部と地方をつなぐ副業人材サービス「JOINS」では、人材登録者数が昨年の約3.5倍に急伸した。そういった都市部で働く人々の意識の変化を実感している。

 JOINSに登録しているオンライン副業人材の多くは、毎週平日に定例Web会議を1.5~2時間程度行い、平日毎日1時間程度、週末に2時間程度作業、合計で週8時間程度を副業の業務時間としている。現地への訪問は、業務始めや工場や商品の確認、社内スタッフとの交流などのために1~2カ月に1回程度で、それ以外は全てリモートワークということになる。時間給の平均は約3500円のため、副業による月の稼ぎは、平均約10万円だ。

 ネット通販の改善、製造業のデジタル化や人事、首都圏・海外営業などの業務は今、オンライン副業のニーズが高まっている。「地道なPDCA」が得意分野だという人には、絶好のチャンスが訪れている。』

ヨーカ堂も認めたスタートアップ・10X、“ノーコードでネットスーパー立ち上げ”の舞台裏

『「明確に変わったのはお客さんが来店しなくなったということ。今までは店舗を軸にビジネスを設計していた人たちが、強制的にデジタルに商流を移さないといけない状況になりました」

食品流通市場のデジタルシフトを推進する10Xで代表取締役を務める矢本真丈氏は、コロナ禍において業界が直面した課題についてそのように話す。

同社では開発不要でネットスーパーを立ち上げられるサービス「Stailer(ステイラー)」を今年5月にローンチ。翌月には最初のパートナーであるイトーヨーカ堂と「イトーヨーカドー ネットスーパーアプリ」の運用をスタートしたことを発表し、話題を呼んだ。

日本のスーパーはBtoCビジネスの中でも特にデジタル化が進んでいない領域の1つだ。ネットスーパーを導入する店舗は全体の約3.7%。流通額の規模ではわずか1%に留まる。

多くの事業者が店舗での体験向上に注力してきた一方で、オンラインのサプライチェーンマネジメント(SCM)やアプリのUXにまで十分な投資ができている企業はごく一部。ただでさえネットスーパーは特殊なUXや膨大なSKU(商品群)を管理する仕組み、ピッキングや配送のオペレーションなど複雑な要素が絡み合うため、良質な体験を実現するのは簡単なことではない。

結果としてネットスーパーに取り組んでいるところでも、実店舗のようなスムーズな買い物体験をオンライン上で提供できず、ユーザー獲得に苦戦するケースが多かった。新型コロナウイルスの影響もありネットスーパーの需要は高まりつつあるも、まだまだ供給側の準備が追いついていない状況だ。

10Xではそんなスーパーのデジタル化における課題をワンストップで解決できる仕組みを通じて、食品流通市場を大きく変えようとしている。

“ノーコード”でネットスーパーを立ち上げ
10Xが開発する「Stailer」 画像提供:10X

Stailerは小売・流通事業者がノーコードでネットスーパーを立ち上げられるサービスだ。

事業者側で必要なのは既存の商品データを連携させるだけ。基盤となるEC基幹システム、数万単位のSKUを日替わりで管理できる商品・在庫マスタシステム、ユーザーに快適な買い物体験を提供するモバイルアプリ、効率的なピッキング・配送を実現するオペレーションシステムなど、ネットスーパーの運営に必要な機能はすべてStailerに搭載されている。ユーザーからの問い合わせ対応や、データ分析用のダッシュボードの提供も含めてだ。

ネットスーパーと実店舗では必要なシステムが全く異なるので、ネットスーパーを作るには専用のシステムとサプライチェーンを構築しなければならない。従来はそれを作り上げるのに複数のシステムベンダーが関与し、構造が複雑化してしまうケースが多かった。

結果として初期費用がかさむだけでなく、システム設計自体も複雑になり運用コストも膨れ上がる。何か1つを改善するにしても半年・数千万円単位の時間とコストがかかり、身動きも取りづらい。この「アジリティ(敏捷性、スピード感)の低さ」こそが大きな課題になってきたと矢本氏は話す。

従来型のネットスーパーは多数のシステムを導入するために複数のベンダーに依頼をすることが多い。結果的にシステム設計が複雑化してしまうという 画像提供:10X

Stailerの場合は必要な機能をフルセットで提供するため、柔軟かつ高速でアップデートできるのが特徴。初期費用をなくし、月額利用料と売上に連動した従量課金制を採用することで利用のハードルも下げた。また表側のモバイルアプリやそれを支えるECシステムだけでなく、事業者のボトルネックになりうる「物流」も含めて効率的に運用できる仕組みを整えた。

具体的にはラストワンマイル配送事業を手掛けるココネットと提携。最も配送効率の良い配送員が店舗で商品のピッキング・パッキングを行った後、ユーザーの自宅まで配送するモデルを開発した。配送員の選定や配送ルートの作成は、全て自動で最適化される。

Stailerではネットスーパーの立ち上げから実運用に至るまでに必要となる機能を網羅しているのが特徴 画像提供:10X
「単月利益1000万ドル」の会社も生まれるスーパーのDX市場

