究極の「絶対服従内閣」に集まった5人組の正体

https://president.jp/articles/-/29980

 ※ 最近の(最後のか?)安倍内閣の顔ぶれについての記事だ…。
 
 今度は、(おそらく)菅さんの「組閣」「人事」なんで、また違っているんだろうが、それでも参考になると思うので、紹介しておく…。「官房副長官」、「首相補佐官」経験者…、という視点で斬っている…。

『西村康稔・経済再生相
萩生田光一・文科相
加藤勝信・厚労相
下村博文・党選対委員長
世耕弘成・参院幹事長

この5人の共通点が分かる人は、かなりの政治通だ。5人は、安倍内閣で官房副長官を経験しているのだ。

官房副長官というポストは、閣僚や党4役と比べると地味だが、政権運営上、極めて重要なポストだ。首相の分身として官僚との折衝、与野党対応などをこなす。

首相と最も一緒にいる時間が長いのは官房副長官だ。外国訪問にも同行する。外遊に出掛ける首相が政府専用機に乗る前にテレビカメラに向かって抱負を述べる時、背後に立っている人物を見て「誰だろう」と思った人がいるかもしれない。あれが、官房副長官だ。

首相は、かわいいと思い、能力も評価し、そして自分に絶対服従する人物を副長官に選ぶ。今回は安倍氏がこれまでに選んできた副長官経験者5人が閣僚や党首脳に名を連ねたのだ。』

『河井克行・法相
江藤拓・農相
衛藤晟一・一億総活躍相
世耕弘成・参院幹事長

この4人は安倍内閣のもとで首相補佐官を歴任した。補佐官も官房副長官同様、首相の分身であり黒子。国会で答弁を求められたり記者会見をする機会は少ないので目立たないが、やはり首相のお気に入りでないと選ばれない。「格」は副長官よりも一段落ちるため、首相との主従関係は、より鮮明ともいえる。』

『こうみると、今回の内閣の性格がはっきりしてくる。安倍氏に近い人物が並ぶのは従来と変わらない。

ただし、これまで多かった「お友達」とは違う。「お友達」は仲がいいだけでなく、何かあれば苦言を呈することもある。

ところが今回の政権には「お友達未満」の顔触れが並ぶ。「側用人」とでも呼ぼうか。彼らは安倍氏に絶対服従。安倍氏の意向を忖度して、走るだけだ。彼らは思想、政治信条的にも安倍氏に近い。もちろん麻生、菅の両氏が旧来の「お友達」も閣内に残ってはいるが、「側用人」たちの大量起用で「安倍1強」がさらに強化されたといえる。』

ランサムウエア、狙われた病院 システム停止で身代金要求

 ※ ヒデー話しだな…。病院だったら「ファイル」が使用できなきゃ、人命にかかわってくる…。こうなると、「財産的な損害」だけの話しじゃなくなってくる…。

 ヤレヤレな世の中に、なって来たもんだ…。

 ともかく、「ハッキング」「クラッキング」の構図が、「大がかり」で、「根こそぎ浚って(さらって)行く」ものへと、変貌している感じだ…。

 その始まり、端緒は、「標的メール」から…、ということが多い…。

 しかし、「クリックさせる手口」も、日々巧妙化して行っている感じだ(オレも、この間やられたしな…)…。

 ともかく、「クリック」する前に、「一旦、踏みとどまって、考える。」癖を、つけんとな…。

『医療関連の組織がサイバー攻撃の標的となっている。新型コロナウイルス流行後も海外では病院のデータを凍結して「身代金」を要求する攻撃が起き、ワクチンなどの研究情報を狙う動きが表面化した。セキュリティー意識の遅れが指摘される国内の医療機関にとっても対岸の火事ではない。

チェコ第2の都市ブルノにある大学病院は3月13日朝、混乱に陥った。パソコンの画面に脅迫文が表示され、院内のシステムが使用不能になった。内部データを暗号化し、解除のための金銭を要求する「ランサムウエア」による攻撃だった。

