日本国は、エネルギー資源大国になるのか…。

特に注目は、例のメタンハイドレートだ…。

「燃える氷」とか言われている。見かけは、シャーベット状の雪塊みたいなものだが、中にメタンガスが閉じ込められていて、火を付けると、燃える…。

パイプで採取されると、こんな感じ…。

分子構造は、こんな感じ。

メタン分子は、水分子と非常に親和性が高く、水分子が一定の高圧・低温状態でシャーベット状になると、こんな風に、中に閉じ込められるらしい…。

特に珍しいものではなく、一定の条件が揃えば、必ず存在するものらしい…。

商業ベースに乗せるとなると、メタンハイドレートが固まって存在し、大きな群となって存在しているようなところを発見し、ローコストで採集しないといけない、と言う話しになってくる…。いわゆる、「濃集帯」と言われているものだ…。

上記のパイプで採取されたメタンハイドレートの画像は、そういう「濃集帯」をうまく探索・発見できて、そういう場所にパイプを刺したから採取できた例だ。

しかし、実際には、そういう風にうまくいくものでもない。

現実には、砂の層に混じっていたり、砂と泥の層に、ほんの僅かばかりのメタンが混ざりこんでいたりしている…。

こうなってくると、10トンの岩石から、ほんの数グラムの金を採取する、のと同じような話しになってくる。しかも、「メタンガス」の価格は、到底「金」の価格には、及ばない…。到底、商用ベースには乗らない…、という話しになる…。

また、採集に大がかりな装置を必要とする、となると、ドンドンとコストは、かさんでくる…。

現在、メタンハイドレートのコストは、通常の天然ガスの価格の10倍以上と言われている。 http://www.mh21japan.gr.jp/mh/06-2/

しかしまあ、エネルギー資源価格は、世界情勢の激変でいつ高騰するか分からないものだ。また、エネルギー安全保障の面から言っても、キチンと予算をつけて地道に研究・開発しておくべきものだろう…。

そこで、国の支援の下、独立行政法人なんかで基本計画を立てて、工程表を策定して、鋭意、研究・開発を推進することにしている。

注目してほしい点が、2点ある。

第一に、1枚目には「砂層型」というものにしか言及していなかったのが、2・3枚目では、「表層型」というものにも言及していることだ。「砂層型」とは、文字通り砂の層にメタンハイドレートが混ざり込んでいるタイプだ。これだと、砂と一緒にメタンハイドレートを吸って、後に分離する…ということになって、装置も大がかりになり、技術的な難易度も高くなる…。

しかし、メタンハイドレートの存在タイプには、「表層型」と言われるものもあり、文字通り、海底面(あるいは、湖底面)上に、ゴロゴロと雪塊状のメタンハイドレートが転がっているようなものだ。こんな感じのものだ。

日本海側の佐渡周辺の海底には、こういう表層型のメタンハイドレートが存在しており、例の青山繁晴さんが、早くから注意を喚起していて、早く開発に取りかかるように長いこと促していた。

しかし、政府はなかなか重い腰をあげようとせず、何故か太平洋側ばかり探索・開発していた…。一説には、中○や韓○に気兼ねして、その顔色を伺っていたと言われている…。しかし、青山氏は、2016年6月に参議院議員(比例区)に立候補表明を行い、当選し参議院議員となり、同年11月に委員会質疑も行った( https://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%9D%92%E5%B1%B1%E7%B9%81%E6%99%B4 )。そういうことで、2016年からやっと日本海側のメタンハイドレートの探査・開発・研究にも予算がつくようになったんだよ。そういうことが反映されているのが、2、3枚目の工程表というわけだ。

実は、こういう「表層型のメタンハイドレート」の採取には、大手ゼネコンの清水建設が2009年3月に、ロシアのバイカル湖で成功しているんだよ( https://www.shimz.co.jp/company/about/news-release/2009/753.html )。

左上の筒みたいなもの(チャンバー)に、その下の画像では、白っぽいものがギッシリ詰まっているだろう。それが、湖底の表層面にあったメタンハイドレートだ。

こういうタイプにおいては、水面上にリグを建設し、パイプを突き刺す…、というのでは無く、潜水艇でメタンハイドレート群を探索し、潜水艇からマニピュレータを操作して採取する…、という採取方法になる。その存在形態に応じて、多様な技術が必要になってくる…。

そんなわけで、またまた日本国は、潜在的なエネルギー資源大国になる可能性も出て来た…、というわけだ。

去年、安倍さんが国連で演説したとき、国内メディアはこぞって「ガラガラで、閑散としていた。」とクサした。

しかし、演説後の通路では、行列を作って殺到して、大変だったらしいぞ…(皆さん、目が光っていて、ちょっと怖いが…)。

そりゃそうだ…。従前からの技術大国だったのが、それだけでなく、潜在的な鉱物資源大国、潜在的なエネルギー資源大国、おまけに低利の金利でお金も貸せる金融大国…、ともなれば各国が殺到するだろう…。

しかし、こういう新エネルギー資源は、現状の地政学的な秩序をも一変させる可能性を秘めている。アメリカにおけるシェールガス・オイル革命に見るとおりだ( https://http476386114.com/s=%E3%82%B7%E3%82%A7%E3%83%BC%E3%83%AB )。

上記工程表に、「国際情勢をにらみつつ、技術開発を進める。」とあるのは、そういうことも考えながら慎重に進めて行く…、ということだ(これが、注目点の第二だ)。

現資源国側としても、「自前の資源が採掘できることになったから、もう貴国からは、購入しません。」と言われても、困るだろ?

また、アメリカのシェールガスだって、日米の安全保障での協力関係を考えたら、一定程度は購入せざるを得ないだろ?日本側の巨額の貿易黒字なわけだしな…。

いずれにせよ、充分慎重に考慮して、日本国及び日本国民にとっての国益が最大になるように、うまいこと舵取りして行って欲しいものだ…。