海外を見ると、スーパーのオンライン化が進むイギリスや韓国、そしてコロナ禍でこの流れが一気に加速したアメリカなどはSCMや配送の部分に関して日本の先を行く。

食品・飲料のEC化率が7%のイギリスは、大手小売事業者が積極的にオンラインのSCMに投資をしてきた歴史がある。テスコやセインズベリーズのようなビッグプレイヤーに加え、昨年イオンと提携を結んだオカドのようにオンライン特化で大きく事業を伸ばす企業も生まれた。

特にネットスーパー専業のオカド(Ocado)は急ピッチで成長を続けている 画像提供:10X

韓国やアメリカでは「ギグワーカー」が配送面で重要な役割を担い、事業拡大に貢献している事例も目立つ。代表例はアメリカのユニコーン企業・インスタカートだ。同社は4月上旬だけで前年比500%増となる7億ドルの売上を叩き出し、単月で約1000万ドルの純利益を記録した。これはラストワンマイル配送をギグワーカーが担うことで、強烈な需要の拡大に耐えられうる配送網を構築できていたのが大きい。

冒頭で触れたように日本でもコロナ禍において、小売事業者が商流をオンラインに移行させたいというニーズが急増したが、このような取り組みを各スーパーが自力で実施するのには限界がある。そこに必要な基盤を備えたStailerのようなサービスが出てきたので、小売事業者からも注目を集めたわけだ。

実は革新的だったタベリーの「オンライン注文機能」

今でこそ10XはtoB向けのStailerに注力しているが、もともとはtoC向けのアプリからスタートしている。2017年に会社を創業し、同年12月に献立・買い物アプリ「タベリー」をローンチ。それからしばらくは“タベリーの会社”だった。

自分にピッタリの献立が簡単に作れる「タベリー」 画像提供:10X

同サービスは矢本氏自身が育休中に家事をする中で感じた「1週間分の献立を考えたり、それに必要な材料を計算して買い物リストを作ったりする際の大変さ」を解消する目的で開発したもの。10秒で自分にピッタリの献立ができ、そこからワンタップで献立に必要な買い物リストが生成されるのが特徴だ。

「生鮮食品の領域は全くEC化が進んでおらず、マーケットの規模も(テクノロジーを活用することで)変革できる余地も大きいのに、目立ったプレイヤーがいませんでした。この領域でキラープロダクトを作ることができれば、献立の作成や買い物の体験も圧倒的に良くなり、売上もどんどん拡大するに違いない。そう考えていました」(矢本氏)

まずは自身が明確にペインを感じていた「献立の作成から買い物リストの生成」までの工程にフォーカスする形でタベリーを開発。事業者からネットスーパーに繋ぐためのAPIを提供してもらえれば、ゆくゆくは食材の購入までタベリー上でスムーズに完結する構想だった。

ただ、矢本氏の思い描いた通りには進まなかった。そもそもそんなAPIなど存在しなかったからだ。

当時、大手ネットスーパーの開発責任者が知り合いだったため、話を聞きに行ったところ「外部のチャネルを連携するようなAPIはなく、社内でも商品データの管理はPOSからバッチ処理で引いてきている」ことを知った。

「(IT企業の)メルカリを退職した直後だったので、『そんなレガシーなことがあるのか』と面食らいました」と矢本氏は当時の心境を振り返る。

既存のネットスーパーとAPIで繋いでシームレスな買い物体験を実現する。どうやらそのアイデアを形にするのは難しそうだが、圧倒的に便利なユーザー体験を実現し、大きなインパクトを与えうるプロダクトを作るにはネットスーパーとの連携は不可欠だった。

それならばAPI連携によって実現しようとしていた仕組みを、自分たちで開発してしまうしかない。そんな“無茶ぶり”に近いようなアイデアから、革新的な「オンライン注文機能」が生まれる。

「オンライン注文機能」構想時の資料 画像提供:10X

同機能は端的に説明すると、タベリーで作った買い物リストの食材を数タップでオンライン注文(対応するネットスーパーで注文)できてしまうというもの。ユーザーからは非常にシンプルに見えるが、実は裏側ではかなり複雑なシステムが作り込まれている。

まずネットスーパー全拠点の商品データをクローリングして自社のデータベース(DB)にマッピングした上で、店舗ごとに異なる商品の表記や単位を統一化する処理を施す。たとえば「にんじん」1つとってもひらがな、カタカナ、漢字があるので共通の「にんじん」というラベルを貼る。同じように単位も1本、1袋、100gなど店舗によって異なるので、全てをグラムに統一する。そんな作業をSKUごとに行うイメージだ。

そこから各ユーザーの献立に応じて「どの商品をマッチングさせるのが適切か」を自動で判別し、タベリー上から商品をショッピングカートに入れて決済ができる仕組みを作った。いわば自力で「ネットスーパーDB/API」を作り上げたわけだ。

2018年9月に開発を始めて、この機能が実際にiOSアプリに搭載されたのは翌年の5月。実に約8カ月がかりの一大プロジェクトになったが、その分だけ手応えも大きく矢本氏も「これは勝ったなと本気で思った」という。

タベリーだけをやっていても、理想には一生到達できない

オンライン注文機能では「タベリー」で作成した献立に必要な買い物リストの食材を、数タップで注文することができるのが特徴だった

オンライン注文機能のイメージ。「タベリー」で作成した献立に必要な買い物リストの食材を、数タップで注文することができるのが特徴だった 画像提供:10X

期待を込めてリリースしたオンライン注文機能ではあったものの、ローンチ後の反響は必ずしも想像した通りではなかった。実際に使ってくれた人には明確に刺さり、リピート利用にも繋がったがそれはあくまで一部のユーザーのみ。ほとんどのユーザーには使われずじまいだった。