新型コロナの検査も担う同国の中核病院の一つだが、一時は手術の延期や急患の受け入れ停止を余儀なくされたという。システムの完全復旧には数週間を要した。

攻撃を解析したセキュリティー会社アバストのヤクブ・クロウステク氏によると、使われたランサムウエアは「Defray」(デフレイ)。2017年には欧米の医療・教育機関への攻撃キャンペーンで使用された。

セキュリティー会社セキュアワークスによると、デフレイを使うグループはウイルスを仕込んだメールを送りつけるなどして内部システムに侵入。管理サーバーを掌握し、ネットワーク内の端末にデフレイを一斉に配信する。さらに不正アクセスを繰り返して復旧を妨害し、身代金を支払うよう追い込んでいく。

同社カウンター・スレット・ユニットの玉田清貴リサーチャーは「技術力の必要なツールを複数駆使し、攻撃レベルは高い」と語る。医療機関のシステム停止は人命に関わる。「復旧を優先して支払いに応じる確率が高いとみて標的にされる」

6月には、新型コロナの検査などに関わる米カリフォルニア大サンフランシスコ校の医学部で、別のランサムウエア「NetWalker(ネットウォーカー)」による被害が判明。同校は「苦渋の決断」として、データ回復のため約114万ドル(約1億2千万円)を攻撃者側に支払うと表明した。

同じランサムウエアは3月にスペインの病院への攻撃にも使われたとされる。セキュリティー会社米マカフィーは、ネットウォーカーを使う攻撃者側への暗号資産(仮想通貨)ビットコインの送金を追跡。3~7月だけで複数の組織から計2500万ドル(約26億5千万円)の身代金を脅し取ったとみている。

新型コロナのワクチン開発や臨床試験に取り組む研究機関や企業の情報も狙われている。

英米とカナダの当局は7月、「APT29」と呼ばれるロシアのハッカー集団が20年に入り継続的に3国でワクチン開発に関わる様々な組織に攻撃を仕掛けていたとして非難する声明を出した。

APT29は情報を盗み取るマルウエア(悪意のあるプログラム)を使うとされ、同系統のマルウエアは18年に日本企業への攻撃にも使われた。当時解析したラック・サイバー救急センターの石川芳浩氏は「いつ日本の研究機関などが狙われてもおかしくはない」とみる。

国内の医療機関の多くは患者情報などを扱うシステムを外部と切り離しており「攻撃を受けにくいという前提でセキュリティー意識が十分に高まってこなかった」と医療業界の関係者は話す。

だが18年には奈良県の病院の電子カルテシステムがランサムウエアに感染し、約1千人分の情報が暗号化される被害が起きた。近年、電子カルテのクラウドサービスを導入する施設も増えている。

医療機関などで国内外のサイバー攻撃の情報を共有する団体「医療ISAC」(東京)の深津博代表理事(愛知医科大病院医療情報部長)は「業界全体でセキュリティーの議論を深めていく必要がある」と強調する。』

国債格下げ急増、新興国や産油国 コロナ後回復にも影

https://www.nikkei.com/article/DGXMZO63305230R00C20A9910M00/

『新興国や産油国で国債の格付けが下がっている。2020年1~7月に南アフリカなど22カ国・地域で下がり、19年通年の6カ国・地域を大きく上回った。新型コロナウイルスで原油価格が下がり、税収も落ちこんだからだ。格下げで国債発行が難しくなれば今後の経済回復に影を落とす。

南アフリカはアフリカ大陸で最も新型コロナの感染者が多い(6月、ケープタウン)=ロイター
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米格付け会社S&Pグローバル・レーティングの格付けを集計した。前年同期はわずか3カ国・地域で、いまの急増ぶりが際立つ。16年は通年で25カ国・地域が格下げとなったが、現在のペースが続けば今年は過去最悪になる可能性がある。

格下げの中心が産油国だ。歳入の多くを原油に頼り、原油価格が低迷しているからだ。オマーンがダブルBからダブルBマイナスになったのをはじめ、クウェートもダブルAからダブルAマイナスに格下げとなった。

