米民主党政策綱領案の要旨

https://www.nikkei.com/article/DGXMZO62754160Y0A810C2FF8000/ 

『【序文】
○(新型コロナウイルス対策での)トランプ大統領の職務怠慢が多数の米国民の死と雇用喪失、子どもたちの教育と将来への損害を招いた。

○共和党の「米国第一」の外交政策は空虚。トランプ氏の下で米国は孤立している。

○民主党は米国の魂を修復するために闘う。

○トランプ氏と共和党は少数の富裕層と大企業を利するように経済を仕組んできた。

○民主党は雇用を創出し、繁栄の共有を促進し、人種間の格差を縮小する米国民との新たな社会経済の契約を築く。

【経済・通商・内政】
○全市民にコロナ検査、治療、ワクチン接種の無料提供を支援する。

○トランプ氏はオバマ・バイデン前政権から引き継いだ史上最長の景気拡大を浪費した。

○連邦最低賃金を2026年までに時給15ドルに徐々に引き上げる。

○最低12週間の有給家族・医療休暇が保障されるよう闘う。

○50万カ所の電気自動車公共充電スタンド設置を含め、道路や橋などのインフラを修復・近代化・拡大する。

○低公害の国産原料への需要を増やすため、連邦政府支援のプロジェクトに「バイ・アメリカ、バイ・クリーン」基準の導入を支持する。

○貿易協定の核として強力で執行可能な労働条件や人権、環境の基準を交渉する。

○まず米国の競争力に投資することなく新たな貿易協定の交渉はしない。

○中国の為替操作や違法な助成、知的財産の窃盗といった不公正な貿易慣行から米労働者を守る。

○富裕層に恩恵を与え、米雇用を海外に流出させる企業を利するトランプ政権の減税政策を覆すために行動する。

○富裕層に相応の税金を払わせ、投資家が労働者と同じ税率を支払うようにする。共和党が大きく引き下げた法人税率を引き上げる。

○中間層に恩恵を与える税制改革を実施する。

○(金融機関の高リスク取引を禁じる)「ボルカー・ルール」を含む前政権の金融規制改革法を強化し、執行する。

○連邦準備理事会(FRB)を通した口座開設やリアルタイム決済を含めた低中所得者向けの銀行サービスを促進する。

○社会保障を削減、民営化、弱体化するいかなる試みも拒否する。

○全国民に質の高い、手が届く公的医療保険の選択肢を提供する。国民皆保険の支持者を歓迎するわが党を誇りに思う。

○年収12万5千ドル未満の家庭の学生対象に公立大学を無償化。コミュニティー・カレッジ(短大)や専門学校を無償化する。1万ドルまでの学生ローンの免除を目指す。

【外交・気候変動】
○トランプ氏の指導下で米国の評判と影響力はボロボロになった。

○米外交の力と目的を回復する。同盟関係を修復し、再構築する。

○日本などアジア太平洋の同盟諸国との関係を強化する。

○中国政府の行動に関する経済、安保、人権上の深刻な懸念について強く立ち向かう。

○対中政策で自滅的な関税戦争や新冷戦のわなに落ちることはしない。

○香港の自治侵害に関わる当局者や金融機関、企業などへの制裁を含め「香港人権・民主主義法」を完全に施行する。

○同盟国との協力と外交により北朝鮮の核の脅威を抑制し封じ込める。

○イラン核合意が依然として核開発阻止の最善の方策。合意の相互順守への復帰が急務だ。

○北大西洋条約機構(NATO)へのコミットメントを再確認する。

○イスラエルとパレスチナの2国家共存を支持する。併合を含む双方の一方的な措置、扇動やテロ、入植拡大に反対する。

○世界保健機関(WHO)や国連人権理事会、国連人口基金に再加盟し、改革する。

○永久化した戦争を責任ある形で終結させる。

○サイバーや宇宙、人工知能(AI)、無人機などの技術に投資し、同盟を強化する。

○投資のバランスを見直し、効率を改善し、無駄や不正をなくすことにより、より少ない支出で強い国防を維持できる。

○核兵器への過度の依存と支出を減らしつつ強固な抑止力を維持する。トランプ政権の新たな核兵器増強計画は不必要で無駄だ。

○気候変動対策の国際枠組み「パリ協定」に再加入する。

○2050年までに温暖化ガス排出実質ゼロを達成し、35年までに発電所の炭素汚染をなくす。

【移民・社会問題】
○トランプ政権によるイスラム圏からの入国制限措置を即時撤廃する。

○不法移民に米国市民権獲得への道を開く改革を急ぐ。米経済を助けるH1Bなどの査証(ビザ)発給削減を含めたトランプ氏による合法移民システムの変更に反対する。

○男女平等をうたう憲法修正条項の批准を目指す。安全で合法的な中絶へのアクセスを支持する。

○警察の実力行使を規制する厳格な全米基準を構築する。

○LGBTQ+(性的少数者)の差別禁止法の成立を目指す。

○全ての銃購入に身元確認を義務付け、攻撃用武器や大容量弾倉を禁止する。』