尖閣喪失寸前 海上民兵殺到で大混乱も

【異論暴論】正論9月号好評販売中 尖閣喪失寸前 海上民兵殺到で大混乱も
https://www.sankei.com/column/news/200803/clm2008030005-n1.html

『鋭い対中観で知られるインド政策研究センターのブラーマ・チェラニー教授は長年にわたってインドとの国境を少しずつ侵食してきた中国が、同様の手法で日本の尖閣諸島に迫っているとして「日本は受け身状態から脱しなければならない」と警鐘を鳴らす。

 そしてこの夏、中国の東シナ海沿岸では8月の漁業解禁を前に1万隻ともいわれる漁船が係留されている。東海大学の山田吉彦教授は、これらの漁船の乗組員は海上民兵であり、彼らが尖閣周辺の海に押し寄せれば大混乱は必至だと注意を促す。地元・沖縄県石垣市の中山義隆市長が説くように、仮に尖閣が失われれば国の損失はとてつもなく大きい。

 欧米諸国が武漢ウイルス対策に忙殺されている中、中国は香港国家安全維持法制定によって越えてはいけない一線を越えた。しかし作家・ジャーナリストの門田隆将氏と評論家の石平氏は「香港に同情している中国人はほとんどいない」という意外な実情を明かす。さらに両氏は中国共産党独裁政権の長期化が見込まれるとし、対外的な軍事冒険主義に走る危険性が多分にあるとみる。産経新聞台北支局長の矢板明夫氏も「中国は国外に五つの火薬庫を、国内には五発の爆弾を抱えている」として、中国は周辺諸国のどこを攻めるべきか、相手の反応をうかがっている段階だと分析する。

 日本と同じような境遇に置かれているのがインドだ。国境地帯で中国との衝突が相次いでもインドが「反中」でまとまりきれない内情を、国際基督教大学の近藤正規上級准教授が伝えている。

 このほど米連邦捜査局(FBI)長官が開いた会見の抄訳を掲載したが、中国の米国における経済スパイ活動の実態は衝撃的だ。(溝上健良)』
『それは本当に美談なのか

 新聞社の一媒体である弊誌が、メディアをテーマに特集すること自体、不適切であるとの指摘は甘んじて受けるが、さすがに新聞やテレビなどに対する国民の厳しい目線は看過できない状態にある。

 そもそもメディアは、本来の役割である事実を伝えることをやっていないのではないかと、評論家の八幡和郎氏は問う。嘘はつかなくても報道機関が自分たちの主義主張に沿った都合のよい事実だけを切り取り、都合の悪いことには「報道しない自由」を行使する-。これでは、必ずしも事実を伝えているとはいえない。元海上保安官の一色正春氏は、「ネットの世界では既存メディアというものは必ずしも真実を報道しないことが半ば常識」と手厳しい。一方で、ネット情報をうのみにする危険性も指摘する。

 本質的な問題から目をそらす報道も散見される。最近話題になった、一部メディアで美談として報じられた中国での臓器移植がそうだ。評論家の三浦小太郎氏は「中国における『臓器売買』の危険性に触れないばかりか、その事実を事実上隠蔽(いんぺい)しかねないものだった」と厳しい。

 政策シンクタンク代表の原英史氏は、上から目線で、民意を測れない世論調査を検証する。(楠城泰介)』