セブン、コンビニ宅配1000店規模

セブン、コンビニ宅配1000店規模
食品・日用品を店から直送 店舗網、ネットと融合
https://www.nikkei.com/article/DGKKZO63656770Q0A910C2MM8000/

『セブン―イレブン・ジャパンはコンビニエンスストアから消費者に商品を直接届けるスピード宅配を始める。2020年度内に東京都内の100店舗で始め、21年度以降に少なくても1千店規模へ広げる。店舗から最短30分で届ける素早さでアマゾン・ドット・コムなどのネット通販勢に対抗する。成熟するコンビニ業界で、新型コロナウイルス禍で伸びる宅配に成長を求める動きが出てきた。

全国に約5万店あるコンビニは19年に初めて減少に転じ市場規模は約12兆円で頭打ち懸念が出ている。その一方で、同年のネット通販市場(物販)は8%増の約10兆円とコンビニに迫る。アマゾンや楽天などネット専業企業が先行する中、セブンは店舗とネットを融合させ追撃する。

配送の対象はコンビニ店舗で扱う食品や日用品など約3千点に限定する。専用サイトで注文を受け開始当初は最短で2時間で配送するが、将来的に注文から30分で配達を目指す。高齢者世帯の需要も開拓できそうだ。

既存のネット通販で注文すると到着は早くても翌日になるほか、配達も午後9時までに限られることが多い。

スピード配送の中核となるのが店舗だ。消費者に近い店舗で注文品の配送準備を整えることで、配送拠点から家庭までの「ラストワンマイル」の配達を速やかにできるようにする。配送は物流大手セイノーホールディングスのセブン専用の子会社ジーニーが担当する。

現在、東京都内の39店で宅配を試験運用している。配達は店から半径500メートル圏内で、受け付けはネットで午前9時から午後10時まで。少額の買い物でも配達するが、配送料は繁忙状況に応じて1回110~550円に設定。3千円以上の買い物ならば無料としている。正式に事業を開始する際、これらの運用条件は変わる可能性がある。

宅配による店舗側の負担は抑える。各店に1台ずつ専用スマホを提供。注文内容はスマホにバーコードとして表示される。店員はレジ端末で読み取るだけで注文内容を把握できる。レジでの接客や品だしの合間に袋に詰め、配送員に渡す。

将来的にスピード宅配を数千店規模に拡大する。宅配業界では人手不足が深刻で、確実に働き手を確保できるメドが立たない限り、宅配対応の店舗を増やさない。

コロナ禍で世界的に宅配サービスが拡大しており、小売企業にとって宅配強化は共通課題だ。

セブン以外ではローソンが米ウーバーテクノロジーズの宅配代行サービス「ウーバーイーツ」を使って店舗からの宅配に乗り出している。

米国では書籍や家電のネット販売で強みを持つアマゾンが食品宅配を強化。一方、小売り最大手ウォルマートも日用品、家電などを対象にした即日配送を展開するなど互いの本丸分野で競う。

セブンは過去にオムニチャネルと呼ぶネットで注文した品を実店舗での受け取りを進めたが、品ぞろえが限られたことなどで定着しなかった。コロナでコンビニが得意とする食料品や日用品をネット購入する傾向が強まったのを契機に、ネット展開を本格化する。』