財務基盤が弱い新興・途上国の国債でも格下げが相次ぐ。南アフリカはダブルBからダブルBマイナスになった。20年1~3月期の経済成長率は前期比マイナスで、財政赤字も拡大した。コスタリカやスリランカ、バハマも格下げされた。

格付けが下がると、高い金利でなければ国債の発行が難しくなる。格付けが一定水準を下回って「投資不適格」とみなされれば、金利を上げても買い手が見つかりにくくなる。年金など一部の機関投資家は投資不適格の債券は買わないためだ。

期日までの利払いが出来ず、アルゼンチンやエクアドル、レバノンは債務不履行になった。大和総研の児玉卓経済調査部長は「新興国は新型コロナの感染拡大に歯止めがかかっていない。経済の悪化で信用力が低下する国がさらに増える可能性がある」と指摘する。』

〔一帯一路と東欧・中欧諸国〕

イタリア  一帯一路で中国との覚書締結 EUとしての統一対応を軽視した行動への批判も – 孤帆の遠影碧空に尽き
(2019-03-21 22:29:28 | 欧州情勢)
https://blog.goo.ne.jp/azianokaze/e/ccbc2573cb36b3590b0b42e66002ee9e

第 20 章 ドイツ・中東欧諸国の対中関係をめぐる相克
佐藤 俊輔
http://www2.jiia.or.jp/pdf/research/R01_China/20-sato.pdf

イタリア、支那の一帯一路構想に参画し、魂を売り渡す
https://annex2.site/20190322-01/

「一帯一路」戦略による中国の東ヨーロッパ進出
-「16+1」をどう見るか -
世界主要国の直接投資統計集(2014年版)
ITI 調査研究シリーズ
No.67
Ⅱ 国別編
2018 年 2 月
2015年7月
国際貿易投資研究所 客員研究員 田中素香

中国一帯一路構想の狙いと日本の採るべき国家戦略の提言
https://ippjapan.org/archives/2646

仏外務省 中国に「脅すな」と反論 チェコ議長訪台で

https://www.sankei.com/world/news/200901/wor2009010039-n1.html

『【パリ=三井美奈】中国の王毅外相がチェコのビストルチル上院議長の台湾訪問を受けて報復を警告したことに対し、フランス外務省は1日の声明で「欧州連合(EU)の一員に対する脅しは受け入れられない。われわれはチェコと連帯する」と批判した。

 一方で声明は、「欧州と中国がパートナー関係を深めるには相互に敬意を払って、対話することが重要」として、中国との関係構築への意欲を表明。EUの台湾政策には言及しなかった。

 王氏は8月31日、訪問先のドイツで、ビストルチル氏の訪台は「一つの中国」原則への挑戦だと抗議し、「高い代償を払う」ことになると警告した。』

チェコ上院議長ら訪台 政府は冷ややか 中国外交で揺れる欧州小国

https://www.sankei.com/world/news/200827/wor2008270029-n1.html

『【パリ=三井美奈】チェコのミロシュ・ビストルチル上院議長が率いる同国政経界の約90人が30日、台湾を訪問する。チェコ政府は訪台団を支持せず、距離を置いたまま。東欧で米中の綱引きが激しさを増す中、小国チェコが中国政策をめぐって分裂している。

 訪台団には上院議員のほか、1月に台北と姉妹都市協定を結んだプラハ市長、大学関係者も参加。経済や文化交流のほか、新型コロナウイルス禍を受けた保健衛生協力も課題になる。

 中国は強く反発しているが、訪台団の一人、パベル・フィッシャー上院議員は「香港で国家安全維持法を施行した中国に『民主主義への攻撃は許さない』という姿勢を示す意味もある」と息巻く。フィッシャー氏は上院外交安保委員会の委員長。現在、出発前の感染予防で自宅待機中という。

 8月半ば、チェコを訪問したポンペオ米国務長官は国会演説で、上院の訪台団を激励。1968年、チェコ人がソ連の圧政に抗した「プラハの春」のように、中国共産党の影響力と闘うべきだと訴えた。