オンライン注文機能を使って買い物をするにはネットスーパー側の会員登録が必要になるが、そのフォームが煩雑でユーザーが離脱してしまう。さらに希望の配送時間帯がすぐに埋まってしまい、使いたくても使えないのだ。

そこを何とか潜り抜けて注文までたどり着いても、今度は欲しい商品が欠品状態。つまりタベリーをいくら磨いたところで、自分たちでは直接コントロールできない部分にこそ根本的な課題があったのだ。

「本気でユーザーの体験を10倍良くすることを目指すとなると、タベリーだけをやっているのではそこに一生到達できないということに気づきました。そもそも小売事業者側が抱える問題を解決しないことには本質的には変わらない。この事実はタベリーをやったからこそ発見できたものであり、今振り返ると自分たちにとって非常に大きな出来事だったと思っています」(矢本氏)

もう1つ、オンライン注文機能が小売企業から軒並み高評価を得られたことも、その後の10Xに大きな影響を与えた。

同機能をリリースする1〜2週間前、矢本氏たちはAPIを開発した小売企業に話をしに向かった。この機能を実装することが問題ないか最終確認をとるためだ。

一通り基盤やUXについて説明をし終わった後、セキュリティ面について細かいすり合わせを行い、最後に10Xが目指しているビジョンを話した。一連のやりとりを終えると、事業者側からは「まさに自分たちが過去何年にも渡ってずっと作りたいと思っていたけど、できなかったもの」という反応が毎回のように返ってきたという。

こうして何事もなくオンライン注文機能はローンチを迎えたが、それ以降も小売企業との関係性は途絶えなかった。提携していない企業からも問い合わせが来るようになり、何度もディスカッションを重ねるうちに業界が抱える課題への解像度が高まり、信頼関係も強まっていった。

少し先の話にはなるが、特に関係性の強かったイトーヨーカ堂からは最終的に「自社のアプリを作って欲しい」と言われるまでになったという。

失敗に終わった自前でのネットスーパー立ち上げ

ここで少しだけ時間を戻そう。オンライン注文機能をローンチしてから数カ月が経った2019年の夏。まさに小売企業と話をする機会が増え始めていたその頃、10Xの内部ではある1つのプロジェクトが進んでいた。

開発していたプロダクトの名前は「タベクル」。オンライン注文機能での学びから自分たちで全ての問題をコントロールするにはどうしたらいいかを模索した結果、「自分たち自身がフルスクラッチでネットスーパー事業を立ち上げてみてはどうか」と考えて開発したものだ。

同サービスでは一般的なネットスーパーとは異なり、置き配かつ早朝便専用に絞った。23時までに注文した食材が、翌朝の7時に置き配形式で自宅に届くようなモデルだ。

置き配にすることでデリバリー時の最後の受け渡しの手間と時間を削減。都市部の中心エリアに限定して展開する計画だったため、タワーマンションなどのエレベーターが込み合わない早朝に配送することで、配送効率アップを狙った。

矢本氏によると、このアイデアは韓国で事業を急拡大する「Market Kurly(マーケットカーリー)」を参考にしたものなのだそう。生協やネットスーパーともバッティングしないため、その点でも最適な仕組みだと考えた。

10Xがステルスで進めていたプロジェクト「タベクル」 画像提供:10X

約3カ月をかけてプロダクトを準備した後、いよいよサービスを開始。牛乳配達屋と交渉して冷蔵庫のスペースを空けてもらうなど、地道な取り組みを進めてようやくスタートしたものの、矢本氏はわずか1カ月でクローズを決断することになる。ユーザーをほとんど獲得できなかったからだ。

「掘り下げていくと、結局のところ自分たちに信頼がなかったことが1番の原因でした。普段自分が口に入れるものをどこで買っているか考えてみると、基本的に知っている会社からしか買っていない。どこの誰かも知らない企業から食品を数十点も買うのかというと、答えは明確にノーでした。信頼がないからどれだけクーポンを配ったところで意味がない。ほとんどの人はそもそもサイトにすら来てくれなかったんです」(矢本氏)

ニーズが掴めない状態でサプライチェーンに投資をするのは難しい。第一、事業の構造的にもグロースを目指すとなると大掛かりな資金調達が必要だ。そもそも自分たちの強みが活きる事業でもなかった。

過去の体験が繋がって生まれたStailer

タベリーのオンライン注文機能、小売事業者とのディスカッション、そしてタベクルの失敗──。数カ月に渡って複数のプロジェクトを同時並行で回し続けた結果、この3つの体験から得られた解として、矢本氏の頭の中で徐々に1つのアイデアが構築されていった。

それこそが現在10Xが注力するStailerだ。小売事業者が必要とするシステムを1つのサービスにまとめて提供する。その中で自分たちはエンドユーザーに良質な体験を届けるためのインフラを作る役割を担う。

