地上イージス、総額の7割で支払い約束…。

地上イージス、総額の7割で支払い約束 米と交渉へ
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO60460500X10C20A6PP8000/

『政府は近く国家安全保障会議(NSC)を開き地上配備型の迎撃ミサイルシステム「イージス・アショア」の計画停止を正式に決める。調達先の米国に伝え、日本が支払いを約束した費用の扱いの協議に入る。取得費の7割にあたる1700億円超は契約済みで、回収の可能性を探る。』
『イージス・アショアは米ローキッド・マーチン製で本体は米国政府から、レーダーはロッキードから購入する。装備の取得費の総額はレーダーや発射装置などを含めて2基で2520億円だ。』
『2019年度までの予算でこのうち1732億円分は支払う契約をした。55億円を情報取得費や人材育成費などにあてる。本体整備などで約束したのは計1787億円になる。レーダー分は企業側と約350億円の契約を済ませた。

20年度予算で100億円超の発射装置の購入額を計上した。本体分で残る700億円弱は予算計上が凍結になる。』
『防衛装備品は製造を請け負える企業が少なく市場も限られる。購入費が高額になりやすい構造にあり複数年かけて契約して支払う場合が多い。

イージス・アショアも同様だ。すでに契約した費用はローン返済にあたる「歳出化経費」という費目で各年度の予算に積んでいく。』
『レーダーと発射装置を除いた本体分は米国政府と直接契約する「有償軍事援助(FMS)」と呼ばれる制度を使っている。代金は原則前払いで納品との引き換えではない。FMS契約で125億円を支出した。

取得後には人件費や維持・管理費などがかかる。防衛省は30年間の費用を含めると総額で約4500億円必要だと見積もる。』
『河野氏はシステムの改修に費用がかかると判明したため停止すると説明する。

山口県の陸上自衛隊むつみ演習場への配備を巡り、演習場内にブースター(推進装置)を落下させることができると理解を求めてきた。現状ではこれが不確実だと分かり、河野氏は改修に2000億円規模の費用がかかると指摘する。』
『イージス・アショアには造成費や建屋も必要になる。配備候補地の秋田、山口両県と交渉が難航していた。配備を前提とした造成費や建屋の予算は地元の反発を招くため計上してこなかった。

ミサイルの取得費も含まれない。1発30億円超ともいわれ、これらの費用も含めれば1兆円単位に膨らむとの見方もある。防衛省は17年の導入決定段階で1基約800億円と説明し、最新鋭のイージス艦よりも低コストだと訴えてきた。』
『イージス・アショアは装備品調達のあり方を巡る課題を浮き彫りにした面がある。FMSは価格、納期は米政府の見積もりで決める。取得費が高額になりやすく防衛費増額の要因と言われる。

20年度予算で、米軍再編経費を含む防衛費は5兆3133億円と6年連続で最高を更新した。FMSも急増している。』
『トランプ米大統領が日本に防衛装備品の購入を迫ってきたのが背景にある。イージス・アショアの購入も安倍晋三首相とトランプ米大統領のトップダウンで決まった。』
『米国に頼ると運用上のリスクも生じる。米国製の装備に不備が見つかると日本の防衛体制に綻びが出る。中谷元・元防衛相は16日の自民党会合で「日本でつくらないと、こういうことの繰り返しだ」と装備品調達のあり方の問題を指摘した。』

問題はブースターではなく、レーダー。
https://st2019.site/?p=14400

 ※ 兵頭二十八氏のサイトから、引用する…。
『地ージス醜聞の核心は、はるか過去の記事「2018-8-2」Up分と、「2018-12-11」Up分に、十全に書かれているから、いまさらだが、参照して欲しい。

 ブースターなんて問題じゃない(それが問題だというなら、PAC-3はもっと問題だろう。まるごと、東京都内に落下するんだから)。
 ブースターの話は、プロジェクトを堂々と断れる理由付けとして利用されているだけだ。

 愚かな、あるいは悪徳な前任者たちが契約させられた地ージスは、日本のABMシステムとしては永久に機能せず、ただ、米国のためのDEWL(遠隔早期警戒線)の新レーダー開発プロジェクトとしてだけ、役に立つスキームになっていた。

 レーダーが日本の資金でやっとこさ完成したところで、米国としてはとりあえず、中共製の中距離ハイパーソニック弾や、発射後5分で全MIRVが分離してしまう中共製ICBM東風41や、そろそろ完成しそうなSLBMを早期警戒することができて、嬉しいだろう。

 しかし、肝腎のABMを誘導することはできない。それができるのは、10年がかりでレーダーが完成したあと、さらに10年後の話となってしまうのだ。

 そのあいだ、20年以上も、わが国の本土上空高層は、ガラ空きなのだ。
 20年と1800億円があれば、日本版の地対空レーザー砲を開発できる。方針の大転換が望ましいだろう。

 当面の本土防空には、旧型イージス艦を離島か軍港に擱坐させて「浮き砲台」にしてしまい、軍艦としての登録を抹消すればよい。そのまま、「地ージスもどき」になってくれるだろう。海自のイージス艦定数には2隻の(もしくは数隻の)空きができることになる。それは新鋭艦で埋めればいいのだ。』
『地ージスの候補地が、本州の陸上に限定されたのは、米軍/米企業のオペレーターが通勤しやすいという都合もあったのだろう。』

 ※トランプ再選が、盤石では無い…、との情勢判断が影響を与えた可能性は無いのか…。
 安倍政権(及び、それを支える外務官僚、その他の米政界に通じている人脈・情報網…)の精度は、侮れないものがある…。トランプ当選の時に、それをまざまざと見せつけた…。今回、再選の可能性を判断するにあたって、そういう「網」が、フル活動しているだろうからな…。
 各国ともに同じだろうが、「どっちに転んでも、いいように」策を立てているはずだ…。

3年ぶり、太平洋に同時展開
https://www.47news.jp/world/4922447.html

『米軍が乗組員のコロナ感染への対応を終えたばかりの原子力空母3隻を太平洋地域に同時展開し、台湾周辺や南シナ海で活発に活動する中国軍をけん制する動きを強めている。米メディアは太平洋への3隻派遣は北朝鮮情勢が緊迫した17年11月以来で「極めて異例の態勢」だと指摘している。

 米軍によると、横須賀基地配備の空母ロナルド・レーガンとセオドア・ルーズベルトはフィリピン周辺で、ニミッツは太平洋東部で活動。いずれも駆逐艦や戦闘機部隊を引き連れている。

 中国共産党系新聞の環球時報は「中国は空母キラーの対艦弾道ミサイル東風21Dを持っている」などと反発した。』