 だが、ゼマン大統領は訪台団を批判。バビシュ首相は沈黙し、首相与党の下院議長は「台湾との関係作りはよいが、訪問は不要」と否定的な立場を示す。大統領、首相、上院議長はそれぞれ立場が異なる。

 対中政策をめぐる対立は、ゼマン大統領が主導した中国接近の「失敗」が発端だった。東欧での「一帯一路」ブームに乗って、中国から投資を誘致したが、チェコに進出した中国企業が汚職疑惑の中で撤退。投資の約束は白紙になった。

 今年1月には、訪台を計画していた前上院議長が突然死亡。中国大使が猛烈な抗議圧力をかけていたことが発覚した。中国への反発が広がり、ビストルチル上院議長ら野党側は、大統領の「中国びいき」を批判した。チェコは89年、民主化革命で共産党政権を打破したため、国民には中国による香港や台湾への威圧が、旧ソ連の支配と重なる。

 ビストルチル上院議長は、民主化革命を主導した勢力から派生した中道右派政党に所属。ゼマン大統領は旧共産党系の左派政党で、ライバル関係にある。一方、バビシュ首相は右派新党を率い、双方の間をうかがう。チェコは来年、下院選を控えており、中国政策が争点に浮上している。

 チェコのシンクタンク「国際問題協会」のイバナ・カラスコバ研究員の話 「東欧では、中国の『一帯一路』構想による経済効果への期待が高かったが、現在は温度差が鮮明になってきた。ハンガリーやセルビアはインフラ投資を歓迎し、対中接近を続ける一方、米主導の北大西洋条約機構(NATO)に依存するポーランドやスロバキアは中国と距離を置き始めた。チェコには鴻海(ホンハイ)精密工業など台湾企業が進出し、約2万人以上の雇用を創出している。中国は訪台団派遣に対して、経済報復を警告したが、対チェコ投資は台湾より少なく、大きな打撃はないとみられている」』

急逝したチェコ前議長 夫人「中国大使館の脅迫状に殺された」

https://www.epochtimes.jp/p/2020/04/55784.html

『チェコ第2位の権威ある政治家だったヤロスラフ・クベラ(Jaroslav Kubera)前上院議長は、1月に急逝した。クベラ氏の夫人は4月27日、チェコのTV局番組に出演し、夫は中国大使館の脅迫を受け強いストレスを感じ、大使館招待の夕食会以後、体調を崩したと告白した。 大物政治家を脅したとして、チェコの世論では中国当局に対する強い怒りの声が上がっている。

ベラ・クベラ(Vera Kubera)夫人によると、台湾訪問を予定していたクベラ前議長に対して、中国大使館が脅迫状を送りつけ、家族を危険に晒したという。「夫が亡くなった後、遺品整理を始めた。書類の中に公式手紙が2通入っていた。 1通は中国大使館から、もう1通は(チェコ)大統領府から。どちらも恐ろしい内容で、2通の脅迫状をどうすればいいのかわからなかった」

ベラ夫人は夫の死後に手紙を見つけ、娘のバンドラ・ビンソバ(Vendula Vinšov)さんと2人で恐怖におびえたという。また、2通の手紙は、圧力が夫を殺したという十分な証拠になると強調した。

医師「急逝ではない」

クベラ前議長は2月中の台湾訪問の予定を発表していたが、1月20日に心筋梗塞で死亡した。その後、緊急対応した医師が家族に伝えたところによると、クベラ氏の心臓発作は、突然のものではないという。心臓に症状が出始めたのは、中国大使館が議長夫妻を大使館での夕食会に招待した1月17日頃だと告げた。

ベラ夫人は番組の中で、夕食会当日、中国大使館職員から、夫と離れるよう要求された。「張建敏・駐チェコ中国大使と1人の中国人通訳が夫を別室に連れて行き、3人で20~30分話した。夫は出てきたあと、かなりストレスを感じている様子で、酷く怒っていた。そして、私に『中国大使館が用意した食事や飲み物を絶対に食べないように』と言った」という。