「タベリーを始めた頃から、本気でオンライン生鮮事業に挑戦するのであれば、いずれはネットスーパーのアプリを作るべきだとは思っていました。ネットで物を売る際に大事なのはECに直接来てもらうことであり、直接物を売買できる場所を作る必要性を感じていたからです。ただ、タベリーでしっかりとユーザーの課題を解くものが作れれば、その先にいろんなマネタイズ手段があるのではないか。そのような期待から広告や課金などいろいろと試してみたのですが、実際はなかった。少なくともこの方向の延長にあるのは1000億円規模の大きな事業になるものではない。それが自分の中で確信に変わったことも、Stailerに舵を切るきっかけになりました」(矢本氏)

決して最短距離で進んできたわけではなかったからこそ、Stailerの立ち上げ時には過去の学びを通じて「スーパーが抱える課題」「10Xの相対的な優位性」「10Xとしてやらないこと」がすでにクリアになっていた。

当時は8人ほどの小規模なチームではあったものの、ネットスーパーのアプリに求められるUXを実現する技術力やネットスーパーのアーキテクチャーへの理解度、システムの全体像への理解度には圧倒的な自信がある。そのため10Xでは1番レバレッジが効くであろうシステム/プロダクト開発の部分だけに専念し、そこに全てのリソースをつぎ込むことを決めた。

Stailerでは10Xが得意とするシステム/プロダクト開発の領域にフォーカス。他社・他システムとも上手く連携しながらネットスーパーに必要な仕組みを作り上げている 画像提供:10X

一方で店舗を持って在庫を抱える、自社で物流網をゼロから構築する、現場で働くスタッフを雇って教育するといった「今から頑張っても絶対に追いつけないゲーム」には中途半端に参戦せず、得意な会社のリソースを借りることにした。

Stailerの開発にあたっては、機能面はもちろんプライシングにもとことんこだわったという。参考にしたのはNRIがセブンイレブンなどに提供する発注システムや、東芝テックなどが展開するPOSシステムだ。

これらのサービスに共通するのは、発注額や利用額など“顧客の成長に連動して料金が変動する”レベニューシェアモデルを採用していること。顧客の成長に貢献するほどベンダー自身の売上も一緒に伸びていく美しい事業モデルな上に、これらのサービスは一度導入されたらほとんどスイッチングされていない。

小売事業者は長年店舗に投資をしてきていたので、発注システムやPOSを始めとした店舗関連のシステムはすでにベンダーとのレベニューシェアモデルで開発されているものが多かった。ただネットスーパーに限ってはそこがあいまいで、ベンダーと単なる受注・発注の関係になっている。矢本氏はそこに“溝”があったという。

「10Xは長期に渡って一緒にネットスーパーを伸ばすことにコミットするパートナーだと伝えました。初期費用は全くいらないので、事業の成長に連動したテイクレート(手数料)モデルにさせてくださいと。最初に交渉したイトーヨーカ堂がその条件を受け入れてくれたので、以後も全て同じ形で進めています」(矢本氏)

Stailerを立ち上げる際にはプライシングにもこだわったという矢本氏。売上に連動したレベニューシェアモデルを入れることで、小売企業側の初期費用を抑えつつも、ネットスーパーがグロースすれば10Xもしっかりと収益が得られる仕組みを作った 画像提供:10X

同時に“開発に必要なリスクや調整事項”をすべて10Xで引き受ける代わりに、Stailerの所有権はあくまで10Xにあり、それを事業者側に提供するという構造にした。初期開発費を10Xが負担し、開発したネットスーパーアプリがユーザーに支持されなければ10Xの収益も減る。サービス成長に全力でコミットするため、10Xが責任と権限を持つことにしたわけだ。

これが従来の売り切り型だと、システム側の仕様を理解しているのも開発権限を持っているのもベンダー側だが、最終的な意思決定は事業者側で行っていた。何か改善点が発生した際にはベンダーに逐一連絡して対応してもらうことになるものの、そのためには事業者側で決済など必要なステップを踏まないと改修が一向に進まない「重たい構造」になっていたという。

「ワンストップショッピングのオンライン化」支えるインフラへ
6月からイトーヨーカドー
ネットスーパーアプリの実運用を始めて2カ月強。ウェブ版とアプリ版で細かい仕様や使い勝手が異なるため、当初はユーザーから戸惑いの声も多く届いた。アプリのUXの方が優れていたとしても、ウェブサイトに慣れていたユーザーにとっては馴染みがなかったからだ。

ただ上述したようにカスタマーサポートもアプリのアップデートも全て10Xが受け持っているので、迅速かつ適切な対応を取ることができた。直近ではウェブに比べて購入頻度や顧客単価、翌月の購入継続率が高くなるといったように、ユーザーの満足度向上に貢献できていることが数字としてわかるようにもなってきた。

10Xではその事実を公開しているため、事業へのインパクトを期待して問い合わせに至る企業も多い。Stailerローンチ後、すでに70社以上から連絡があり、イトーヨーカ堂に続く取り組みも水面下で進めている状況だ。

Stailerの仕組みがあれば大手事業者はもちろんのこと、予算やリソースが限られた小規模なスーパーやローカルなスーパーでもネットスーパーにチャレンジできる可能性が広がる。従来はスタートするだけで数億円規模の初期費用が必要だったところがゼロになるわけなので、それだけでエントリーのハードルがグッと下がる。

ネットスーパーに必要な基盤を1つのサービスにまとめあげ、始めやすいプライシングで提供するという意味では、StailerがやろうとしていることはSaaS(Software as a Service)ならぬ「ネットスーパー as a Service」とも言えそうだ。

