5Gの話し(その10)

※ 周波数つながりで、5Gの要素技術として、無線通信技術関連の要素技術について、語ることにする…。5GNR(New Radio)と言われているものだ…。

※ いきなり専門用語が出まくりで、かなり分かりにくい…。素人には、通信方式も接続方式も似たようなものに思えるが、通信方式は、受送信している電波をどう利用するのかに焦点を当てて考えていて、接続方式は、基地局と端末や、基地局間でどう信号をやり取りして、狙った電波を送信させるのかに焦点を当てて考えているもの…、程度の理解で十分だろう…。

※ 上記の分類だと、TDD方式は通信方式に、OFDM方式は接続方式に分類されているが、素人的には、代表的な「通信・接続方式」として、TDD方式とOFDM方式がある…、というような把握でいいだろう…。

※ 5Gに限らず、公衆無線通信においては、基地局と端末は、常に信号のやり取りを行い、基地局から一方的に電波が送信され、それを端末が一方的に受信する…、というようなものでは無い…。端末側も、「今の受信状態は、どうなのか」「どういう送信を行ってもらいたいのか」という情報を、基地局・中継局に対して送信しながら、適切な受信を得る…、と言うような構造になっている。

※ FDD方式は、その送受信を、異なる周波数帯の電波を使用して行う。それに対して、TDD方式は、送受信を、同一の周波数帯の電波を使用して行う…、と言うものだ。

※ デジタル信号は、自在に分割・結合が(理論上は)可能だという説明をしたが、まさにTDD方式は、1本の周波数帯の電波に、送信情報と受信情報を埋め込んで行うものだ…。それで、Time Division Duplex(時分割複信)と呼ばれている…。もちろん、技術的には、相当難易度が高い。連続した電磁波(電波)の波の山と谷を、正確に0と1に置き換えるのは、至難の業だし、当然「エラー対策」の仕組みも、用意する必要が出てくる…。しかし、技術的な進歩は、そういうことを可能にしたようだ…。

※ それで、ドコモなんかも、徐々に採用に踏み切ったりしたようだ…。前述のように、既存周波数帯がギッシリ詰まっていて、とてもまとまった空き周波数帯を取れないような日本みたいな状況では、背に腹はかえられない…、と言う事情も、あったんだろう…。

※ 「OFDM」という技術が、説明されている。『 OFDMとは、Orthogonal Frequency Division Multiplexingの略で、日本語では直交周波数分割多重と訳されるデジタル信号の変調方式の一種。ADSL、無線LAN、WiMAX、LTE、デジタルテレビ放送などで幅広く採用されている。
データをサブキャリアと呼ばれる複数の搬送波に分割し、周波数方向に並列に送信するマルチキャリア変調方式の一種となるが、各サブキャリアを直交させる(波の位相を90度ずらす)ことでサブキャリア間の間隔を密に配置し、限られた周波数帯域を有効に利用したり、マルチパスや干渉波の影響を少なくすることができる。
周波数軸上にたくさんのサブキャリアが重なり合うように配置されるため、信号が互いに干渉するように見えるが、直交させることで各サブキャリアの中心周波数が他のサブキャリアの信号強度が0の部分に位置するように重なり合うため、重ね合わせた信号を後から分離して容易に取り出すことができる。
なお、OFDMのサブキャリアをそれぞれ異なるユーザーに割り当てることで同一周波数上での多元接続を実現する方式をOFDMAと呼ぶ。』 

 これも、電波(電磁波)の山と谷を、正確に0と1に置き換え、正確に復元するための技術の一つだ…。限られた周波数の中に、できるだけ多くの山と谷を詰め込むと、間隔が密になり過ぎて、正確に0と1に置き換えるのに難儀する…。そこで、「 各サブキャリアを直交させる(波の位相を90度ずらす) 」というような仕掛けを施して、取り出し復号することを容易にしようという考えだ…。

※ 「超低遅延」実現のための技術の説明だ。前述のように、基地局と端末間では、情報のやり取りを行っているわけだが、その送受信にかかる時間を、短縮して、送信も受信もパパッと完了するようにして行こう…、というものだ。そのための方策として、・サブキャリア間隔を広くするー同じ12サブキャリア( データを複数の搬送波に分割したもの)でも、180KHzから1.44MHzに間隔を広くして、同じデータ量を短時間で送信可能としよう、というものだ。 ・単位時間長をフレキシブルに変更するーデータ量が少ない場合などに、スロット内のシンボル数を変化させて送信する…、というようなことを考えている…。

