〔中南米関連〕

メキシコ南部の州、子供にスナック菓子の販売禁止
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO62403970X00C20A8000000/


『【メキシコシティ=宮本英威】メキシコ南部オアハカ州は、スナック菓子など「ジャンクフード」の子供向けの販売を禁止することを決めた。メキシコ国内で初めての州となる。メキシコでは肥満や糖尿病が課題で、オアハカ州は特に深刻なため、幼少期から対策を打つことになった。

メキシコでは肥満が全国的な課題だ(2013年、体操に参加する公務員)=ロイター
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オアハカ州議会が5日に賛成多数で決議した。砂糖や脂肪を多く含むスナック菓子や炭酸飲料などが対象となる。違反した場合は、罰金や営業停止の処分が科される。

オラシオ・ソサ議員は「子供の健康を守り、有毒な産業に対して最初の打撃となる」とツイッターに投稿した。』
『メキシコ連邦議会では2019年10月、ジャンクフードに砂糖や脂肪、塩分(ナトリウム)などの警告表示を義務づける法案を可決した。今年10月から適用が始まる予定で、全国的にも危機感は高まっている。』

『経済協力開発機構(OECD)によると、15歳以上に占めるメキシコの肥満の比率は75.2%と、調査対象国の中で最も高い。欠勤などに伴い、国内総生産(GDP)を5.3%引き下げていると分析している。

メキシコは新型コロナウイルスの感染者数では世界で6番目だが、死者数は3番目に位置する。致死率が10%を超えている背景には、検査数の少なさだけでなく、糖尿病や肥満の多さも一因とみられている。』

アルゼンチン、債務再編で合意 IMF追加支援要請へ
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO62306340V00C20A8FF8000/

『【サンパウロ=外山尚之】アルゼンチン政府は4日、債務再編交渉で米欧の債権者団と合意したと発表した。法廷闘争を前に譲歩を余儀なくされたものの、約45%の債務減免という果実を得た。今後は国際通貨基金(IMF)との追加支援を巡る交渉や資本流出対策に取り組むこととなる。』
『「債権者はアルゼンチンのとてつもない努力を理解した」。フェルナンデス大統領は4日、こう述べ、債務減免に協力した債権者団に感謝の意を示した。

詳細な条件については明かさなかったが、地元経済紙クロニスタ(電子版)は約650億ドル(約6兆9千億円)の債務について、債権者が保有する国債を45.2%減免した額面1ドルあたり約54.8セント相当の価値で、新たに発行する債券と交換するよう提案していたと報じている。

もともとアルゼンチン政府は利払いの62%削減を含む大幅な削減を狙っていた。米ブラックロックやフィデリティなどの米欧の機関投資家との約3カ月半にわたる交渉で度重なる譲歩を余儀なくされたが、債権者団も大幅な債務減免を受け入れており、「痛み分け」という形で返済負担の軽減という目標は達成した。

債務再編交渉に合わせて国債の利払いを止めたため5月にデフォルト(債務不履行)が確定したアルゼンチンだが、今回の合意により、泥沼の法廷闘争という、2014年のデフォルトの再現という最悪の事態を回避できた。

次のステップはIMFへの追加支援の申請だ。グスマン経済相は4日の記者会見で「IMFと新たな(支援)プログラムを探す」と述べ、IMFを敵視するかつての姿勢から方針を一転させている。IMFのゲオルギエバ専務理事は4日、今回の合意を「とても重大な一歩だ」とツイッターに投稿し、アルゼンチンの「変心」を歓迎する。

もっとも、IMFから融資を受けるためには財政規律などの条件を受け入れる必要がある。左派のフェルナンデス氏はバラマキを中心としたポピュリズム(大衆迎合主義)的な公約で当選した経緯もあり、政策の見直しは不可欠だ。

新型コロナウイルスの発生を受け厳格な外出制限を敷いていたアルゼンチンだが、経済再開を焦ったことで、ウイルスの抑え込みに失敗。感染拡大が続く中、20年の経済成長率はマイナス10%程度と、周辺国の中でも最悪の数字が見込まれている。企業の撤退や倒産が相次ぐ中、資源や食料など1次産品への依存度が高まっており、経済構造の脆弱性は増している。

経済低迷の原因となった資本流出も今後の課題だ。合意発表を受け、4日の市場では株や通貨、債券はそろって買われた。しかし、通貨ペソの実勢レートは1ドル=128ペソと、年初来からの下落率は41%に達する。政府は度重なる資本規制の強化で資本流出を抑えようとするが、国民が闇市場で手持ちのペソをドルに変える動きは根強く、今回の合意が即座に改善につながる可能性は低い。

今回の合意では17年に発行されたばかりの100年債の保有者も痛手を負っており、市場でのアルゼンチンに対する信頼は失墜している。通貨の信用を取り戻すためには経済回復とともに経常赤字と財政赤字の「双子の赤字」を解消する必要がある。今のアルゼンチンに、合意を手放しで喜んでいる余裕はない。』

ペルー議会、新内閣を不信任 コロナ対応巡り大統領に圧力
『【サンパウロ=外山尚之】南米ペルー議会は4日、ビスカラ大統領が任命したカテリアノ首相による新内閣に対する信任投票を否決した。新型コロナウイルスの感染拡大が収まらない中、議会が大統領に圧力をかけた形だが、さらなる政治混乱は免れない。

新内閣の否決を受け、演説するペルーのビスカラ大統領(4日、リマ)

ビスカラ政権は7月に内閣改造を実施したが、議会がこれを認めなかった形だ。ビスカラ氏は4日、「(新型コロナによる)パンデミックの中、議会はさらに政治的混乱を加えることを決めた」と批判した。今後、改めて内閣を組閣するという。

今回の否決はビスカラ政権がコロナ対策で後手に回る中、議会が政権との対決姿勢を示すことで政治的なアピールを優先したとみられる。ペルーでは2021年に大統領選が控えている。

米ジョンズ・ホプキンス大によると、4日時点のペルーの新型コロナ累計感染者数は約43万3千人で、死者数は約2万人に達する。厳格な外出制限が奏功せず、ともに世界上位となっている。』