ベラ夫人が夫に、部屋の中で何が起きたのか聞くと「張大使から台湾に行かないように求められた。もし行けば、張大使自身が中国中央政府により逮捕されるそうだ」と話したという。

クベラ氏は2019年、中華民国(台湾)駐チェコ代表部から国慶節式典の招待を受けており、2020年の台湾総統選挙後に台湾の訪問を約束していた。中国政府はこの約束に不満を爆発させた。張大使は頻繁に、チェコのゼマン大統領に圧力をかけ、クベラ前議長の台湾渡航をキャンセルしなければ、両国のビジネスに最大限の報復をかけると脅した。

張大使の外交的、脅迫的な手紙と、圧力に屈したチェコ大統領府事務局代表ブラティスラフ・マイナール(Vratislav Mynar)氏からの手紙で、クベラ氏は、台湾訪問を辞めると表明することはなかった。

チェコのアンドレイ・バビス(Andrej Babis)首相およびミロシュ・ビストルチル(Milos Vystrcil) 新上院議長は、張大使がクベラ氏の台湾訪問を巡って、チェコ政府を脅迫する書簡を送ったことを確認している。その内容には、中国でビジネスを展開するチェコのシュコダ(Skoda)自動車など複数のチェコ企業に対して、報復することを示唆した。

一連の中国当局による圧力およびそれに屈したゼマン大統領政権に、チェコの世論では怒りの声が上がった。

ベラ夫人は4月28日、チェコの日刊紙Denesの独占インタビューで、ゼマン大統領はクベラ氏に国の最高栄誉を与えると明言したが、政治的な都合(自身の汚名払拭)のためならば受け取らないとした。娘のビンソバさんは、圧力に屈しなかった父親を誇りに思っていると語った。

(翻訳編集・佐渡道世)』

チェコ上院議長、台湾の国会で異例の演説

https://www.nikkei.com/article/DGXMZO63299360R00C20A9FF1000/

『【台北=中村裕】台湾を公式訪問中のチェコのミロシュ・ビストルチル上院議長が1日、立法院(国会)で演説した。「(民主主義者の我々には)民主主義を築く全ての人を支える義務がある。互いを支え、協力拡大できることを光栄に思う」と述べた。

チェコのミロシュ・ビストルチル上院議長は1日、台湾の立法院(国会)で異例の演説を行った(台北市)=ロイター
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国交のない台湾との異例の関係強化をアピールした。3日には台湾の蔡英文(ツァイ・インウェン)総統と会談予定だ。

ビストルチル氏はチェコ政治ナンバー2の地位にあり、経済界など89人の代表団を引き連れ8月30日に台湾入りした。訪台目的を「自由、民主主義を共に守る決意を確認すること」としている。

背景には、中国大陸と台湾は1つの国に属するという「一つの中国」を唱える中国が台湾を威嚇し、統一圧力を強めていることがある。チェコは中国と国交があるが、民主主義に反する行為だとして、チェコ上院は5月、今回の訪台を圧倒的多数で決めた。チェコのゼマン大統領は親中派で国家方針に反するとし、強く反対している。

ロイター通信によると、中国の王毅(ワン・イー)外相は1日、訪問先のベルリンでビストルチル氏の訪台を「レッドライン(越えてはならない一線)を越えた」と非難した。この発言に先立ち、「重い代償を払わせる。『一つの中国』への挑戦は14億人の中国人の敵になることだ」とも述べ、反発を強めている。』

南シナ海着弾と粛正、習近平式「整風運動」の危うさ

南シナ海着弾と粛正、習近平式「整風運動」の危うさ
編集委員 中沢克二
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO63286020R00C20A9I10000/

『「米軍への警告を意味する南シナ海への『空母キラー』ミサイル発射と、警察権力を完全掌握する儀式が全く同じ日に行われたのは、今後の中国の政治運動を見るうえで気になる」。中国政治に詳しいアジアの識者の見方である。