矢本氏自身、スーパーを頻繁に利用するようになってから「スーパーの価値は数十もの商品を同時にまとめ買いできる、ワンストップショッピングにあること」に改めて気づいた。それを支えているのが膨大なSKUと目的の商品が探しやすい店舗の設計であり、小売事業者はそれを分かっているからこそ、長年に渡ってそこに投資をしてきたという。

「各事業者は店舗体験の設計に対しては膨大な知見を持っています。でも、同じような体験をデジタル上で再現することに関しては誰も満足にはできていません。デジタルで豊富なSKUの中から一度に20〜30点の商品をバスケットに入れて購入するための最適なUXも、それを支えるサプライチェーンやシステムもない。Stailerでは『ワンストップショッピングのオンライン化』のためのインフラを作っていきたいと考えています」(矢本氏)

「ワンストップショッピングのオンライン化」をいかに実現するか。これが従来課題になっていた部分であり、10Xの腕の見せ所だ
 画像提供:10X

スーパーが最初のターゲットにはなるが、同じような課題を抱えている事業者は他にもいる。コンビニやドラッグストア、ディスカウントストアなどもまた、店舗でたくさんのSKUを扱う。店舗運用に強みがある一方で、オンライン化が進んでいないのも同様だ。

そういった「スーパー以外」のプレイヤーからも軒並み問い合わせをもらっているそうで、今後様々な企業がStailerを介して商圏をデジタル化していく光景を目にすることになるかもしれない。

「僕自身、東日本大震災で被災して死に直面した経験があり、残りの人生で意味があることに挑戦したいという気持ちが強いんです。そこにテクノロジーの力を掛け合わせることで、自分も含めた周囲の人たちが抱える問題を解決し、その価値を実感できるプロダクトを世に出していきたいと考えています。同時に、人生をかけるのであれば大きなマーケットにアプローチをしたい。ネットスーパーを軸としたワンストップショッピングのオンライン化はこの3つの条件を全て満たすもので、自分の中ではこれ以外にないと思えるほど、そこにかけています」(矢本氏)

ネットスーパーが普及して食品を購入する選択肢が世の中に増えれば、今まではどんな時でも店舗に足を運んで買い物をしていた人々の生活も間違いなく変わっていくはずだ。

「最初からすべて計画通りだったわけではありませんが、たまたま近しい事業からエントリーして、回り回って今この事業にチャレンジしている。将来的な構想もいくつかありますが、一丁目一番地はユーザーにとって本当に使いやすいものを作ることであり、そのためにtoB側のデジタル化を進めていくことに変わりはありません。そんなに簡単なことだとも思っていないので、まずは10年20年かけてしっかりとネットスーパーのインフラを作っていきます」(矢本氏)

編集:岩本有平
撮影:林 直幸
DX リテール 10X ネットスーパー』

インターン選考のグループディスカッション突破に欠かせない「3つの質問」

https://diamond.jp/articles/-/247986

『秋のインターンシップが本格化している。インターンシップは就活生にとっては企業を知る重要な機会だが、募集人員に限りがあるため、選考を通過することは簡単ではない。そこで、毎年約200人の学生が受講するキャリアデザインスクール、我究館の副館長・藤本健司氏が、インターンシップ選考を通過するためのコツを語る。

 連載2回目となる今回は、インターンシップ選考を通過するためのグループディスカッションの対策について話してみたい。

グループディスカッションは
社会人にとっても難度が高い
 就職活動で時々耳にする「グルディス」という言葉をご存じだろうか。グループディスカッション(以下、GD)のことだ。難関企業のインターンシップ選考では、このGDが実施されることがある。

※グループディスカッション(GD)とは?
企業側から出されたお題に対して、限られた時間の中で少人数のメンバーと議論すること。今までは対面で行われることが多かったが、22年卒向けのインターンシップ選考でのGDは、オンラインで行われることも多い。

 選考におけるGDでは、1日では到底終わらないような議論を、決められた時間内(30分から1時間)で行わなくてはいけない。出されるお題は、例えば以下のようなものだ。

「日本がODAを開始するなら、どの国がいいか」

「コンビニチェーンの売り上げを倍にするには」

 社会人がこれらのお題に対して短い時間の中で適切に議論できるかと言われれば、決して簡単ではないはずだ。それほど、GDの難度は高い。

 秋のインターンシップの選考に参加してくる就活生は、就職活動を積極的に行っている人だったり、選考対策をしていたりする人たちなので、おのずと議論のレベルが高くなる。故に、何ら対策をしないまま、GD選考を突破することは非常に難しい。応募者の多い人気企業においては、事前対策は必須である。

 GDの対策については、インターネットで調べればたくさん出てくるが、今回はGDの実践経験が少なく、苦手意識のある就活生がすぐに実践できるワンポイントアドバイスを紹介したい。

GDで最も大事なことは
まず共通認識を確認すること
 GDにおいて大事なこととは何だろうか。結論から述べると、それは「共通認識を確認しながら議論を前に進めること」である。

 失敗例から紹介した方がイメージしやすいだろう。よくあるGDの失敗例として、参加者が思い思いのことを話し、議論が紛糾するケースが挙げられる。実際のビジネスのシーンでも、議論をする際に目的意識や前提条件を互いに理解せずに、建設的な議論をすることは難しいだろう。

