香港版「国家安全法」でこれから何が起きるか

香港版「国家安全法」でこれから何が起きるか
コロナで加速した米中チキンゲームの先行き
https://toyokeizai.net/articles/-/353355
『一方でアメリカも「中国であって中国でない」場所として香港を位置づけるため、1992年に「香港政策法」を制定。中国への返還後も一定の自治を条件として香港を大陸とは別個の関税区として扱うこととした。通商や投資、住民へのビザ発給に対して中国本土とは別扱いしてきた。また、香港の企業には適切な保護を前提としてアメリカの持つ機密技術へのアクセスも認めてきた。
中国が直接輸入することができないハイテクも、香港経由であれば手に入るわけだ。中国がアメリカの安全保障にとって大した脅威と思われていなかった時期には、企業活動を優先してこうした取引にも目をつぶってきたということだろう。』
『中国も、自国の国力に自信が乏しい時期には香港の扱いに慎重だった。2002年に香港政府は基本法で定められた国家安全法の立法化を図ったが、立法会での採決直前に50万人が参加した反対デモが発生したために法案は撤回された。この時期には、まだ中国政府も香港の市民感情と国際社会の目に遠慮していた。』
『しかし、2012年に習近平氏が共産党総書記に就いてからは、香港に対する中央政府の姿勢はどんどん強硬になっていく。2014年に行政長官の選挙制度をめぐって市民が大規模な抗議デモを展開した「雨傘運動」や、2015年に中国政府に批判的な書籍を扱う書店の関係者5人が中国本土に拘束された「銅鑼湾書店事件」を経て、「一国二制度」の内実には海外からも厳しい目が向けられるようになった。』

※ 昨日のトランプ発言及び「対香港政策」によって、「国際金融センター」としての香港の地位がどうなるのか…、ということが焦点だ…。

※「国際金融センター」で画像検索したりすると、次のような画像がヒットする…。

※ 画像は、上から順にニューヨーク、ロンドン、シンガポール、上海1、上海2、チューリヒだ…。

※ こういう画像を眺めると、なにか「高層ビル街」を建築して、「通信インフラ」を整備 すれば、「国際金融センター」なるものが出来上がる…、ようにも思えるが、そうでも無いらしい…。

それでも中国が香港を必要とするワケ。深センでは「国際金融センター」の代わりにはならない
https://www.businessinsider.jp/post-199995

『最大の理由は、「国際金融センター」としての香港の地位維持にある。

香港の経済規模は2018年、中国大陸の2.7%程度と1997年の18.4%から低下している。しかし、「表現の自由」や「独立した司法」が保証する「国際金融センター」としての地位は、中国の発展にとって「代替は効かない」。

それを示す数字を挙げる。

・アメリカの「香港政策法」(1992年成立)は、中国製品に課している関税を香港には適用しない優遇措置。これを見直されると中国経済に打撃。
・中国は香港の通貨、株式、債券市場を利用して外国資金を呼び込んでいる。外国企業も香港を中国大陸に進出する足掛かりにしている。外国から中国への直接投資の大半は香港経由。
・中国の資金調達も香港を通じている。新規株式公開による資金調達の半分は、香港市場に上場した企業を通じている。
・大陸の学者・研究者の論文や文学・小説は香港と台湾で出版するケースが多い。大陸で出版するには政治的検閲のハードルが高いからである。
・「ハイテクセンター」として急成長する隣の深センの重要度は増しているが、金融自由化は遅れ、香港の代替はできない。』

「国際金融センター」としての重責に耐えられる香港というマーケットの特色とは?
http://www.ccm.com.hk/2020/04/hongkong-market-features.html

『例えば、イギリスのシンクタンクであるZ/Yen Groupのランキングによると、香港は世界第3位のポジションを維持しています。

このランキングの比較項目というのは以下に挙げる5つの要素で分析を施し、1,000点満点の中でスコアリング後、最終的な順位を決めるものです。

1.ビジネス環境
政治の安定性・マクロ経済環境、税金面からみた取引コスト等

2.人材
柔軟な人材市場、プロフェッショナルの質等

3.インフラ
テクノロジー等のインフラ整備の充実度等

4.国際金融市場としての成熟度
市場の流動性等

5.都市としての全般的な評価
文化やダイバーシティ等

この評価で総合1位を維持している都市と言うのはアメリカのニューヨークであり、それに続いているのが2016年にブレグジットが発表されたロンドンとなっています。』

香港ドル
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%A6%99%E6%B8%AF%E3%83%89%E3%83%AB
『香港ドルは、香港金融管理局によって運営され、香港は外為管理上では外国と同様の扱いになっている[1]。1983年以降、アメリカ合衆国ドル(米ドル)に対するペッグ制(1US$対7.8HK$)を施行している[2]。2005年5月18日から目標相場圏制度が導入されたことにより、1US$=7.75〜7.85HK$間での変動を認めた。

香港ドルと人民元は全く異なる通貨制度である。香港ドルは国際的に兌換可能かつ流通可能な国際通貨であるのに対し、人民元は中華人民共和国の国内での流通に限られる国内通貨である[2]。香港の米ドルペッグ制はカレンシーボード制であり、1香港ドルの発行ごとに相当する米ドルが裏付けられるように、香港上海銀行(香港上海滙豐銀行)、スタンダードチャータード銀行(渣打銀行)、中国銀行 (香港)の3行が香港ドルを発券する際に、相応の額の米ドルを預託する必要がある[2]。』

カレンシーボード制
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%AB%E3%83%AC%E3%83%B3%E3%82%B7%E3%83%BC%E3%83%9C%E3%83%BC%E3%83%89%E5%88%B6
『カレンシーボード制(Currency Board)とは、為替政策の一つ。端的に言えば、国内に流通する自国通貨に見合っただけのドルを中央銀行が保有するという制度。その結果、自国通貨は100%、中央銀行の保有するドルにバックアップされるため、為替レートを固定するという政策に信認がもたらされる。中央銀行は自国通貨の流通量に見合ったドルの保有を義務づけられる為、無秩序に通貨増発が出来なくなる。』

※ もしも、米国がこの「香港ドル」の地位を破壊するような政策に打って出た場合、香港はその「国際金融センター」としての地位を著しく低下させる…、ということになる…。それを阻止する対抗策が、中国側にあるのか…、という話しだ…。

東京国際金融センターを支える金融軸
https://www.seisakukikaku.metro.tokyo.lg.jp/TGFC/japanese/kinyujiku.pdf

※ 我が日本の「東京丸の内」も、「国際金融センター」になる可能性はないのか…、ということが浮上してくる…。

※ そういう「構想」が無いわけでは無く、一時期盛んに「旗振り」もあったように思う…。

※ しかし、難しかろう…、というのがオレの個人的な見解だ…。

※ まず、上記の要件に挙げられている「多様性」が難しい…。いくら「国際化」が進んでも、普通の会社の普通のオフィスで、どっかの外国人がフツーに働いている…、という状況には、なかなかならんだろ…。大体、今だに「ガイジン」とか言っているようじゃな…。「尊王攘夷」の昔(むかし)じゃないんだ、と言ったところで、そこら辺の時代の意識・認識から、殆んど変わっていないだろ?

※ 次に、上記の要件には、書かれていないことがある…。それは、「税制がゆるい」ということだ…。早い話しが、「脱税のお目こぼし」がある程度(または、おおいに)ある、ということだ…。

※ これに関して、財務省や金融庁の「頭が切り替わる」ということは、まずあり得ない話しだろう…。

※ そういうことで、東京丸の内が「国際金融センター」になることは、無いだろう…、というのがオレの個人的な見解だ…。