米側によると、中国人民解放軍が中国本土から「空母キラー」「グアムキラー」と呼ばれる弾道ミサイル4発を発射し、南シナ海に着弾したのは8月26日だ。米軍をけん制する中国のミサイル演習は、偶発的な衝突もありうる危険な領域に入った。

実力を行使する重い決断の前には、中国軍の最高意思決定機関である中央軍事委員会の承認が必要なのは間違いない。トップは共産党総書記で国家主席の習近平(シー・ジンピン、67)である。

軍事パレードで公開された「空母キラー」とされる対艦弾道ミサイルDF21D(2015年9月3日、北京)=柏原敬樹撮影
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同じ日、習は北京の人民大会堂に全国から警察、国家安全部門の幹部300人余りを招集した。初めてとなる習自らによる人民警察旗の授与には、極めて大きな政治的な目的があった。簡単にいえば、軍に続く警察権力の完全掌握に向けたのろしである。

そもそも中国の公安・警察組織の大半は、国務院(政府)系列に属し、それを共産党の中央政法委員会がまとめてきた。だが、これを壊したのが習だった。警察も共産党が直接、掌握する方向に動いたのだ。

軍と政府にまたがる二重構造だった武装警察は、中央軍事委員会による集中統一指導という形で指揮系統を一本化した。2018年1月には、人民解放軍の軍旗と異なる独立した武警軍旗を習が授与した。

■「延安整風運動」に警戒も

今回、警察に新たにつくった警察旗を授与し、共産党中央による命令への絶対的な忠誠と綱紀粛正を訴えたのも同じ流れにある。旗の上部を占める紅色は、絶対の忠誠を示すと説明されている。授与式の現場にいた最高指導部メンバーは思想・宣伝系を担う王滬寧(ワン・フーニン、64)と副首相の韓正(ハン・ジョン、66)。政府を仕切る首相、李克強(リー・クォーチャン、65)の姿はなかった。

中国人民警察旗を授与する習近平国家主席(中央左)=AP
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数日後には、さらに深い意味が明らかになった。「面従腹背の輩、日和見主義者は徹底的に排除する」。習の長年の側近である公安省筆頭次官、王小洪(63)が機関紙を通じて政治規律に関する号令を発した。「逆らえば切り捨てる」というだけではなく、様子を見ながら勝ち組に乗ろうとする態度さえ許さない、という厳しい姿勢だ。

これだけでは重要性が分かりにくいかもしれない。ポイントはこの王小洪の経歴と現在の職務にある。王小洪は習が福建省時代に知り合った部下で既に30年もの付き合い。福建省の地元関係者は「習主席としては、本当に信頼できる数少ない古い友人だろう」と見る。

昨年、抜てきされたポストは新設である公安省特勤局のトップ。公安省次官との兼務だが、特勤局長の職務の方が注目度は高い。特勤局は習肝煎りの公安・警察再編によってできた組織で、要人の警護を担う。対象は最高指導部メンバーを除く、国家副主席、全人代副委員長、副首相、国務委員、最高法院長、最高検察院長らという。

名目は要人らの安全確保だが、物事には裏と表がある。時の為政者のために要人の動きを見張り、報告する役割もあるとされる。だからこそ、心から信頼できる側近をトップに据えた。刀の刃(やいば)を内に向けざるをえない重要な局面がやってこないとは限らない。それに備えているのだ。

その王小洪が今回、初めて習の意を受けて政治規律に関する発言をしたのは重い。面従腹背を意味する「両面人」といった言葉は、共産党の規律処分条例にも盛り込まれている。習が過去の「反腐敗」運動で繰り返し使ってきた特殊な政治用語なのだ。

■既に上海公安局長を粛正

もう一つ、見逃してはいけない言葉がある。「整風」だ。習近平の指示を受けて警察、検察、裁判所など全国の政法関係機関で「整風の精神」を学ぶ政治学習が本格的に始まっている。そこで強調されているのは、整風の精神で自らの革命を進めよとする「延安整風」である。