 GDの難しいところは、誰とどんなことを議論するかが、その場に行くまでは分からないところにある。だからこそ、出されたお題を理解し、初めて会った参加者同士が積極的に共通認識を得ようとすることが重要になる。

 会議や商談で大事なことは、合意形成である。議論を通じて参加者の意見の一致を図るための、大切なプロセスだ。合意形成のために、参加者の共通認識を確認しながら議論を進めることは重要だ。その合意形成プロセスを「議論を前に進める」という表現として、ここでは使っていきたい。

 共通認識を確認する上で何より重要なことは、自分たちが「誰の、何のために議論をしているのか」という点を明確にすることである。議論をする際に自分たちの立ち位置や立場があいまいであったり、認識のズレがあったりすると、議論の進行や結論に大きく影響する。

 例えば、先ほど挙げた「コンビニチェーンの売り上げを倍にするには」というお題に対して、どの立場から考えるのか。コンビニの店長なのか、コンビニチェーンの本社社長なのか、コンビニチェーンから依頼を受けたコンサルタントなのか。それぞれの立場によって使えるリソース(材料)が変わってくるので、議論が紛糾したり論点を見失ったりしないよう、まず自分たちの立ち位置や立場の確認が必要になる。

共通認識を確認するために
有効な質問とは?
 では、具体的にどうやって共通認識を確認すればいいのだろうか。そのためには、以下のような質問をメンバーに投げかけてみるのが有効だ。これらの質問をすることで、議論の内容や道筋を確認することができる。GDに参加する際には、ぜひ活用してほしい。

「この議論は今、どこに向かっているか教えてもらえますか?」

「今の議論で大事なことは何でしたっけ?」

「私たちは、どんな結論を想定しているのでしたっけ?」

 ただし、質問の仕方には気をつけよう。あくまで分からないことを教えてほしいというスタンスで聞くこと。GDでは、選考ということもあり、自分がより高い評価を得るためにほかのメンバーに対して否定的だったり、攻撃的だったり、高圧的だったりする就活生がいる。

 しかし、冷静に考えてみてほしい。採用の本質である「一緒に働きたい人を探す」という目的からすれば、このような人たちが積極的に採用されるとは考えにくい。

 最初からGDにうまく対応できる人は少ない。故に、まずは分からないことは「分からない」と言う勇気を出そう。そこから、共通認識を得るための質問を投げかけ、議論を前に進めることに貢献する。ここから始めてみることをお勧めしたい。

 先に述べたように、GDは基本的にやっていること自体の難度が高いため、対策を立てるのが難しい。その難しい選考で評価されるためには、事前準備が必要である。

 GDに対してまだ経験が乏しく不安が多い就活生には、まずは何をどう話すかよりも、話の聞き方や質問の仕方に注意しながら、議論の論点を確認する役に挑戦してもらいたい。分からないことを素直に聞く姿勢から始め、少しずつ議論を引っ張れるように確実に成長していこう。

 そこから選考突破できるよう、頑張ってほしい。

(我究館副館長 藤本健司)』

「スガノミクス」の本丸は労働市場改革、待ったなしの最重要課題とは

https://diamond.jp/articles/-/248937

「スガノミクス」の本丸は労働市場改革、待ったなしの最重要課題とは
永濱利廣:第一生命経済研究所 調査研究本部 経済調査部 首席エコノミスト
https://diamond.jp/articles/-/248937

連載 政策・マーケットラボ
2020.9.17 3:40 会員限定今月残り3記事(※無料会員登録で、5本までは読める)

※ マクロ経済的には、課題は明らかだ…。アベノミクス(形を変えた「円安政策」)で、日本の「大企業(=輸出産業)」を支援した…。だから、「大企業(=上場企業)」は、息を吹き返した…。

※ しかし、「利益」は「内部留保」として、企業内に積まれて、さっぱり「経済循環」の方に回らなかった…。「株高」で、「資産家層」は潤ったが、そういう層の「贅沢消費」だけでは、「経済の好循環」回すには、力不足だった…。

※「経済の好循環」を回すには、「小規模零細企業」に雇われている層の消費活動を活発にする必要がある…。しかし、それがなかなか難しい…。将来の「生活設計」「人生設計」にも、関わる話しだ…。無闇に、お上が「消費しろ!」と叫んだところで、空しいだけだ…。

※ しかも、税制的には、「消費税」頼みだから、ここの消費を直撃する…。

※ それでもなんとか、IFRSとか、デジタルトランスフォーメーションとか、「貯蓄から、投資へ!」とか、待機児童ゼロとか、働き方改革とか、言い立てて、「消費喚起策」に出ているが、なかなか効果は出ない…。

『菅新政権の経済政策
最優先はコロナ対策
 16日、発足した菅新政権は、「アベノミクス継承」を強調しており、さらにそれを前進させると明言している。

 当面は、すでにコロナ対策として強化されている金融・財政政策の継続に加えて、安全性の高いワクチンや治療薬の普及などで、新型コロナウィルスに対する国民の不安心理を軽減することで需要喚起を図ることが最重要課題だ。

