〔日経、中国関連〕

見てわかる「南シナ海問題」 海洋権益巡り米中火花
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO62036020Z20C20A7I00000/

『南シナ海で中国と米国のつば競り合いが激しくなってきました。中国の南シナ海での権益を巡る主張を米国政府が否定したからです。南シナ海で何が起きているのかをイラストで解説します。』

「統一は阻止できず」中国報道官、台湾・李氏の死に

https://www.nikkei.com/article/DGXMZO62160470R30C20A7FF8000/

『【北京=羽田野主】中国外務省の汪文斌(オウ・ブンヒン 「斌」とは、「外見の美しさと内面の実質が調和しているさま」だそうだ…)副報道局長は31日、記者会見した。台湾の李登輝元総統の死去について「国家の統一、民族の復興という歴史の大勢は、誰であっても阻止できない」と述べた。李氏への追悼で台湾の独立志向が高まることに警戒をみせた。汪氏は「台湾独立は袋小路だ」とも話した。

中国外務省の汪文斌副報道局長(2020年7月24日)
画像の拡大

中国共産党系メディアの環球時報(電子版)は31日「李氏は台湾に民主(主義)を与え祖国分裂の根を植え付けた」と非難した。「疑いもなく中華民族の罪人だ」と主張した。中国にとって台湾の統一は共産党体制の維持に欠かせない「核心的利益」と位置づけている。「台湾独立」を唱えた李氏を酷評した。

一方で中国国営の新華社や中国共産党の機関紙、人民日報は李氏の死を電子版で短く伝えただけだった。詳しい論評は避けた。』

日中、対話の重要性確認 尖閣情勢巡りテレビ会議
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO62155980R30C20A7000000/

『日中両政府は31日、外務省局長によるテレビ会議を開き、沖縄県・尖閣諸島を含む東シナ海情勢の緊張緩和に向けた政府間対話の重要性を確認した。新型コロナウイルスの感染拡大が一段落した後の適切な時期に「日中高級事務レベル海洋協議」を開催することも申し合わせた。

尖閣の周辺海域では中国公船による航行が連日確認されており、日中当局間でにらみ合いが続く。コロナの影響で外交活動が制約される中、双方が不測の事態回避へどこまで協調できるかが当面の課題になる。

会議で日本側は、中国公船による尖閣周辺での領海侵入や接続水域航行に言及し、断じて受け入れられないとの考えを伝達。東京・沖ノ鳥島周辺の日本の排他的経済水域(EEZ)で確認された中国調査船の動きにも触れ、自制的な対応を求めた。

中国は(1)釣魚島(尖閣の中国名)周辺は自国の海であり、公船の航行は通常のパトロールにすぎない(2)沖ノ鳥島は島でなく岩。周辺にEEZを設定できない―との原則的立場を強調したとみられる。会議結果に関し中国は「双方は問題を適切に処理し、海洋分野での協力を積極的に推進する意向を表明した」(同国外務省)としている。

会議には日本側から外務省の滝崎成樹アジア大洋州局長、中国から中国外務省の洪亮国境海洋事務局長が出席した。

〔共同〕』

習氏の「軍服」と李登輝氏の死去 北京ダイアリー
中国総局長 高橋哲史
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO56599640Q0A310C2FF4000/

『テレビ画面に映し出された習近平(シー・ジンピン)国家主席の表情は、どこか不機嫌にみえた。7月29日午後、人民解放軍の最高指導機関である中央軍事委員会が開いた「上将昇格式」に出席したときだ。

習氏は軍のトップである中央軍事委員会の主席を兼ねる。最高司令官だけが着られる「軍便服」と呼ばれる特別な中山服(人民服)に身を包み、ロケット軍政治委員の徐忠波氏を最高位の上将に任命した。

上将昇格式は、解放軍の創立記念日である8月1日に合わせて実施する恒例行事だ。1927年のこの日、誕生から6年たった中国共産党は江西省の南昌で初めて武装蜂起した。戦った相手は国民党軍だ。解放軍の始まりは、共産党が国民党に対抗するためにつくった軍隊だった。

その性格はいまも変わらない。中華人民共和国という国家の軍隊でなく、共産党直属の「党軍」である。最大の使命は、1949年に国民党が逃げ込んだ台湾の統一だと言っても過言ではない。

しかし、新中国の成立から70年以上がたっても台湾の統一は見通せない状況が続く。いや、むしろ遠のいている。米中衝突が激しさを増すなか、台湾の蔡英文(ツァイ・インウェン)政権は米国に接近する姿勢を強めているからだ。習氏が上将昇格式で見せた不機嫌な表情は、思い通りにならない現状への不満の表れに思えてならない。

30日夜、台湾の民主化に道を開いた李登輝元総統が死去した。

解放軍にとって、李氏は宿敵と言っていい。1996年に李氏の決断で台湾が初の総統直接選挙に踏み出したとき、解放軍は台湾周辺にミサイルを発射し、力で民主化を止めようとした。いわゆる「台湾海峡危機」である。

これに対し、米軍は2隻の空母を台湾海峡に派遣し、李氏が進める民主化を支持する姿勢を鮮明にした。米軍の強大な戦力を見せつけられた解放軍は、なすすべがなくなる。この時の「屈辱」を機に、空母の建造をはじめとする海軍力の増強にかじを切ったとされる。

30日午後、天安門広場から西に車で5キロメートルほどの場所にある「八一大楼」の前を車で通った。中央軍事委員会の本部があり、前日に上将昇格式を開いた場所だ。中国のペンタゴン(米国防総省)とも呼ばれる荘厳な建物は、台湾海峡危機が起きた翌年の97年に完成した。

習氏はここを訪れるとき、必ず自身にとっての「軍服」である軍便服を着る。台湾海峡や南シナ海で米軍との軍事的な緊張が高まるなか、最高司令官としてどんな判断を下すのか。それは世界の運命も左右する。』