延安整風とは、新中国成立前の1940年代前半、陝西省延安にあった中国共産党の革命根拠地で毛沢東が打ち出した反対派を排除する粛正運動を指す。ただごとではない。なぜなら、それは今後、政敵とされた人々が多数、失脚する粛正を予感させるからである。

王小洪の動きは、共産主義青年団(共青団)など習と距離がある勢力からも注目され、交流サイトなどを通じて詳細が広がっていった。そこには警鐘を鳴らす意味もある。「運動が始まるぞ。皆、気をつけよう」。言葉にしない暗示だ。

中国人民警察への旗の授与式に出席した習近平国家主席(中央)=AP
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既に動きはある。8月中旬、政治にはさほど興味を示さない商都、上海の市民でも驚く発表があった。上海市副市長で市公安局トップだった●道安(●は龍の下に共)を重大な規律違反と法律違反の疑いで調査しているという内容だった。

次官級の公安幹部の失脚は今年に入り3人目。しかも、今回は河北省の保養地で現役指導部と長老らが重要課題を巡って意見を交わす「北戴河会議」の時期が終わった直後である。中国の公安は、我々の知る自由主義諸国の警察とは違って、ある意味、全能である。だからこそ為政者は気を抜けない。面従腹背が常態化すれば政権はすぐにがたつく。

その全能ぶりを象徴するエピソードが5年前にあった。2015年夏、中国は株式市場の値崩れによる自殺者の情報が駆け巡るなど不穏な雰囲気に包まれていた。代表的な指標である上海総合指数が一時、8%下がるなど市場はパニックに陥る。すると驚いたことに株価維持政策(PKO)の切り札として習指導部が投入したのは公安幹部だった。

当時の公安省次官が配下の捜査官らを率いて北京の金融街にある証券監督管理委員会に入り、悪質な空売りの厳格な合同取り締まりを宣言。間髪おかず、経済を動かす本丸である上海に飛び、個別の貿易会社などに現物と先物の取引を絡めた違法な株価操作の疑いで調査を始めたのだ。警察組織による市場への「直接介入」は共産党が全てを仕切る習近平時代の中国政治を象徴していた。

■2匹目のどじょうを狙うのか

今後の注目点は、毛沢東式の延安整風を思い起こさせる政治運動が公安や政法関係にとどまらず、周囲に広がっていくのかである。過去を振り返ると、習はトップ就任後、間もない13年から共産党内で「群衆路線教育実践活動」という運動を繰り広げ、苛烈な「反腐敗」運動につなげた。

「グアムキラー」とされる中国の中距離弾道ミサイル「東風26」=共同
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この過程では、ぜいたく禁止、倹約重視も叫ばれた。今、習は再びレストランの注文などで節約を重視するよう訴えかけている。2匹目のどじょうを狙おうというのか。その雰囲気は整いつつある。

前回17年の共産党大会の前には、軍幹部が相次ぎ捕まり、自殺者まで出た。さらに「ポスト習近平」の一角と見られる有力政治家まで失脚したのである。習が狙う軍に続く警察の完全掌握。それでも22年党大会に向けた政治目的の達成に不十分なら、さらなる激動がありうる。

8月末の国営中央テレビのメインニュースでは、なぜか老革命根拠地、延安の暮らしを支えるリンゴ産業まで取り上げていた。そこに延安整風の兆しを感じるのは、うがち過ぎだろうか。南シナ海にミサイルが飛ぶ米中の危機と同時並行で進む中国の政治運動。不気味である。(敬称略)』

中国が拒んだ解決案 司法管轄巡り決裂、直後に邦人拘束

中国が拒んだ解決案 司法管轄巡り決裂、直後に邦人拘束
検証・尖閣沖衝突10年(上)強硬措置へ心構えを
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO63299300R00C20A9PP8000/

『沖縄県・尖閣諸島沖で中国漁船が海上保安庁の船に体当たりした2010年の事件から7日で10年になる。ぶつけた側の中国が強硬な姿勢を続け、邦人の拘束までしたのはなぜか。内部資料や証言で浮かび上がる経緯は中国と付き合うための心構えを日本に示唆する。