 新型コロナウィルス発生前も米中摩擦や消費増税の影響などにより日本経済は景気後退局面にあり、経済は正常化していなかった。

 こうしたことからすれば、コロナ後も需要喚起策は最重要課題になる。

 アベノミクスの進化版となるであろう「スガノミクス」は、アベノミクスで道半ばとなった成長戦略の中でもほとんど進まなかった労働市場改革を前進させなければならない。

リーマンショック時を上回る
過去最大の需要不足状態

 そもそも、なぜアベノミクスで経済が正常化まで到達しなかったのかというと、円安などで好況を謳歌した企業の儲けが十分に投資や従業員などへの配分に回らず、企業が貯蓄超過主体から脱することができなかったことが主因だ。

図表1:国内ISバランスの推移
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 アベノミクス以前に長期デフレが放置されてきたことにより、企業や家計のマインドが過度に委縮していたことが軽視されていた。 

 さらに企業業績の回復が賃金上昇→消費拡大→企業の売り上げや利益拡大といった経済の好循環が機能する前の2014年4月に消費増税をしたことや、結果的にすでに景気後退局面入りしていた2019年10月にも消費増税を実施したことで、経済の正常化を遠のかせてしまった。

図表2:実質個人消費と実質公共投資
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 こうした中で起きたコロナショックにより日本経済のデフレギャップはリーマンショックを上回る過去最大の需要不足状態に陥ってしまったわけだ。

図表3:GDPギャップの推移
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不安心理が払しょくされないと
需要は元に戻らない
 リーマンショック時は金融危機が原因だったため、大規模な金融・財政政策で経済の立て直しは可能だった。

 しかし、コロナショックはウイルス感染が原因のため、どんなに大規模な金融・財政政策を講じても、感染拡大に対する不安心理が払しょくされない限り、需要は元に戻らない。

 新政権は、国民のコロナ感染に対する不安心理を一刻も早く軽減させることが最優先の課題となる。

 具体的には、いかに早く日本国民全員に安全性の高いワクチンや治療薬を普及させるかが重要だ。

 それと並行して、予備費なども有効に活用してウィズコロナの中でも少しでも国民の不安心理軽減に貢献するようなメリハリの利いた検査・医療体制の充実や、自治体の裁量などを拡げるコロナ特措法の改正なども急ぐべきだろう。

実質賃金拡大が明確になるまで
財政・金融は拙速な「出口」回避

 そして感染収束後の政策対応として最も重要なのが、金融財政政策の正常化をあせらず、拙速に政策が「出口」に向かわせないことだ。

 アベノミクスの期間、日本経済が「戦後2番目」に長い景気拡張期だったにもかかわらず、景気の力強い回復を実現できなかった最大の要因は、経済の好循環が機能し始める前に消費増税と公共事業削減を行い、せっかくの金融緩和の効果を相殺してしまったからだ。

 コロナ対策で巨額の国債発行をしたことで、財政健全化を重視する緊縮財政派からはコロナ増税の議論が出てきている。しかしスガノミクスでは、コロナ感染が収束、消費などが回復してデフレギャップが縮小したとしても、好循環が持続して雇用者の実質賃金が明確に拡大基調になるまでは、緊縮財政はできるだけ避けるべきだ。

 需要刺激という面では、所得の海外流出を防ぐこともこれに貢献する。

 アベノミクス以前、リーマンショック後、超円高などに見舞われ「産業の六重苦」が言われたが、その中に「高い電気料金」問題があった。

 電気料金に反映されている天然ガス価格を日米欧で比較すると、日本では東日本大震災後に中東諸国と高値で長期契約してしまった影響もあり、アベノミクス以降も高止まりしている。

シェール革命で国内調達ができる米国は低水準であることに加え、輸入にも依存している欧州でもだぶついた米国のシェールを大量に輸入して貯蔵することなどにより、近年、急激に天然ガスの価格を下げている。

図表4:天然ガス価格の推移
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 スガノミクスではオールジャパンでエネルギーの調達先を多様化することなどに積極的に取り組み、天然ガス価格の抑制を通じて所得の海外流出を最小限に抑えることにも取り組むことだ。

抜本的労働市場改革に踏み込め
流動化とあわせ就業支援

 コロナ後の経済正常化を考えれば、労働市場改革が「一丁目一番地」だ。

 日本の人口動態を考えれば、特に2020年代後半以降の人口減少がかなりの勢いで加速し経済成長も非常に厳しくなることを考えると、労働市場改革は経済構造の改革では最も重要と言える。

 実際に足元でも、本当は働きたいが何がしかの理由で求職活動をしていない、いわゆる就業希望の非労働力人口が300万人以上(2020年4-6月期時点)、存在している。

図表5:就業希望の非労働力人口
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 その理由の内訳をみると、「適当な仕事がありそうにない」と回答する女性が最も多く、続いて「出産・育児のため」とする女性が多い。これを考えると、就業のミスマッチ解消や出産・育児などの支援が引き続き喫緊の課題と言える。 

 また、コロナ後は女性のシニアだけではなく、外国人の活躍も重要と考えられる。

 しかし、こうした女性・シニア・外国人の就業をこれまで阻害してきた最大の要因が日本特有の雇用慣行だ。

同じ会社に長く勤めるほど賃金などで恩恵が受けやすい就業構造を変えていくことが必要だろう。これが変わらない限り、なかなか労働市場の流動化は難しい状況だと思われる。

 象徴的なのが、正社員の賃金構造がいまだ年功序列となっていることだ。これを打破すべく一刻も早く踏み込む必要があるのが、正社員の解雇ルールの明確化やホワイトカラー・エグゼンプション制度の導入だ。

