国際金融のトリレンマの話し

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こういう国際的な「マネー」の問題を考えるとき、絶対押さえておかなければならないのは、「国際金融のトリレンマ」理論だ。
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%9B%BD%E9%9A%9B%E9%87%91%E8%9E%8D%E3%81%AE%E3%83%88%E3%83%AA%E3%83%AC%E3%83%B3%E3%83%9E
『以下の3つの政策は同時に実現することができず、同時に2つしか実現できない 。
・自由な資本移動
・為替相場の安定(固定相場制)
・独立した金融政策』
つまり、
『固定相場制で自由な資本移動を実現すると、固定相場の対象としている国の金融政策に合わせる必要が生じるため独立した金融政策が行えなくなる(※ 資本は、金利の高い国に移動するんで、それを阻止するためには、こっちも金利を上げる必要に迫られる、って話し)。
逆に固定相場制で独立した金融政策を実現すると、自国の金融政策を拘束することになる外国との自由な資本移動は行えなくなる(※ 景気を刺激しようとして、自国の都合で金利を下げると、それを嫌って資本は他国に逃げ出す、って話し)。したがって先進国では、独立した金融政策と自由な資本移動を実現するために固定相場制を放棄することとなっていった』。
『たとえば、中国においては「為替の安定(管理フロート制)」、「中央銀行(中国人民銀行)による金融政策の自由度」を確保するかわりに外国との資本移動に制限を加えてきた。
日本やアメリカ合衆国では「自由な資本移動」と「中銀(日本銀行・FRB)による独立した金融政策」のかわりに為替の安定を表向き放棄している(変動相場制)。
一方、EU(ユーロ圏)においては「資本移動(国境・関税などの経済的障壁の撤廃)」と「単一通貨(ユーロ)の流通(複数国による固定相場制導入と事実上同義)」を両立させているが、金融政策は欧州中央銀行(ECB)に握られており、加盟各国が個別の政策を採ることはできない。』
『しかし、景気対策の手段として有効な金融政策の柔軟性を放棄するのは得策ではなく(※ 「リーマン・ショック」みたいな経済環境の激変が起こった時、すばやく金利を下げて(金融緩和して)大量の「マネー」を市場に流し込んで、事態の沈静化を図ったりする必要がある)、また経済のグローバル化が進む今日、資本移動を制限するのも現実的ではない。よって先進国においては3要素の中で、最も重要性の低い為替安定を断念する流れが比較的強まっている(ただし変動相場を採用しても、為替介入を行って事実上の為替安定を維持しようと動く国も多いー※ 例えば、K国とかな。トランプが、たびたび「為替操作国」に言及するのは、こういう背景がある)。』
『実際、中央銀行がなく各国で独自の金融政策がとれないユーロ圏諸国では、自国の景気対策のために金融的手段を用いることができず、専ら政府による財政出動に頼らざるをえないため、2008年のリーマン・ショック以降の世界的な景気後退に対して特に欧州諸国の財政が急激に悪化。ギリシャ経済危機をはじめとする南欧各国の経済危機を招き、ユーロ自体の信認も低下する事態となった。』
『一方、中国も国外資本の流入促進を加速させるため人民元の国際化を進めざるを得ず、中国人民銀行は2005年に管理フロート・通貨バスケット制への移行を表明。2007年からは人民元を対ドルレート変動を前日比0.5%に制限しつつ、容認する方針に変換し(人民元改革を参照)、これは事実上の変動相場制への移行と受け止められた。ただしその後も急激な元高を嫌う中国当局は(※ 中国経済の生命線は、対米輸出による対米貿易黒字だ。それを維持するためには、元安・ドル高に誘導する必要がある)、対ドルレートの維持を目的に莫大な米国債の購入などによる為替介入を続けたため、外貨準備が急激に膨張。2006年には日本(8,500億ドル)を超えて外貨準備額が世界一となる。その後も膨張を続け、2011年には3.2兆ドルもの巨額に達し、人民銀行の周小川総裁(※ 現在は、「易綱」って人に変わってる)が懸念を表明するなど、為替安定を維持するのが困難となっている。』

この文脈で「アベノミクス」を分析すればだ、形を変えた「円安政策」と評価できる。日銀の「異次元緩和」で大量に「円」を市場に流し、円の価値を下げて、大企業(大部分が輸出で稼いでる企業だ)の企業活動を側面から(為替の面から)援護した訳だ。
それが奏功し、企業業績は上昇、日経平均は上昇、雇用情勢は上向き(そのお陰で、お前らも内定まあまあスンナリ取れたろ? これがリーマン・ショック後のときは、まさに「就職氷河期」でひどかった…)。後は、消費の盛り上がりを残すのみ…、というところまでやっとこぎつけたんだよ。
もちろん、そういうことをやるに当たっては、国際的な各方面に説明・根回ししたんだろう…。そういう交渉力が、まさに「外交力」な訳だ。
3.11からの復興ということも「錦の御旗」になったんだと思う。あれだけの大災害だったし、惨状は、世界に発信されたからな…。
おそらく、「回復した暁には、世界経済に必ずや貢献致します。」てな約束をしてると思う。
だから、来年の「消費税10%上げ」の確率は、相当高いとオレは見てる…。

上記Wikiの後半部分は、『世界経済の政治的トリレンマ
この国際金融のトリレンマに類似のものとして、「世界経済の政治的トリレンマ」という仮説が、ハーバード大学教授、ダニ・ロドリックによって2007年頃から提唱されている』というものになってる。
こっちのほうは、自分で読んで考えてみて…。