 動画サイト「ユーチューブ」に投稿された中国漁船衝突事件の映像
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10年9月20日午後9時、北京の釣魚台迎賓館。「極秘裏にメッセージを伝える」。当時の仙谷由人官房長官の命を受けて訪中した政府高官が中国の外交トップ、戴秉国国務委員と向き合った。

衝突から14日目だった。逮捕された漁船船長は前日に10日間の勾留延長が決まり、反日デモも起きていた。菅直人首相は早く船長を帰すべきだと主張したものの、司法手続きを無視はできない。仙谷氏は高官に「唯一の解決案」を託した。

「中国側の協力が得られれば29日までに船長を釈放できる」。高官が説明を始めると、最初はところどころ反論した戴氏もやがて耳を傾けた。

仙谷氏の提案は海保の船に体当たりしたという公務執行妨害の容疑を認めれば、罰金で拘束を解く「略式起訴」という方法だった。

起訴の一種なので日本の司法手続きとして進められ、中国が求める早期釈放にもこたえられる。問題は船長があらゆる調書への署名を拒否し、被疑者が事実関係を認めるという条件を満たせていないことだった。

「公判になれば何カ月も必要になる」。高官は早期解決のために船長が署名するよう中国が働きかけることを求めた。

船長の対応には理由があった。「日本が求める事実確認には一切同意しないように」。逮捕当日、那覇へ飛んだ中国大使館員が船長に指示していた。中国は尖閣の領有権を主張しているため、日本の司法管轄権を認めるわけにはいかなかった。

戴氏もこの一線は譲らなかった。指導部に報告すると約束しつつ提案は拒否した。「説明に本当にがっかりした。いかなる形式の起訴も受け入れられない」。高官が持参した衝突時のビデオ映像を見ることさえ拒んだ。

戴氏は事件は海保から衝突したもので、司法手続きを通じて尖閣の実効支配を強化する戦略だという日本陰謀論をまくし立てた。中国の国営メディアは事件直後から日本側がぶつけてきたと国内に喧伝(けんでん)していた。この見解を変えにくい状況ではあった。

別れ際、両氏は握手をした。「船長を即刻、無条件に釈放してほしい」。「日本の考えを深く検討してほしい」。深夜11時までの異例の極秘会談は平行線に終わった。

中国の温家宝首相が「強制的措置を取らざるを得ない」と表明したのは交渉決裂の翌21日だった。この日、日本向けレアアース輸出の通関手続きが滞り始めた。23日には邦人4人が軍事管理区域で撮影したとして拘束されたことが判明した。日本企業には中国側から商談の中止が相次いだ。

中国が尖閣と無関係と主張しても、そうは受け止められない。あらゆる手段で圧力をかけてきた中国に日本は困惑した。

那覇地検は急きょ、外務省の担当者を呼び寄せて説明を受けた。24日、検察は検事総長らの会議で船長を処分保留で釈放すると決めた。官房副長官だった立憲民主党の福山哲郎幹事長は「仙谷氏と検察のあうんの呼吸だったのではないか」と振り返る。

処分保留は十分な証拠がそろわない場合などに、起訴か不起訴の判断を保留して釈放する措置である。司法管轄権を行使したとは言える。福山氏は「事なかれ主義ではなく、日本の司法手続きを貫徹した」と強調する。

衝突時の映像という動かぬ証拠はあっただけに、圧力に屈したとの受け止めもあった。事件後、政権幹部が残した非公式の総括文書に、裁判まで持っていくべきだったとの批判への反論がある。

「中国経済に依存する状況で、平時における戦争とも言える措置に日本社会、ビジネス界は耐えることができただろうか。備えや心構えを有していただろうか」

中国は主権を主張する問題で譲歩しない。事件から2年後の尖閣国有化でも繰り返された。対中関係ではこのリスクは認識しなければならない。

新型コロナウイルスや米中対立でも企業は中国がかかわる供給網の見直しを迫られる。10年前の教訓は現在にも通じる。』