約束とは他人が守るもの。自分が守る必要はない。 : 机上空間

http://blog.livedoor.jp/goldentail/archives/23394236.html

 ※ 机上空間さんのサイトからだ…。「約束したことは、守れよ。」がいつでも通用する話しじゃないんだ…。

 『ソフトバンク傘下の英国ARM社が、中国に作った合弁会社・中国ARM社のCEO呉雄昴(アレン・ウー)氏と解任を巡る騒動に巻き込まれています。ARMは、携帯デバイスの心臓部であるSoCの設計で知られる半導体企業です。ARMの事業は、SoCの設計に関して言えば、Intel,Samsung,Qualcommなどの企業に、技術提供もしていて、それを元にして各自で自社ブランドのSoCを製造しています。

iPhoneのSoCは、2006年からARM社製ですし、2020年にはMACにも採用を決めています。SoCとは、CPU(中央演算処理装置)を中心に、通信制御、メモリー、電源管理、映像処理などモバイル機器の機能の心臓部を一つのチップにまとめたものです。当然ながら、カバーする範囲が広いので、現在、集積回路の密度が一番高いのは、パソコン用のCPUではなく、SoCになります。いわば、先端技術の塊です。

ここは、ソフトバンクの孫会長が、2016年に3兆円で買収しているのですが、ご存知のように、最近、ソフトバンクは巨額の損失を投資部門で連発していて、売却して現金に換えるプランが浮上しているようです。まぁ、簡単に買い手が見つかる規模ではないので、なかなか難しいでしょうが。

本社である英国ARM社において、中国ARM社のCEOの解任を正規の手続きで決めたわけですが、これに対して、呉雄昴(アレン・ウー)氏は、退任を拒否し、2ヶ月に渡って社内に留まるという暴挙に出ています。当然ですが、法的な根拠はまったくありません。彼は、中国共産党の介入をちらつかせて威嚇しています。彼は、私費でガードマンを雇い、問題解決の為に訪れたARM社の役員を、一歩も社内へ立ち入れさせませんでした。

これが何を意味するかと言えば、中国に設立した会社が資産ごと中国共産党に接収されたのと同義になります。裁判を起こしても、出る判決は中国共産党の意に沿ったものになるのは、判りきっています。背景には、中国包囲網の中で、スマホなどの核心部品の供給を止められて、技術を盗むのにナリフリにかまっていられなくなったという事があります。共産政権の特徴ですが、彼らなりの理屈が通っていれば、法や約束は破って良いのです。

日本でも、共産党は資金調達をするのに、ダミー会社を設立して、資本家から投資を募り、計画倒産させて、資金を持ち逃げするなんて事をやっていました。戦後の旧ソ連引揚者が流入し、共産思想が、とても元気だった頃の話です。彼らの言い分は、「正しい目的の為に資本家から金を巻き上げるのは、何の問題も無い」そうです。

企業をガバナンスする上で、当然守るべき規律が、国家権力をバックに蹂躙されるのであれば、そんなところへは、投資する海外企業はいなくなるでしょう。当然ながら、中国共産党も、それは理解していますが、半導体に関しては、既に韓国を除いて包囲網ができつつあるので、背に腹は代えられないというところでしょうか。正に醜悪な本性を隠そうともしない挙動に出たわけです。

ここのところの外圧を受けて、習近平氏は「内部循環」という言葉を使って、内需中心の経済構造に転換する事を盛んに推奨しています。しかし、内需というのは、分厚い中流層がいてこそ成立するものです。人口が14億人いても、半分以上が貧困層では話になりません。日本は、高度成長期には、「1億総中流」なんて言葉が出る程、富の分配が進みました。頑張れば、家も買えて、車も買えて、家電の三種の神器は当たり前に持っていて、子供は自分の部屋を持っている。ここまでは、いけて当たり前の時代があったのです。

こういう富の分配は、稼げている時に一気に行わないと、中間所得層というのは、広がりません。国内の状況を分析せずに、対症治療的に内需転換と言っても、それは机上の空論です。絶頂期に、幹部が兆円単位で不正蓄財して、さらに増やしているような政府では、既に時を逸しているのです。「こうあれ」と言って、社会がそうなるのであれば、何の苦労もありません。

これに対して、「門を閉ざして経済を維持する事はできない」と、まともな事を言っているのは、やはり実力者の李克強首相です。この点でも、この二人は、政策で対立しています。李克強首相は、起業支援や、企業に対する資金援助によって、産業の足腰を強くする方向で経済の立て直しを考えています。自主独立する事で、海外の企業と競争して勝てる産業の育成を目指しています。

中国共産党は多くの事で、取り敢えず約束はして、何かを進めますが、その約束は自分の都合で破って良いと考えています。そして、相手には約束の履行を厳格に求める。例えば、中国高速鉄道の海外受注でも、約束が二転三転して、結局工事が止まりました。契約自体が白紙になったものもあります。香港では、50年の自治の保証が23年で反故になりました。

こんな事が続くと、リスクが高すぎて、中国に投資する海外の企業は皆無になります。また、発注する国家も無くなるでしょう。現に、一帯一路で融資を受けたアフリカ諸国では、一部が資金の返済を拒否し、中国もシブシブ追認して、「債務免除」という、いかにも中国が自主的に決定したかのような体で、借金をチャラにしています。

多くの人数を抱えていても、中国は構造的に海外に依存しないと生きていけないのです。』

強者はいつでも約束を破棄する権利を持つ
http://haruyama-shoka.blogspot.com/2020/06/blog-post.html

 ※ こっちも、「約束」というものは、当事者の「力関係」によって、その「拘束力」が異なるものなのだ、という認識に立つ…。

 ※ そういう「力(ちから)の信奉者」にとっては、相手の力(ちから)が勝って圧迫されたとき、もはや「何の文句も言えなくなる」…。

 ※ なぜなら、自ら「力(ちから)だけの信奉者」であることを、自分で宣言してしまっているからだ…。

 ※ そうでない者は、相手が「不正義」であることを主張することができる…。相手が「不正義」であることを、他者に・国際社会に「アピール」することが可能だ…。

 ※ しかし、力(ちから)の信奉者は、そういう道を自らが閉ざしてしまっている…。再度、「世の中、力(ちから)だけが、問題なのでなく、正義ということも重要なのだ。」と主張するためには、以前に主張していた、「世の中、力(ちから)だけが重要なのだ。力(ちから)の強い者だけが、勝者となるのだ。そして、勝者だけが自分のルールを強制できるのだ。」という主張は、「間違いでした。取り消します。」と言う必要がある…。

 ※ そうできないならば、残っているのは、むき出しの「力(ちから)比べ」だけだ…。まあまあ、「修羅の道」だな…。