【地球コラム】香港国家安全法、「新冷戦」の引き金に

 ※ 非常に参考になる記事と、考える…。一読しておくことを、おすすめする…。

 要点を抽出すると、次の4点か…。

 1、成立の過程を観察すると、北京の焦りがうかがえる(ただし、なぜ急にそうまで焦ったのか、の分析は無い…)。
 2、香港は、元来、「資本の論理」に基づく、「西側資本の論理」と「北京の政治の論理」の妥協の産物で、ある意味「鵺(ぬえ)のような存在」「トロイの木馬」のような存在だった…。
 そして、「西側の資本」と「北京の資本」は、双方がいいとこ取りをして、双方が「利を上げてた」…。
 しかし、どういう判断があったのかは知らないが、「北京の資本」の論理よりも、「北京の政治」の論理が、優勢となった…。
 3、『中国は長年、香港が西側による中国への浸透と、共産党政権転覆の基地となることを非常に恐れてきたが、ついに国家安全維持法で長年の悪夢を断ち切ろうとしている。しかし、中国にとって「国家の安全」とは共産党政権の安全であり、香港社会に政権批判をも禁じる中国式の「国家の安全」を受け入れるよう改造を迫る同法は、米国にとっては自陣営の侵害と映った。米国は中国の出方をこう考えている。香港が完全に北京の制御下に置かれた時、次に北京は、強硬手段が有効との成功体験を背景に、台湾への攻勢を強めると。米国はこの21世紀の「ドミノ理論」に基づいて、21世紀の「トルーマン・ドクトリン」を発動し、昨夏まで香港情勢に関心を示さなかったトランプ大統領が、ついに関与強化に転じた。米中対立は香港を最前線とする、地政学的な「新冷戦」に入ったのである。』


 ここいら辺を読むと、「香港の資本の論理」から上がる「利」よりも、「北京政権転覆」のリスクの方が高まった…、と判断したようにも見える…。何か、そういう「雰囲気」を示す「兆し」でも嗅ぎつけたものか…。香港デモの背後にいる勢力は、最後は「北京政権転覆」を狙っている…、という判断をせざるを得ない材料でも、あったものか…。


 4、『米中対立が地政学の色彩を帯びてくると、日本にとっては完全にひとごとでなくなる。香港・台湾の次は言うまでもなく、尖閣諸島や海洋が新たに前線となるからである。

 「一国二制度」は、両陣営が政治を抜きにして経済発展を目指す妥協と合意の象徴であった。これが壊れることは、中国が資本主義の価値観を受け入れないことを意味する。北京がここまで政治を前面に出す時代になれば、過去40年の「改革・開放」の方向性も岐路に立ったと見るべきであろう。

 米中の間にあって、双方と政治を回避してビジネスを語ってきた日本は、米中対立の激化という方向性が続くならば、早晩踏み絵を迫られるかもしれない。香港・台湾や周辺諸国と協調し、知恵のある外交を構築することが、日本の生き残りを懸けた急務である。』

 香港の「一国二制度」を、「北京の政治の論理」が崩す…、ということになると、もはや、「政治体制」「イデオロギーの対立」は棚上げして、双方が、ともかくも「資本の論理」に基づいて「利を追求しよう」という「枠組み」は放棄されたということである…。
 そうなれば、「政治体制の対立」「イデオロギー対立」が前面に出てくるということになり、日本を含む周辺国は、早晩、「どういう立ち位置に立っているのか」という「旗幟(きし)」を鮮明にすることを迫られることになるだろう…、という話しになる…。