※ ここで、「フレーム」「サブフレーム」「スロット」「シンボル」というような用語が登場している…。

※ 電波(電磁波)の山と谷を、0と1に置き換えたもの(デジタル信号)なんで、コンピューターにおける「マシン語」の理解のアナロジーで、理解すればいいだろう…。そういう0と1を詰め込む(または、乗っかる)「箱」の単位の話しなんだろう。

※ 「フレーム」が一番でかい箱で、10個の「サブフレーム」が詰め込まれている。「サブフレーム」は、1「スロット」を構成し、その中には14個の「シンボル」が入っている。1「シンボル」には、先頭に「CP」と言うものがある。電波(電磁波)の山と谷を正確に1 と0に置き換えないとならないので、他の「実効データ」と判別しやすくするための「フラグ」みたいなものなんだろう…。この1「スロット」内の14個の「シンボル」が、実際の「0と1」で表現される「デジタル・データ」というわけなんだろう…。

※ 「サブキャリアの間隔を広げる」とは、波の幅を狭くして(より細かい波にして)単位時間当たりに伝送できる山と谷の数を多くする…、と言うことなんだろう…。

※ そうすると、機器(特に、電磁波の発生装置)の「発熱」は、もの凄いものとなるだろうな…。CPUにおいて、処理能力を上げようとして、「クロック周波数」を上げると言う話しと、同じだ…。

※ 基地局( or 中継局)と端末間の、情報のやり取りの方向の切り替えの話しだ…。『アップリンクとは、通信回線の上り方向のこと。端末から、基地局やサーバーに近い方向への通信経路を意味し、パソコンなどの端末からデータを送信する場合は、ほとんどがアップリンクとなる。逆方向の通信経路はダウンリンクという。             また、通信速度や使用する周波数帯域を表現する際にも使用する。携帯電話などの無線通信では、端末側と基地局側の装備の違いや常時双方向通信を可能にするなどの理由から、送信と受信で利用する周波数帯域や通信速度が異なる場合が多い。そのため、「アップリンクの帯域は○○MHz」「通信速度はアップリンク(上り)○○kbps」というように表現される。』

前述のように、公衆無線通信においては、絶えず、端末は基地局との間で、通信のやり取りを行っている…。それで、この切り替え(端末→基地局、端末←基地局)を、4Gまでは、時間単位で行っていた。「10msec(0.01秒)」経過する毎に、アップとダウンを切り替えると言う仕様になっていた…。

5Gでは、これを、もっとフレキシブルな形で行えるように、仕様を変更した…。「Semi-static TDD」では、基地局が「0.5 0.625 1 1.25 2 2.25 5 10」の8種類のパターンを選択できるようにした。

パターン「#A」の図を見ると、オレンジの「D」(ダウンリンク、基地局→端末)とブルーの「U」(アップリンク、基地局←端末)の間に、白い部分がある…。これが、「Switching period」と言うもので、物理現象(電磁波を出して、空間に作用させ、波のように伝搬させて、遠くまで到達させる)なんで、そう「瞬時に」切り替えることができるものでは無い(送信側は、高周波電流を切り替えるだけなんで、瞬時に切り替えることはできるんだろうが、端末側は、「波」の到来を待って、切り替える必要がある…)。それで、一定の間隔を空けているんだろう…。

パターン「#C」の図を見ると、最初は、「D(ダウンリンク、基地局→端末)」だったが、「切替スロット」の情報が到来している…。ここで、「D」と「U」を、切り替えるわけだ…。1スロットには、14個のシンボル(0と1の情報)を納めることができ、4個の「D」の後に、5個の白い部分(おそらく、無意味信号部分)が続いた後、4個の「U」に切り替わっている…。合計すると、1個が14個のシンボルに足りないが、1個は前述の「CP」と言うことなんだろう…。

後は、この基地局の選択した本来の「切り替え周期(0.25msec)」で、「U」と「D」を切り替えて、通信がなされて行く…、というような感じのようだな…。

Dynamic TDD」は、もっと凄いぞ…。切り替える頻度が、もはや「スロット(14シンボル)」単位では無く、「シンボル(1スロット内に14納められている)」単位でできる仕様になっている…。

「56パターン」の切り替えが可能…、と言っているが、この「56」という数字がどこから生じたのかは、ちょっと分からないな…。

いずれにせよ、ここで紹介されている5パターンのような 「U」と「D」 の通信を、端末からの要求を受けて、自在に切り替えて通信を行っていくわけだ…。