焦点:イランはなぜアラムコを狙ったのか、サウジ攻撃の内幕

https://jp.reuters.com/article/saudi-aramco-attacks-iran-idJPKBN1Y20BG

 ※ 相当に詳細な分析で、説得力がある…。さわりの部分を、紹介しておこう…。

『強硬派は、米軍基地を含む価値の高い目標を攻撃することを主張した。だが、最終的に浮上したのは、米国からの徹底反撃を招きかねない直接的な対決には至らないような計画だった。』
『4人の関係者によると、イランの最高指導者アヤトラ・アリ・ハメネイ師は、厳しい条件付きでこの作戦を承認したという。イラン軍による民間人、米国人に対する攻撃は避けること、という条件だ。』
『サウジアラビアは戦略的なターゲットだった。この国は中東地域においてイランの主要なライバルであり、世界経済にとって重要な産油国だ。米国にとっては安全保障面の重要なパートナーでもある。
だが、何千人もの民間人犠牲者を出したイエメン内戦に関与し、昨年はワシントンを拠点とするジャーナリスト、ジャマル・カショギ氏がサウジ工作員に殺害されたことで、米議会との関係がぎくしゃくしている。
サウジアラビアは何十億ドルもの国防費を投じているが、アラムコの施設2カ所が17分間にわたって18機のドローンと低空を飛ぶ巡航ミサイル3発によって攻撃されたことで、同社が脆弱な状態にあることが明らかになった。
この攻撃により、フライスの石油関連施設とアブカイクにある世界最大級の石油精製施設で火災が発生した。サウジの石油生産量は一時的に半減し、世界全体の供給量が5%失われた。石油価格は急騰した。』
『イランの政策意思決定をよく知る当局者によれば、イラン軍指導部によるサウジ石油関連施設攻撃の計画は、数カ月かけて練り上げられたという。「少なくとも5回の会合を経て、細部にわたるまで徹底的に詰められ、9月早々に最終的なゴーサインが出た」と、この当局者は語る。』
『当初、ターゲットの候補として挙がったのは、ウジアラビアの港湾、空港、米軍基地だったという。
いずれも最終的には却下された。犠牲者が多数出て、米国による激しい報復を引き起こしたり、イスラエルが大胆な姿勢を取ることで、中東が戦争状態に陥る懸念があったからだと、4人の関係者は言う。
そして最終的に、サウジアラビアの石油関連施設を攻撃する計画に落ち着いた。大きな注目が集まり、相手に経済的な苦痛を与えつつ、米国政府に強いメッセージを送ることができると判断したという。』
『「(イランの)強硬派は、トランプ氏がツイッターで虚勢を張っているだけだと信じるようになっている」と、バエズ氏は言う。「そうなると、(イランが)抵抗しても外交的・軍事的なコストはほとんど生じない」』
『イラン政府が米国の要求を受け入れるかどうかはまだ分からない。
アラムコ攻撃を決める最終段階で開かれた会議。イラン政府内の事情に詳しい関係者によれば、革命防衛隊のある指揮官の発言は、すでに攻撃後のことを見据えていたという。
「全能のアッラーは我らと共にある」。安全保障政策を担当する高官らを前に、指揮官はこう話したという。「次の攻撃を計画し始めよう」』

 軍事行動というものは、こういう風に、「詰めに詰めて」「熟考の上にも、熟考し」「熟慮の上にも、熟慮し」その影響と、相手の反応・出方を見極めた上でなされるべきものだ…。「さっさと、やっておしまい!」とか、愚の骨頂だ…。