トランプ氏周辺、強硬派が対中政策掌握か-中国総領事館閉鎖の意味

https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2020-07-23/QDWGDXT0AFB801?srnd=cojp-v2

『Nick Wadhams、Peter Martin (News)
2020年7月23日 21:14 JST
⇒国務長官のチームとポッティンジャー大統領副補佐官が主な立案者
⇒ポンペオ氏は米中対立を文明の究極の衝突と講演で位置付ける見通し

トランプ米大統領は就任後の3年間、中国への厳しい姿勢を求める強硬派の圧力と、貿易合意を目指し、習近平国家主席との関係を深めたい自身の思惑とのバランスを保ってきた。

  しかしテキサス州ヒューストンの中国総領事館の突然の閉鎖命令を受け、強硬派が対中政策を掌握したことがはっきりした。

米国が在ヒューストン中国総領事館閉鎖を命令-中国は報復表明 (3)

  トランプ大統領は、新型コロナウイルス感染拡大で中国を非難したいという強い思いと、スパイ行為や知的財産権の窃取を続ける同国へのいら立ちが重なり、ポンペオ国務長官を中心とする少数の側近らが、対中政策を過去数十年で最も敵対的な方向に向かわせることを許した。一連の制裁や制限、激しい非難、ついには総領事館閉鎖という決定がその結果だ。

  米外交問題評議会の研究員を務めたアジア安全保障問題の専門家、ミラ・ラップフーパー氏は「米政権は中国に厳しい姿勢で臨んでいるという全体メッセージを発していたが、新型コロナ感染拡大に対処せざるを得なくなるまで実際には正反対だった」と指摘。「今春までは非常に範囲の限られた対中政策を推進していた」との見方を示した。

  しかし今や中国の香港国家安全維持法制定や新疆ウイグル自治区のイスラム教徒に対する人権侵害、技術的な浸潤、知的財産権の窃取など各方面で戦端が開かれ、いずれの戦線でも米国が反撃を強めている。米政府は中国人研究者らの入国を制限し、中国人ジャーナリストを追い出し、中国産品への依存度を減らす必要があると警告した。

  ポンペオ国務長官のチームとポッティンジャー大統領副補佐官(国家安全保障担当)が修正の主な立案者だが、熱心な支持者が政権内で増えつつある。

  事情に詳しい関係者によると、ポンペオ氏とスタッフは資本主義で民主主義国家の米国と、共産主義で指導部が公選されない中国とは基本的に相いれず、共存できないと結論付けたという。

  ポンペオ氏は6月19日、「米国は過去20年間行わなかったやり方で中国共産党と侵略に対峙(たいじ)している」と述べ、「われわれは中国の軍隊と軍事力の行使に後ずさりし、中国の外交的強制に退いてきた。トランプ大統領はそれを許すつもりはなく、われわれその点をはっきりさせた」と発言した。

  中国包囲網の構築を目指し、ポンペオ国務長官は英国とデンマークを今週訪問。23日にはニクソン大統領図書館で中国をテーマに講演を行い、米中対立を「文明の究極的な衝突」と位置付ける見通しだ。
原題:
China Consulate Fight Shows Trump’s Hardliners Are in Charge (1)(抜粋)』