 安倍政権でも導入が図られたが、結局はとん挫した。しかし日本経済の生産性をあげるためにも労働市場の流動化を促す政策が重要だ。

 参考にしたいのが、スウェーデンやデンマークなどの積極的労働市場政策である。

 スウェーデンやデンマークなどの労働市場が流動的であるため、企業はその時々で必要な労働力を確保し、積極的に従業員を採用できる。

 ただ見落とされがちなのは、労働市場の流動化とあわせて、政府が失業者に対し、新たなスキルを得て労働市場に戻れるようなさまざま就業支援をしていることだ。

 失業しても学び直して、前職より条件のいい仕事に就くことが普通に行われている。

 これを日本でも「スガノミクス」の一環として実践すれば、人手不足となりがちなデジタル関連産業なども優秀な人材を確保しやすくなるだろう。

 コロナショックを受けた産業構造の変化に対応して迅速に労働力がシフトする効果が見込めるだけでなく、手厚い職業訓練などで労働力のスキル向上にもつながる。

 こうして労働市場が流動化すれば、企業が人材引き留めのために賃上げを積極的にするといった好循環が生まれる。

「デジタル庁」は
新しい話ではない
 労働市場改革は菅氏が重視するデジタル化とも関係する。

 コロナ禍で海外諸国との遅れが改めて浮き彫りになったデジタル化をいかにキャッチアップするかも優先して取り組むべき政策課題だ。

 民間のデジタル化を進めるには、行政のデジタル化を進めることが欠かせない。

 菅氏はアベノミクス継承を基本にIT推進や省庁の縦割り排除などを掲げるが、行政のデジタル化は「骨太2020」でも最優先課題とされていた。

特に、官邸に司令塔機能を作り、今後一年間を集中改革期間として、マイナンバー制度の抜本改革や地方自治体のシステム標準化に取り組むとされているが、スガノミクスではそれをキャッチフレーズ倒れにするのでなく具体化することが問われる。

 何よりも期待したいのは、政府がデジタル化にかかわるソフトウェアや研究開発投資など無形資産への投資を拡大することだ。

 政府がデジタル化を後押しすることによって、産業構造が高度化し、労働市場改革との相乗効果でハイテク人材などの雇用も増える。

 政府のデジタル化を含む無形資産投資を国際比較すると、日本は無形資産の割合が低く、建設投資がほとんどを占めている。

図表6:政府固定資産に占める無形固定資産比率
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 政府の無形資産投資を拡大するには、デジタル化投資が投資とみなされない財政法を大胆に見直し、無形資産投資の財源を赤字国債発行でもできるようにする法改正が欠かせない。

 また電子政府についても、加速が必要だ。日本政府は2000年代からさまざまな計画を立て、電子政府に取り組んできた。日本は電子政府の取り組みに無策との批判もあるが、国連の電子政府ランキングでも上位に食い込んでいる。

 しかし、個人の電子申請利用率は最下位だ。それを考えると、行政のデジタル化の実効を上げるには、利用者の目線での取り組みが大事だ。

(第一生命経済研究所 経済調査部首席エコノミスト 永濱利廣)』

首相、縦割り110番検討を指示 河野行革相に

https://www.47news.jp/politics/5266107.html

 ※ そういう「細かいこと」の話しじゃ無いのでは…。
 国政の舵取りとは、「国際情勢」に立脚した、骨太い「グランドデザイン」が据えられるべきものなのでは…。
 菅治世は、「細かいこと」中心で、「細かいことの積み重ねで」行くことになるんだろうか…。

『菅義偉首相は16日夜の記者会見で、規制改革のアイデアとして「縦割り110番」の検討を河野太郎行政改革担当相に指示したと明かした。国民から、行政縦割りの弊害について通報を受け、対応の参考にする取り組みと説明した。「規制改革を政権のど真ん中に置いて大臣と首相でしっかりやってきたい」と意気込んだ。』

「内助の功」に徹する真理子夫人

「内助の功」に徹する真理子夫人
表舞台避け、新首相支える
https://www.47news.jp/news/5264951.html

※ 昭恵さんとは、また違ったタイプの人のようだ…。「居酒屋」で、人と語らったりするのとは、真逆のタイプの人のようだ…。子供も、3人いる…。誰も「政治家」になる気は、ない…、という話しだ…。

『新しいファーストレディーとなった菅義偉首相の真理子夫人(67)は、表舞台に立つのを極力避けて「内助の功」に徹してきた。有事に備えて選挙区がある横浜市の自宅に戻らず、衆院赤坂議員宿舎で暮らす菅氏を陰で支え続けている。

 2人の出会いは、菅氏が故小此木彦三郎衆院議員の事務所に秘書として勤務していた頃にさかのぼる。結婚後は3人の息子に恵まれた。菅氏周辺は「菅氏が政治活動に専念できるのは、献身的な真理子夫人がいてこそだ」と打ち明ける。

 自民党総裁選に立候補を表明した記者会見で菅氏が締めた青色の「勝負ネクタイ」は、真理子夫人がプレゼントした。』